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いけない マスター
第一話
(オリジナル)
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  第一話
田中家 「ただいま〜」と 学校から帰ってきて、いつも通り着替えるために2階の部屋へ駆けあげった。
最近じゃ、テレビも見ないし 友達とも会話する機会も減った気がしていた。
学校では、誰と誰が 付き合ってるなど恋愛の話・昨日のテレビ番組の話題なんかで 一日が過ぎてゆく。
仕事から母が帰ってきた。
母「もう受験も 無事終わったんだし、ゆっくり旅行でもいこうか?」
那美「う〜ん〜。あんまし行く気にならないな〜。ところでどこ行く気なの?」
母「海外とかは無理よ。日帰りで行ける距離しかないけど・・・。」
そう。田中家は、両親共働きの家庭で そんなに裕福ではないが、それなりの生活を送っている。那美は そんな家庭の一人娘。いたって普通のどこにでもいる中学3年生の女の子である。
 髪は、艶やかな黒髪で、肩までまっすぐに伸びたストレートヘア。顔立ちは、とても綺麗とは言えないが、決してブサイクではない。眼鏡をかけているが、記憶では久しく人前では外したことはない。目は、大きい方だ。身長は、155cmで痩せ型である。 学校では、書道部に在籍し コンクールでも金賞を受賞するほどの腕前がある。学校の成績はというと、良い方だ。  一般的な同年代の子からすると、恋愛の感情などは、まだ湧いてなく、好きな男の子もいない。クラスでは、いがいと根暗な女の子で通っている。恋愛の話やHな話などには、興味が無いので上の空で聞いている。友達は、麻里という 書道部長の親友がいるくらいだ。
那美「う〜ん。やっぱりやめとく〜。」と答えた。どうせ日帰りで 疲れるだけで過ごすからだ。
いつものように、制服を着替えて お風呂に入る。
湯船に浸かりながら、那美はこんなことを考えていた。(もうすぐ、部活も引退だし、なんか 学校行っててもつまんないな〜 何か面白いこと無いかな〜)
そうやって 一日の工程は終わっていった。
ある日、親友の麻里がこんなことを言っていた。
「3月に入ったら、どっかで年齢誤魔化してバイトでもしながら彼氏見つけようかな〜」
那美「彼氏なんて、そんな簡単にできるもんじゃないよ〜。第一 バイトなんて普通にバレるっしょ」
麻里「そうかな〜?いけると思うんだけど・・・」
那美「でもさ〜。部活も終わっちゃうし、暫く 暇人で、家帰ってもやることないし〜」
麻里「でしょ〜。だからよ」
那美は、何とも言えなかった。暫くしてなんか うまく誤魔化せるような気がしてきた。麻里と話しているうち、初めての冒険みたいなもので、気持ちがワクワクしてきた。
二人で考えたのは、こんな感じである。両親には、部活は終わったけど後輩の面倒を見なくてはいけないので、3月いっぱいまで顧問の要望で続ける。ので帰りは いつも通り7時過ぎになる。言っておけば大丈夫で。意見が一致。
早速次の日、街を歩き回りバイト探し。しかし、なかなかみつからないもんで一日 徒労に終わった。
また次の日、今度は二人は別々で探すことにした。家の近くでは、バレるとまずいので駅二つ分距離が離れてる場所を探し回った。 那美たちが住んでいるとこの駅周辺より 繁華街も多く、人の流れも非常に多い。もう 30分以上歩き回っただろうか。。
駅から少し離れたところに 3階建てのビルの1階部分がチョットお洒落なカフェがあった。 
那美は、ビルの横の出入り口に張ってある アルバイト募集のビラを見つけた。
「16〜30歳までの女性急募」と書いてあった。「時給750円〜」となっていた。
那美は、とりあえず電話番号と 詳細をメモして 店の様子を 見に行ってみた。
 看板に{ カフェ・ビアンセ } と 書かれていた。
 中を覗いてみた。 綺麗な栗色の長い髪の女性が、接客をしていた。 制服は ピンクのミニスカートに ブラウスといった感じで 意外と可愛い。店の雰囲気も明るい感じで良かった。客層も様々であるようだ。店の大きさは 25人くらい入ったら満席であろうという広さで、決して大きいとは言えない。

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