out side

「あんた……誰?」
「おっと、これは失礼。自己紹介が先でしたね。初めまして、私の名はアオイ シンジ。
あなたを陰ながら手助けしている者……と、お答えしておきましょう」
 訝しげな翔太に問われ、シンジは優雅な仕草で頭をさげる。その後、顔を上げて橙子に向き――
「橙子さん、依頼を受けて頂きありがとうございます。それと士郎君、正義の味方としての答えは見つかりそうですか?」
「え? それって……」
 声を掛けてから士郎に問い掛けるが、士郎はといえば戸惑うだけであった。
というのもどういうことかわかっていなかった。それに気付いてかシンジは思わず笑みを漏らしながら右手で顔を覆い――
「士郎サンにはこちらの方が良かったカナ?」
「ああ〜!?」
 前に士郎と会った時と同じ中華帽とサングラスを付けた顔を見せると、士郎は指を差しながら驚いてしまう。
前にもスカアハから聞いていたはずなのだが、今になってシンジのことを思い出したのである。
「こいつがお前が言っていた奴か……」
「ああ……だが、なぜここにいるんだ?」
「今回の事は私としても予想外でしたが……かといって、対処をしないわけにもいかないでしょう?」
 クー・フーリンの疑問に答えつつスカアハが問い掛けると、シンジは中華帽とサングラスを外しながら答えていた。
そして、理華へと顔を向け――
「本来ならば、あなた方にこうして会うのはまだ先のはずでした。
しかし、理華さんをこのまま放っておけば、完全に悪魔となってしまう」
「な!?」
 シンジの言葉に美希が驚く。理華もうつむいてはいたが、薄々感じていたのかつらそうな顔をしていた。
翔太はといえば心配そうにそんな理華を見ていたが……
「さて、理華さん。あなたを元に戻すことは可能です。ですが……その代わり、あなたは力を失うことになります。
悪魔の力だけでなく、魔法も戦う力も……そして、あなたは普通の生活に戻る。いいですね?」
「え? あ……ダメ!? そんなのは嫌!?」
 シンジの言葉に理華は戸惑い……だが、ハッキリと拒絶の意志を示した。なぜなら――
「嫌……翔太と離れるなんて……そうしたら、翔太は……翔太はもっとひどい目に……嫌!? 私は翔太と一緒にいるの!?」
 理華としては翔太と離れるのが嫌だった。そうなったら、もう二度と翔太と会えなくなると思った。
それにこれ以上翔太にだけ戦わせるのも嫌だった。今の自分なら翔太を守ることが出来るはずだから……
だからこそ、理華は翔太と離れることを拒絶したのだが――
「そうですか……では、仕方がありませんね」
「貴様……最初からそのつもりか!?」
 ため息を吐くシンジ。そのシンジにスカアハは詰め寄り、襟を締め上げた。
「どういうことだよ?」
「こやつは理華の力を利用するつもりなんだ!」
「え?」
 そのことに翔太は思わず問い掛けるが、スカアハの言葉を聞いて一瞬呆然としてしまう。
しかし、その意味を理解するとシンジを睨みつけていたが。
「確かに私がしようとしていることは最低ですよ。ですが、私としては可能な限りベストな状況にしたかったのですがね」
「どういうことよ?」
「本来ならば、今回の出来事は私が解決しなければなりませんでした。
ですが、あの人が翔太さんに呪いを掛けるという余計なことをしてくれたおかげで、それが出来なくなってしまいましたがね」
 聞いていたミュウが問い掛けると、話していたシンジはため息混じりに答えた。
そして、そのまま翔太へと顔を向け――
「その時、私が取れる方法は2つ。翔太さんに今回の出来事を解決してもらうか……
翔太さんを殺し、私が今回の出来事を解決するか……のね」
「な!?」
 目を細めながら話すシンジだが、そのことに美希は驚く。翔太や理華達などは戸惑いを見せていたが……
「改めて聞くが、お前では呪いを解くことは出来ないのか?」
「ただの呪いならすぐにでも解けますがね。あの人は何を思ったのか、翔太さんの運命に呪いを掛けてくれましてね。
おかげで手出しが出来ませんよ。解けないわけじゃないですが、どんな影響が出るかわかったものじゃありませんからね」
 睨むスカアハにシンジは肩をすくめながら答える。確かにシンジは力を持つ。だが、なんでも出来るというわけではない。
運命に関する物ならばなおさらだ。故に翔太の呪いに手出しが出来ずにいた。
「いくつもの世界の崩壊を止める……というのであれば、翔太さんを殺して私が解決……というのがベストなのですが――」
「そんな……そんなのって……」
 シンジの話に士郎は困惑していた。それは士郎にとって嫌悪するやり方だ。しかし、シンジはそのような手もいとわない。
いくつもの世界の崩壊を止めるというのならば、本来は翔太を殺して……という手をすでに使っていたはずなのだ。
「なら、なぜそのようなことをしないのかしら?」
「ま、ちょっとした意趣返し……といったところでしょうか」
 問い掛けるメディアにシンジは人差し指を口に当て、ウインク混じりに答える。
もっとも、その意味を理解した者はおらず、翔太達はポカンとしていたが……まぁ、知らない方がいいかもしれない。
シンジがやろうとしていることは世界そのものにケンカを売っているようなものだし……
なので、あえて説明はしないでおこうと思う。
「ま、他にもありますが……誰もが笑っていられる方法を取っても罰はあたらんでしょ?」
 などとシンジは話すのだが……やはり、誰もがポカンとしていた。
シンジもそのことは気にせずに士郎に顔を向け――
「ま、そんなわけですから、士郎さんも覚えて置いた方がいいですよ。
1つのやり方にこだわっては正義の味方になれないとね」
「へ?」
 というのだが、士郎はその意味を理解出来ずに戸惑っていた。
そんな士郎を見てかシンジは微笑み……しばらくして理華へと顔を向ける。
「さてと……理華さんですが、これをお付けください」
「え? これは?」
 シンジが差し出したのはシンプルな造りの腕輪であった。しかし、先程のやりとりもあってか理華は戸惑うが――
「これはあなたの力を抑える事で元の姿に戻すことが出来ます。同時に悪魔化の進行を遅らせることも出来ます」
「悪魔化の……進行……ですか?」
「ええ……あなたの体に表れている紋様。それが全身を包んだ時、あなたは完全な悪魔となります。
そうなったら、私でもあなたを元に戻すことは出来なくなりますので、ご注意を」
 説明するシンジから理華は戸惑いながらも腕輪を受け取り、恐る恐る左手首に付けてみる。
すると理華の髪、瞳、犬歯が元に戻り、浮かんでいた紋様も消えていった。
「ほぉ〜……」
「もし、力が必要な時は腕輪を外してください。先程の姿に戻ってしまいますがね」
「ところで本当に元に戻せないのか?」
 その光景に橙子は感心した様子で見ていたが、翔太やミュウ達はどこか戸惑った様子で見ていた。
まぁ、翔太にとって幼馴染み、ミュウ達にとっては仲間。そんな理華の変化に戸惑うのは当然かもしれない。
一方、シンジはそんなことを話す中スカアハが問い掛けるのだが――
「さっきも言いましたが、そうすると戦う力を失ってしまいますからね。それを理華さんは望まないは先程見ての通りですよ」
「しかしだな……」
 肩をすくめるシンジだが、スカアハはそれでも反論しようとした。
その様子にシンジはふと笑みを見せ――
「ま、こうすれば翔太さんはやる気を出してくれるでしょうしね」
「く……やはり、貴様は悪党だ……」
「当然でしょう? 私は小悪党ですよ? 策の為にはなんだってしますよ?」
 言葉の意味を理解して怒りで顔を歪めるスカアハ。答えたシンジは気にした風も無くそんなことを言い放っていたが。
「どういう……ことだよ?」
「なに、早く今回の出来事を終わらせないと、理華さんは元に戻れなくなる……ということですよ。
理華さんを元に戻すのは今ここで出来ることです。ですが、理華さんはそれを望まないでしょう。
それは理華さんにとって全てを失うのに等しいですからね。なぜなら……これはここで言うことではありませんかね」
 話を聞いていた翔太が戸惑う中、シンジは笑みを交えながらそんなことを聞かせた。
その話を翔太は完全には理解出来なかった。まぁ、理華がこのままじゃ元に戻れなくなるというのはわかったが……
「そして、あなたの残された時間も多くはありません」
「へ?」
 が、シンジにいきなりそんなことを言われた翔太は戸惑う羽目になってしまう。
もっとも、それは理華やミュウなどの仲魔達も同じであったが。
「あなたはこの世界で戦うことによって力を得ました。ですが、その力は人が持つにはあまりにも巨大すぎます。
そして、それはあなたの体を蝕んでいく。スカアハさんはなんとか抑えようとはしていますが……
戦い続ければ、あなたの体はいずれ壊れてしまうでしょう。それに世界の崩壊が始まるまで時間が無いというのもありますが」
「そ、そんな……」
「だから、今回の事を出来る限り早く終わらせなければなりません。あなたの為にも、理華さんの為にもね」
 話を聞いていた美希が戸惑う中、シンジはどこか真剣な眼差しを向けていた。
一方、話を聞いていた翔太は戸惑いがちに自分の右手を見ていた。確かに身体の異常を感じていなかったわけではない。
だが、そこまでひどい物だったとは思ってもいなかった。故に今の話で不安を感じたのである。
「あ……」
「とまぁ……怖がらせてばかりというのもなんですしね。今回の怪我は治しておいた方がいいでしょう」
 と、そんな翔太の右手を両手で軽く握るシンジ。それだけ……それだけのはずなのに翔太の体は驚くほど軽くなる。
先程までは動くのさえつらかったのに……そのことに翔太は戸惑いつつ、思わず自分の体を見回してしまった。
「さてと……何かお聞きしたいことは?」
「え? あ……そうだ! いったい、何がどうなってんだ!?
ボルテクス界とボルテクス界と繋がった世界が崩壊するとか聞いているけど……それ以外はさっぱりなんだぞ!」
 シンジの問い掛けに翔太は慌てて問い掛ける。そう、翔太は何も知らない。
ただ、ボルテクス界とボルテクス界と繋がった世界が崩壊する……そのことしか聞かされていないのだ。
そして、それは他の者達も同じ思いだった。スカアハ以外の者達もそれが知りたくてシンジに視線を向けている。
「そうですね……答えるのは簡単なのですが……今はやめておきましょう」
「なんでだよ!?」
 なぜか、困った様子で答えるシンジに翔太は怒鳴り返した。
知っているのになぜ教えてくれないのか? そんな苛立ちからなのだが――
「いえ、今はまだその段階では無いというか……今、ここで全てをお話することは出来ませんが……
あなたは巻き込まれてしまったのですよ。過去の繰り返しにね」
「過去の……繰り返し?」
「ええ……力ある者がある目的を果たそうとある世界を壊そうとしました。
しかし、それは1人の男とその仲間達によって阻まれてしまい……失敗に終わりました。
だが、その者は諦めなかった。時が経ち、その者は再び目的を果たそうと動き出したのですよ。
規模をとんでもなく大きくしてね」
 困った様子を見せながらシンジは話してくれたが、翔太はやはり首を傾げるだけであった。
というのも肝心なことがわからないのだ。翔太の反応は当然とも言える。
「今、私が言えるのはここまでです。ですが、名前くらいは教えてもいいでしょうかね」
 と、シンジは翔太に向き直すと共にそんなことを言い出し――
「メムアレフ……それが今回の出来事を起こしている者にして、あなたが倒さねばならない者でもあります」
「メム……アレム……」
 シンジの話を聞いて、翔太はその名を呟いた。だが、やはりわからない。
メアフレムが何者で何をしようとしているのか? そう、翔太は知らない。今は知るべきでは無かった。
もし知ったら、翔太は戦うことを放棄してしまうかもしれなかったから……
「いずれ、あなたはこの名を知る者と出会うことになるでしょう。その時、あなたは全てを知ることとなる。
今のあなたにはその方がいいでしょう。今は焦らずに……世界を見てください。それがあなたにとっての最善なのですから……」
 その言葉を最後にシンジは景色に溶け込むかのようにして消えていった。
「あ、ちょっと待て!?」
 翔太が呼び止めようとしたが、その時にはすでにシンジの姿は完全に消え去った後であった。
「なんなんだよ……あいつは……」
「ああいう奴だ……もう少しやりようがあっただろうに……」
 苛立ちを隠せない翔太にスカアハは呆れた様子で答えていた。
スカアハもシンジが何をしようとしているのかは大体わかってはいるが……それで納得出来るかと言えば話は違ってくる。
いったい何が起きようとしているのか……今回の事で混迷を深め……シンジに対する不信感が出てしまう翔太達であった。
「あ、あの……どういう……ことなのでしょうか?」
「ああ、あなた達は知らないのね。どうするの?」
「悪いが……今のことは忘れてもらおう」
「え? どういうことですの?」
 一方で訳がわからないウィルが問い掛けてくるが、その様子にメディアは状況を悟って問い掛けてくる。
そのことにスカアハは頭を抱えつつ答え、そのことにミナスが顔を向けてくるが……直後、ウィルと共に意識を失ってしまう。
すぐに起きたのだが……翔太達の様子にウィルとミナスは首を傾げるのだった。


 in side

 あの後、俺達はシンジとかいう奴との出来事以外をサマナーギルドに報告。
シンジのことを話さなかったのはスカアハの指示だけどな。
依頼料をもらうと美希達やウルスラさん達、ウィルとミナスにバゼットと別れて家に戻ってきた。
で、夕食を食べ終えて――
「さて、少々予定を繰り上げる。翔太、理華。お前達は明日元の世界に戻って寝泊まりする準備をしてこい。
戻ってきたら、そのまま士郎の世界に行くぞ」
 なんてことをスカアハは言い出しました。いや、ちょいと待て。
「なんでそんなことを?」
「そうだな……本音を言えば休ませてやりたいと思っている。その方がお前達にはいいからな。
だが、シンジは言っていただろう? 世界の崩壊が始まるまで時間が無いとな」
「それって本当なの?」
 俺が聞いてみるとスカアハは答えてくれたんだが、ミュウが訝しげな顔を向けていた。
まぁ、シンジのやり方というかなんというか……むかつく所があるのは否めないけどな。
「困ったことに嘘は言っていなくてな……ま、それはそれとしておこう。
そういうわけで士郎とセイバー、橙子と式も一緒に来てもらう。もちろん、バゼットもだ」
「ああ、そのことなんだが、私は行けないぞ」
 困った顔をしつつもスカアハは話すのだが、なぜか橙子さんはそんなことを言い出した。
いや、いきなりなんでさ?
「理由を聞いてもいいかな?」
「何、彼女達から幻想郷に魔法使いがいると聞いてね。会ってみたくなったのさ。
それで彼女達に連れて行ってもらおうと思っただけだよ」
 問い掛けるスカアハに橙子さんは肩をすくめながら答えてくれたが……
ちなみに文とはたてはまだいたりする。しっかりと夕食まで食ってな。
「いいのか?」
「まぁ、私としては幻想郷に迷惑を掛けないのなら良いかと思いますが……最終的な判断は紫さんがするでしょうしねぇ」
 顔を向けるスカアハに文も肩をすくめながら答えていたが……大丈夫なのかね?
ていうか、戻ってくる時はどうするんだろうか? もしかして、俺達が迎えに行かなきゃならないとか……ありそうだなぁ……
「わかった……シンジに伝えておくから、いずれ迎えに来るだろう。それで、式はどうするんだ?」
「俺は一緒に行くよ。一旦帰っておきたかったしな」
 ため息混じりに話したスカアハの問い掛けに式は両腕を後頭部で組みつつ答えていた。
しかし、シンジに迎えを頼むって……大丈夫なのか? なんか、色んな意味で不安を感じるんだけど?
まぁ、その後に空間の裂け目が現われたんで文とはたては挨拶と共にそお中へと入っていった。
もちろん、橙子さんも同行して。どうやら、紫はOKしたみたいだけど……大丈夫なんだろうか?
 気になったこともあったが、今日はこれで寝ることに……なったんだけど――
「な、なぁ……」
「なぁに?」
 うん、眠れません。というのもね……
「こうしなきゃダメなのか?」
 思わず聞いてしまうが、どういうことかというと……
理華は俺達のベッドをくっつけたかと思うと俺を抱き枕にするかのように抱きついてきたのである。
いや、なんでだよ? なんでこんなことになってるんですか?
「ごめん……でも、こうしてないと凄く不安だから……」
 と、理華は不安そうな表情を見せながら答えてくれたけど……まぁ、不安になるのもしょうがないか。
今日は色々とありすぎたし……それに理華は下手をしたら悪魔になるかもしれないという……
何がどうなったらそうなるんだよと思わず口が出そうになる。まぁ、原因の一旦は俺にもありそうだから文句も言えんけど。
どうしたもんかなぁ……と、思った時には理華から寝息が聞こえてくる。
「まったく、どうなるんだか……」
 なんてことを考えるけど……まぁ、やるだけやってみるか……とか考えてみる。
いや、他に何も思いつかなかったってのもあるけどね。そんなわけでいつの間にやら俺も眠りに付いてしまのだった。


 out side

 さて、ここは幻想郷――
「お〜い、霊夢。遊びにきたぜ〜」
 と、地面に降り立ち右手を挙げる魔理沙であったが、すぐに様子がおかしいことに気付いた。霊夢の返事が無いのだ。
いや、霊夢がいないわけではない。賽銭箱前の階段に座って新聞を読んでいた。
その様子を見て珍しいことがあったもんだと魔理沙は思った。霊夢は基本的に新聞を読むことは無い。
たまに暇潰し程度に目を通すくらいだ。なのに、今回は魔理沙の呼びかけにも反応しないほどに読みふけっている。
「なんだ、なんか面白い記事でもあったのか?」
 にこやかな表情を浮かべつつ、魔理沙は横から新聞の記事を読んでみた。
新聞は文々。新聞……まぁ、人里などに配られる新聞は大抵が文々。新聞なので大した問題では無かった。
問題なのは記事の内容……だと、後に魔理沙は思った。どんな記事かというと、翔太のことが掲載されていたのである。
写真も翔太の物であったし。記事の内容を見るとどうやら文が翔太の所へ行って取材をしてきたらしい。
確かに内容的には気になるが、霊夢が読みふける程か?となると魔理沙は首を傾げる。
「ねぇ……」
「ん? なんだ?」
 ふと、声を掛けられて魔理沙は顔を向けるが、霊夢は新聞に顔を向けたままであった。
なのだが――
「れ、霊夢?」
 この時になって魔理沙は気付いた。霊夢がとんでもない気迫を出していることに。
前髪が視線を隠してわかりづらいが、顔が引きつっているようにも見えた。
「今から紫を呼んで翔太の所へ行ってくるから、留守番をお願いね」
「いや、待て。なんでそんなことしなきゃならないんだ?」
 霊夢のお願いに魔理沙は顔を引きつらせながら聞いてみる。なぜだろう? もの凄く嫌な予感がしてならないのは?
「ちょっと行ってきてぶん殴ってくるだけよ」
「待て!? なんで殴るんだ!? ていうか、なんでスペルカードを握りしめてんだよ!?」
 いきなりとんでもねぇ事を言い出す霊夢を魔理沙は慌てて止めようとした。
今まで新聞を持っていたせいで気付かなかったが、霊夢の左手には数枚のスペルカードが握りしめられている。
これが何を意味するのかわかる者にとって、霊夢が殴るのではなく弾幕をぶちかまそうとしているのは容易に想像出来た。
「うるさ〜い!? あいつを一発殴るのよぉ〜!?」
「だから、どうしたんだ!? 落ち着けよ!?」
 飛び出そうとする霊夢を魔理沙が慌てて羽交い締めにして止めようとしていた。
と、境内にまき散らされる新聞紙……
それには女性(仲魔)に囲まれる翔太の写真とまた女性(仲魔)が増えたという事が書かれていたりする。
とまぁ、どこか平和な幻想郷であったが……この時、異変が起きようとしていたことに、今は誰も気付くことは無かった。


 なお、本気で余談となるが……今回の調査がきっかけとなったのかウィルとミナスは共に行動するようになり――
約1年後にめでたく結ばれることとなる。



 あとがき

今回はちょっとやっちゃった感がありますが……気にしないでおこう(おい)
そんなわけでつい翔太とシンジが出会いました。この出会いが意味するものはなんなのか?
そして、メムアレフとは……まぁ、知ってる人には知っているラスボスですがね^^;
さて、翔太達は士郎の世界に戻ることとなりましたが、果たして待っているのはなんなのか……
てな時に次回は幕間だったりします。次回は修学旅行中の刹那達のお話。
油断からこのかをさらわれてしまった刹那。もちろん、取り戻すために追い掛けますが……その結果はいかに?
というようなお話です。ちなみにこれ、本編にもちゃんと関わるお話だったりします。
そんわけでお楽しみに〜



押して頂けると作者の励みになりますm(__)m


<<前話 目次 次話>>

作品を投稿する感想掲示板トップページに戻る

Copyright(c)2004 SILUFENIA All rights reserved.