※異世界に飛ばされるより前の話になります。時間軸は太老がまだ地球に居た頃の話です。



【Side:太老】

『新年――あけましておめでとうございます!』

 俺は今、柾木家の新年行事に参加していた。半ば、強制参加のようなものだが……。
 パパンッと軽快なクラッカーの音が鳴り響き、それを合図に全員で新年の挨拶を交わす。
 柾木家ではこうして皆が集まり、一緒に行事を執り行うのが恒例となっている。
 単に、集まってどんちゃん騒ぎをするのが好きなだけ、とも言えるが。

「あはは! 酒だ! 酒を持って来ーい!」

 やはりそこは、元海賊の血筋というのも、多少は原因にあるのだろう。
 基本的に、柾木家の人々に関わらず、樹雷の人達は宴で騒ぐのが大好きだった。

 今、宙にぷかぷかと浮かんで、宴が始ったばかりだと言うのに出来上がっているのが魎呼。
 白眉鷲羽の娘で、嘗ては魎皇鬼と共に史上最悪の宇宙海賊として、銀河中に名を轟かせた伝説の海賊だ。
 今は、ただの酔っぱらいだが。

 他にも、柾木天地を始め、柾木阿重霞樹雷、柾木砂沙美樹雷、九羅密美星、神木ノイケ樹雷、魎皇鬼。
 柾木勝仁、それに柾木信幸とその家族(剣士と玲亜)とお馴染みの面子に――

「こんな隅っこで何してんだい?」

 宇宙一の天才科学者、白眉鷲羽。通称――鷲羽(マッド)
 この柾木家において、俺が一番警戒している要注意危険人物が、この人だ。
 生まれてまもなく、柾木家に預けられることになったある事件を切っ掛けに、俺と鷲羽(マッド)の距離は一気に近くなった。
 赤ん坊らしくない赤ん坊の態度に違和感を覚えた彼女の興味の対象が、天地から俺へと向けられたからだ。

 それからの生活は、まさに地獄と隣り合わせのような毎日だった。
 連日のように鷲羽(マッド)の研究の実験台にされかけ、追い回される日々。
 矢鱈と色合いの悪いドリンクを無理矢理飲ませられるわ、変な機械に括り付けられて体を弄くり回されたりもした。
 挙げ句には、『正木太老ハイパー育成計画』なんて意味不明な計画を立ち上げ、うちの母親と結託して半ば強制的に、柾木家に伝わる樹雷の武術やアカデミーの勉強を強いてきたりもした。

 とは言え、鷲羽(マッド)は確かに天才で、うちの母親も銀河アカデミーを卒業している哲学士だ。
 何だかんだで教え方は上手いし、学校の勉強と違い、役に立つ実践的なことを教えてくれるのでためになるし、面白い。
 勉強とは言っても、全く未知の技術を体感するのは、楽しかったし充実もしていた。
 ただ、怪しげな実験に付き合わされたり、勝仁の鬼のように厳しい剣術の訓練や、魎呼の特訓と称した拷問さえなければ、尚良かったのだが。
 この家の連中は、手加減という物を知らなくて困る。

「さすがに、あの中に飛び込む勇気はないから」

 鷲羽(マッド)にも分かりやすいように、魎呼に絡まれている天地を指さす。
 そんな魎呼を見て、喧嘩腰に口火を切る阿重霞。案の定、天地を取り合って、二人の喧嘩が始ってしまった。
 片方は銀河に名を轟かせた伝説の宇宙海賊。もう一方は皇家の船、第二世代艦を持つ樹雷のお姫様。
 海賊だって、裸足で逃げ出すような二人だ。
 あの中に飛び込んだら、酷い目に遭うことは間違いない。自殺願望もなければ、俺はマゾでもない。

「新年早々、あの子達も困ったもんだね」
「太老ちゃんと、鷲羽お姉ちゃんもどうぞ」
「あ、砂沙美ちゃんありがとう」

 お節を取り皿に取り分けて、俺達の前に差し出してくれる砂沙美。
 相変わらず、姉とは似ても似つかない良く出来た女の子だ。

「うー、砂沙美の方がお姉さんなのに……何でいつまで経っても『ちゃん』付けなの?」
「……それを言うなら、砂沙美ちゃんも『ちゃん』付けをいい加減止めてくれない?」
「ええ? 太老ちゃんは太老ちゃんだよ?」

 現在、俺は八歳。砂沙美は生理年齢で言えば十六ほどになる。
 背も伸び、顔立ちも少女から女らしくなって、未来の姿と言うだけのことはあって津名魅にもよく似てきた。
 最近は特に、心と体も成長してきたこともあってか、俺に『ちゃん』付けで呼ばれることに酷く抵抗を持っているらしく、何かというと注意してくる。
 その度に俺の方も『太老ちゃんをやめてくれ』と言うのだが、砂沙美の中でこれだけは譲れない部分らしかった。
 だが、それを言うなら、俺の方もそうだ。確かに見た目こんな子供に『ちゃん』付けで呼ばれるのは抵抗があるかもしれないが、俺の中で『砂沙美お姉ちゃん』というのはありえない。
 やはり一番しっくり来る呼び方をすると、『砂沙美ちゃん』となってしまう。

「太老も頑固だからね。私のことも『鷲羽ちゃん』って、呼んで欲しいって言ってるんだけど」
「嫌だ。そう素直に呼んでもらえるようなことを、自分はしてると思ってるのか?」
「太老ちゃん、お母さんに向かってそんな口の利き方したらダメだよ」
「……いや、俺の母親はちゃんと生きて別にいるんだが」

 アイリに呼び出されて銀河アカデミーに行っているため、今はここにいないが、俺にはちゃんと『正木かすみ』と言う名の母親がいる。
 断じて、砂沙美の言うように鷲羽(マッド)が母親などではない。
 確かに、『正木家』にいる時間よりも、『柾木家』にいる時間の方が長い。
 しかし、それはうちの母親と鷲羽(マッド)が結託して、良からぬ企てをしているからであって、俺本人の意思ではない。

「母親同然の私に向かって……反抗期なのかね?」

 よよよ、と泣き崩れた振りをする鷲羽(マッド)を無視して、俺は黙々と出された料理を口にする。
 やはり、砂沙美とノイケが作っただけあって、一品一品が絶妙な味付けだった。
 決して、料亭のような高価な味わいという訳ではないのだが、家庭的なほっと安心する味わいだ。
 祖母や母親の作ってくれる料理も美味しいのだが、俺はどちらかというと砂沙美やノイケの味付けの方が好みだった。
 これはやはり、昔からこちらで過ごす時間の方が長かったことも要因にあるのかもしれない。

「そうだ、砂沙美ちゃん。お年玉あげようね」
「わぁ! 鷲羽お姉ちゃんありがとう!」

 お年玉袋を鷲羽(マッド) から貰って大喜びの砂沙美。こういうところは、本当にマメだと思う。
 生粋の宇宙人。それもその正体は超次元生命体。この世界を創世した三女神の一人だというのに、この星の生活に一番馴染んでいるのは、間違いなく鷲羽(マッド)だ。
 砂沙美にお年玉を渡した後、俺の方を振り向いてニヤリと笑う鷲羽(マッド)

「太老にも、ちゃんとお年玉≠ェあるからね」

 お年玉――と言う部分を強調して、そう言う鷲羽(マッド)の言葉ほど信用ならないものはなかった。

【Side out】





異世界の伝道師 番外編『マサキ家の日常』
作者 193







【Side:かすみ】

 私達は今、地球の天地ちゃんの家に、アイリ様の個人船で向かっていた。

「帰省が少し遅くっなっちゃったわね」
「それはアイリ様が、お土産を買い込むのに時間を掛けすぎていたからですよ」
「何よ。天女ちゃんだって、『太老くん、どんなのが喜ぶかなー』って、嬉しそうに色々と買い込んでたじゃない」
「まあまあ、お二人ともその辺りで……」

 アイリ様に呼び出されて何事か、と行ってみれば、何のことはない。
 太老へのお土産は何がいいか、と言う相談を持ち掛けられただけだった。
 皆さんが、太老のことを可愛がってくださるのは嬉しいが、この忙しい年末にそんな事で呼び出さないで欲しい。
 とは言え、この二人にそのようなことを、特にアイリ様に言えるはずもないのだが……。

「そう言えば、アイリ様は何を買われたのですか?」
「ああ、これ?」

 体の数倍はあろうかという大荷物を、脇に置いているアイリ様を見て、私はその疑問を口にする。
 正直、お土産と言うには余りに嵩張る量だ。

「宴会と言うからには酒に料理は付きものでしょ?
 だから、色々とあっちで厳選した食材を持ってきたのよ」

 そう言って、荷物の中身を広げて見せるアイリ様。
 どれもこれも、地球ではまず手に入らない貴重な食材ばかりだ。
 様々な国の文化と風習が集まる、銀河アカデミーならではのレパートリーだ。
 探し出したアイリ様もアイリ様だが、これだけの食材が手に入る銀河アカデミーもさすがとしか言いようがない。

「私はこれよ」
「……えっと、天女ちゃん? それって」

 天女ちゃんが取り出したのは、大人用、子供用お揃いのデザインの、マフラー、セーター、手袋と揃った三点の防寒着だった。
 セーターなど胸元にピンクのハートマーク入りで、今時こんな物を着る人はいないだろう、とセンスを疑いたくなるようなデザインだ。

「……うちの太老にそれを着せるの?」
「もちろん! 可愛らしいと思いません?」

 そう言って、ズズイっと私の前に掲げて見せる天女ちゃん。
 しかし、こう言ってはなんだが、太老が素直にこの服を着るとは思えない。
 それは嫌がって、逃げ出すに違いない。
 今から彼女と太老の追いかけっこが始ることは、容易に想像が出来た。

「……あの子が、そんなに可愛いですか?」
「だって、小さい頃の天地にそっくりなんですもの!」

 そんなに似ているだろうか?
 確かに、瓜二つとは言わないが、あの子は柾木の血が濃く出ているのか、天地ちゃんや剣士ちゃんに似ている。
 しかし、性格が全然違う。天地ちゃんは、どちらかというとマイペースで大人しい感じだが、太老は余り素直ではない。
 私や鷲羽様に対しては、特に反抗的な態度をとる。
 原因を作っているのが自分達だ、と言う自覚はあるのだが、それを差し引いても可愛らしい性格とは程遠い子だ。

『――地球ニ到着シマス』

 船のコンピューターが目的地上空に着いたことを告げた。

【Side out】






【Side:太老】

「どこが、お年玉だ! だから、鷲羽(マッド)って言われるんだよ!」
「そう言う子には、お仕置きが必要だね! ほらほら、早く何とかしないと、蜂の巣だよ」

 お年玉というのは案の定、新兵器の実験台という意味だった。
 鷲羽(マッド)お手製のオートクチュールのガーディアン・システム。
 市販されているそこらのガーディアンとは比較にならない機動性と攻撃力だ。
 こんな物を注文する奴……この中には一人しかいない。

「ああ、それ私がお願いした〜」
「やっぱり、お前か! 美星っ!」
「あーん、ごめんなさーい!」

 謝って済むなら警察はいらない……とは言え、美星はあれでもギャラクシーポリスの一級刑事なんだよな?
 事ある毎に、鷲羽(マッド)に船の修理や、装備の改造を依頼する困った奴。
 その改造した兵器の実験台に俺がなっているのだから、本当に俺にとって美星は疫病神以外の何者でもない。

「自分から進んで、性能評価実験に付き合ってくれたんだよ」
「あらあら、そうだったんですか〜。どうも、ご苦労様です」

 鷲羽(マッド)の一言で、納得した様子で、必死にガーディアンの攻撃を回避している俺に向かって、頭を下げる美星。
 そんな美星を見て、鷲羽(マッド)はクスクスと可笑しそうに笑っていた。
 明らかに楽しんでやっている。確信犯だ。

「みゃー!」

 他に応援席にいるのは、魎皇鬼H型(ヒューマノイドタイプ)
 魎呼と阿重霞の二人は現在も喧嘩の真っ最中。天地は二人から逃げ出すように畑に行ってしまった。
 砂沙美とノイケ、それに玲亜の三人は、宴会の片付けで忙しそうだし、剣士と信幸は二人が壊した家の修理に追われていた。
 外野にいるのは、戦力外通告を受けた二人、と言う訳だ。
 魎皇鬼はともかくとして、美星はまた物でも壊して、大方ノイケに叱られてここにきたのだろう。

「ちょっ! レーザー!?」

 ドシュン――ガーディアンの目元が光ったかと思うと、背後の湖の水が噴水のように高く打ち上げられ、水飛沫を上げる。

「目からビームは基本だからね」
「そんな基本いるか!」

 冗談じゃない。生身で勝てるような兵器ではない。
 そこらのガーディアンくらいなら、未熟な俺でもどうにか戦えるが、目の前の鷲羽(マッド)が魔改造したようなトンデモ兵器が相手では、さすがに武器もなしではキツイ。
 しかも、あの鷲羽(マッド)。俺が苦戦するのを知っていて、ギリギリ善戦出来る相手を見極め、態とぶつけて来てやがる。
 明らかに確信犯だ。そしてこれが、ここ最近の『柾木家』の日常だった。

「くそ、どうすれば……って、何だ? この音?」

 ――――ォォォォオン!

 何かが近付いてくる音が聞こえる。宇宙船のエンジン音のような。
 何だか、随分と聞き覚えのある音だった。
 そして、例の如くだが、この手のシチュエーションと言うのには嫌と言うほど経験がある。

「やっぱりな……」

 空から降ってくる宇宙船。慣れた様子で傘を取り出す鷲羽(マッド)と魎皇鬼。
 美星だけが、何だかよく分からないといった様子で、『え? え?』と間抜け面を浮かべて惚けている。
 俺も、このオチは嫌と言うほど経験済みなので、今更だった。


   ◆


 湖に落下した宇宙船。プシューと機械的な音を立て、プカプカと浮かんでいるガーディアン。同じく、仰向けになって、目を回してプカプカと湖に浮かんでいる美星。

「折角、選りすぐって集めた食材が……」
「私と太老くんのペアルックが……」

 ずぶ濡れの状態で、湖に沈んでいく宇宙船を見ながら、泣きそうな声で呟くアイリと天女。
 若干一名、よからぬ事を口にしていたような気がするので、俺としては沈んでくれてよかったと思う。

「急にエンジントラブルに陥るから、何事かと思えば……太老、やっぱり、あなたが原因≠ヒ」
「いや、母さん待ってくれ! そう言うのを八つ当たりって――」

 言い終わる前に、母の鉄拳が飛んできたので、俺は素早く身をかわす。

「逃げるな! 待ちなさいっ、太老!」
「どう考えても八つ当たりだろ! 誰が、そんな理不尽な仕置きを受けるもんか!」

 これが『正木家』の日常。よくある、いつもの光景だった。





 ……TO BE CONTINUED




 あとがき
 193です。新年あけましておめでとうございます。
 二日か三日といいながらも、元旦に更新している嘘つきですw
 今回のこの話は、番外編と称していますが、本編に至までの過去話ですので繋がってます。
 鬼の寵児編が始れば、この辺りの人間関係とかも分かるかと。

 それでは皆さん、本年もどうぞよろしくおねがいします。


> [947]投稿日:2009年12月31日0:47:32
> このままMMMのように一個師団ぐらいのメイドの軍団が結成されるのだろうか。


 相当数のメイドさんが出て来るのは確かですが、果たしてそこまでいくかどうか。
 モデルは花●京メイド隊ですが、あれも人数が大概ですしね……(さすがにあそこまではいかないと)

> [946]投稿日:2009年12月30日23:13:0
> 最近この作品を知り一気に読みました。凄く面白いです。
> もちろん今回も面白かったです。
> 一つ気になったのが、アンジェラsideの「来日」という表現です。ここは「来訪」の方が適当かと思いました。
> 来年の更新も楽しみにしています。よいお年を。


 ありがとうございます。
 問題の指摘に関しては、描写を含めて修正しておきました。
 また、今年もどうぞよろしくお願いします。

> [945]投稿日:2009年12月30日14:19:56
> メイドが一杯♪ あちきも欲しい。こうなればメイド教育機関でもどないっすか?しかし、メイド達の考えに流石の螺旋描き蛇行して予測不能人物太老も考え付かんかったか、採用人数に流石の太老も驚くかw
> 作者殿、よいお年を!
> ああ、太老の初夢はZZZをかまして欲しいもんです。(悪夢で魘されるがいい)むほほほほほほほ。


 メイド教育機関というのも、少し考えたんですけどね。
 でも、期間的にそこまでは出来そうにないので見送りです。
 初夢が、ZZZでうなされた読者さんいるんですかね?w
 今年も、どうぞよろしくお願いします。

> [943]投稿日:2009年12月30日10:2:17
> 将来、ハヴォニワの事情を考えると・・・
> 太老直属メイド数【太老ハーレムの人数【【【越えられない壁【【【太老ファンクラブ【?(≒)ハヴォニワの女性人数+理解ある男性【ハヴォニワ総人口(+ダグマイヤ率いる嫉妬団)
> となると予測すると・・・
> やはり、ハーレムは365人は突破するのでしょうか?
> ジジイが血涙を流しそうですが・・・


 ハーレム人数に関しては、敢えて何も言わないことにしておきますw
 最終的にどうなるかは、原作のこともあるので結局のところまだ未定の段階ですしね。
 でも、候補は確かに多いですけど……。

> [942]投稿日:2009年12月30日9:26:44
> メイド隊の応募者の何割がスパイなんだろう
> 採用されたら水穂に取り込れそうですが


 スパイも多そうですよね。
 もっとも、そう上手くいくはずもないのでしょうがw
 水穂が、一番の最難関と言えますからね。

> [940]投稿日:2009年12月30日8:10:50
>  家政系(普通のメイド的な仕事)、行政系(文官的な仕事)、戦闘系(私兵や警察的な仕事)、技術系(整備員や研究員や医者などの技術職)に大別して採用しそうな気がしたりしなかったり。
>  ……そこまでやったらメイド募集と称して良いのか少し不安になりはしますがw


 いや、それでもメイドですよ?w
 太老のメイドは正木家を守護する精鋭部隊といった感じですからね。
 まあ、そこに関しては本編の方で。

> [939]投稿日:2009年12月30日7:7:13
> メイド隊拡充計画・・・確かに家格に比べたら雇用人数が少ないのは確かですから百人単位での雇用は、必要だと思います。
>  この内の何人かは、水穂の情報部で働くのでしょうか?


 情報部に割かれる分もあるでしょうね。
 このメイド隊の募集は、色々と元ネタ≠ノ近付く要因とも言えますしね。



押して頂けると作者の励みになりますm(__)m

作品を投稿する感想掲示板トップページに戻る

Copyright(c)2004 SILUFENIA All rights reserved.