外伝その415『海戦の本番2』


――ネオ・ジオンはダイ・アナザー・デイのティターンズを表向きは援助しつつも、連邦軍の戦力を分散するための『駒』扱いとしており、シャアの顔見せも今後の布石であった。アムロ・レイを煽り、彼らにネオ・ジオンを合法的に打倒してもらうための。シャアは『アコギな事をしている』という自覚を持ちつつも、合法的にシャア・アズナブルという枷から自分を解放するための計画『Q計画』を実行に移していた。そのため、ネオ・ジオン総帥としての業務も表向きはこなしつつ、総帥としての自分への餞となる道を考え出していた――








――ジオン残党軍は徐々に地球連邦のスペースノイドへの宥和政策でその存在理由を喪失し、地上軍の残党の殆どは自然消滅していた。ジオン残党の主戦力は今や宇宙軍の残党であり、傭兵に転じた者も含めた場合、かなりの戦力が残っている。そのため、ティターンズはそれらを雇い入れたため、意外にかなりのジオン残党出身者がティターンズの傭兵に転じ、ダイ・アナザー・デイの長期化を招いていた。のび太はそれを危惧し、自身の転生体『ノビ・ノビタダ』(セワシのひ孫にあたる、のび太の末裔であり、自分の転生体でもある)に命じ、アナハイム・エレクトロニクスに黒江が冗談で提出していた開発プランを本当に承認させた。ネルガル重工の進める『新操縦システム』のテスト機ということで、表向きは『予算獲得』目的のもとに『ガンダムスローネドライ』の外観を模した機体をテスト機の三号機扱いで建造させると同時に『アルケーガンダム』を用意させた。これは黒江もびっくりであった。冗談で提示したプランが本当に承認されてしまったからだ。

――戦場――

「のび太、アナハイム・エレクトロニクスにマジであれを承認させたのか?」

「ああ、本当だよ。ぼくの末裔ののび忠に命じて、プランを承認させた。計画はもう動いてるから、そろそろスローネドライは完成して、納入のはずだよ」

「いつ通した?」

「二週間前さ。シャーリーさんが紅蓮の予備機を発注するついでに、兵器局にスネ夫の末裔が勤務してたのと、ぼくの末裔がアナハイム・エレクトロニクスの大株主だから、その関係で通してもらった。ちょうど予算が余って困ってたってんで、すぐに承認さ」

「で、エースの感想は?」

「相当に反応に困ってたよ。頭に閑古鳥が鳴くくらいに。操縦システムの新システムのテスト機名目で造らせたから、外観は同じけど、中身は標準的なアナハイムガンダムさ」

のび太は子孫に命じ、ガンダムスローネドライを未来世界の標準技術で作らせた事を明言した。しかも、ダイ・アナザー・デイが始まったあたりで建造にGOサインが出ていた事も公にした。そして、キュアエースはそのテストをそろそろ始めているだろうとも。黒江は吹いてしまう。その様子を想像したからだろう。『外観を模しただけ』と言うように、フレームは柔軟性と頑丈さを併せ持つνガンダム系の予備フレームを流用し、外装をガンダムスローネドライを模したものにしたのである。キュアエースが乗ることが決まったため、塗装が明るめに変更されているという違いはあるが。

「みんな、対艦攻撃に入るよ。レーダー艦を潰して、防空網に穴を開けるよ」

『了解!』

皆は一斉に攻撃を加える。敵艦は両用砲や高射砲、機関砲で応戦するが、MSやダブルスペイザー、プリキュア相手に第二次世界大戦レベルの攻撃が通じるわけがないため、フレッチャー級駆逐艦(当時最新最高の駆逐艦の一つとされた名艦)の抵抗も無意味であり、キュアハートの駆るリ・ガズィ・カスタムのBWS形態が放ったメガビームキャノンの光芒に容易く重要部を撃ち貫かれ、砲の弾薬と爆雷の同時誘爆の効果か、一隻が瞬時に沈む。更にもう一隻はのび太のダブルカッターで艦橋をものの見事に斬られ、操舵不能に陥った上、操舵室にいた艦長以下の幹部を失い、その中枢機能を喪失する。更にもう一隻はシャイニングドリームの『プリキュア・シューティングスター』に弾薬庫をぶち抜かれ、シューティングスターのエネルギーが誘爆を起こし、まっ二つに割れて沈む。旗艦と思われるブルックリン級軽巡洋艦が泡を食って、主砲以外のあらゆる火砲で抵抗するが、クリーブランド級軽巡洋艦でもない同艦の対空砲火では何ら効果を挙げることはなく、黒江のプルトニウスのスマートガンの狙撃で轟沈する。

「よーし、これで敵の哨戒網に穴を開けた!お前ら、そのまま突撃だ!」

一同は敵艦隊の哨戒網の一つを粉砕した。それは微々たるものだが、蟻の穴から堤も崩れるという言葉もあるように、のび太と黒江はそこに賭けたのだ。

「付近に敵艦と敵機がいないか、索敵を怠るなよ!」

黒江は注意を促しつつ、次なる敵を探す。自分達の存在を敢えて誇示する事で、敵を引きつけるのだ。黒江はこうした面で、生真面目すぎる智子より現場の指揮官向きの気質であるといえる。








――キュアエースはのび太の末裔である『ノビ・ノビタダ』士官候補生(ダイ・アナザー・デイ当時。デザリアム戦役で少尉へ任官)の手引きで未来世界で外観を再現した『ガンダムスローネドライ』を受領。ガイアガンダムと同様のテストを行うこととなった。自分の同位体の内の一人『ネーナ・トリニティ』はデザインベイビーである故の幼児性からの残酷性がもとで自業自得な最期を迎えた事は視覚済みであり、乗るかどうかは考えものだったが、平行世界に生まれた『自分』(ネーナの行いからは、彼女は悪の心が強めだったと推察できる)の一人の愛機であったため、否定はできないため、『プリキュアとしての自分がスローネドライに善性を与えることで、ネーナの行いを贖罪したい』とネーナ・トリニティの業を割り切り、テストに臨んだ。なお、明堂院いつきが普段の姿で臨んでいるのに対し、円亜久里/キュアエースはもろ他の理由もあり、変身した姿でシステムを使ったため、思わぬ特典(プリキュア状態の強化が機体の能力に加算された)が表れた。もちろん、人サイズに機体をガリバートンネルで縮小している。なにぶん、極秘であるからだ。

「まさか、極秘とは言え……、この機体にまた乗る羽目になるとは。あまりいい思い出はないのですが…」

とはいうものの、電子的に五感を機体のセンサーやカメラに置き換えているシステムが働いているため、機体が自分の体である。地球連邦の深刻な熟練パイロット不足が生み出したシステムである(元は全身麻痺の障害者の治療用の技術であるため、バイオコンピュータと似たような目的で開発されていたと言える)。

「武装は完全に再現する必要がないからか、別のものを携行する時はガンダムマークVやZ系のものを流用可能、ダブルビームライフルもドライブ可能……無駄にハイパワーのジェネレータを積んだようですわね」

護身用のハンドガン(基本ベースはリック・ディアス系用のビームピストルとのこと)とビーム・サーベル、ステルスフィールドを擬似的に再現した『ミノフスキーフィールド』を固定武装とし、シールドポッドも再現されており、基本機能は再現されているが、未来世界の技術の範囲で再現したため、汎用品の使用が可能になっている事を確認する。また、外観は再現しているが、中身はνガンダム系のムーバブルフレームを使用し、Z系の試作機のどれかに使用するはずだったハイパワージェネレーターを流用するなど、歴代のアナハイムガンダムの余り物の部品でできている。柔軟性と頑丈さに優れたνガンダム系のフレームを使い、モビルファイターからのスピンオフで反応速度も上々である。

「Z系のどれかに使うはずだったミノフスキーエンジンを積んで飛行可能なのはいいのですが、横向きに寝るしかありませんわね、構造的に…」

ガイアと違い、スローネドライは機体のバックパックの構造上、簡単には仰向けに眠れない(できないことは無いが、苦しい)ため、そこを地味に気にするキュアエース。自身としても、スローネドライはあまりいい思い出がない機体だが、要は使いようである。

「ガンダムを模したパワードスーツのような感覚で動けばいいのでしょうか、これは」

海戦には参戦していないため、駐屯地の自室に行き、ガンダムの姿で、アナハイム・エレクトロニクスから送られてきた『機体諸元の説明書』に目を通す。機体の中身は至って標準的なアナハイムガンダムであり、武装も連邦軍標準のものを携行可能、シールドポッドの弾薬はZZのスプレーミサイルを流用と、余り物だらけである。

「まさか、ドラえもんさんの道具でこのような体験をしようとは。システムのテストとは言え、不思議ですわね」

地球連邦軍はフルサイズでのテストを当初は想定していたが、ドラえもんがガリバートンネルを提供し、その技術が解析されたことで、パワードスーツ名目でMSの実働テストができるようになった。システムと組み合わせ、フルサイズではテロリストに察知されるところを、人サイズに縮小することでそれが避けられるようになった。ある意味、ドラえもんの技術は地球連邦の財政改善に一役買っていたと言える。(ひみつ道具時代の日本国はミニハウスで暮らす事を推奨した時代もあった)

「アリサちゃん、あたしだけど、入っていい?」

「なのは?フェイトから話は聞いていますね?」

「うん。いいかな?」

「どうぞ」

なのはがやってきた。謹慎は解けたが、相応に処分が下ったため、今後は『一佐にはなれるが、将官以上には現役期間中になれなくなった』。お情けで引退時に少将にする事が本人に通達された。それが時空管理局、ひいては地球連邦軍の下した処分であった。

「先方に侘びて来ましたか?」

「まぁね…。空中元素固定で複製できるって伝えたんだけど、向こう側の子に猛抗議されたよ…。反省してる」

「これで、貴方は大佐止まりになるというのは自覚していますか?」

「将官は柄じゃないから、ある意味じゃ、気が楽になったよ」

「は・ん・せ・いしてます!?」

「う、うん。ガンダムの姿でがぶり寄りしないでよぉ。ハンドガンの銃身が……」

「まったく……。子供の頃から変に変わったと言おうか、なんと言おうか……」

呆れるキュアエース。スローネドライ越しに『なのはの親友』らしさを随所で見せる。アリサ・バニングスとしての勝ち気さ、キュアエースとしての言葉づかいと態度など、色々な要素のごった煮状態である。

「なんだか、色々な要素のごった煮だよね」

「ガンダムで言えば、デスティニーガンダムのようと言われるでしょうね。」

「あれはなんで、作中で機関がパワーダウンしたんだろうか」

「聞き取り調査では、機体の管制OSのエラーだそうですわ。エンジンも試作品だそうで、整備兵にも充分に仕様が説明されていない状態だったようなので」

たとえ核融合炉だろうと、炉心に極端な負担がかかればパワーダウンを起こす。サザビーがその典型例である。デスティニーの場合は機体管制OSのエラーで機関の制御が追いつかず、パワー供給に支障を来たしたのである。

「あれはどこに置かれたの?」

「コンペイトウ、昔のソロモンに運び込まれて修理されたとされていますが、改装に予算がかかったようで」

「確か、シン・アスカという子用に調整されてたのを直したんだっけ?」

「テストのためですわ。ですが、原始的な核分裂炉ではカタログスペック上は強力でも、実際に発揮できる機体パワーは初代ガンダムより低いという結果だったようですわ」

「なんで?カタログスペック上は初代より圧倒的に上じゃ?」

「電力を機構に食うのです。VPS装甲、スラスター、ビーム兵装。それを維持するための電力に食われ、機体が出せるパワーは旧式のジムUにも組み伏せられる程度なのです」

M/Y式核融合炉はエネルギー効率が良いため、第二世代MS用になると、かなりのトルクを発揮できることが多い。デスティニーは原子炉の出力はかなりのものだが、一方で各機構に電力を食われるのだ。PS装甲の維持に電力を食う上、武装にエネルギー供給を行う都合、パワーとトルクはカタログスペック上の数値よりかなり低くなる。また、コズミック・イラ歴のMSは未来世界の機動兵器と違い、素手での格闘をあまり想定していない点がある。そこも地球連邦軍が利用を考える際には、内部機構に改修がなされる理由である。

「そうか、あれは装甲が特殊だし、常に大電力を必要にするから……」

「ええ。そこがあの世界の難点ですわ。PS装甲材に頼り切り、それ以上の装甲を研究していない」

コズミック・イラはPS装甲が一種のステイタスであるが、ビーム兵器普及後の時代にはアドバンテージは薄れている。一方、未来世界ではMS用として最高級とされる『ガンダニュウム合金』、ほぼその下位互換だが、最高位のチタン系合金である『ガンダリウム合金』など、多種多様な装甲材が存在している。これはPS装甲材以外は21世紀の兵器と技術的に大差ない装甲が多いコズミック・イラと、恒星間航行艦の研究と機動兵器の開発競争で研究が盛んな未来世界との違いだ。

「あの世界、MSが出て数年なのに、なんでビームシールドとかのアイデアが出たんだろう?」

「試験的な装備としての研究はされていたとは聞きが、おそらく、一時的にルナツーが転移した時期に確証を得たのかもしれません」

「そうか、その時に小型機と戦ったり、データバンクをハッキング……!」

「ええ。その線はありえると、のび太さんの末裔の方から」

「のび太くんの末裔って…23世紀にもいるの!?」

「野比セワシさんの曾孫にあたる『野比のび忠』氏。のび太さんの末裔にあたると同時に、のび太さんの転生体にあたる方です」

「え、のび太くんの転生体!?」

「ええ。23世紀では、その彼がのび太さんの役目を担うと。魂は同質ですが、存在は別々なので、共存もできるそうですわ」

ややこしいが、のび太が死後に転生したノビタダはのび太自身とは『血の繋がっている別の存在』であるため、お互いに別の存在だと認識しているが、担うべき役割は同じであると考えている。そこも転生の一つの形であろう。

「今、気づいたんだけど……、この構図、けっこうシュールじゃない?」

「今……それを言いますの?」

「ご、ごめん」

人サイズの完全武装のMSが床に正座して、談笑するのはシュールな光景である。なのはは今更それに気が付き、キュアエースはスローネドライ(コピー機)越しに嘆息する。

「まったく。貴方が得たアルター能力だって、私はてっきり…」

「いやぁ、熱血の方法に受信しちゃったと言おうか……、なんて言おうか…」

なのはが得た『アルター能力』。正式には『精神感応性物質変換能力』であり、空中元素固定能力と似たベクトルだが、当人の精神次第で無限に能力が変化するため、たとえ『同一人物』でも、平行世界間で異なる精神性を持った場合はお互いに違う能力が発現するという。黒江やのび太達に育てられた場合のなのはは『シェルブリット』が発現し、その影響で本来の利き腕と逆の右腕を再構築するようになった。その影響もあり、指ぬきグローブをするようになり、性格も本来のなのはより明朗快活で『熱血バカ』になっているが、教導隊教官であった故のサガか、立花響相手に局員に行う場合のそれを適応してしまい、(ガイちゃん、調もそれに乗っかった)ポカをやらかした。ある意味、時空管理局教導隊の教育の是非も問われたため、なのはは以後、『実技専任』に回され、一佐までは昇進していくが、実質的に一戦士であり続けることになった。

「今回の事で、貴方の将官への道は実質は閉ざされましたわ。これからの身の振り方はどうするのです?」

「平行世界のあたしはいざ知らず、このあたしはさ、はやてちゃんのようにはなれないのはわかってるさ。あたしにできることは砲撃と、自慢の拳で真ん前から打ち砕くだけさ」

若干のニヒリズムを漂わす台詞回しで自分の気質を言い表すなのは。数多の平行世界とは目指す方向性が違ったが、本質的な一途さはいずれ、自分の拳で名を成そうとするだろう愛娘『ヴィヴィオ』と似た者同士である事を示している。また、自分の立ち位置を『一人の魔導師であり、それ以前に地球人である』としているので、時空管理局への帰属意識は薄れており、逆に地球人としての誇りを強く持つ。時空管理局の強硬派からすれば『反逆者』である。基本世界や平行時空に点在する数多の自分を『時空管理局のエースオブエースの名声に浮かれている』とし、その自分達に土を投げつけるかのように振る舞い、義娘に『その生き様』を見せつけるかのように、『熱血バカ』な振る舞いを通していた。

「別の貴方自身にツッコまれますわよ?」

「いいさ。元々、あたしは周りが考えてる『いい子』でいようとしてたからね。誰にだって意地ってもんがあるし、誇りもある。それをあの時のあの子で再認識した。だから、平行世界でのあたし自身の自己犠牲や成熟した振る舞いは自己欺瞞だって思ってるよ。あくまで、あたし自身の個人的見解だけどさ」

「貴方にできることはなんですの、なのは」

「戦って、真っ直ぐに敵を打ち砕くことさ、アリサちゃん。それと、日本の連中に一言言いたいね。のび太くんたちの事を幸せとか不幸とか言わないでほしい。それが『見下してる』って言うんだよ!!あたしだって、のび太君たちと同質の存在になっちまったが、悪くないって思ってるさ」

なのははそう〆、『時空管理局のエースオブエースの高町なのは』とは違う自らをそう統括する。プリキュア化を希望していたが、結果的に『シェルブリットのなのは』という二つ名を得、平行世界の自分達と決定的に異なる存在として確立した自らを『悪くない』と言い、Gウィッチとしての不死性をも受け入れたと明言する。不死は総じて、忌むべき存在として扱われがちだが、『戦いを知らぬ、戦い忘れた人々を守るために、その属性を得てしまった、あるいは望んで得た』者たちもいるのである。なのはは死を転生という形で乗り越えた事で属性を与えられた。『真っ当な生は既に成した上で『死を乗り越えた』存在に課されし使命は『世界を守る事』。ヒーローやヒロイン達に課せられし『呪い』とも取れる、人々の『英雄は負けないし、必ず蘇る』という願望に巻き込まれし者とも取れる。

「呪いに近い人々の願望が我らを不死の存在に変えた…。そう考えると、因果ですわね」

「のぞみさんの気持ち、分かるよ。戦いの答えは戦いで見つけるしかないんだ。そうでしょ、アリサちゃん。いや、キュアエース?」

「そうかもしれませんわ。私も、何の因果か、この機体にまた乗ることになった以上、ガンダムパイロットとしての責務も果たしますわ」

「あれ、ガンダムマイスターって言わないんだ」

「同位体の一人の悪行を思うと、そう名乗るのはおこがましくて…」

ネーナ・トリニティが用いていた『ガンダムマイスター』という単語を用いず、普遍的な『ガンダムパイロット』を使い、自らを称するキュアエース。彼女はプリキュアに加え、ガンダムパイロットの肩書きを手に入れることになったが、ガイアに組み込まれたシステムと同じものを組み込まれて建造された『ガンダムスローネドライ』(外観コピー機)はパワードスーツ感覚で稼働し、キュアエースと一体化した動きを見せている。また、『平行世界』の実機より明るめのカラーリングに変更されているなどの違いがあった。キュアエースの優雅な動きを見事に再現しているため、『世界の憎悪を集めるための捨て駒』であった同機とは異なるヒロイックさを感じさせる。人間くさい動きを人サイズで行うスローネドライの姿は、ドラえもんのガリバートンネルの技術とネルガル重工が開発している技術が為せる業である。また、キュアエース自身も自身に宿った幾人かの同位体の記憶を幻視したため、『ごった煮』と考えており、なのはの言葉を否定しなかった。意外に楽しんでいる様子も窺えるのは、彼女の円亜久里としての精神性もあるのだろう。



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