創作活動のススメ/SS編 | ||||||||||||
目次 | ||||||||||||
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第1回 | ||||||||||||
小説というよりSS(サイドストーリー)及びFF(ファンフィクション)の書き方講座。 どうも、解説の黒い鳩でおます。 ここは、はじめてSSやFFを書く方へのちょっとしたアドバイスをさせてもらうためのページです。 ここで書かれている事は100%役に立つとは限らないですし、面白い話づくりの秘訣(私も教えてほしい)でもないです。 また、私はプロでもなければ文法の先生でもありませんので、大したことは言えませんし、間違いもあるかもです。 ですが、初めて書く場合注意すべきことはそこそこに知っているつもりですので、その点を書かせていただきます。 ★第一段階では文章の書き方を少し説明します。 文章の書き方といっても文法や慣用句といった文面そのものについての事は参考HPでご覧になってください。 私がまず最初に注意することは台本形式と呼ばれる書き方についてです。 アキト「おっすおらだぞ」 ルリ「何言ってっだ、そげなことはわかってるべ」 こういう風に「」ある文面、つまりは会話文の前に名前を入れることでキャラの把握をしなくても読める文面です。 ただ、これは読者に嫌われることが多いのも事実で、私はお勧めしません。 なぜなら、名前を書いた会話文ばかりのSSは見苦しいと感じる人が多く、 また、上記のようにキャラとは全く違う会話文も成立してしまうので混乱を招きやすいという点もあります。 ですので、このようなやり方は出来るだけやめてくださいね。 その代りといいますか、本来のSSの書き方(偉そうですみません)というものを伝授いたします。 それは4つの表現方法から成り立ちます。 即ち
小説などをお読みになった方は分かるでしょうが、本来会話文は小説全体から見れば1割程度しかありません。 ライトノベルでも2割〜3割平均と言うところではないでしょうか? もちろん、会話文を引き延ばすことで半分会話文などと言う事にすることも可能ですが、バランスを維持することが大変です。 私などは、会話文が好きなので他の描写をさぼりがちですが、それでも最低限必要なものもあります。 では、それぞれの描写について少しだけ話させていただきます。 1、背景描写 物語を書く上で絶対不可欠と言えるのがこの描写です。 内容もそのまま背景を描写することですので分かりやすいですが、実は奥の深い描写法でもあります。 しかし、ここでは奥の深さとか言ったものは書くつもりはありません、 そういう事に対する興味があるなら自ら調べる事を進めます。 では、知的欲求をバッサリ切って捨てたところでw 先ず、背景を書くという風に構えなくても、SSの場合それほど深い描写は求められませんので、 雪深い山に大きな山荘がある、その山荘には少年が一人住んでいた……。 というだけでも十分背景にはなると思います。 ただ、場面転換の際は出来るだけ描写し直すように心掛けましょう。 背景描写をし直さずに次の場面に行くとテレポートしたと言って嫌われることがよくあります。 小まめさはどの描写でも必要とされることですので、がんばってくださいね。 2、心理描写 これは、キャラクターの心理を書くことでそのキャラクターへの読者の感情移入を促すための描写です。 無くても一応話は立ち行きますが、その代りパサパサに乾いて平坦なお話になるのは覚悟してください。 心理描写といっても表現方法は二種類存在します。 三人称描写と一人称描写です。 おおよそ例をあげるとこんな感じになります。 三人称:アキトは目の前の北辰を見ると怒りに我を失い叫び声を上げた。 一人称:俺は目の前の北辰に怒り、我を失って叫び声をあげていた。 例文としては行動描写も混ざっていたりであまりいいものではないですが、その辺はご容赦を。 この場合”怒り”と”我を失う”が心理の方に入ると思われます。 一般的に小説の描写は三人称が多く、一人称は少なめです。 なぜなのかといいますと、一人称描写をする場合やってはいけない制限が大きくやりづらいからです。 制限とはすなわち、一人称はあくまでそのキャラクターの視点にたっているため、ぽんぽんキャラを変る事は出来ないという点です。 三人称では場面ごとに追うキャラを決めればいいのですが、一人称はそのキャラの視点の外にある事は書けません。 例えば、一人称でアキトをメインとする場合、 ルリがアキトの視界にいる間はアキトによって認識されるのでルリは行動する事が出来ますが、 ルリがアキトから遠く離れて、アキトに情報が入ってこないとルリが何をしているのか描写することは不可能になります。 一人称というのは、視点となる人になると言うのと同じ事だと考えれば間違いないですね。 そのため、どうしても追い切れなくなってくることが多いのです。 私自身、一人称と三人称を一話ごとに変更しながら進めるなどという事をやったりしていますが、 読者の混乱の元になりやすいのであまりお勧めできないのが現状です。 逆に三人称は沢山の視点を持つことが出来る神の視点が魅力です。 その代り、それぞれのキャラへの感情移入の度合いが低くなる可能性が高く、盛り上げるのが少ししんどいのが特徴でしょうか。 一長一短ありますが、はじめは三人称から始める事をお勧めします。 兎も角、根本的には心理描写というのはキャラクターの今思っている事、そして、思いから現れる表面的変化などの描写です。 これを加えることで、物語は色合いを深め、キャラの個性が出ます。 他の描写よりある意味では重要な表現なのです。 3、行動描写 この描写は上記の二つと比べれば重要度は低めです。 行動の描写は他の描写に付随する事が多く、ようは物語の潤滑油とでもいえばいいのでしょうか、 描写することで物語のメリハリが出るということですね。 さて、行動描写について語る場合、一番問題なのはどこまで描写するかという点です。 例えばSSでよくある行動として必殺技があります。 必殺技といいつつ人を殺す事はほとんどないアレですw 「ファイナルソード!!」 「ぐはぁ!?」 コメントだけの場合これで終わりです。 この場合、ファイナルソードとやらをアニメなりゲームなりで見て知っている人は脳内補完が出来るのですが、 それでもやはりどういうシチュエーションで放たれたのかはわからないです。 また、それを見たことがない人はおいてけぼりです。 「ファイナルソード!!」 その言葉と共に、バードは剣を振り下ろす、振り下ろした先から炎の鳥が現れ敵を飲み込んだ。 「ぐはぁ!?」 これで一応誰がどういうやり方で敵を倒し、またファイナルソードとやらがどういう技かが分かりました。 行動描写とはそう言う部分を指すものです。 ただ、注意しないといけないのは、行動描写は際限がないのです。 描写を細かくすればどこまでも細かく描写が可能です。 ですが、行動だけにテンポを悪くしてまで描写する必要はありません、悪い例をあげますと。 「ファイナルソード!!」 大上段に剣を振り上げたバードは、ファイナルソードというキーワードの言葉を思いきり叫びながら、 筋力の限界近い力で剛剣エリンスハールを振り下ろす。 するとその切っ先から火花が飛び散り、飛び散った火花が炎の鳥の形をなす。 炎の鳥は、力強い羽ばたきを見せ、炎に怯んだ敵へと体当たりのようにぶち当たる。 敵にぶち当たった炎の鳥は拡散し、炎の柱へと変化、敵を燃やしていく。 「ぐはぁ!?」 詳しくなったのはいいのですが、ここまで長い注釈が入ると必殺技のテンポが崩れてしまい、遅く感じる人も多いでしょう。 ライトノベルなどではたまにこういう描写をする人もいますが、それはあくまで落ち着いて読む本という形式である上での話です。 確かにSSというのは小説と同じように書くことも可能ですが重い話をするには向かない場です。 何故なら読者は金を払って見ているわけではないため、いつでも途中放棄する事が出来るからです。 重い話をするつもりなら、インパクトのある展開を心掛けて読者離れを防ぐ必要があります。 とまあ、こういった話についても、私程度では奥が深すぎますので省きます。 兎に角、重要なのは描写はすること、テンポを崩さないことです。 この描写を操れるようになれば私などよりはいいSS書きになれること請け合いです。 4、会話文 ここに関しての注意点はさほどありません。 ただ、忘れないでほしいのはオリジナルキャラならば自由に書くことができますが、 原作のあるキャラの場合性格と言い回しに注意しなければならないという点です。 「アキトさん……なぜ、帰ってきてくれないんですか?」 1「おら、もっと冒険の旅がしたいんだ、すまねぇな」 2「北辰を殺す、今の俺には他に生きる理由はない」 3「ふんっ。貴様などに俺の考えが読めるはずがない」 この3つ、どれが一番劇場版ナデシコのアキトに見えますか? 1と答えた方はナデシコを知らないと判断します。 3と答えた方はSS設定に毒されすぎかもですねw 2は正解かと言われると、あくまで私の正解であって他の人の正解とは限らないと言っておきます。 ですが、私は一つも原作の言葉を使わなくてもそれっぽい会話をさせることはできます。 錯覚である可能性もありますがw それは、つまりそのキャラの性格、過去、行動指針などを覚えて、 更に原作での言い回しを使って表現するということを心掛けているからです。 特にそれぞれのキャラに対しての呼びかけ方などは違和感の元になりやすいので、重要な項目です。 これをするのとしないのとでは、読者の反応は180度違うと言えます。 会話文についてはこれだけ気をつければさほど問題はないと思います。 ★第二段階では悪い例についていくつか紹介します。 SSを書く時に忘れてはいけないこと、これは文法とか難しいことではなく気構えの問題だと思ってください。 その1:頭の中で物語を進めないこと。 初めて書く人がよく陥るのがこれです。 SSを書くとき、頭の中で展開を考えてしまい、 文章化を怠るため内容がつながっておらず見ている方にはわけがわからなくなるというもの。 対策としては、第一に記載漏れがないか考えながら書く、次に何度か見返してテレポートを起こしている所がないか確認する。 それでも思い込みによって読者に伝わっていると思いこむ人もいるようなので、 出来るだけ伝わっていないことを前提とした考えを忘れないでください。 その2:相手が知っていると思いこんで書かないこと。 これも初めて書く人が陥りがちな失敗です。 読者がそのアニメなり小説なりゲームなりを知っている事を前提に書くと、知らない人が読んだ時に混乱します。 また、作品を知っていてもうろ覚えの人も結構います。 ですので、キャラクターを初めて出す時などは必ずその容姿、髪型、服装、雰囲気などを描写するように心掛けましょう。 オリキャラなどは、一話ごとに姿を描写し直すくらいでないと覚えてもらえません。 また、これはキャラクターに限ったものではなく、組織や、機械、武器、乗りものなども範疇に入ります。 その3:会話だけで話を進めないこと。 これに関しては、たまに神みたいな会話の魔術士がいて、 会話だけでお話を成立させていたりもしますので一概に言いきれないですが。 会話だけの話は9割9分駄目ですが、あえて1%を目指す方には頑張ってくださいと言っておきます。 ただ、会話で場面転換、背景描写、行動描写も行うというのはかなりきついです。 出来ないと考えるなら、無理はせず会話は描写の間にはさむようにしましょう。 私から出来る注意点に関するお話はこの程度です。 実際これではフォローできていない事も多いでしょうし、私自身未熟者にすぎません。 きっちりとした文法や文章構成、全体にたいする起承転結の構成などはWEBで調べていただく方が参考になると思います。 ただ、はじめてSSを書く方の参考になればと思い書いたので、もしお役に立てたのなら幸いです。 執筆:黒い鳩 |
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