Summon Night

-The Tutelary of Darkness-

第十二話
『血染めの黄昏』

 

 

 

「待ちかねたぞ」

 遺跡の調査を終えたアティたちを待ち構えていたのはギャレオだった。日頃から険しい顔つきをしている彼の今の顔には、悲壮なまでの決意と覚悟があ りありと浮かんでいる。

 彼から漂う悲壮感と決意、そしてその手に握られた一枚の書簡。

 この場においてその三つが揃うということは彼のする行動がたった一つしかないことを如実に語る。

「アティ、そして島の住人たちよ、帝国軍海選隊第6部隊特使として貴様らに告げる!
 我が隊は全軍をもって貴様らに総力戦を挑むものなり。決戦の場所はこの布告状へと記した。此度の戦いにおいて完全決着のみを我らは望んでいる。相応の覚 悟をもって挑まれよ!」

 よく通りよく響く声でギャレオは堂々と宣言した。アティに、海賊たちに、そして島の住人たち全てに最後の決戦を行うことを。

「上等だぜ。いい加減、はっきりと白黒つけねえとな」

 カイルが指を鳴らして帝国軍の宣戦布告受理を告げる。帝国軍とは妙に長く戦ってきただけあって、決着をつけることに双方とも異論はない。

 他の者たちも何も言わなかったが、誰もがカイルと同じ気持ちなのだ。

 その気持ちを汲み取ったかのようにギャレオは満足げに頷き、そして顔を引き締める。

「この戦いに敗北は存在しない。あるのは勝利か玉砕のみ」

 それは事実上、背水の陣をひいたことになる。敗北は許されず、勝利のみを信じて己の命すら賭ける究極の戦術。

 アズリア・レヴィノスという女を、指揮官を知っている者ならその戦術を取ったことにひどく驚くだろう。

「待って! 本当に、アズリアがそんなことを口にしたの!? 私には信じられない! 彼女が自分の部下にそんな真似を」

 そう、アティのように。

 だが、その言葉はギャレオの逆鱗に触れることになった。

「そうさせたのは貴様だッ!!
 貴様が……貴様があの方をそこまで追い込んだのだ! 貴様さえ介入しなかったらこんなことにはならなかったのだ!!」

 言葉という名のナイフがアティの柔らかい心を容易く抉り、彼女は顔を苦痛に歪める。

「そいつは違うぜ」

「ヤッファさん……」

「おまえさんがこの島に来たから俺たちは人という存在を受け入れるようになった。決して無駄じゃねえ」

 ヤッファが言う。彼女の行いは無駄でないと。

「ヤッファの言う通り。アティがこの島に来なければ私たちはいつまでもここに閉じこもったままで人を憎んでいたでしょうね」

「アルディラ……」

 アルディラが言う。彼女の行いが変えてくれたと。

「左様。アティ殿が来てくれたからこそ、某は道を違えずに今を生きることができました」

 キュウマが言う。彼女の言葉が救ってくれたと。

「全てを善と言うつもりはない。だが、アティがいたから皆に光が満ちてきた」

「黒百合さん……」

 黒百合が言う。皆の笑顔があるのは彼女のおかげだと。

 他の皆も言葉にせずとも思いは同じ。

 誰もアティの行いを咎める者などいない。彼女がどれだけ頑張ってきたか知っているから。

「皆……」

 故に彼女は迷いを捨てる。

「アズリアに伝えてください。私は自分の思いを、自分の言葉を、自分の願いを曲げるつもりはない、と」

 真っ直ぐな瞳で、宣戦布告を告げた使者に、自分の思いを伝えてほしいと言う。

 その瞳に何かを感じ取ったのだろう。厳しい顔のままだったギャレオの顔が一瞬だけゆるみ、そしてまた引き締まる。

 その顔は先ほどまでとは違い、堂々とした猛者のよう。

「隊長への言伝の件、委細承知した。

 だが! 貴様が自分の信念を貫くように、我らは我らの信念を貫き通す。それだけだ!!」

 己が使命を全うしたギャレオは一秒もここにいたくない、と踵を返して去る。

「それは私たちも同じです」

 その背に向かってアティは力強く言うのだった。

 

 

 

 

 

 

「隊長、来ました」

 日が傾き、血の色に染まる夕刻へと差し迫ってきた頃に島の中でも荒れ果てた場所に島の住人と軍人が対峙する。

 ついに長い因縁が終わる時。そう思うと剣を握る彼女の手に自然と力がこもる。

「剣をおさめて、アズリア」

 互いに顔を突き合わせて開口一番、アティは真っ直ぐにアズリアを見たまま言う。

 そこに迷いはない。

「できぬ相談だ。貴様とて理解しているだろう、どちらかが剣を捨てた程度で終わる話ではないと」

「それでも私は諦めません。それが私の『私らしく』です」

「『私らしく』か……なるほど、ならば我々も我々の『私らしく』を貫かせてもらおう!
 総員戦闘準備! 貴様を倒し我々の望んだ未来を掴み取る!!」

 剣を構えるアズリアと帝国の兵士たち。けれどそこに今までの悲壮感も追い詰められた様子は微塵もない。

 隊長が迷いを捨てたのだ。ならば、その手足たる自分たちが迷いを抱く必要はない。

 兵士たちはそう考え自分たちの愛用する武器を手に取る。やはり自分たちは彼女に付いてきて正解だったという想いを胸に抱いて。

「アズリア、さっきも言ったけれど私は諦めません」

 アティは杖を手にする。殺し合うだけが戦いじゃない、今の苦しい戦いを乗り切って皆が笑い合える未来を手にする為に彼女は戦う。

 戦いを生業とする者たちから見れば何と甘いことかと笑うだろう。

 けれど。

「そうそう、あんたはそうやってしっかりと前を向いてる方が似合ってるぜ」

「向こうの事情は向こうの事情です。理解するのは大切なことでしょうけど」

「無理にあわせてあげる必要なんてこれっぽちもないのよ?」

「先生は、先生のやり方でいけばいいんだって!」

 彼女には仲間がいる。彼女の甘い理想に笑顔でついてきてくれる心強い仲間たちが。

「そうだよね……いつもと同じようにやるしか、私にはできないもの。だったら、最後までそれでいくだけです!! 敵も味方も関係なく皆が笑顔でいら れるために!!」

 今ここに、最終決戦の幕が上がった――

 

 

 

 

 

「行くぞ、サレナ、キュウマ」

「はい」

「承知!」

 先陣を切ったのはアキト、サレナ、キュウマの機動力に優れ一撃離脱を主とする者たち。特にアキトとサレナの二人はそのまま前線でも戦える一騎当千 の力を持っている。

 この三人が前線をかき乱し召喚術や遠距離攻撃、他の近距離を得意とする者たちが続く。これが島の住人たちの必勝パターン。

 だが、今回は違った。

「ぜぇあぁぁぁぁ!!」

「ちっ!」

 先陣の片割れを担うアキトが帝国の兵士に苦戦しているのだ。

 普通の戦場ではまず味わえないような経験を積んだ兵士が戦い慣れ、アキトのスピードについてきているだけかもしれない。

「ファリエル! それにベルフラウ! マスターの援護を!!」

「はいっ!」

「任せなさい!」

 だが、アキトが不調に陥っている実情を知っているサレナは自分が戦いながらもすぐさま指示を飛ばす。

 彼女の指示に二人は即座に応え、ベルフラウは霊界の集落から採取された魔力を溜め込む特殊な鉱石で作られた矢に自分の魔力を込め、それこそ下手な 銃弾よりも威力のある矢を的確に撃ち込む。

 ファリエルはベルフラウの矢で作られた道を兵士たちの間を駆け抜け、真っ直ぐにアキトの元へと駆けつけて気合一閃。

「ハァ!!」

 刃を削ぎ落とし斬るためではなく潰すことを目的に、肉厚を付けた大剣をフルスイングの要領で兵士の腹目掛けて振るう。

 兵士もファリエルの援護に少々驚いたものの、すぐさま自分の愛刀の腹で剣を受け止めようとするが如何せん兵士の剣は普通の西洋刀。

 言ってみれば木の棒が鉄の棒と叩き合うようなもの。ならば結果はおのずと見えてくる。

「ご、バァ!?」

 兵士の剣を真っ二つに叩き折ったにも関わらずその勢いは一切衰えず、腹深くまでめりこんで遠くへと弾き飛ばした。

 もっとも、飛ばされたといっても自分から後ろへと跳んだためそれほどダメージはくらっていない。

 そして大剣故の小回りの低さを狙い、召喚士と予備の剣を抜いた剣士の二人が標的をファリエルへと定め、迫る。

 完全に身体が泳いでしまい今のファリエルは隙だらけ。

 だが彼女は慌てない。

「すまないファリエル、ベルフラウ」

 その背には彼女が一番信頼している人がいるから。

 ファリエルの長くきめ細やかな白銀の髪からアキトの拳が剣士の顔面を捉え、完全なカウンターを顎にもらった剣士はその場に崩れ落ち、

 さらに蹴飛ばした石つぶてが召喚士の集中力を乱し、集中力が途切れたその隙にベルフラウの弓がサモナイト石に突き刺さって石は砕け散る。

 石を失った召喚士がすぐさま新しい石を用意するがそれでも若干の隙が生まれ、すぐさま意識を刈り取られることに変わりはない。

 ベルフラウの弓が、ファリエルの大剣が、アキトの拳が、確実に兵士を仕留めていく。

「一人じゃ大変でも皆でやればそうでもない、です」

「その通り。きちっと援護してあげるからしゃんとしなさいよ!」

「背中と隣、任せた」

「はい!」「ええ!」

 急造ながら三人は確実に敵戦力を落としていく。

 

 

 

「シャァ!!」

 人体急所を的確に捉えるスカーレルのナイフ。狙うは人がいくら鍛えても鍛えられない関節。

 だが知っているだろうか、人の意思というものは時にそんな痛みすら凌駕してしまうことを。

「この程度の傷などォ!!」

「うっそぉ!?」

 動かなくなった右腕を捨て、左腕一本で攻撃を終えた直後に生まれる硬直の隙を狙ったかのように無骨な西洋刀が振り下ろされる。

「ハッ!!」

 スカーレルの眼前、ナックルクローが西洋刀とぶつかり火花を散らす。

 ヤッファだった。力任せに腕を振り、兵士を一旦引き剥がす。

「助かったわ」

「ここまで戦ってきた奴らだ、油断するんじゃねえよ」

「そんなつもりはなかったんだけどねぇ」

 お喋りもそこそこに二人は同時にその場から飛び退く。

 直後、闇の英傑が用いた剣、斧、槍といった武器が降り注ぐ。

 ダーグブリンガー。無色のサモナイト石から召喚されるもの。

「二人とも、お喋りしている暇なんてないわよ」

 立ち上がりかけた兵士に追い打ちをかける巨大な機械の拳。

 アルディラに召喚された機界の召喚獣ナックルボルトの拳が、兵士二人をぶっ飛ばしてまた戻っていく。

 さらに間髪いれず広域を対象に兵士の動きを止めるためアルディラは、グラヴィスによって引き起こされる極地地震を起こす。

「ちっ、わぁってるよ」

「やさぐれないやさぐれない」

 自身にクロックラヴィを憑依させ、スカーレルと二人揃って足並みの乱れた兵士たちを倒していく。

 戦の終わりはまだ見えない。

 

 

 

「参る!」

 鬼の忍びが二人、黒い風となって大地を奔る。

 キュウマとマシラ衆だ。忍び特有の高機動力と神出鬼没の戦い方は慣れなければ対処のしようがない。

 もっとも、彼ら帝国兵士たちは幾度も剣を交えてきた猛者たち。忍びの一撃はひじょうに軽いことを知っているため、歯を食いしばって耐える。

 耐えて即座に反撃すれば忍びなど恐るるに足りないのだ。だが、それは間違い。

「ソノラ、合わせていきますよ!」

「オッケー!!」

 咲き乱れる銃弾という名の鉄花火。舞い踊る二人の銃姫。

 空気を振るわせる炸裂音と鼻につく火薬の匂いは二人が奏でる一つの調べ。

 射抜かれる武器、サモナイト石の数々。だが、身体に受けた傷は致命傷にはほど遠く、兵士たちは裂帛の気合と咆哮で接近戦を試みる。

「お願い、皆を守って!」

 だが舞い踊る二人を援護する少女と、少女が喚びだした精霊の雷に阻まれて足を止めてしまう。

 動きが止まった目標ほど銃使いにとって格好の的はない。

「随分と腕を上げましたね、ソノラ」

「そりゃー目標が高いんだもん。当然じゃん」

 銃口からのぼる硝煙を吹き消すソノラと、その成長ぶりを嬉しく思うサレナ。

「ありがとうございました」

 召喚獣に一礼を告げるアリーゼ。

「我らは我らの仕事をしましょう」

 ちょっぴり羨ましそうなマシラ衆を引っ張って自分の役目をこなすキュウマ。

 兵士たちは確実に意識を奪われていく。

 

 

 

「おりゃあ!」

「ぬぅん!!」

 拳と拳の真っ正面からのぶつかりあい。その拳こそ自分が信じて築き上げた唯一で絶対のもの。

「いつかテメェとは決着をつけなくちゃならなぇって思ってたんだよな!」

 一直線に放たれたカイルの拳がギャレオの腹を抉る。

 くの字になって倒れそうな身体を、ギャレオは歯を食いしばって耐える。

「負けるのは貴様だ!」

 お返しとばかりにギャレオが左の拳でカイルの顔面を叩き、ほんの僅かではあるがカイルの動きが止まった。

 その一瞬の静止だけで十分。本命の右ストレートがカイルの脇腹へと突き刺さる。

 内蔵潰し、と呼ばれる技法。

 もっとも、本来は一撃で潰すのではなくじわじわとダメージを蓄積させて相手を潰す技法だが、鍛えた拳ならばそのあり方もまた変わる。

 その証拠にカイルの顔が苦悶に歪んだ。

 身体の鍛え方ならこの島の中でも五本の指に入る彼ですらこうなるのだからその威力は想像するに難くない。

「だからってよぉ、はいそうですかと負けられるかよ!!」

 確かに効いているだろうがそんなことで倒れるほどカイルも柔な鍛え方をしていない。

 お返しとばかりに殴り返し、かと思えばまた殴り返される。

 互いの足を止めての打ち合いは壮絶の一言に尽きる。

「いい加減、倒れたらどうだ!」

「貴様を倒した後ならば考えてやろう!」

 どれほど殴り合ったかわからないほど互いに拳を繰り出し合ったその時、完全に拮抗していた運命の天秤が傾いた。

 心臓打ち――ハートブレイクショットというパンチをご存知だろうか?

 このパンチは文字通り相手の心臓を強打し、僅かな時間ではあるが相手の動きを完全に止めてしまうという打法のことだ。

 一体、どういった偶然かあるいは必然か。

 ギャレオの放った拳は狙ったわけでもなくカイルの心臓へ強烈な衝撃を与え、ハートブレイクショットが生まれた。

「カッ」

 呼吸も止まる。腕も、身体も、カイルの何もかもが静止した。

「ぬゥゥんん!!!!」

 ギャレオのストレートが上から下へと打ち下ろされる。チョッピングライトと呼ばれ、上から振り下ろされるため防御の難しいパンチである。

 それはハートブレイクショットによって動きを止められたカイルの顎へと真っ直ぐに吸い込まれていき――

「ガッ!」

 防御することも出来ずにその拳は直撃する。

 顎は人体急所の一つであり、いくら大柄な男であろうとここを打たれると脳しんとうを起こして崩れ落ちる。

「もらったアァァ!!」

 風すら斬り裂いて真っ直ぐに来るギャレオの拳。脳しんとうこそ起こさなかったが、体勢を完全に崩してしまっているカイルに避ける術は――ない。

(だったらよぉ!!)

 そう、避ける術はないのだ。

 人という生き物は目の前にモノが迫るとつい目を閉じて後ろに下がってしまう。それは本能レベルで刻まれた条件反射だから仕方ないこと。

 だが、その本能に逆らって目を開き、後ろではなく前に額を突き出せばどうなるだろう?

 とくに額は派手に血は出るものの、人が思っているよりも硬い。

 ならば、ならばそこすら鍛えている人が自ら痛み覚悟を決めて突っ込めばその結果はすなわち――

「がああぁぁぁぁぁぁ!!?」

「悪いな。俺は昔から石頭で有名なんだよ」

「き、貴様ぁぁぁぁ!!」

 拳の破壊。如何に鍛え抜かれた拳であろうと鍛えられない関節を砕かれては役に立つはずもない。

 ハートブレイクショットの静止時間から逃れ、下からすくい上げるように綺麗な弧を描くカイルのアッパーがギャレオの顎を射抜かんと振り上げる。

 確かに拳は砕かれたがそれは一方のみ。両手をクロスさせてより防御力を高める『クロスアームブロック』の体勢を取り、この一撃を耐えきって無事な 拳で勝ちを奪い取ってみせる!

 そう気合を入れたギャレオは、自分の気合すら易々と打ち砕く衝撃を腕に受け、腕が衝撃に耐えきれず跳ね上がる。

 驚いた彼の視界に映ったのは身体を限界以上に捻ったカイルの姿。例えるなら矢を番え、限界まで引き絞られた弓というところか。

 そして矢が狙うその先にいる彼は完全に無防備の姿を晒している。

 それでもギャレオは筋肉が悲鳴を上げることも気にせず、跳ね上げられた腕を無理矢理ハンマーのように振り下ろす。

「負けられん! この戦だけは、この戦だけはああああぁぁぁぁぁぁ!!!」

 叫ぶ! 叫ぶ! 叫ぶ!

「こっちだって負けられねえ理由があるんだよおおおおぉぉぉぉぉぉ!!!」

 吼える! 吼える! 吼える!

 互いに一歩も退けない漢と漢、意地と意地のぶつかり合い。

 鋼のハンマーが振り下ろされた先は顔面ではなく肩。引き絞られた弓から一直線に放たれた矢が捉えた先は顎。

「たい、ちょ」

 巨躯が虚しく宙を舞い、ブレる視線の先で敬愛する人の膝をつく姿を認めてギャレオは地面に倒れた。

「っしゃああああ!!」

 天高く拳を突き上げ、カイルが己の勝利を高らかに宣言する。

 勝負、有り

 

 

 

「今度こそ此処で終わりだ、アティ!」

 紫電の剣姫と謳われるだけあってアズリアの剣閃は正に雷光の如し。

 護身術にも似た杖術で懸命に捌く。捌く。それでも現実は悲しく、アティは徐々に追い詰められていく

 ついに彼女は木を背にするまでに追い込まれた。

「ハァッ!」

 剣に集中していたためか、あるいは彼女が剣術ではなく体術を使ったことに驚いたのか、どちらにせよ剣の合間から繰り出されたアズリアの蹴りはア ティの防御の要とも言える杖を空中に蹴り飛ばす。

 唐突な出来事にアティは一瞬、空を舞う自分の杖へと視線を移し、そして後悔する。

 再びアズリアへと視線を戻せば地面と剣を平行にして大きく後ろに構える彼女特有の構えをしているアズリアの姿。

 この体勢から繰り出される技を、アティは知っている。

 咄嗟に身体を捻る。だが時、既に遅し。

「秘剣・紫電絶華!!」

 刹那の瞬間に幾重もの刺突。

 紫電が咲き乱れる華を全て散らすその様から名付けられた彼女の奥義はアティの護身をくぐり抜け、ついにその身体に無数の傷を付けた。

「あうっ!?」

 無様に地面を転がってしまったが結果としてアティはアズリアから距離は取れた。だが、両腕を始め全身に付けられた傷は間違いなく致命傷に等しい。

「勝負あったな。貴様の負けだ、アティ!」

 傷のせいで杖を握ることも出来ず、未だ地面に蹲ったままのアティへ近づきながらアズリアは自身の勝利を宣言する。

 それは誰もが彼女の勝利を信じて疑わない絶対の光景。揺るがない勝利にまだ意識のある者たちが歓喜する。

 けれど、その歓喜は泡沫の夢へと消える。

「勝利宣言には、まだ早いですよ……」

 立ち上がった。何事もなかったかのように、アティはしっかりとその手に転がっていた杖を握りしめて。

「貴様!? その身体……まさか!」

 アズリアは気付いた。刃傷のついた衣服からそこを傷つけたはずなのに傷はおろか血の一滴も流していないことに。

「こんなこともあろうかと、って言うそうですよアズリア。
 確かに、召喚術を主に使う私じゃ接近戦で貴方に勝てません。だから私は私の出来る範囲で貴方に勝つためにちょっとでだけ策を弄させてもらいました」

 彼女はあらかじめ魔力を注ぎ込んでいたサモナイト石を服の中に仕込んでいたのだ。

 そして天使ロティエルを自分の身体に憑依させ、負った傷を自動で回復するようにする。

 相手に悟られずこの二つを実行した彼女の腕に驚くと同時に、本気になった彼女の強さにアズリアは歯噛みする。

 完全にしてやられた。 「ブラックラック!」

 闇の如く黒い鎧と血を連想させる赤い身体の霊界の召喚獣――ブラックラックがニタリと笑ってアズリアの身体へ憑依する

 ブラックラックの黄泉の呪縛に囚われたアズリアの身体が重くなり、剣を握る手に力が入らなくなる。

 それどころか、ずっと振るってきた剣の重みに身体が負けて膝が折れそうになってしまう。

 それをアズリアは気合だけでどうにか持ちこたえるがそれまで。

「く、しまった」

 悪態をついたところで現実は変わらない。

 憑依する時間はまだ続く。そしてその時間こそがアティが作り出した最大の勝機!

「ダークレギオン!!」

 赤と黒、二色で彩られた悪魔が低く笑ってアティの身体へと憑依する。

 ダークレギオンは本来、奪う存在。だが今のアティの心にある強き想いは悪魔ですら揺り動かし奪う存在は与える存在へと成り代わる。

「これで、終わりです!!」

 召喚師の非力さをダークレギオンで補ったアティの杖が、アズリアの剣を打ち砕いた。

 決着は、ついた。

 

 

 

 

 

「ふふ、ふ……剣の力を用いずともこの有様だ。最後の最後まで結局、私はお前にはかなわなかったな。全てを終わらせてくれアティ。勝者には、それを する役目がある」

 剣を砕かれ戦う術を――仲間を失ったアズリアは自分の敗北を認めごつごつした大地に腰を下ろす。

「でしたら私が言うべきことはたった一つ。生きてください」

「生きろ――だと? ふざけるな!!」

「ふざけてこんなことを言うわけありません! 生きようとすることがどうして嫌なのですか!? ここで人生を終えてそれで貴方たちは満足するとでも 言うのですか!?」

「満足がどうという話ではないのだ! 貴様らに敗北し、あまつさえ剣の奪還にも失敗した我々が帝国に帰ってどういう仕打ちを受けるかわからぬ貴様で もあるまい!! なのに生きろだと? それがふざけてるというのだ!!
 それ以前にそんな都合のいい話、貴様は本当にあると思っているのか!?」

「見つからないって言うんだったら見つけてみますよ。どんなことでも信じなければそこで終わりなんです」

 満面の笑顔でアティは完全に言い切った。

 少しでもその考えに疑いを持つ者には決して出来ない、あまりにも綺麗で眩しい笑顔。

 昔から何一つ変わらない親友の笑顔。どんなに困った時でもその笑顔と本当に実現してしまう行動力を知っている彼女は、小さく笑った。

「かなわんな……まったく、そう言い切られるとそこまでこだわっていた自分がバカらしくなってくる」

「それじゃ」

「勝者からの和平だ。無下にするわけにもいくまい」

「隊長……」

「すまん皆。私は部下たちに軍人としての死よりも生を与えたいらしい。
 不甲斐ない隊長の身勝手を笑ってくれて構わない」

「いいえ! 自分たちはけして……けして!!」

 誰も彼女の判断を咎めることなどしない。

 誰もが死を覚悟していたというのに誰一人として死なず、そしてまだあるかどうかはわからない未来の希望も少しだけ見えたのだから。

 だがそれを嘲り笑う者がいた。

「やれやれ、玉砕覚悟だなんだと言っても姉さんたちは結局覚悟ができてなかったワケだ」

「甘チャンだからなァ……当然だろうぜ」

「イスラ……それにビジュ!?」

 二人の突然の登場に驚くアズリア。

「ま、仕方ないか。優しい優しーい姉さんにとってその人は大切なオトモダチだものね。一人はオトモダチとは違うみたいだけど?」

「口を慎め、イスラ!!」

「うるさいなあ……役目も果たせない番犬のくせにワンワンキャンキャンわめくのはやめてくれよ。それに敗軍の将の言う事なんて説得力ないよ? まし て敵の情けに甘んじるなんてさ、みっともないったらありゃしない」

「負け犬は負け犬らしくとっとご退場しなってことだぜ?」

「自分たちのことを棚に上げてよくそんなことが言えるな」

 王子様時代の悪役な笑みを浮かべてさらりと毒を吐くアキトと、こめかみに青筋を浮かべるイスラ、そして露骨に嫌な顔をするビジュ。

「――ここからは、僕らのやりたいようにやらせてもらうよ。言葉のやりとりなんか必要のない、力だけで決着をつける、明快なやり方でね」

 間違いなくアズリアの元から去ったはずの者たちが、帝国兵士たちを見下ろす形で小高い丘の上に集う。

 だが気付いているだろうか。彼らが纏う空気、目の輝き、その全てが違うことに。中にはニタニタと傷ついて倒れた仲間を見る者までいる。

 それに明らかに帝国軍人とは違う者たちまでいることに。

「違う……」

「隊長?」

「彼らは私のところにいた時と違う!!」

「当然じゃないか、彼らは姉さんの甘ったるいやり方に嫌気がさして僕のところに来たんだよ? 姉さんたちの援軍なわけないじゃないか
 ま、そんなことはどうだっていいさ。これから始まる式典の下準備に忙しいしね」

「用意……」

 その中で一際、異彩を放つ女性が手を空へと掲げ、同時にイスラの手から放たれる召喚獣。それが開幕の合図となった。

「行け」

 惨劇が始まった。

 

 

 

 

 

 

 それはなんという悪夢、なんという地獄絵図だろうか。

 響き渡る悲鳴と恐怖の叫び声。地面を染めていく真っ赤な血、血、血。

 たった一刀で首を裂かれる者、全身の関節を砕かる者、鍛えようのない部分から抉られ発狂する者、悪魔を取り憑かれ人ならざる者へと変わる者。

 疲弊した身体で必死に抵抗しようとする兵士たちを嘲笑うように、また一つ命が消えていく。

「どうだい姉さん。これこそが本物の戦場ってヤツさ。強い者が弱い者からなにもかも奪い取る、単純で明快な真実。
 綺麗事の存在しない、力だけが支配する絶対の真理が生み出す世界は」

 この血染めと暴虐の世界に不釣り合いなイスラの冷静な声が響き渡る。

 だが彼の言葉は彼自身が言うように戦争とは本来、一方的な略奪の図式で描かれる。正々堂々などというのは、弱者の言い訳にしか過ぎない。

「ヒャーッハァ!!」

 さながら見せしめか、あるいは殺戮行為そのものを楽しむかのように全身を切り刻まれ、なおかつ剣や槍で貫かれて空高く持ち上げられる兵士たち。

 それも、かつては共に戦った帝国兵士たちに殺戮され、その顔は絶望か恐怖か憤怒か。どれにせよ真っ当なものではない。

 対する殺戮者たちは嬉々として弱者を蹂躙する。

 かつての仲間? 同じ戦場を駆けた友? そんな甘ったるい言葉に溺れた馬鹿共を踏みにじりながら。

「ケケケケ。寄せ集めの部隊なんて所詮はこんなもんよォ」

「ビジュゥゥッ!! 貴様がそれを口にするかあぁぁっ!!」

「おお恐」

 正しく鬼気迫る様子を見せたギャレオにビジュは肩をすくめて小さく嘲り笑う。

「まあ、そんなに熱くならないでよ。どうせ玉砕覚悟の戦いだったんだからさ、殺される相手が違っただけのことじゃない」

「やめろ……やめさせて……やめさせてえぇぇ! イスラあぁぁぁ!!」

「言ったじゃないか敗将の弁なんて聞く必要ないって。それに目障りなものはこの際まとめて排除するってもう決めたんだもの」

「貴様アァ!!」

「碌な力も残っていないのに吼えることは出来るんだ。やっぱり負け犬って皆そういうのを言うのかな?」

 イスラの単調な煽りにギャレオは一度ついた怒りの炎をさらに燃え上がらせる。

 怒りはすなわち視界を狭め、考えを一方向にしか出来なくさせる。

「イィスラアアァァァァ!!」

 周りが見えなくなった者がとる行動はただ一つ。猪突猛進。

 あまりにも単調で先の見えた攻撃などイスラに通じるはずもなく、この馬鹿をどうやって料理しようかと考えていた彼の手前でギャレオは盛大にこけ た。

 それはもう頭からどべしゃーと。ここにいる全員がお空に黒、赤、緑の雷様がナイスズッコケとサムズアップしているのを見た気がした。たぶんきっと めいびー。

「……は?」

 唐突すぎる展開に思わず目が点になってしまうイスラ。と、その他大勢。ギャレオ本人は少々打ち所が悪かったらしくあまりの痛みに悶絶している。

「アティ?」

 事の下手人に皆の視線が集まる。

「え、えっとここまでやるつもりはなかったんですけど……と、とにかく落ち着いてください! 皆が兵士たちを助けてくれていますから!!」

 ちょっぴり冷や汗を流しながら何事もなかったかのように喋るアティ。随分とたくましくなったようだ。

「また君か。ほんと、どこまでも邪魔してくれる」

 イスラもイスラで負け犬の存在などどうでもいいようで、憎しみのこもった視線でアティを射抜く。

 だがアティの言う事は正しく、木の実や薬草などを食べて消費した体力や魔力を回復した島の住人たちが兵士たちを守る為に戦っている。

 手こずりはしたものの、虐殺を繰り広げていた者たちは間違いなく倒れていく。 「しゃべれる程度には手加減しといた。ぶっ殺したい気分ではあるんだがな。さあ、答えやがれ! お前らいったいなにも――」

「新たなる世界に! 勝利と栄光を!!」

「いけないカイルさん!!」

 ヤードに突き飛ばされてカイルは首を掴んでいた兵士を放してしまう。だがその直後、兵士の身体が爆散する。

 もしもカイルが手を離さず、ずっと首を掴んでいたら間違いなく爆発に巻き込まれていただろう。

「逸脱してる……こんな戦法、本気で実行するなんて」

「こいつらにとっては当たり前のことよ。標的を殺すためなら手段を選ばない、命さえ武器にする『紅き手袋』の暗殺者にはね!」

 紅き手袋――大陸全土にまたがる汚れ仕事の代行者、金銭次第でどのような仕事でも請け負い、その名は血染めの手袋に由来する犯罪集団のことだ。

「お前ら、なんでこいつらのことを知っている!?」

 カイルの問いに二人は何も答えなかった。

 

 

 

 

 

「……どうする」

「はぁ、守るは攻めるよりも難しきって言うけどそうもいかないか。仕方ない、出来れば邪魔なのを一掃した真紅の世界で式典を迎えたかったんだけど」

 もう一人のリーダーらしき女性の言葉にイスラは困ったように頬をかく。

 そこにある感情は本当に面倒なことになったというものしかない。かつて共に戦った仲間を憐れむものも、この血染めの世界に狂っているものもない。

 それ故に恐ろしい。

「ふむ、どうやらゴミ虫の始末が出来なかったか」

 それはあまりにも突然の登場だった。

「もうしわけございません」

 未だ逆光のため顔の見えない男にイスラは恭しく頭を下げる。

「まあ、よかろう。我の渇きを満たす贄がいると思えばそれでよい。それに長い船旅の疲れもあることだろうしな?」

「温かきお言葉、痛み入ります」

「さあ、あなたこちらへ」

 尼僧が示した場所へ、男は悠然と歩む。

「同志イスラ、今日までのお前の働き見事だった。我らのこの一歩は始祖らが夢望み続けた新たなる世界への架け橋となるだろう」

「ありがたきお言葉。そして遠路よりのお越し心より歓迎いたします。オルドレイク様」

 その男の姿は屈強な戦士とも鬼謀の策略家とも違っている。

 肉体が戦士のそれならばその身体から溢れ出る魔力はそこらの召喚士を集めてもなお勝るほど。

「控えなさい、下等なるケダモノどもよ! この御方こそお前たち召喚獣の主、この島を継ぐ為にお越しになられた無色の派閥の大幹部セルボルト家のオ ルドレイク様です!」

 全員に衝撃がはしる。特にファリエルを始めとしたアキト、サレナ、アルディラ、キュウマ、ヤッファといったかつて島で行われた戦争に参加した者た ちは無色の派閥という言葉に顕著な反応を示した。

「我はオルドレイク。無色の派閥の大幹部にしてセルボルト家の当主なり。始祖の残した遺産、門と剣を受け取りにこの地へとまかりこした」

 仰々しく己が目的を宣言するオルドレイクの背後、シャリーンと戦場に似つかわしくない金属の清音が響く。

 音の主は二メートルを軽く超える血染めの唐衣を着た僧兵。その手に持つ錫杖が清音の正体らしかった。

 カイルやギャレオですら可愛く見えてしまうような筋骨隆々な肉体と頭巾に遮られて見えない瞳から感じる異様な殺気の僧兵が立っている。

 その殺気の先にいるのはサレナ。

 彼女は周りの仲間が僅かに怯える中で平然と立ち、僧兵の正体に思いを巡らせていた。

 やがて彼女は一つの可能性へと辿り着く。

「縁、というのは実に不思議なものだと思いませんか?」

「まったクだ。まサかこの世界デ貴様と出逢うコとになるナど予想デきるハずガナい」

 ひどくイントネーションがおかしいが言葉の端々に喜びが混ざっている。

「やはりですか。まあ、私がこうして身体を得ているのですから不思議には思いませんよ夜天光」

「そノ名は既に捨てタ。今の我ハ邪道栄、もっとモ覚エる必要など貴様にハ必要ないガな!!」

 轟、と猛々しい殺気が僧兵――邪道栄の身体から沸き上がる。それは感情という感情を排したはずの紅の手袋の暗殺者たちも時を止められたかのように 身を固くした。

 熟練した暗殺者たちですら足を止めた殺気に島の住人たちが影響を受けないはずがない。特に子供たちの反応は顕著で顔面蒼白に立っていることさえ精 一杯という状況だ。

 彼女たちだけじゃない。長く戦場に身を置いていた護人たちでさえその殺気にやられている。

 そんな彼女たちをアティは優しく抱きしめる。それだけで彼女たちから恐怖の色が消えた。

「随分と怒り狂っているますね? 子供たちが怖がっているではありませんか」

「子供ナど関係なイ。俺は貴様サエ殺せれバソレでいイ」

「ストーカーは嫌われますよ?」

 言葉こそ世間話をするようなものだが二人の間に流れる空気は戦場よりも濃密で恐ろしい。

 にっちもさっちもいかなくなった空気を、本人にその気はなくとも呆れ混じりの声が払拭する。

「少しは落ち着かぬか。今日は顔見せだと言っただろう」

「ぬ、それハ済マない。待ち望ンダ相手とこうシて相見えたことガ嬉しくて仕方が無くてナ」

「しょうがない奴だ。いずれ時が来る、それまで待て」

「承知」

 溢れ出る殺気を抑え、邪道栄は彫像の如くオルドレイクの後ろに立つ。

 あれほどの殺気を放つ大男を易々と従えてる……島の住人たちはその事実に戦慄する。

 それだけでオルドレイクの器が、実力が、どれほど大きいものかいやでも悟ってしまうからだ。

 だがそうでない者もいる。

 邪道栄が“あの男”以外に付き従うという姿が想像出来ない二人。すなわちアキトとサレナ。

 邪道栄が戦闘狂であれば戦場を提供してくれるであろうオルドレイクに付き従うのはわかる。だが、今の会話をみる限りその傾向はほとんどないと言え る。

 つまりだ、彼がオルドレイクに従う理由は別にあるということ。

 その理由など、それを知っている者なら誰もがわかる。

「――邪道栄、だったな。奴はどこだ」

「ククク……そう急かさずとも我はここにいるぞ?」

 ゆらり、と陽炎の如く一人の男が喜びを隠すことなく現れる。

 男は編み笠と真っ黒の外套というあまりにも時代錯誤で異質な出で立ちをしている。その姿が爬虫類じみた笑みをより一層、異質なものへと昇華させ る。

 オルドレイクたちはあまり喜びを現さない男を物珍しい目で見、島の住人たちは今度こそ唐突に現れた男を驚きの目で見る。

「邪道と鎧もさることながら我らもここまでくると最早運命すらも感じる。そう思わぬか?」

「そうだな。俺もそう思う――」

 静かに猛るアキトの顔に浮かぶ光り輝くナノマシンの軌跡。血管と同化した部分が赤く発行しているせいか、まるで血を流し猛る鬼のようにも見える。

「――北辰!!」

 爬虫類顔の、赤と蒼のオッドアイを愉悦と狂気に歪めて編み笠の男――北辰はオルドレイクの元に現れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あとがき〜

 いっぺん死んできます(挨拶)

 半年近く更新なし。おまけに容量が無駄に多いときた(ワードで131kb)

 いちおーここはサモン本編でも有数の長さを誇るとこですしー(開き直り)

 おまけにアティの性格がとっても変になってるし・゚・(ノД`)・゚・。・

 また半年以内に更新できたらいいなー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ちょっとしたおまけ

 邪道栄の名前の由来について

 

 

 

 人物紹介  姓名:邪道栄

 字:なし

 所属:アキラピ軍

 生年:不明

 没年:不明

 様々な萌え絵を書いては漢達を鼻血の海に溺れさせ、様々なホモ絵を書いては腐女子を阿鼻叫喚に陥れた邪道の中の邪道のこと。

 某所ではそのアキラピ派っぷりを遺憾なく発揮し、落書きと称した絵の破壊力は抜群。

 本人は認めたがらないが弄られ役としての立場を確立している。



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