■一覧に戻る
■ページ指定
■別話を閲覧する
■感想を見る・書く
いけない マスター
第四話
(オリジナル)
  [→]  【PAGE 1/5】
   第4話

 カフェ・ビアンセに マスターと菜穂二人きりである。いつもは、料理をしているチーフがいるのだが、マスターの意向で暫くは、早番ということになっている。
菜「マスター?どうだった?那美ちゃん。」
マ「言ったとおりだったね。さすが見る眼があるね〜 まさかあんなに凄い反応するとは、思ってもいなかったよ。見かけによらないもんだな。」

菜「わたしも見てて楽しめたわよ。ホールで見てて、彼女がカウンター裏に戻る度に体が沈むんだもの。」
マ「あははは。菜穂、お前もそうだっただろ?入ったばかりの時は。」

菜「そうそう。わけわかんなくなってたのよ。でも、マスターのリモコンの操作も絶妙ね〜。だって、傍で見てて彼女が達する寸前で電源切ってたでしょ・?」
マ「そんぐらいは、誰でもできるんじゃないの〜 ははは。」

菜「彼女、眼がうつろになってたわよ〜。あの感じじゃ 更衣室で悶えてから 帰ったんじゃないの〜?」
マ「おそらくね。かなりの淫乱娘だな。眼鏡越しに時折覗かせるいやらしい眼つきを、今日みせてもらったよ。教え甲斐があるな。」

菜「あ、マスター もう店閉める時間だよ。」
マ「おつかれさん。先帰っていいぞ〜。」
菜「じゃ。お先に〜。」

菜穂は、更衣室に上がって洗濯物のカゴを覗いて、さっきまで那美が着ていたものを取り出した。
(わ〜 凄い。制服までこんなに濡れてる。)
菜穂は、ファスナーの下に仕込んである小型ワイヤレスローターを取り出した。ウェットティッシュで拭き、替えの制服の同じ部分に入れた。
洗濯物を一通り洗い終えて、菜穂は次のアルバイト先へ向かった。掛け持ちでマッサージの仕事もしている。時給などは、そっちの方が全然いいのだが、なぜかこの店から離れられないでいる。一言で言うなら{マスターから離れられない自分}がいた。

---------------------☆------------------------------☆------------------------------------

那美は、学校で麻里と話していた。麻里はアルバイト先であまりうまくいってない様子だ。
麻「もう辞めようかな〜?バイト先の調理の人、彼女いるみたいだし。聞いてがっかりしちゃった。バイト行く気な〜い。」
那「彼氏作りに バイト行ってるのアンタは?ま別にどうでもいいんだけど・・・。他にいい人いないの?」

麻「なんか、冴えない奴ばっかりなんだよね〜。あ〜あ どこかにいるかっこいい人私を拾ってくださ〜い。なんてね。。」
那「あ〜 どうしようもないね。でも折角始めたバイトなのに辞めたら、もったいなくない?」

麻「那美のとこはどうなの?バイトさしてもらえないかな?・・・無理よね。」
那「あ う うん。まあ普通にやってるよ。結構暇なんだよね〜。仕事は楽だし。」

麻「へ〜いいな〜。楽な方がいいよ。こっちなんか終わるまで動きっぱなしよ〜。」
那「でもね・・・」つい 言いかけてしまった。
麻「でも 何よ?」
那「え いや〜別に何も無いけどね。暇なのも結構辛いよ。」
何となくだが、マスターに麻里もアルバイト雇ってもらえないか聞いてみようとおもった。

今日はアルバイトは休みで、家に帰ったら筆で物書きでもしようかなんて考えていた。麻里が遊びに来ると言っていたが、那美は断った。麻里とおしゃべりすると楽しいのだが、あとで疲れがどっと来るのだ。
(あ〜あ。彼氏か・・・。)ふと 頭をよぎるのは、マスター 速水正人であった。
どうせ相手にされないだろうから、思っているだけにしている。いつの間にか好きになっている自分がいた。
思い出すと、下半身が ジュンっととろける感覚が包んだ。なぜか 濡れてしまう。
学校では、なるべく思い出さないように心掛けた。

いつものように麻里と一緒に帰宅をした。麻里は嫌々ではあるが、バイトに父親の自転車に乗って向かった。

  [→]  【PAGE 1/5】

■感想を見る・書く
■別話を閲覧する
■ページ指定
■一覧に戻る