スーパーロボット大戦α 〜Future Story〜


第一話「戦火の狼煙  新たなる戦い」


109年前、地球連合軍は「アンデッド」壊滅作戦 「サイレント・バスター」を発動
「核ミサイル」の使用により、中国大陸は甚大な被害を受けながらも、作戦は成功した。
しかしこの時の影響により北京など主要都市は壊滅的な打撃を受け、連邦はこの都市の放棄を決定した。
そして、現在ナノマシンによる放射能の浄化は終了し、新たな軍事施設「コア」の建造も終了している。


     輸送機ミデア改内部
   
「と、これが新西暦203年の出来事である。」

「なあシン。」

「なんだ、タカヤ?」

「何故俺達軍の大尉が、二人とも机に向かい勉強してるんだ??」


そう、彼らは今歴史の勉強をしているのだ・・・



「大体歴史なんて分かるか!俺達中学終わって軍に入ったんだから。」


十二年前の「トカゲ戦争」、そして七年前の二度にわたる「火星の後継者の乱」によって、軍では

深刻な人材不足に陥っており、年端もいかぬ少年少女を軍人として募集していた。


勉強が苦手でイライラしているタカヤに、シンは和ませようとする。

「ぐだぐだいっても仕方ない。俺達は今出向の最中なんだ、最低限の知識は身につけておけってことなんだろ。」

「でもよ〜、俺達が出向する戦艦は」


「そう、ナデシコCよ」


と、いきなり会話に割り込んできたのは、整備士の斉藤香織中尉だ。

「あそこには軍でも有名なテンカワアキト、テンカワユリカ、そして「電子の妖精」テンカワルリ中佐がいるのよ、失礼のないようにしないと。」

しかし二人の反応はというと、

「でもナデシコっていったら軍でも有名だぜ。シンも聞いてるだろ、無茶が許される場所でさ。」

「そうだな、それにナデシコは「トカゲ戦争」時代からのエースたちがたくさんいるはずだ、なんで今更そんなとこに出向するのか疑問だな。

  しかも俺達の機体も昨日届いたばかり。調整も完全じゃないし、俺だけならわかるがPT乗りのタカヤも一緒なのだから。」

「まあ何にしても、今度の仕事場は楽しめそうだぜ、噂のテンカワ夫妻をみてみたいしな。」



テンカワアキトは、妻のテンカワユリカと共に「火星の後継者」に誘拐され、人体実験をされていたのである。

その後テンカワアキトは救出されたが、テンカワユリカは「遺跡」に取り込まれてしまった。

それを救うため、テンカワアキトはブラック・サレナという機体に乗り込み、「火星の後継者」と戦っていた。

戦争終結後姿を消していたが、妻のテンカワユリカに説得されナデシコにもどったのである。



「妻のためか、だがその復讐に巻き込まれた人達はどうなんだろうな・・・」

シンは神妙な顔でタカヤに聞く。

「そんなもん、軍やネルガルが揉み消したんだろう、ミスマルコウイチロウ大将とかがさ。」

「無駄話はここまで、昨日の問題の答えを聞きます。」

それに反応し、二人は香織を見る。

「「ふ、よく聞け、俺のすばらしい答えを。」」

「機動戦艦ナデシコのエンジンは??」

シンは高らかに、

「蒸気機関だ!!」

タカヤは勇ましく、 

「おしいなタカヤ、熱血気合エンジンだ!!」

その答えを聞き、香織は目頭を押さえる。

「・・・なんでこんなのが私の上官なの(泣)」

しかしタカヤは香織の苦労も知らず、

「何だよ、いきなり泣き出してさ。」 

「怒ってるのよ!!」

「あんまり怒るなよ・・・」 ボソっ「目じりに小じわが。」


ギロッ


「何か、言いました(にっこり)」

「なんでもありません、サー!!」

そんな光景を見ていたシンは、心の中で密かに「夫婦漫才・・・」と呟いた。

「まあいいわ、次の問題に」


ヴィーヴィーヴィー


突如警報が鳴り出した。

「コクピット、何事?」

香織はコクピットのパイロットに通信を繋げる。

「は、3時の方角より「アンデッド」が接近中です。数は20、陸戦タイプと飛行タイプが10体ずつです」

「冗談じゃないわ、逃げ切れる?」

「無理です、積荷があるせいでこれ以上は。」

と、香織の肩にポンっとシンが手を置いた。

「だってさ、中尉。」

「俺達がいくしかないだろう。」

「貴方達の機体は調整が万全じゃないのよ。」

「OKOK、いざとなったらタカヤを盾にする。」

「た、盾って、俺は捨て駒か!」

あまりの友人の言葉に激昂するタカヤ。

「悲しいけど、これって戦争なのよね・・・」

「ふざけるな、貴様のような奴がいるから戦いは終わらないんだ、消えろー!!」

「ふっ、死ににきたか、タカヤー!!」

「喰らえ、殺意と怒りと憎しみの・・・」

「甘い、俺のこの手が(以下略)・・・」


タカヤは腕を前で交差させ、気合をいれる。シンは右腕を突き上げる。

タカヤはその腕を後ろに回し、シンは後ろに大きく振る。

タカヤは金属バット、シンはカイザーナックルを装備し、


「シャイニング・フィンガーソード!!」

「ぶあぁくねつ、ゴッド・フィンガー!!」


スパーンスパーン!!


「さっさと逝け!!」

香織の両手にハリセンが。しかもシン・タカヤ専用と書かれている。

「「中々痛いぞ、香織。というか、何故ハリセン??」」

「うるさいうるさいうるさーい。早く行けー!」

「「了解であります。」」



通路移動中、シンとタカヤは格納庫へたどり着く。

「「さあ、俺達の初陣だ!!」」



 次回予告

初陣となったシンとタカヤ
だが慣れない機体、地の利の悪さに苦戦しつつも、敵を撃破する
しかし、油断していた敵の攻撃が届くとき、
白き化身とともに、闇の皇子が舞い降りる・・・


スーパーロボット大戦α 〜Future Story〜


第二話「闇の皇子」

??「みせてやろう、「サレナ」の力を・・・」







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