創作活動のススメ/SS編 | ||||||||||||
目次 | ||||||||||||
|
||||||||||||
第4回 | ||||||||||||
「SSを執筆するにあたってのアドバイス&注意事項」 空乃涼です。僭越ではありますが表題の通り、少し記述したいと思います。 皆さんがSSやオリジナルを執筆するにあたり、参考になればと思います。 【1stステージ 物語の構想】 もっとも初期ですが、ここでつまずくと継続が不可能になります。二次ならば、ようはできるだけ自分が内容を理解している作品を取り上げるのが最良です。作品背景、作品の流れ、登場人物の把握がなされ、かつ手元に資料があるものです。資料のあるなしは後々になって話を進める上で重要です。 オリジナルも似たようなものですが、ジャンル設定、時代(文化)設定、物語の背景、登場人物の設定が無理なくでき、かつその作品に関する資料が手元にあることが望ましいです。 【2stステージ 物語の構成】 物語を書く上で、よく「起承転結」という四字熟語を耳にします。これはいわば話の始まりから帰結までを四つの段階を踏んでいくということです。以下、私なりの解釈を交えますと 『起』──物語が何をきっかで始まるかということ(導入部分) 『承』──物語がある目的に向って動いていく部分。起にたいする物語の発生を進めて行く部分(上り坂の途中) 『転』──物語の折り返し。起と承の部分をさらに詳しく露にする部分。もっとも話を盛り上げる働きを担う部分。 (上り坂の一歩手前) 『結』──物語の終わり。転の部分での核心項目が最終的にどうなったかという事(頂上) ──と、なります。これは基本だと思ってください。私もまだ未熟なので上記を守りながら書いています。ともかく、まずは上記を頭に入れて物語を構成すべきです。書きなれてくれば複雑な構成も可能になってきます。 例(起承転転結)や(結起承転)などです。 【3stステージ 物語の構想が固まったら】 パソコンでもノートでもよいのですが、あらすじを書きましょう。あらすじを書くことによって構想に整理をつけ、途中、話が滞っても目で見て前後を追えるからです。いきなり書ける人もいますが、そういう人はごく稀です。初心者はしっかりとあらすじを書いたほうが、それ自体が文書を書く上での訓練にもなります。 オリジナルはもちろんですが、知っている作品の二次小説を書くときでも登場人物の設定を頭ではなく、文字にして残しておくのも迷わず書く一つのコツです。 【4stステージ 物語のタイトルを考える】 けっこう重要。全てのジャンルに充てはまりますが、読者の興味を引き立てるタイトル付けをしましょう。これは話を書いてからでもよいです。全体の内容を読み、その内容に相応しいタイトルを後から考えるのもよいものです。もちろん普通はこれが1stステージに当てはまるかと思います。 基本的には物語の内容や性格にあったタイトルを考えるのが普通です。たまに内容とタイトルの意味があっていない作品もありますが、そういう場合はセンスが重要だと思います。 とりあえず、迷う場合は同じジャンルの作品を見てヒントをもらうのも一つの考えです。似たようなタイトルを避ける事前確認にもなります。 【5stステージ いざ書く】 4stまでできていれば一応は書けるかと思います。出だしがすんなり入れれば、あとは創造力(妄想力)で一気に書き連ねてもOK。こつこつムリせず進めるのもよいかと。 【6stステージ よし、書き終わった】 書き終わったら全体におかしな部分や誤字脱字がないかチェックします。これをやらない人が多いです。文を読み直すことで様々な間違いに気づきます。自分の技術向上に役立ちます。 【7stステージ 作品の発表】 趣味で書く方、WEB小説家を目指す方にとって作品を賞に応募する人は稀でしょうから、自然とWEBサイトに掲載が決まるわけです。いまや投稿サイトも多くあり迷ってしまいますが、ご自分が書いたジャンル投稿を受け付けているサイトさまを探しましょう。多くの方によんでもらいたいと思えば大手サイトになりますし、年齢層がある程度決まったサイト、(作家さんが)ビギナー向けのサイト、中級、上級のサイトもあります。 選ぶ基本は、@そのサイトの盛り上がり具合、A管理運営能力、B更新速度だと思います。 より己の技術力を向上させたいのなら、作家さんのレベルが高く、建設的な感想がもらえるサイトさまへの投稿も視野に入れるべきでしょう。 |
||||||||||||
【小説を書く上での注意事項】 連ねるとたくさんあるので、よく間違えやすく陥りやすい項目を挙げます。 @台本形式は論外 初心者に多く見かける手法ですが、すでにこの手法を取った時点で読者から見放さるか、かなりきつい指摘をされます。評価される事自体おかしいと考えたほうがよいです。 この手法をとる方は、辛らつな言い方をすると事前学習をせず「タブーを理解していない」か「小説そのものをなめている」としか言い様がありません。自分のプログならまだ仕方がないかと思われますが、人様のサイトに投稿するのですから基本くらいは守るべきです。台本形式そのものでの投稿を禁止しているサイトさんもあります。あと、携帯小説を参考にするのは微妙です。あれは「文学」ではありません。ごく稀に良作が存在するようですが、まさに稀です。最低でもプロの作家さんのラノベでもよいので、自分の好きな文学作品から文章の基本を学ぶべきです。 で、台本形式とはどんなものかといいますと、 少女は澄み切った青い空を見上げた。 少女「うーん、とてもいい天気だね」」 友達A「そうね」 友達B「うん、最高!」 ──のように、会話文に台詞を言う人の名前があることです。事前に誰が話すのか地の文があるにもかかわらず、わざわざ台詞の前にその人物の名前をつけてしまいます。これが連なると、かなりの違和感です。そして会話だけで物語が進行していることが多いです。 台本形式なるのは、最初に指摘した注意事項のほかに、背景や人物描写、行動描写の不足、または描写そのものを書けないことが挙げられます。(これに関しては黒い鳩さんのアドバイス欄を参照してください) A「……」や「──」の使い方 いわゆる三点リーダーとダッシュと呼ばれるものです。これも作家さんによっては使い間違えてくどくなっているものが多いみたいです。 以下に、使い方の基本と限度を示しますと(雑談掲示板の私のレスより抜粋) 「…」(3点リーダー)ですが、基本は2マスです。間を空けるときに使われますが、 つまり、「そうか……」ということです。 かなり長い沈黙を表す場合は2セットくらい「…………」もあるみたいです。3点リーダーを使用する場合は2マスが基本で1セットです。多くても2セットくらいが限界みたいです。もちろん、文書内で多用すると不快に感じられるので、加えるなら台詞に1セットくらいが適当だと思います。台詞をしゃべる人物がかなり動揺しているときは間が時々空くとはおもいますが、使いすぎは要注意っぽいです。 ──(ダッシュ)ですが、これは3点リーダと使い方はほぼ同じ。─ だけではなく、── のように二つ重ねるのが基本です。あとは前の文章の言い換えに使われます。 つまり、 空乃涼は明日──すでに数時間後に迫ったが、猫耳を被らなければいけないらしい。 みたいな感じで文章の直前を言い換えるときに使うとか、 「──説明の続きをいたします」 とか、直前の台詞からの続きに用いるなどです。 B意外と難しい「読点」(、)の使い方 、ですね。文章の区切りや一息入れるときに使います。これを入れる箇所はつねずね意味の変わる部分のようです。言葉あそびでわざと文を読点で区切る遊びがありますが、そこまで極端な読点は逆に問題です。一文の印象が変わるだけに基本を踏まえつつ、慎重に付けましょう。 ざっとですが以上です。なんともいざアドバイスとなりますと難しいものですが、作家への扉を開けるのに貢献できれば幸いです。 執筆:空乃涼 |
||||||||||||
Copyright(c)2004 SILUFENIA All rights reserved. |