マクロスF編




地球連邦は人口が一旦戦争で減った人口が三度増え、更に環境破壊が進んだのを見かねて、宇宙移民を促進させていた。ある者はスペースコロニーへ、また別の者たちは大昔のSFで言うところの世代宇宙船。『メガロード』や『マクロス』の名を関する超大型移民船団で地球に別れを告げ、新天地へ旅立っていった。その内の新マクロス級と呼ばれる最新型の中でも第25番目の移民船団「フロンティア船団」では、未知の敵「バジュラ」との戦いが繰り広げられていた。

しかし、精強を誇る本星の地球連邦軍と違い、移民船団の連邦軍は船団が戦闘に陥るケースは極稀であったためと、ゴースト無人戦闘機の登場と、その普及で練度が低い(ミノフスキー粒子の影響と、トレーズ・クシュリナーダが提起した思想が浸透したおかげで、無人戦闘機に頼れない地球本星は部隊の練度が非常に高いが、移民船団全体の練度は、マクロス13やマクロス7などの実戦経験がある船団を除いた場合、全体的に幼稚園のお遊戯レベルでしかないと揶揄されている)ので、自然と民間軍事会社が台頭し、軍の任務の一部は彼等が担うようになっていた。バジュラに太刀打ち出来る機体も少なく、VF-19『エクスカリバー』以降の高性能機でなければ追従すら叶わない。移民船団で一番普及した、可変戦闘機VF-171『ナイトメアプラス』では返り討ちにされるのが関の山だった。そんな戦時中の状況のフロンティア船団に向かう一隻の正規空母があった。その空母の名は「隼鷹」。波動エンジン搭載型の主力戦艦改級戦闘空母の中では比較的前期に竣工した空母で、先の大戦を稼動状態で生き残った、たった数隻の波動エンジン空母の内の一つである。(艦名は大日本帝国海軍に在籍していた飛鷹型航空母艦に由来)その中にフェイトや黒江綾香は居た。名目上は新型ストライカーに繋がるヒントを得るための出向。だが、その実は実戦参加も念頭に置かれている派遣であるのは明白だった。途中で戦闘になることも考慮されたためにウィッチ達は実戦を覚悟した。しかし問題が生じた。この世界にもストライカーユニットを稼働させる重要要素の一つのエーテルはあるが、空気がない真空の宇宙では、レシプロストライカーは使えない。(エーテルを撹拌させるだけでは推力とはならないため)ジェットも構造上、宇宙では使えないw宇宙で戦えるストライカーユニットが存在しないのだ。これは魔導師のフェイトにしても同様で、宇宙空間では人間は活動できない。そこで苦肉の策として、それぞれの代表者がバルキリーの操縦訓練を受けておく策が取られた。機械に詳しい黒江は、興味もあったので、ウィッチを代表して自ら志願した。フェイトもバルキリーに乗る選択をし、2人は訓練を行なっている。





「くぅぅぅっ!!これがバルキリーかっ……流石にストライカーユニットのようにはいかないな……Gが来るな。小さくなったせいかな?昔は8Gからの引き起こしも耐えられたんだがなぁ」

魔のクロエと恐れられた彼女も初めて経験する超高速のGに思わず顔を顰める。時速700q台が限界に等しいストライカーユニットでは経験がない超音速と空戦機動を行うのだから当然といえば当然である。フェイトは、黒江よりも高速飛行に慣れていたためと、バリアジャケットを展開しているので、さほど苦しい表情は見せないが、むしろ複雑怪奇な戦闘機の機械類の前に悪戦苦闘していた。



2人が乗っているのは2機のVF-17『ナイトメア』。完成時は特務機、あるいはエリート・エース用に配備された。この時代には、古参機に位置し始めた名機で、高いステルス性を備える。悪夢の名を冠するこの機体は、パッシブステルス設計に基づいた形状なので、機体性能は旧式になりつつあるもの、未だ需要は高い。系列廉価版のVF-171が限界性能の低さから、前線からお払い箱扱いされ、愚痴を叩かれているのとは大違いだ。彼女らが飛行しているのは地球からは比較的近距離に位置する惑星「エデン」の近くだ。

(エデンより2光年ほど離れているが)の空域である。そこで補充要員が乗艦するとの事なのだが……。

「あんな変な形の飛行機が宇宙を飛ぶなんて……それに見かけがアレなのに、凄く疾い……」

艦に乗艦したウイッチの一人で、ロングヘアーが特徴的なカールスラントのウィッチ「ヘルマ・レンナルツ」は艦の窓から見える、ナイトメアの薄く平らな図体がプロペラ機に比べると奇異に見えるとコメントし、さらに自分の知る爆撃機よりも大型なのに、戦闘機級の機敏な動きを見せているのに驚きを見せる。これが熱核バーストタービンエンジンの威力だというのかと言わんばかりの。

「そりゃバルキリーをナメてるぜ、ヘルマちゃん」

ヘルマのそばには兜甲児が居た。彼は訓練期間を経てマジンカイザーのパイロットとして戦線に復帰した。今回の戦いでの切り札として軍の要請を受けて、護衛役として参加したのである。先の大戦での戦いからはしばらくぶりの戦いである。
彼は持ち前の明るさですぐにウィッチ達やフェイトとも溶けこみ、気さくな付き合いをしている。

「甲児さん。バルキリーってそんなに凄いんですか?」

「ああ。戦車の装甲に飛行機の機動力・歩兵の器用さを併せ持った兵器の一種だからな。前の戦争で地球連邦軍が航空戦でボロ勝ち出来た要因の一つだよ」

甲児はバルキリーの事を説明する。意外にも思えるが、彼は由緒正しき科学者の家系の出である。祖父や父から受け継いだ知的な側面がアメリカ留学の間に発現したのだ。

「北欧神話の戦乙女の名を持つのは伊達じゃないんですね……」

「そういうこと♪」

ヘルマは窓に見えるナイトメアの勇姿に太古の神話の戦乙女の名が代名詞となっている所以を垣間見る。彼女が、ここに来るまでに、写真で見た白銀の翼を持つ、白い機体(VF-25)……救世主の名を持つ戦乙女との出会いはそう遠くないように思えた……。そして隼鷹はエデンに近づきつつあった。

――ここで、今一度、バルキリーの旧来の戦闘機に対する利点をおさらいしてみよう。3段変形による柔軟性である。これで旧来の戦闘機の殆どが駆逐された。製造コストは下手なモビルスーツ以上なのだが、それを補って余りある汎用性が大量配備を是非とした軍の姿勢に現れている。だが、予算の関係もあり、軍の戦闘機の全てを可変戦闘機で統一するのは到底不可能である。コスモタイガーなどが開発されているのも、その為であった。隼鷹の艦載機もモビルスーツの他にはバルキリーとコスモタイガーが半々づつ搭載され、航空隊を構成している。それはエデンにて合流予定の同型艦「飛鷹」においても同様で、この時期の連邦軍の空母艦載機部隊では標準的な編成である。

訓練飛行を終えた2機のバルキリー(可変戦闘機)が着艦する。フェイトは食用宇宙服を食べた上でバリアジャケットを着ている(フェイト曰く宇宙服代わりとの事だが、バリアジャケットの宇宙での有用性が不明なことと、宇宙放射線などを考慮して医師が食用宇宙服の服用を薦め、服用した)。綾香の方は次世代のバルキリー用に開発され、配備や対応可能なように機体の改修が進められている新型の耐Gスーツ「EX-ギア」を纏っている(これを使えるようになるまでには特訓を重ねた。スーツを着ると使い魔のしっぽや耳が干渉してしまう。それを知った際はさすがの彼女も涙目になったとか。)EX-ギアはパイロットの肉体がVF−19以降の高性能機の性能に耐え切れないということが判明したのと、無人戦闘機の普及を嫌った軍人たちの思惑もあって開発された。
これにより肉体的にあまり頑健でない者でもVF−19やVF−22の限界性能を引き出せる様になり、新式の慣性制御システムである「ISC」と相まってVF−25にゴーストに匹敵する機動性を与えた。ある意味大発明である。

「ふう……」
「大尉、いかがですか?VF−17の乗り心地は」
「いい感じだ。特訓し、いつかはエクスカリバーに乗ってみたいよ」

黒江としてはいつかVF−19に乗りたいらしい。確かにペットネームといい、前進翼の醸しだす雰囲気といい、実に美しい。
彼女が`目標`に掲げるのも無理は無いだろう。ただエクスカリバーは本星の連邦軍にもまだそんなに数は多く配備されていない。高コストになりすぎて議会の左派が大量生産に難色を示したためで、現有数では従来機を完全に代換出来ていない。その内にVF−171が完成し、議会はそちらの方を正式主力機にしろと圧力をかけてきた。こうした事もあってナイトメアプラスは暫定的に主力機の座についたが、バジュラとの戦闘で力不足を露呈してしまった。こうした事もあってエクスカリバーの大量生産が認められたのである。


「あれはいいですよ。ですがまずはナイトメアを完全に乗りこなせるようにならないと」

「ハハッ、確かにな。フェイト、行くぞ」

「は、はいっ!」

黒江は整備兵と会話を交わすと、フェイトを引き連れて艦内に入る。波動エンジン搭載艦の速度は速く、もうエデンの姿がハッキリと視認できるようになっている。窓から見ると、地球にそっくりである。移民船団が移民したのも頷けるほどに美しい。

――エデン。そう名づけられたのも納得がいく。惑星エデンはすぐそこまで迫っていた。ここは地球連邦にとっての重要拠点であり、新兵器の実験場にも使われるエデン。どんな惑星なのだろうか。


「さて……F船団についたら、釣りと洒落込むか」

「またですか?」

「そうだ。私の釣りキチは知ってんだろ。こんど地球に帰ったらマグロ釣りのバイト始めるつもりだかんな」

「釣りはいいですけど、嵐の時はやめてくださいよ?」

「わかってる」

黒江は釣りキチである。その点はフェイトも呆れてしまうところである。軍務の暇があれば大抵は釣り堀か、剣術道場にいる。地球へ帰国の暁には日本の秘境と呼べるところにも行くつもりで、「オオサンショウウオを釣り上げてやる!!」と意気込んでいるとか。最近は軍の給料の振込みが遅れがちなので、釣り技能が生かせるバイトを始めるつもりだそうだ。フェイトもそれに付き合わされるのは明白であった。どこでもでも釣りを始めるのは目に見えていた。




――数日後、一行は新マクロス級超長距離移民船団の一つ、マクロス・フロンティア船団へ足を踏み入れた。フェイトは、フロンティア船団につくまでには戦闘を想定したバルキリーでの訓練を重ね、VF-17「ナイトメア」を一端に扱えるまでに成長した。それはエデン滞在中にドックに投錨していた僚艦に、連邦軍きっての問題児兼、エースであった`イサム・ダイソンが乗り込んでいて、VF-19AやVF-25を駆って、躍り出て来ることが毎日だったせいで、エースである彼についていこうと必死になった。その訓練が毎日だった結果、元々、魔道師として培ってきた空戦術に磨きがかかった。また、変形機構を有する機体がフェイトの培った空戦のノウハウを余す所なく再現可能な性能を有していたのも、フェイトをパイロット・空戦魔道師の双方として大きく成長させる要因であった。加えて、フェイトの成長の方向性を見定め、叱咤激励できる、師の存在も大きかった。

「よくやった。今日はメシをおごってやる」

「ありがとうございます!」

「ただしラーメンだぞ」

「給料、使い込んだんですね……」

「……だってさ、釣り竿とかいいのがAmaz●nとか楽●で入ったんだぞ?頼んじまうしか無いじゃんか」

「……」


フロンティア船団到着前最後の訓練でついにイサム・ダイソンのVF-19Aに追従できるようになったフェイトを褒め、ねぎらう。人心掌握に長けた黒江は、こうした事は得意なのだ。食堂でラーメンを注文し、2人ですする。(フェイトは黒江の釣りキチぶりに閉口しているが)

「明日からはフロンティア船団に入る。あそこの連邦軍は本土と違って、ペーペーの集まりだから烏合の衆にすぎんが、S.M.Sの連中は相当な腕利きと聞く。奴らを見定めるのも一興だろうよ」

黒江は新鋭機を本土以外の正規軍より先に運用しているというS.M.Sに興味がある素振りを見せ、ラーメンをすすり終えるとすぐに自室に戻っていった。フェイトも自室に戻り、私服に着替えると、地球にいるなのはやヴィータ宛の手紙を書く。訓練直後に撮った写真と、行く前に電話でヴィータに頼まれていた『FIRE BOMBER』のLET'S FIRE!!やDYNAMITE FIRE!!の2枚のアルバムを同封して。

「宇宙……か。大きいなあ。宇宙は大海原海って、この世界の人達が信じるのも解るなぁ……」

手紙を書きながら窓(窓といってもガラスではない)に映る宇宙の綺麗さに思わず見とれ、呟く。その宇宙に浮かぶ船こそが、彼女の次なる戦いの場であった。




――格納庫では静かに魔神皇帝がその目覚めの時を待っていた。そしてこの瞬間にも皇帝は進化を続ける。敵に対抗するために、形状にも変化が生じる。それは武装にも同じことだった。肩に収納されているカイザーブレードが胸の中央エンブレムの部分にも形成される。それこそが皇帝を操る『真の操縦者』の証となるであろう。皇帝の意志はたしかにある。物言わぬ機械でありながら意志を持ったのはゲッター線がなせる技であろうか……。









―^翌日、空母がフロンティア船団に合流し、フェイト達は居住艦のアイランド1へ入る手続きを済ませて市街地に足を踏み入れた。

「……これが宇宙船の中?」

フェイトは改めて見る移民船の居住区に驚く。チューブ式リニアモーターカーの窓から見える景色は地球に存在する各都市のそれを再現していた。渋谷にサンフランシスコなどの世界の大都市が同じ船の中に共存するのは、ある意味不思議だ。

「とりあえず渋谷に行くぞ」

「……ってなんで渋谷??」

黒江達+フェイトは渋谷エリアに足を運び、娘々という中華料理店に向かった。これが綾香達ウィッチ、護衛の兜甲児、この散策がフェイトの運命を変えるきっかけとなるとは、この時の彼女達は知る由もない。そして店員の中には、船団の今後の運命の鍵を握る人物がいた。その名は「ランカ・リー」。

「いらっしゃいませ〜」



店員に案内されて、席に座り、メニューを開く。中華料理は、中国が明国時代に滅んだ故に、その文化の残滓すら知らないウィッチーズには未知の料理である故、漢字を読むのにさえ苦労している。そこは3人がフォローする。


「……で、中華料理って何ですか〜?」

「そうか、お前らは知らないんだったな」

中華料理という単語に首をかしげながら、ヘルマがいう。ウィッチ達の世界では中国は明国の頃に耐えてしまい、古文書の中の国という認識が当たり前であり、隣国であった扶桑でさえも、歴史をかじってなければ中華料理理は知らない。この中で中華料理に詳しいのは当然ながら、兜甲児にフェイト、未来世界滞在時に食した経験がある黒江綾香の3人のみ。3人は他にウィッチ達に中華料理の薀蓄をしつつ、メニューを頼む。(メニューがどういう料理か分るのがこの3人しかいないため)

「店員さ〜ん、お願いしまーす」

「はぁ〜い」

甲児が注文を頼むために店員を呼ぶ。翡翠色の髪をした若い店員が注文を取りに来る。ゼントラーディの血が混じっている事を窺わせる、10代中盤から後半の少女だった。

「ええとチャーハンの大盛りに、麻婆豆腐、餃子ですね?」

彼女は注文を取ると、厨房に戻る。その店員の少女(ランカ・リー)は不思議そうな気持ちで先ほど注文を取った客の服装について考える。色とりどりの軍服を着ている中学生(?)ほどの女の子達とその付添の、ブレザーが当たり前な時勢では、いまや化石級に珍しい学ランを着込んだ高校生ほどの青年。学ランなどはまだ理解できるが、軍服はコスプレかと思わず考えてしまう。大昔の旧日本陸軍の軍服や旧ドイツ空軍のそれを着込んでいるのもこれまた珍しい。思わず考えてしまう。

――今はバイト中だもの、注文を取りにいかないと〜っ!

ランカはせっせとバイトに勤しむ。彼女はもはやこの店の名物アルバイト店員となっている。その事を象徴するかのように、常連客らは彼女の行動を微笑ましく見守っていた。



翌日、フェイトは散歩に出かけた。無論、綾香からの許可は貰ってある。このアイランド1がどういうところか見てみたかった。
フェイトにとっては人生初の移民船団。子供心にワクワクするところがあるのも事実だ。
とりあえず渋谷やサンフランシスコを再現した繁華街をブラブラと探索し、なのはらへのみやげものを少々買う。彼女は宇宙船に地球の町を再現する凄さに圧倒されながら、10時にはド●ールでコーヒーブレイクを楽しみ、サー●ィーワンでアイスクリームを注文し、舌鼓を打つ。

「美味い!やっぱりアイスはサー●ィーワンだよねっ♪」



――腕時計が午後12時を回ったくらいを指した頃だったかな。艦内のセントラル・パークで昼食をとろうと足を運んだんだ。途中まで来た時、私にとって大きな出会いがあった。


〜〜〜〜〜♪

歌が聞こえてきた。それは優しい歌声だった。フェイトは不思議とその歌声に引き付けられ、歌が聞こえてくる方向に向かう。すると、一人の少女が歌っていた。その少女は昨日の中華料理店の店員だった。翡翠色の髪をしているからすぐに分かった。

(あの人は昨日の……?)





向こうもこちらに気づいたようだ。歌うのをひとまずやめてフェイトのもとにやってくる。

「あれ?あなた、昨日、店に来てた子だよね?歌、聞いててくれたんだ」

「は、はい」

ふた言ほど言い合って、2人は互いに名乗り合う。

「あたしはランカ・リー。よろしくね」
「フェイト・T(テスタロッサ)・ハラオウンです」

これがフェイトと、後にフロンティア船団の運命を握る事となる超時空シンデレラ『ランカ・リー』との初めての出会いだった。ランカとフェイトはしばしの会話を楽しむ。

「それじゃフェイトちゃんは本星から来たんだ」
「はい。仕事でこの船団に来たんですけど、移民船団は初めてで……」

フェイトはランカに恥ずかしそうに移民船団に初めて来た感想をいう。普段からこの船団に暮らすランカには、何かもが新鮮に、目新しく感じられるフェイトをちょっぴりうらやましく思った。









――同時刻 

黒江綾香は連邦軍本星部隊からの指令にしたがって、S.M.Sと接触していた。初めて間近に見る民間軍事会社という存在に綾香は感嘆の表情を見せる。

「本星の連邦軍直々の要請というのは聞いていたが……こいつは驚いた」

いささか驚きの声を挙げているのはS.M.Sのバルキリー小隊『スカル小隊』のリーダー「オズマ・リー」。かつて地球連邦宇宙軍のエースとして名を残した、腕利きのパイロットである。ランカの『兄』だが、実は血の繋がりは無い。そんな彼の目の前に立っているのは妹よりも幾分若い少女(14歳ほどか)であるという事に、いささか動揺している。

「要件は聞いていますね、少佐」

「ああ。君たちの`ジェットストライカー`のヒントを得るためにウチのバルキリーを見たいというのは聞いている。さっそく格納庫へ案内しよう」

オズマはすぐにスィッチを切り替え、黒江とジェットストライカーの開発に関わっているウルスラを格納庫に案内した。巨大な体育館のような空間に無数のバルキリーが整然と並んでいる。サンダーボルトなどの旧世代の機体は無く、全てがAVF計画以降の戦闘機だ。砲撃機のケーニッヒモンスターの姿も見える。

「凄い……これがバルキリー……」

ウルスラ・ハルトマンは初めて間近に見るバルキリーの姿に目を奪われる。自分の世界で実験中の機体とは違う流麗なフォルム、流線形のボディは、未来世界というのはどういう事かを、ウルスラに教えていた。バルキリー乗りとしての側面を持つようになった黒江もこれには感心する。

「VF-25をこんなまとまった数で運用できてるとは……。本星でも一航空隊につき一機か二機しか配備されてないっていうのに。うらやましい!」

黒江は真新しいVF−25の姿に思わずため息を付く。そんな黒江にオズマはこういう。

「ウチで試験運用中なのさ。俺たちS.M.Sがな」

「でも、民間の戦力にしては過剰すぎます。しかも軍にも数がない最新鋭機をこんなに多く……」

「資本主義って奴だ。金の力は偉大ってことだ」


民間企業の保持する戦力としてはあまりにも過大なことに疑問をもつウルスラに、オズマはこう答えた。それは民間軍事会社が台頭してきた時代の不文律かもしれない。そしてここに来るまでに見た黒江達を思わず落胆させる正規軍の体たらく。無人機に頼り切った軍隊の末路とはどういうものか思い知らせられた。だからこそ彼らが戦力の中枢を担うのだろう。S.M.Sとはどういうものであろうか。


「随分と可愛いお客さんですね、隊長」

「ミシェルか。見ての通りだ」

オズマは格納庫へやってきた部下の「ミハエル・ブラン」に向けてため息を付く。「客」の中には明らかに子供にしか見えない者もいる。しかし、『向こう側』ではこれが当たり前らしい。しかも皆、女性というのはまるでゼントラーディの女性部隊のようだ。

「ミハイル・ブランです。よろしく」

「扶桑陸軍大尉、黒江綾香だ。今後ともよろしく」


の時の黒江綾香は外見的には14歳程度。栄養たっぷりな食事や牛乳のおかげもあり、背丈も当初から伸び、160cm台になっていた。(若返った当初は150cm中盤程度。本人曰く「元の身長にはまだ遠い!!」らしい)。ミハイル(愛称はミシェル)はこの時、女性に優しく、口説く時には口説く性分(ただし本命はただ一人)だが、黒江については外見的には微妙なラインといった所。後に親友の早乙女アルトに語ったところによれば、黒江に関しては実年齢と外見年齢が大きく異なることは聞かされていたのを『ややこしい』と思っていたとの事。

ミシェルとの挨拶をすませたところで綾香はオズマからの質問を受けた。黒江はここにいるウィッチの中では、ほぼ唯一、バルキリーの操縦訓練を受け、愛機としてVF-17に乗っている。その感想を聞きたいのだろう。(この時点で正規のバルキリーの操縦訓練を積んだウィッチは黒江他3名のみである)

「ところで大尉。VF‐17の乗り心地はどうだった?」
「私としては見かけによらず機敏に動くのが気に入りました。ですが、格闘戦用の武器がないのが残念です。ピンポイントバリアも無いですし」

彼女は刀剣を持たせれば扶桑の歴代ウィッチの中でも十本の指に入る腕前だ。それを発揮できる武装をVF-17系統は持ち合わせていない。ピンポイントバリアパンチ以外で、モビルスーツのような刀剣状の正式な接近戦用武装がついたのは、VF-25が初めてである。(銃剣を設けたケースはサンダーボルトがあるが、緊急用な要素である)剣術の腕を生かせるバルキリーが欲しいのだろう。言葉の一つ一つからその想いが感じられた。

「ステレスバルキリーは火力は高いが、格闘戦となると、殴る蹴るしかできないからな。エクスカリバーならまだピンポイントバリアパンチできるからマシだが、メサイアでようやくナイフがついたが、バルキリーは基本的にモビルスーツとは違う設計思想だからな」

「ですね。他の小隊にはメサイア用のナイフをカリバーンに持たせた奴もいますし」

「カリバーン?」

聞いた事のない名に、黒江はキョトンとする。それにミシェルが答える。

「カリバーンっていうのはVF-19のモンキーモデルの愛称ですよ。AVFは高性能なんですが、過度な力を移民船団に与えるのを本星の保守派が嫌っていて、露骨に輸出を渋ったんです。そこで機体データを元に作ったのがカリバーン。名前は同じくエクスカリバーの別名。性能もいいですよ。A型とかほどじゃないですけど」

「へえ。どこも同じようなものか」

彼女の世界でも同じような例がある。旧・スオムスいらん子中隊、現507に当初与えられた機材(ストライカーユニット)は、軍の正式採用に漏れた機体だったり、現行兵器より一世代前の機体だった。政治的思惑が絡む部隊に、最新兵器を与えたくない思惑はいつの時代のどこの軍も持ち合わせているらしい。



「オズマ少佐、ウチの小隊で余ったVF-19AとVF-22S、どうします〜?」

「おっ、そうか。わかった」

S.M.Sには花形のスカル小隊、ピクシー小隊以外にも小隊が複数存在する。その機種は全てAVF(次世代全領域可変戦闘機)以降の高性能機で固められている。現在は全部隊、VF-25メサイアへの更新が進められているので、『型落ち`となったエクスカリバーやシュトゥルムフォーゲルU』は予備機に回されている。余ったのはそのうちの一機である。元は『バーミリオン小隊』の所属だったらしく、そのマークが尾翼に描かれている

「それ、もらっていいですか?」

「……へっ?」

それを横で聞いていたウルスラ・ハルトマンはそれらバルキリーを魔導ジェットエンジンの研究材料として欲しいらしく、ぶっきらぼうに言った。オズマはひとまず間を置いてから「ちょっと待ってくれ」といい、母艦『マクロス・クォーター』の艦長「ジェフリー・ワイルダー」に連絡をとり、相談を持ちかけた。何分か話した末に、「メサイアの数も増えていくので、旧型になったエクスカリバーなどであれば、一機づつ彼女らにあげてもいいだろう」との通達があったと、オズマはウルスラに伝える。

「ありがとうございます!」

深く謝意を示すウルスラ。これ以降、彼女はVFの熱核バーストタービンエンジンを基に魔導ジェットエンジンの研究を推し進めていく。これが同エンジンを僅か半年という、短期間で実用試験段階にまで進展させる要因となったことは第一級機密扱いとされたそうな。






――アイランド1内 ホテルの一室

「ついついここが宇宙船の中って事、忘れちゃうんだよね……」

綾香と一緒の部屋に泊まっていたフェイトは窓から映るアイランド1の風景を見ていた。一見すると見慣れた地球の風景そのもの。この中にはもはやこの時代の地球には現存しない街の風景も多いという。サンフランシスコなどはその最たる物だ。戦争で失われたモノの大きさを改めて噛み締める。

「今日はたしか`向こう`との定時連絡だっけ」

フェイトは今日はミッドチルダにいる義兄や同僚らとの連絡の日だと思い出し、急いで準備を整える。ややあって、向こうから通信が来たようで、回線を開く。この後、この日の通信には向こう側にいる同僚ら全員が立ち会っていたので、フェイトは答えに苦労したとか。その一分は以下の通り。

『テスタロッサ』

『なんですか、シグナム』
『お前が師事しているという、クロエという人物……いっぺん手合わせしてみたいものだ』

『……そう言うと思いましたよ』

ヴィータと同じ`ヴォルケンリッター`で、その事実上のリーダー格「シグナム」との通信である。彼女はフェイトの面倒を見ている黒江綾香に興味を持っているようだ。フェイトをして、手練の剣術の使い手と言わしめたというのが彼女の心を擽ったらしい。シグナムと黒江。戦ったらどっちが勝つのだろう。もちろんフェイトは興味ある。



――空を自由に飛び、そこを舞台に戦う。それは有史以来、人類が常に持っている夢だ。
ミッドチルダの人々は最終的に魔法を選び、ウィッチ世界は魔法と機械で動く、ストライカーユニットを選び、この世界は飛行機に加え、それにロボットを融合させたバルキリーを選んだ。方向は違えど、方法は同じだ。時空管理局には「飛行機」を嘲笑する声もあるが、フェイトは`飛行機乗り`空母艦載機乗りをしていてわかったが、あるのは空を飛ぶのに道具を用いるのか、魔力を使うのかの違いだけだ。人の空への憧れは、どこの世界も同じだとフェイトは思った。








さらに数日後 船団内コンサート会場

「ありがとうみんな!!愛してる!!」

フロンティアのライブホールで銀河の妖精と謳われる、この時代の新進気鋭のアイドル「シェリル・ノーム」(彼女はかつてのマヤン島事件の当事者の一人、マオ・ノームの実の孫。祖母とは性格面以外はあまり似ていない。これは母親か父親の外見的特徴が出たためで、外見上は浅黒い肌であった祖母との共通点はない。だが、性格面はマオの若かりし頃に似ており、マオを知る、ロイ・フォッカー曰く、『あの子の若いころに似てるぜ。性格は』との事。地上と宇宙を行き交う人間達と違い、移民船団にいる人間達には地球圏と、フォールドやワープでも解消しきれない時間差が生じる場合があるため、『地球圏の20代の人のもとにほぼ同年代になった自分の子や孫が現れる』事も珍しいことではない)のライブが行われている。このライブの観客にはランカ・リーも含まれていた。この時、不思議にもランカとシェリルはニュータイプの感応にも似た現象を体験した。それはシェリルが身につけていたフォールドクォーツの力によるもの。
シェリルはランカに「一緒に歌ってほしい」と語りかけ、ランカも無言でうなづいた。そして音楽が奏でられる。「二人」の歌声が奏でるハーモニー。戦に疲れる人々を勇気づける歌。その曲名は「インフィニティ」。その歌は不思議と宇宙に響いていた。それは2人の銀河の歌姫の饗宴でもあった。









「おおおおおおおっ!!」

フェイトは柄にもなく、雄叫びをあげていた。バジュラと呼ばれし「敵」からマクロス・フロンティア船団を守るために、名機と名高いVF-17を駆って戦っていた。バジュラのミサイルのようなものの雨霰のような弾幕から逃れるため、熱核バーストタービンエンジンの大推力から生み出される機動性で、バレルロールなどの機動を急激に行ない、回避する。このナイトメアはISCが無い旧来型のバルキリーなので、バリアジャケット(なにげにソニックフォームである)を纏っていてもなおも軽減しきれない、(ナイトメアの最高速度はM21.0という凄まじい速さ)高機動モードの高負荷に体がシートに押し付けられ、顔をしかめずにはいられない。戦闘機乗りをしているとこういった事はつきものだ。ヘッドアップディスプレイにミサイルが目標をロックしたという音と表示が出る。(最新鋭機ではヘッドマウントディスプレイの要素も取り入れられたものが装備されているが、旧型機はアビオニクス改善で留められているのでヘッドアップディスプレイのまま)

トリガーを引き、ミサイルを撃ち、そのまま一撃離脱を行う。フェイトの戦闘スタイルが反映された戦い方である。
次いでそのままバトロイド形態に変形し、なおも接近する敵弾を迎撃する。出来れば接近戦を行いたいが、不運にもVF-17 ナイトメアは火力による制圧が主なので接近戦の装備はない。


「これが後継機のシュトゥルムフォーゲルならピンポイントバリアパンチできるんだけど……あとでもらえないかな……?」

フェイトは後継機で、接近戦にも対応できる「VF-22 シュトゥルムフォーゲルU」を欲していた。フェイトの戦闘スタイルから言えば、それは当然とも言えた。

そして、最前線へ突撃をかますS.M.SのVF−25F(カラーリングは白/赤と黒。早乙女アルト機)を援護する。

「アルトさん、援護します!そのまま突っ込んで!!」

「悪い、恩に着る!!って……その格好はどうにかできないのか?」

「え、ええ。大気圏内の高速戦闘はこれでしてましたから……」

「そ、そうか……」

アルトが通信越しに目のやり場に困っているのがフェイトにも分かった。彼女のソニックフォームは一見すると袖のないレオタード姿とも取れる。どことなく目のやり場に困るのはわかる(アルトは実家が歌舞伎役者の家系で、自身も天才女形として名を馳せたことがあるのだが、それでも男としての羞恥心は持ち合わせている)。

「……無茶するなよ。お前を死なせたら黒江大尉やランカのやつに申し訳がたたないからな」

「アルトさんも」

「ああ」

それだけ言うと2人はバトロイド越しに敬礼しあう。アルトはシェリルが落としていったフォールドクォーツから聞こえてくる歌
(奇しくもこの時の歌は偶然にも場面にあうポップ調の音楽である「インフィニティ」であった)に乗るかのように、ファイター形態でバジュラの大群へ突っ込む。その中心には戦艦型が控えている。

「やめろアルト!!相手はハリネズミのような艦なんだぞ……!!」

ミハエル・ブランが通信越しにアルトを制するが、それでも彼は突っ込んだ。どんなに対空兵装が充実した「艦」であろうが、接近すればその力は存分に発揮できない。それは250年ほど前の坊ノ岬沖海戦における大日本帝国海軍の象徴であった戦艦大和の対空戦闘の戦史で証明されている。目的は敵に捕まったルカ・アンジェローニの救出。それさえ果たせばいい。





アルトはひたすらに叫びながら突っ込んだ。

「ハリネズミだろうがなんだろうが……中に入っちまえばぁぁぁ!うぉぉぉぉぉぉぉ!!」

アルトの駆る、スーパーパック装備のVF-25Fが華麗に舞う。バルキリーに乗ってまだ日の浅いフェイトなどとは次元が違うほどの華麗な空戦機動。これぞ戦闘機乗りのプロと言わんばかりの動きでアルトは三段変形を駆使し、バジュラに迫る。そしてそれを見届けたフェイトはマクロス・クォーターの直掩に回る。

(アルトさん……)

アルトの行動が成功に終わるのを祈り、マクロス・クォーターの上空で待機する。
これがフェイトが初めて味わった「バルキリー」による大規模空戦であった……。


そしてそれからしばらく経った後、アルトの行動が成功したようで、バルキリーが一機バジュラから離脱する。

そして遂にマクロスクォーターのトランスフォーメーションが始まる。
従来のマクロスのそれが隙が大きく、時間を要するものだったのに比べると、
サイズが小型であるゆえの運動性能の違いかつ、各種技術の進歩によってアクロバット飛行しながらの変形も可能になっている。
フェイトは管理局のL級はおろか、建造中のXV級すら凌ぐ400m級の超弩級戦艦が人型へ変形して行く様に圧倒されてしまう。





「ぶちかませぇぇっ!!」

「往生しやがれぇぇっ!!」

マクロスクォーターのマクロスキャノンが発射され、バジュラは見事粉砕される。

「これがマクロスのトランスフォーメーション……!」

マクロスキャノンをぶちかますマクロスクォーターにフェイトと黒江は思わずそう漏らす。

「これでクォーターなんだから、モノホンは一体どんななんだ?」

「ええ……バトル級はこれの数倍ですからね」

黒江の言葉にフェイトも同意する。400m級は管理局の常識で言えば十分に『超大型』の範疇に入るし、黒江にしても、かの連合艦隊旗艦の大和型戦艦よりも2倍も巨艦なのだ。それで地球連邦軍にとっては『本物』の4分の1の小型マクロスに過ぎないという。その事実に身震いするフェイトであった。




――そして。ある星で、一人の男が赤いVF−19のコックピットで、どこからか聞こえてきた歌に触発されて歌いだす。男の名は「熱気バサラ」。


「うぉぉぉぉ!!俺の歌を聞けぇぇぇぇっ!!」

ロック調の音楽を奏で、彼もまた歌いだす。かつてマクロス7船団を歌で救ったのと同じように。その音楽はお馴染みのナンバー「突撃ラブハート」であったというが、彼の存在はまだ誰にも気づかれていなかった。ただ一人を除いて。


――マクロス7船団 バトル7

「何、バサラの歌エネルギーを感知した?」

「はい、微弱ですが、間違いなくバサラです」

バトル7の切り札の航空部隊「ダイアモンドフォース」隊長であり、熱気バサラとは今や腐れ縁の仲の「ガムリン木崎」大尉は、船団長の「マクシミリアン・ジーナス」と「ミリア・ファリーナ・ジーナス」の末娘の「ミレーヌ・ジーナス」のために、放浪するバサラを探す事が休暇の日課となりつつあった。彼の今回の行き先はマクロス・フロンティア船団の航行空域の近く。場合によれば同船団に協力せよとマクシミリアン・ジーナス船団長直々の命令も下っている。

「わかった。すぐに行く。VF-22Sの整備は終わっているな?」
「はい。アップデートも施してあります」

彼の愛機は「VF-22S シュトゥルムフォーゲルU」である。最近は新世代機の台頭で相対的に旧型となったが、
その性能ポテンシャルは未だ最高水準であり続けている。今回の任務ではメサイアと同仕様のエンジンとアビオニクスに換装した新規生産機を使用する。彼の部隊「ダイヤモンドフォース」は移民船団の連邦軍VF部隊の中で最強レベルの練度を保っている稀少な例である。その隊長の彼は連邦軍有数のVF乗りとして名を馳せているのだ。

「バサラめ、どこにいやがるんだ…まったく。ミレーヌさんを心配させやがって!」

バサラの放浪癖を愚痴率つつも、バサラの居場所を摘むべくVF-22Sで発進していった。これは本来ならば交わり合うことのないはずの2つの移民船団−マクロス7船団とマクロスF船団−の運命が交錯するきっかけでもあったのだ。




‐ウェブ拍手へのお返事

[15]投稿日:2012年04月10日16:21:39 ハムカッタ
個人的に気になってるんですが、御坂美琴って未来の札でなく古い札だから使えないといってましたよね。
直接的なお金ではないのでだめなのかもしれませんが、逆に古いお札とかなら金銭的価値が古札としてかなりあるので古いお札でも支払いに応じる可能性はあるのでは?

>多分無いと思います。22世紀で、現在のお札を使うということは、明治大正期のお札が現在で用を足さないのと同じですからね。
古美術商か古銭や、あるいは銀行に持っていけば両替(換金?)できる可能性はありますが。

[14]投稿日:2012年04月10日12:46:0 ゼロン
やっとユニコーンきましたか! バナージ・リンクスとフル・フロンタルもでますか?

>今後の展開次第ですね。

 

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