「ごめんなさい!」

 深々と頭を下げるラクシャを前に、リィンは「何があった?」とフィーに視線で尋ねる。
 リィンの視線に気付き、フルフルと首を横に振るフィー。
 恐らくは期待した以上にフィーが何かをしてくれたのだと察するが、余りの態度の変化にリィンには戸惑いを隠せないでいた。
 とはいえ、ここまでされては謝罪を受け入れないわけにはいかない。

「いや、俺も言葉が足りなかった。……悪かったな」

 ラクシャに小さく頭を下げるリィン。
 キルゴールを殺したことについては間違っていなかったと思う一方で、リィンも自分に非があることは認めていた。
 それ故の謝罪だったのだが、フィーは珍しいものを見たとばかりに別の反応を見せる。

「……リィンがデレた」
「フィー。ちょっとお兄ちゃん≠ニ話をしようか」

 嫌な予感を覚え、さっとリィンから距離を取るフィー。
 そしてラクシャを盾に、いつでも逃げられる態勢を確保する。
 睨み合う二人。そんな二人の間に立たされたラクシャは、

「フフッ、お二人は本当に仲が良いんですね」

 そう言って笑いを堪えるように涙を浮かべた。
 羨ましい。リィンとフィーの仲睦まじい姿を見て、ラクシャは心の底からそう思っていた。
 ラクシャにも兄が一人いる。特に何かに秀でているわけではなく平凡ではあるが、母親思いの優しい兄だった。当主代行になった後も家族のため、領民のため、兄は兄なりに出来ることを精一杯頑張っていたのだ。でも、その努力は報われることなくロズウェル家の没落を望む他家の計略によって失脚させられてしまう。それ以降、母は部屋に閉じ籠もったまま出て来なくなってしまった。そんな壊れていく家族を見るのが嫌で、ラクシャは故郷を飛び出したのだ。
 でも一番苦しんでいたのは領民の信頼を取り戻そうと、最後まで足掻き続けた兄だったのかもしれないとラクシャは考える。
 ラクシャは心の底から父を憎むことが出来なかった。どうしようもない父だと思いながらも、幼い頃の父との思い出が忘れられなかったからだ。
 それに考古学に没頭する父の気持ちがラクシャは分からないではなかった。
 彼女自身、そんな父に憧れて考古学の勉強をはじめたのだから――

「……聞いて頂けますか?」

 だからフィーに話したように、リィンにも聞いて欲しいと思った。
 それが自分に出来る精一杯の誠意と謝罪だと思うから――


  ◆


 ラクシャの身の上話を聞かされたリィンは、彼女とフィーの距離が急に縮まった理由を察する。
 生まれや立場など、まったくと言って良いほど異なる二人だが似ている≠ニ感じたからだ。
 フィーは『お父さん娘』だった。兄としては複雑な気持ちだが、フィーが一番強く信頼を寄せていたのはルトガーだとリィンは思っている。だからルトガーが死んだ時、あれほどフィーは深く悲しみ、離れ離れになってしまった家族のことで思い悩んだのだ。
 ラクシャも同じだ。家族がバラバラになったのは父親の所為だと思う一方で、そんな父親のことが嫌いになれない。いや、いまでも彼女は父親のことが好きなのだろう。大好きな父親のことを、母や兄が――そして領民達が悪く言うのが聞くに堪えなかったのだ。だから逃げるように故郷を飛び出した。
 ようするに二人とも――

「ファザコンか」
「そう、はっきりと言わないでください!」
「ん……リィンはデリカシーがない」

 ここで違うと否定しないあたりが、二人ともそっくりだとリィンは思った。
 ファザコンであることは自覚があると言うことだ。それは改善の見込みがないことを意味した。

「もう、いいです。これだから男の人は……それで? わたくしに何か話があったのでは?」

 関係が改善されたと思ったのも束の間、ラクシャに半目で睨まれ、リィンは困ったように頬を掻く。
 話から察するに彼女が父親の件で、コンプレックスを抱いていることは察することが出来た。
 その父親の研究を根掘り葉掘り尋ねるのは、またデリカシーがないと思われないか悩むリィンだったが、

(このままと言う訳にもいかないしな)

 思い切って聞いてみることにした。

「古代種のことだ。知っていることを、すべて教えて欲しい」

 案の定、複雑な顔を浮かべるラクシャ。
 事情を打ち明けることで少しは前向きに考えられるようになったとはいえ、簡単に蟠りが消えるわけではない。
 出来ることなら余り触れて欲しくはない話題なのだろう。しかし、

「……それは必要≠ネことなのですね?」
「そうだ」

 そう言われれば、ラクシャも断ることは出来なかった。
 それに父から教わった知識が誰かの役に立てるということを、心の何処かで嬉しく思っていたのだ。
 それが母や兄、そして領民に対する裏切りであると思いつつも自分の気持ちには嘘をつけなかった。


  ◆


「また……ですの?」

 呆れた様子でベルにそう言われて、リィンは首を傾げる。
 前日は徹夜だったこともあり、翌日になってラクシャから聞いた古代種の話のことをベルに相談をしたところ返ってきた反応がこれだった。

「……お前、何か誤解してないか?」
「自覚がないのでしたら別にいいですわ」

 ベルが何を言いたいのか分からないでもないリィンだったが、誤解も何もないだろうと思う。
 フィーのお陰でラクシャとの関係は改善されたとは思うが、ベルの思っているような関係とは程遠い。
 男女のあれこれと言うよりは、娘が父親に向ける親しみや甘えと言った感情に近いような――

(……やっぱりファザコンだよな)

 フィーと気が合ったのは、そういうところだろうと冷静にリィンはラクシャのことを分析していた。
 そもそも歳の近い少女に僅かなりとも、そうした感情を向けられても困るというのがリィンの本音だ。
 ただでさえ、手の掛かる娘が他にもいるのだ。
 恐らくフィーが余計なことを言ったのだと考えるが、それを確かめる気にはなれなかった。
 この問題に触れると藪蛇になりそうだ、と直感が訴えていたからだ。
 もう考えるのを止そうと、リィンは話題を変える。
 そんなことよりも先にベルには確認しておくことがあった。

「しかし……本気なのか?」
「本気ですわ。今回の作戦に〈騎神〉を使うことを提案します」

 リィンの話を聞いて、ベルがだした案。それは〈騎神〉を使った作戦の提案だった。
 出来るだけ、騎神を使うのは最後の手段にしたいと話し合ったにも関わらずだ。

「一体どういうつもりだ?」
「〈騎神〉を使えない理由は、万全の状態で備えるために〈騎神〉を消耗させたくないからですわよね?」
「それだけとは言わないが、最大の理由はそうだな」
「なら、わたくしの言うとおりにやれば、マナの消耗は最小限で済むことを約束しますわ」

 心配しているマナの消耗は最小限に抑えられると言われてリィンは迷いを見せる。
 だが〈騎神〉を使うことを躊躇しているのは、それだけが理由ではなかった。
 不特定多数の人間の目に触れさせるリスクは避けるべきだと考えたからだ。
 ベルもその点は理解しているはずだ。なのに、どうして?
 と訝しげな表情を浮かべるリィンに、ベルは何を悩んでいるかを察した様子で答える。

「いまのままでは効率が悪いと理解しているのでしょう? それにすべてを明らかにしろとは言いませんが、隠し通すのにも限界がありますわよ」

 痛いところを突かれて、苦い表情を浮かべるリィン。
 リィンはこの島に〈騎神〉の力を必要とする何かが眠っていると考えている。だから戦闘に巻き込まないために、漂流者たちを島の外へと避難させようと考えたのだ。いつ何が起きるか分からない以上、出来るだけ早い内に彼等には島をでていってもらった方が動きを取りやすい。海底に潜む古代種の討伐をリィンが早々に決めたのも、それが理由だ。
 だが、ベルの言うことにも一理ある。秘密を抱えているために、行動に大きな制限が掛かっていることは事実だからだ。
 それに〈騎神〉の力抜きに今回の件を乗り切ったとしても、次も同じように上手く行くとは限らない。力を出し惜しみして逆に取り返しの付かない事態を招いてしまっては備える意味がない。そうした状況で、何の準備もなしに秘密がバレるリスクに脅えるよりは、ある程度の情報はだして口を封じた方が早いとベルは言いたいのだろう。
 騎神を堂々と使うことが出来れば、古代種討伐の件だけでなく船の製作や必要な資材の運搬も捗ることは間違いない。
 計画の時間を大きく短縮できるという部分だけを考えれば、確かにデメリットに見合ったメリットがあるように思える。
 しかし、

「本音を聞かせろ。何を企んでる?」

 ベルがこんなことを急に言いだしたことにリィンは違和感を覚えた。
 グリゼルダに対する態度からも、彼女がこの世界の人間と積極的に関わり合いを持とうとしていなかったことをリィンはよく知っているからだ。
 それはベルの興味を惹く物がなかったからだが、こんなことを急に言い始めたということは何かあったのだとリィンは考える。
 始まりの地に似た力の気配を感じると言っていたが、それが理由なら今になって、こんなことを言いだすのは妙だ。
 だとすれば、昨日から今日の間に何かあったと考えるのが自然だった。

「これ、ですわ」
「……本?」
「アドルさんの体験をまとめた冒険日誌≠ナすわ」

 目を瞠るリィン。なんでお前がそんなものを持っている、と言わんばかりに驚く。
 本来アドルの冒険日誌は、晩年に彼が書き記したものと言われている。この時点で存在するはずのないものだが、アドルは肌身離さず持っている手帳に旅の記録を事細かに書き残していた。
 ベルの手にあるのは、その手帳の記録とアドルの記憶を元に新たに書き起こしたものだ。
 もっとも、さすがに一日ですべてを書き記すのは難しいからと、概要をまとめたものをベルはアドルから受け取っていた。
 その所為でアドルは二晩続けて徹夜することになり、いまは専用のハンモックで泥のように眠っていた。

「船の設計の他、集落に不足している設備の製作に手を貸すことで対価に頂きました。完成品は島を無事に脱出してから頂ける約束になっていますの。とても有意義な交渉でしたわ」

 晴れ晴れとした表情で、そう語るベル。知識欲が主な彼女にとって、アドルの冒険日誌はこれ以上ないほど価値のあるものだったのだろう。
 未知の技術、未知の知識。そうした危険を冒さなければ手に入らない情報をアドルから吸い上げるつもりなのだとリィンは理解した。
 どういう交渉をしたのかは知らないが、あくどい。猟兵が可愛く思えるくらい相手の弱みを突くことに長けていると、リィンはベルのやり口に呆れる。
 だが、リィンの驚きはそこで終わらなかった。

「それと、この件が片付いたらバルバロス船長とその家族の身柄はこちら≠ナ預かることになりましたわ」

 なに勝手に決めてるんだ!? とベルを睨み付けるリィン。
 アドルの日誌は交渉の末に手に入れた正当な報酬と考えることが出来るが、バルバロス船長のことは話が別だ。
 グリゼルダの時とは状況が違う。どうして、そんな話になったのかとリィンが疑問に思うのも無理はなかった。
 しかし、

「このまま故郷へ帰ったところで、沈没事故の責任を負わされて碌な目には遭いませんもの。それならどうせ死んだことになっているのですから、ご家族と共に新天地でやり直すのもありではないかと提案しただけですわ」

 ベルの話を聞いて、そういうことかとリィンは一先ず納得する。
 故郷に帰ったところで沈没事故の責任を負わされるのは確実だ。下手をすると罪人として裁かれる恐れもあるだろう。
 しかし、所詮は他人事だ。ベルがどうして、そんな取り引きをしたのか疑問に思うが、

「あの船長、なかなかの人物ですわよ。味方に引き入れて損はないと思いますわ」
「……それは〈暁の旅団〉に入れるってことか?」

 その一言で、リィンはベルの考えを察する。
 トワがいた頃はまだどうにかなっていたが、いまはカレイジャスの指揮はリィンとヴァルカンが交代で取っている状態だ。
 しかしリィンは前線で活躍するタイプの猟兵で、ヴァルカンにも部隊の指揮と言う重要な役目があるため、艦の指揮に専念すると言う訳にはいかなかった。
 そのことを考えれば、バルバロス船長を引き抜くと言うのは悪い案ではない。生まれも育ちもバラバラな漂流者たちを纏め上げ、これだけの集落を造り上げた手腕は見事と言うほかない。最初はカレイジャスを見れば戸惑うかも知れないが、足りない知識は後から学べばいいことだ。艦長に必要な資質は人を上手く使い、臨機応変な差配を振るうことが出来る指揮能力。こればかりは資質の問題が大きい。バルバロス船長には、それだけの能力があるとリィンは認めていた。
 だが、沈没事故の責任を感じていることは言葉の節々からも感じ取れた。
 そんな彼が我が身可愛さでベルの交渉に応じたというのが、リィンには今一つ腑に落ちなかった。

「少なくとも恩を仇で返すような人物でないことは、あなたも理解しているのでしょう?」
「そこは心配してない。だが、本人は納得してるのか?」
「最初は渋っていましたが、家族を辛い目に遭わせるよりは……と最後は納得して頂けましたわ」

 ベルがどういう説得の仕方をしたかを察して、リィンは目眩を覚える。
 恐らくは、残される家族のことを引き合いにだして説得したのだろう。
 加害者の家族がどう言う目に遭うか、実体験と想像を元に脚色を加えて語って聞かせたことは想像に難くない。
 断るに断れない状況に追い込んだと言うことだ。それは交渉ではなく脅迫と言っても間違いではなかった。

「……どういうつもりだ?」

 事前に何の相談もなく決めたことには言いたいことはあるが、団にメリットがないわけではない。
 むしろ、ベルが交渉によって得た対価は大きい。しかし団のためだけに、ベルがこんな交渉をしたとリィンは思っていなかった。
 他にも理由があるはずだ。当然そうした疑問を持たれることはベルも理解していた。
 その程度には、これまで自分のしてきたことに自覚があるからだ。

「そのことで一つ、提案がありますわ」
「……提案?」

 訝しげな表情を浮かべるリィンを見て、ベルはニヤリと笑みを浮かべると、

「この島に〈暁の旅団〉の拠点を築くことを提案しますわ」

 そう告げるのだった。


  ◆


「……拠点? そう言うからには、この集落のことじゃないよな?」
「ええ、この世界を去るつもりなら必要はないでしょうけど、今後も調査を続けるのなら拠点の一つくらいは必要でしょう?」

 そこにアドルの日誌が繋がる訳か、とリィンはベルの考えを読む。
 アドルの日誌に何が書かれていたのか、それは大凡ではあるが察することが出来る。
 これまでアドルが冒険で得た知識や体験した記録の数々。そこから得られる情報は万金に値するはずだ。
 ベルの興味を惹くに十分な内容が、そこには書かれていたのだろうと推察できた。
 だからこそ、この島に拠点を築くことを彼女は提案したのだ。調査の足掛かりとするために――

「それに最悪のケースを想定して、避難場所を確保しておくのは悪い手ではないと思いますわ」

 魔女と地精は〈空の女神〉に導かれて、異なる世界から移住してきたという話をリィンは思いだす。
 最悪、あちらの世界を救うことが出来なかった場合、移住先を検討する必要があるとベルは言いたいのだろう。
 その候補にベルはセイレン島を挙げたと言う訳だ。
 この島はクロスベルと比較しても、かなり広大な面積を持つ。
 森や海の恵みも豊富で、しっかりと調査をしてみなければ埋蔵量は分からないが、鉄鉱石などの鉱石も見つかっている。
 それに――

「幸い、ここは無人島と言うことですし、わたくしたちが貰っても構わないでしょう?」

 誰も住んでいない無人島というのは、確かに都合が良い。だが、ベルの言うことにも一理あると考える一方で、グリゼルダから聞いた話がリィンの頭を過ぎる。この辺りはグリーク地方と呼ばれ、二百年以上の長い歴史を持つ海軍組織が領海の治安と秩序を守っているとの話だった。
 近付く船をことごとく沈め、生きて帰った者はいないことから『魔の島』などと地元の船乗りからは恐れられているが、このセイレン島がそうした組織の勢力圏にあることは確かだ。実効支配が出来ていないのであれば、領有権を主張されたところでベルの言うように無視することは可能だろう。
 だが、そんな真似をすれば確実に揉め事へ発展する。それこそ最悪の場合、グリークの海軍と一戦を交えることになる。
 そこまで考えたリィンはベルの企みを察する。

「お前……まさか〈騎神〉を抑止力≠ノ使う気か?」

 アドルやラクシャに関しては言い含めておけば、口止めは難しくないとリィンは考えている。他の漂流者に関してはなんとも言えないが、彼等が島で見たことを仮に誰かに話したとしてもバカにされるのがオチだ。荒唐無稽な話と、ほとんど信じてはもらえないだろう。だが、グリゼルダとエアランは彼等と立場が異なる。島で見たことを二人が国に報告すれば、少なくとも調査隊の一つは派遣されるだろう。
 しかし〈騎神〉の力を目の当たりにすれば、嫌でも慎重にならざるを得なくなる。
 最悪の可能性を想定できないほど、グリゼルダとエアランは愚かではないからだ。
 ある程度、力を見せることで二人を協力者に仕立てるつもりなのだとリィンは察した。

「この世界で今後も活動を続けるつもりなら必要≠ネことだと思いますわ」
「言いたいことは理解できる。だが、そう上手く行くと思うか?」

 どちらかと言えば、最悪の可能性に行き着く方が確率は高いとリィンは考える。
 それにベルの言っていることは、この島に守るほどの価値があることが最低限の条件だ。
 この世界に留まるのは良いが、それだけのリスクを冒して得られるものが少なければ意味がない。
 だからリィンは〈暁の旅団〉を率いる者として、ベルに尋ねないわけにはいかなかった。

「自分の知識欲を満たしたいがために言っているわけじゃないよな?」
「まったくないとは言いませんが、リスクに見合うだけのリターンはあると判断しての提案ですわ。そこは信じてもらうしかありませんけど」

 これで誤魔化すようなら、リィンはベルの提案を切り捨てるつもりだった。
 しかしやり方には問題はあるが、ベルなりに団のことを考えての提案なのは理解できた。
 ならば、どうすべきかとリィンは逡巡する。

「……分かった。古代種の件は、お前の言うとおりにする。行動に制限が掛からない分、このまま〈騎神〉のことを隠し続けるよりは十分なメリットがあるしな。だが、団の拠点を築くかどうかは島の秘密を確認してからだ。どんな危険が潜んでいるか分からない段階では判断を下せない」

 その上で、ベルの案を条件付きで採用することをリィンは決めた。
 調査の結果、セイレン島が移住先の候補に使えそうになければ、島を放棄すればいい。
 最悪、この世界を去れば良いだけの話だ。
 結果を見てから決断を下しても遅くはないとの判断だった。
 だが、ベルの言うような価値が本当にこの島≠ノあるのなら――

(その時は何が来ようと、邪魔する奴等は蹴散らすだけだ)



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