スーパーロボット大戦α 〜Future Story〜

第二十話「決戦前夜」


火星の後継者との戦いに終止符を打ったナデシコD。そして傷ついた身体を癒すため、ルナツーへ再びボソン・ジャンプで帰還していた。

生存者の受け渡しをした後、ミスマル大将の通信が入ったのだ。


   ルナツードック ナデシコD

「アクシズへの攻撃は失敗、ですか。」

ナデシコDのブリッジでは、数時間前に残存統合軍がアクシズへ攻撃していたことを聞いた。

だがやはりネオ・ジオンの猛攻にあい、撤退したとのことらしい。

「うむ、さらに核パルス部には何重ものフィールドを展開していたらしい。」

ウインドウのミスマルが辛そうな顔で言う。

「フィールドか・・・」

ユリカは考えていた。ネオ・ジオンは火星の後継者以上に手強い相手だ、さっきの戦いのようにはいかないだろう。

「わかりました、私達が核パルスを何とかしてみます。」

「そうか、すまないなユリカ。我が軍はグラナダ、ロンデニオン、そしてルナツーから全艦隊を出撃させる。

 アクシズは君たちナデシコに一任する。出撃はナデシコの修理が完了次第だ、武運を祈る。」

ブリッジにいるクルーは敬礼をし、ウインドウが閉じた。

「・・・」

「ユリカさん、本当に手があるのですか?」

ルリの問いにユリカは首を横に振る。

「ううん、でもこれはナデシコじゃないと出来ないと思ったの。」

「そうだね、同じ宇宙軍でも配備してある戦力が違う。下手すればたどり着く前に撃破されるかもしれない。」

ジュンが辛口で言ったが、実際その通りだとアキトも思っていた。

「みんなは何かいい意見とかないかな?」

ユリカは一同を見渡し意見を求める。

「その核パルスにさ、グラビティブラストを撃ちこむのじゃだめなの?」

ミナトの言葉にルリは答える。

「恐らくあちらさんもそれを一番恐れているはずです。だから核パルスにフィールドを張っているのでしょう。」

「それがベストだけど、統合軍がもうやったからみたいなんです。だから別の方法で行かないと。」

「そっか。」

「なあ提督、もし・・・アクシズが地球に落ちたらどうなるんだ?」

「おいリョーコ!」

縁起でもないことを言うリョーコにサブが強く言う。

「あ、あくまで可能性だよ。一応気になってさ。」

目を逸らしながら言うリョーコに、イネスが答える。

「私の計算ではこうなるわ。」

ウインドウを表示し、詳しいシミュレーションを見せる。


「もしアクシズが落ちれば、質量だけの問題ではない。

 アクシズの核パルスが地上で爆発すれば、その一次被害が数百キロでも、爆発によってまきあげられた大量の塵は、

 太陽光を遮り地球全土の寒冷化をもたらす。

 その結果、地球は人の住めない星となってしまう。

 回避するには軌道を逸らすか、大気圏外で破壊するしかない。」


詳しく説明され、一同は息をのんだ。

「軌道を逸らすなんて、あの質量をか?」

タカヤの言葉に、ルリは否定の言葉をだす。

「無理ですね、逸らすことが出来ないとなると」


「内部に侵入して破壊するしかないね。」


ルリの言葉を遮り、アカツキが答えを出す。

「だけど、そのやり方がないんだろ?」

「アキト君、僕に考えがある。」

「考え?」

「ああ・・・そろそろいいよ。」

と、ブリッジのドアが開き、三人の男性が入ってきた。

「プロスさん?」

「いやはや、またここに来るとは思いませんでしたなあ。」

それは、月でナデシコを降りたプロス、そして・・・

「ゴートさん?」

大柄な男性、かつてのクルー、ゴート・ホーリーだった。

「久し振りだな。」

だが、初めて顔を合わせるのシンとタカヤは誰?という顔をしていた。逆にミナトは驚きの表情だ。

「彼はネルガルシークレットサービスのゴート・ホーリー、そして。」

その後ろにいた、白い制服のような服を着た長髪の男が声を出す。

「私はツキオミ・ゲンイチロウだ。」

「あ〜、あんた!」

「むっ、お前またここに。」

ユキナが声を荒げツキオミを指さす。

「彼らが今回の鍵となる。彼ら三人にアクシズ内部の爆破を頼むことにしたんだ。」

「そういうことです提督。私達に乗船許可をお願いしたいのですが。」

「わかりました、許可します。」

「感謝する。」

「すまない。」

プロスに続きゴート、ツキオミが頭を下げた。

「では、具体的な作戦を説明しようか。」

アカツキが話し始めた。

「まずナデシコがアクシズの進行ラインの真横にボソン・ジャンプをする。」

「だ、大丈夫なんですか?」

「ああ、そのために宇宙軍が囮をしてくれる。まあ少し距離をおかないといけないけどね。

 そしてガラ空きになったアクシズ、フィールドのない上部から三人と二人の整備班、

 ウリバタケ君と香織君に坑道から内部に入ってもらう。」

「香織だと!?」

タカヤが声を荒げる。

「アカツキさん。」

シンもアカツキを睨むように言う。

「彼女の許可は貰っている。この作戦に彼女の協力も必要不可欠なんだ。」

「・・・」

「続けるよ、そして僕たちはその間敵の妨害を防ぐことだ。もしナデシコが離れれば五人は脱出不可能になるからね。

 僕たちパイロットの仕事さ。」

「厳しい戦いになりそうですね。」

「提督、恐らく彼らは死に物狂いの抵抗をみせると思う。実際残存統合軍も相当な痛手を受けたみたいだし・・・

 それに僕たちの相手となる者はもう決まっているしね。」

戦艦レウルーラ、そこに乗る者達。必ず前に立ち塞がるはずである。

「だから今回は今まで以上の、僕たちの戦いの中で一番激しいものになるだろうね。」

そして、その中にはあの少年も含まれている。

かつての仲間、アキトを今も憎んでいるだろう少年。

「そして間違いなく、エピオンも出てくるだろう。」

その少年を想い、機体を駆る少女。

「二つの翼、か。」

「今回ばかりは、僕たちも自分で精一杯だからね・・・アキト君に任せるしかない。」

アキトは目を閉じ、静かにうなずく。

「わかってるさ、アカツキ。」

そうしてアキトは少し歩き、一つの席の前で止まった。

「ここに、本当なら彼がいるはずだったんだよな。」

「ええ・・・そうです。」

ルリが答え、アキトは上を見上げる。

「なあルリちゃん、もし・・・俺がハーリー君に殺されたら、君はどうする?」

「!?」

その問に、ルリは目を見開く。

「これが俺の、最後の戦いになるかもしれないな。」

「何を、言うんですか?」

「・・・」

「アキトさん。」

「(今のハーリー君は、もう昔の彼とは違う。俺も・・・)」

振り向いたとき、アキトは笑顔だった。

「ごめんね、変なこと聞いて。」

「い、いえ・・・」



「終わらせないといけない、この戦いをね。」



「じゃあ俺は少し寝さしてもらうよ。」

アキトはまるで逃げるようにブリッジから出ていく。

その間、全員は無言だった。

「アキト!」

ユリカが追いかけるように出て行った。

「今の言葉・・・アキト。」

ラピスも行こうとしたが、リョーコに腕をつかまれる。

「ラピス、お前の役目じゃないぜ。あれはよ。」

「・・・」

その言葉に、ラピスは顔を伏せた。

「みんな、今日はこれで解散にしよう。」

ジュンが空気を吹き飛ばすように言う。

「各自休養をとること、いいね。」

そうして全員はそれぞれ別れて行った。

だがブリッジに、ルリとラピスは残っていた。

ミナトの姿もある。

三人は無言だったが、ミナトが口を開く。

「ほら二人とも、今のうちに休んだ方がいいよ。」

明るい口調で言うが、二人の表情は暗い。

「ルリルリ?ラピスちゃん??」

「アキトが、悲しんでる。」

ラピスが声をだす。

「とても、悲しそうな顔をしてた。」

「ラピスちゃん?」

「アキトは、覚悟を決めてる。」

「覚悟って・・・」

それはどういう意味か、ミナトにはわからない。

「ミナトさん、さっきのアキトさんの言葉、どう思いましたか?」

「えっ?」

今度はルリが話してきた。

「もしハーリー君に殺されたらという言葉を。」

「・・・」

ミナトは黙ってしまう。

「何もできないんですか。私は?」

「ルリルリ、あなた。」

「・・・すみません、こんなことを言ってしまって。」

ルリはペコッと頭を下げる。

「・・・ハーリー君はね。」

「?」

「ハーリー君はね、ルリルリのこともラピスちゃんのことも、大好きなんだよ。」

「「??」」

二人はキョトンとした顔でミナトを見る。

「あの子は二人だけじゃない、ナデシコのみんなが大好きなんだよ、だってそう言ってたもん。」

「言ってた?」

「うん、そう。」

笑顔でルリを見ながら答えるミナト。

「ルリルリに告白したのはね・・・ケジメをつけるためだって言ってたよ。」

「・・・」

「自分ではあの人を笑顔にできないから、僕のことは弟としか見ていないからって。」

昔を思い出すように言う。

「でもいつかアキトさんを超えてみせる、そうしてルリさんを見返してやるって。」

「・・・」

「ハーリー君は、このナデシコを守るために強くなりたいって思ってたのよ。アキト君を超えるだけじゃない、

 自分自身の力で守るんだって、言ってたよ。大切な姉や、友達を守るためにもって。」

「(ハーリー、君。)」

「いくら憎しみに囚われていても、ハーリー君には違いないのよ。」


「だ・か・ら、帰ってきたらおしおきしてあげないとね。私達を心配させた分。」


ウインクをしながらさらりと怖いセリフを言う。

「アキト君を信じようよ。」

「・・・はい。」

「うん。」




「怖え〜。」

ブリッジに入る直前で盗み聞きをしていたアカツキは、顔を青ざめそう呟いた。



   アキトの部屋

「アキト、どうしてあんなことを言ったの?」

先ほどアキトを追いかけてユリカも部屋に入った。

「もしかしたら、な。俺の力で彼が止められるのか・・・わからない。」

アキトはユリカの顔を見ずに言う。

「復讐の念は簡単には消えない、それは自分を犠牲にしてまで成し遂げようとする力とも言えるんだ。」

かつての自分を思い出しながらアキトは続ける。

「ただひたすら戦い、そしていつか自分を殺す。あれは、誰かが止められるほどやわなものじゃない。」

「アキトを止めることはできたよ。」

「それはもう敵がなかったからだ。でも彼の敵は連合、そして俺だ。全てが消えるまで、彼は止まらないかもしれない。」

「そんな、そんなことない!」

ユリカは声を荒げアキトに言う。

「アキトなら絶対止めてくれる、アキトならナデシコも守ってくれる。だってアキトは・・・」


「私の王子さまだもん!!」


アキトは振り返り、呆れた顔をしていた。

「・・・久し振りに聞いたな、その言葉。」

「うん、私も久しぶりに言った気がする。何か自然と出ちゃったの。」

「いい加減歳考えろよ。」

「むう〜、私まだ若いもん!」

そうしてしばらくにらめっこをしていたが、

「・・・プッ。」

「・・・クスッ。」

二人は同時に吹く。

「そうだな、俺にも勝利の女神さまがついてるんだっけ。未だ無敗のな。」

「アキト、何かサブちゃんの影響受けてない?」

「ありうるな・・・」

「さっきの言葉、まんまだよ?」

そうしてまた笑い合う。

「ありがとなユリカ、何か自信がでてきたよ。」

「どういたしまして、私だってあの頃とは違うもん。」

「ああ・・・必ず、終わらせような。」

「うん・・・」

二人は自然と顔を寄せ合い、唇を合わせた。




    格納庫

「よ〜し搬入急げよ!俺の乗機だからな、傷つけたら承知しねえぞ!!」

「う〜す!」×整備班

格納庫では、何やらウリバタケが指示をだしている。

「しかし本当に大丈夫なのか?」

「大丈夫ですはい、我がネルガルで改良しましたので。」

「と言っても、なあ。」

シンは搬入されてくる機体と呼べるのかわからない物を見る。

「狭い坑道内はいくらエステでも無理なのです、したがって、この「プチMS」の出番なのですはい。操縦も単純ですし、

 コンピューターによるサポート機能という最新機能を搭載しております。私たちは訓練してますし、技術者のお二方なら

 すぐなれるはずです。」

「まあ確かに簡単だったさ、性能も悪くない。しかし・・・あいつを連れていくのがな〜」

ウリバタケとシンが見る方にいるのは、言い合ってる香織とタカヤだ。

「俺達が口出す問題じゃありませんよ、ウリバタケさん。」

「・・・若えなあ。」



香織は自分の機体のチェックを行っていた。と、

「香織!」

後ろからタカヤの叫ぶ声が響く。

「タカヤ、どうしたのよ?」

「どうしたもこうしたも、何でお前がこんなことを!?」

「こんなことって・・・爆破作戦のこと?」

「それ以外何がある!」

タカヤは声を荒げ、香織に詰め寄る。

「お前は整備士だろ、何で危険な作戦に出るんだ?」

「私の力が必要なのよ、だから」

「だからじゃねえ!お前は戦場がどれほど危険かわかってんのか!?」

「わかってるわよ!私だってナデシコでいっしょにいてよくわかったわ。あんたがいつも大変な場所にいるってこともね!!」

香織は怒声を出しタカヤに詰め寄る。

「私には戦う力はないわ、でもね、そんな私でも出来ることがあるのよ。タカヤがいつも命をかけてるのに、

 私も黙ってるわけにはいかないのよ!!」

タカヤも香織の勢いに負けて後ずさる。

「この前もそう、トリントンで私たちのために一人で戦おうとして、そして死にそうなめにあったって聞いたわよ。」

それを聞き、タカヤはシンを睨むとシンは我関せずと言わんばかりに愛機の元へ行ってしまった。

「私もやるわ。みんながんばっているんだもの、だからわかって、タカヤ。」

「・・・わかったよ、お前は言い出したら聞かねえからな。」

「そうよ、でも死ぬ気はないから。」

タカヤは溜息をつき、香織に無理するなよと言って、シンの元へ走る。

「シンてめえー!!」

「悪い悪い、つい口がすべって(笑)」

「ついじゃねえだろてめえー!!!」

そんな追いかけっこを見ながら、もくもくと爆破班の四人は自分の機体をチェックしていた。

「いやはや、若いですなあ。」

「・・・未熟だな。」

「うむ・・・」

「(俺はこんな野郎達と行動するのかよ・・・)」

ウリバタケが一人、涙を流していた。あまりのむささに。




    食堂

「ホウメイさん、パエリア一つね。」

「俺は火星丼な。」

「あいよ。」

サブとリョーコが注文し、ホウメイが答える。

しばらく待つ間、二人は無言だったがリョーコが口を開く。

「なあサブ。」

「ん?」

「俺達、あいつらに勝てんのかな?」

強気のリョーコが珍しく弱音を吐いたのだ。

「どうしたんだ、リョーコらしくねえな。」

「わかってるけどよ・・・シンの実力を見てると、な。同じ力を持ったやつらに勝てるのかって・・・」

「そういうことか。」

リョーコはシンの覚醒したニュータイプの実力を目の当たりにし、同じ力を持った敵に勝てるのかが不安なのだった。

「じゃあどうする?尻尾まいて逃げるか??」

「んなわけねえだろ。でも、それだけじゃない。ハーリーだってそうだ、あいつはもう俺達を超え」

「ストップ。」

サブがリョーコの口を塞ぐように止める。

「あいつの力は違う。あれは間違った力なんだ。」

「・・・そうだな、いちいち気にしてたらしょうがねえ。」

「そうそう、それでこそリョーコだ。」

「何か、そう聞くと俺がいつも何も考えてないように聞こえるぞ。」

「その通りじゃないか。」

素晴らしい笑顔のサブにリョーコは裏拳を振るい黙らせた。

「こらこら、夫婦喧嘩は他でやっとくれよ。」

「あっ、すんませんホウメイさん。」

「ちったあ反省しやがれ!」



ナデシコDがルナツーへ帰還する数時間前。



    アクシズ外部 レウルーラ

ネオ・ジオンは先ほど攻撃を仕掛けてきた統合軍を撃退し、警戒態勢を解除したばかりだ。

「みんなお疲れ様。」

セレスがリビングルームに来ているいつものメンツに笑顔を向ける。

「本当にお疲れだよ、まったく。」

「あんたはもっと働きなさい。」

だれるユウイチがレミーに横からこづかれる。

「そういえばマキビさんはどうしたんですか?」

ミレイの言葉に、周りを見るとさっきまでいっしょだったハーリーがいない。

「あれ、さっきまで私の後ろにいたんですけど。」

ローズが首をかしげ周りを見る。

「マキビさんなら途中で別れましたよ。」

「・・・別れた。」

エリとシズがそれぞれ言い、ユウイチはピンと閃いた。

「ふふふ、謎は全て解けたぜ。さっそく行くとするか。」

「どこによ?」

セレスの問いにユウイチはニヤニヤしながら答える。

「もちろんあいつの逢い引きを!?」

ガシッ 

「だ・れ・の・逢い引きですか?」

もう言わなくてもわかるだろう、その主がユウイチに問う。

「あう、ちょっと、いやかなり痛いんだけど・・・」

そう言われ手の力を緩める。

「場所はどこですか?」

ニッコリと笑い、問いかける。

「食堂しかねえだろ。」

それを聞き早々と向かっていく赤い髪の修羅が一人。

一向もそれについていく。もっともイベントを楽しもうという考えが大半らしいが・・・


   食堂

「で、こうするんです。」

「すごいですねマキビさん。」

「い、いえ、僕もまだまだ修行中の身でして。」

「でもすごいです、私はここまでうまくできませんよ。」

ここ食堂では二人しかいない。ハーリーと、ここを任されているコックのササキ・レナである。

彼女は最近ここを任されるようになったのだ。長い黒髪に漆黒の瞳と、大和撫子といったお淑やかさだ。

今彼女は、ハーリーからパエリアの作り方を教えてもらっているのだ。

そして先ほど教えてもえらったパエリアに挑戦し、適切なアドバイスを貰っていたところである。

と、コソっとドアが開き、そこから見つめる眼光が・・・

「(な、何であんなに嬉しそうなんですか!?)」

「(そりゃ男なら若くて美人の女といっしょならなあ。)」

「(あんたの言葉じゃねえ・・・)」

上からローズ、ユウイチ、レミーの順だ。

と、

「マキビさん本当にお上手ですね、いつでもお嫁さんに行けますよ。」

「お嫁さんですか、それは勘弁してほしいです。」

あはははと笑い、中々いい雰囲気だ。


ピキッ


この時何故か空気が重くなった風にハーリーは感じたが、とりあえず無視していた。

「でも・・・私には信じられませんね。」

「何がですか?」

「貴方のような人が、戦場に行くことです。」

その言葉にハーリーは手を止める。

「私が言うのもなんですが、マキビさんは戦場にいるのが似合わないんです。何て言えばいいんでしょう?

 とても優しい心を持っているようなので。」

「・・・優しい心、ですか。」

「はい、そんな人が機動兵器を操って戦争をするのが、おかしいって思えるんです。」

その言葉は、彼の心に響く。

自分が優しい?そんなはずはないと。

「優しかったら、人殺しなんてできませんよ。」

「そうでしょうか、私は総帥も同じように感じます。あの人も本当はとても優しい人なんです。」

「それは、僕も同じ意見です。でも・・・敵は待ってくれません。殺らなければ、殺られてしまいます。」


「敵ですか?ではマキビさんの言う「敵」とは何ですか??」


そう言われ、ハーリーは考える。

「(僕の敵、それは・・・大切な人を、殺そうとするもの・・・なのかな。でもそれは、あの人たちだって同じ。)」

急に黙ってしまったハーリーをジッとレナは見ている。

「わかりませんよね、私も、わかりません。敵が何なのか。」

「レナさん、あなたには守りたい人はいますか?」

「はい、この艦にいるみなさんも、守りたい人です。」

「・・・」

「人がお互いを分かり合えないから戦争が起き、たくさんの命が失われる。とても、悲しいですよね。」

レナが目を細め、天井を見つめる。

その中、ハーリーは口を開いた。

「レナさん、ちょっと昔の僕の話を聞いてくれませんか?」

「マキビさんの?」

「ええ、これはまだここに来て誰にも言ってないです。聞いてもらえますか?」

「・・・はい、聞かせてください。」

二人は椅子に座り、ハーリーが話し始めた。

「僕は七年前、火星の後継者の乱の時から戦争を体験していました。あの時はまだ一介のオペレーターだったんですけど。

 その中で僕は、ナデシコCと呼ばれる戦艦の調整のため月に行きました。そしてボソン・ジャンプを使ってクルーの救出に

 向かったんです。」

レナは黙って聞いている。

「僕がジャンプアウトしたとき見たのは、敵に追われる仲間の姿でした。僕はその時、グラビティブラストを敵に向かって撃ったんです。」

「・・・」

「そして、幾つもの爆発が起きました。そしてその時が、僕が初めて人を殺した瞬間だったんです。」

そして、ハーリーは顔を歪める。

「でも僕はその時、何て言ったかわかりますか?」

「?」


「艦長、ミナトさん、見ましたかあ!!」


よく響く声で、そう叫ぶ。

「そう言ったんです。僕は人を殺したのに、笑顔で、誇っていたんですよ・・・」

声が元に戻り、顔を両手で押える。

「あの時の僕はただの子供だったんです。人を殺して喜ぶなんて、ふざけてました。歳をとっていくうちに、それを実感したんです。」

泣きそうな声で言う。

「馬鹿ですよね、僕って。命を奪うということを知らなかった、何度もやったシミュレーションのように思っていた、

 そんな大切なことを僕は考えていなかった・・・」

「・・・そんなことが、あったんですか。」

「ええ、僕はいままで何人も、さっきの戦いでも命を奪いました。でも今はその分、人を殺したという意味を考えているつもりです。」

「マキビさんは、わかっているんですね。」

コクっと頷き、ハーリーは席を立つ。

「ごめんなさい、長々とお話してしまって。」

「いえ・・・また料理も教えてくださいね。」

「こちらこそ。それでは。」

ハーリーはそのまま別の出口から出て行った。

どうやらローズ達も移動したらしい。

いや、セレスだけが中に入ってきた。

「こんばんわレナ。」

「あら、セレスじゃない。どうしたのよ?」

先ほどとは変わって親しそうにセレスと話す。

「あまりローズを挑発しないでよね。」

「ふふ、わかってたの?」

「当り前よ、わかってたんでしょう、ニュータイプのあなたなら殺気に敏感でしょう。」

「・・・ええ、でも私は戦わないから。臆病なのよ。」

「別に、ニュータイプは戦争の道具ではないわ。戦いは個人の意思を尊重するわよ。ところでハーリー君のこと、どう思った?」

「いい人ね、あなたやローズが認めただけあるわ。命の意味を、ちゃんと知ってる。彼は優しく、とても暖かい男性ね、ルカが魅かれた気持ちが分かるわ。」

「そう、他には?」

「・・・あなたも気付いているんでしょ。」

「やっぱり、傷は深いのかしら・・・」

二人が言う、傷とは何なのか?

「守れなかった想い、それが彼を苦しめている。」

「普段は平気な顔をしているのに、ナデシコとの戦い、ルカの死が・・・あの子を苦しめているのね。」

「私に言ってくれた過去もね。セレス、無理を承知で言うわ。マキビ君を外すことは出来ないの?」

「無理に決まってるわ。今ここでハーリー君に抜けられたら敗北が濃厚になる。それに」


「彼は、ローズを守るために戦うのよ!止められるわけないわ、私には・・・言えない。」


目を逸らしながら答えるセレスに、レナは言う。

「セレス、もしローズまでも失ったら、彼は・・・最悪壊れてしまうわ。本当の堕天使に・・・それほどまで、あの子は追い詰められているのよ。」

「そんなことさせないわ、私達がね。」

「・・・信じるわ、あなたの言葉をね。」

「仲間で助け合うのは当然のことよ。」

「そうですね、じゃあこれを。」

「?」

レナはあるものをセレスに渡す。

「ルカの部屋に残っていたものです。マキビ君に渡してあげてください。」

「・・・とっておいたのね。」

「ええ・・・私にとっても、あの子は大切な「義妹」ですから。」

「わかったわ。」

それだけ言い、セレスは食堂から出て行った。

残されたレナは、天井を見ながら呟く。

「ルカ、あなたは・・・幸せだったの?」




    リビングルーム

セレスがリビングルームに入ると、突如レミーが声を出す。

「あっ、セレス!やっと見つけたわ。」

「レミー?どうしたのよ。」

「何言ってるのよ、演説を忘れたの?」

「・・・ああ!!」

「まったくこのボケ総帥は。威厳のかけらもないわね。」

そう言うと、周りの面子もくすくす笑っていた。

「う、うるさいわね!」

「さあ行くわよ、みんなも。」

すでに全ネオ・ジオンの兵士も集まり、他の艦にも中継されている。

「では総帥、お願いします。」

「ええ・・・連合軍にもお願い。」

「了解。」

いつものように軽い雰囲気でないユウイチが言い、全ての準備が整った。

兵士が静まりかえる。

そしてセレスがマイクに向かい声を上げた。


「この戦いは、過去の過ちを清算するために起こしたものである。いままで我々スペースノイドがこの宇宙に住み、平和に暮らそうと
 
 思ってきた。しかし、連合の暴挙は度を越し、コロニーをいまだ植民地代わりとしか思っていない!

 それだけではない、彼らは自らの故郷を汚し続け、自分たちの欲望を満たすことしかしていない!!

 かつてシャア・アズナブルは、それを打開しようとし、そして敗れた。しかしαナンバーズも、私達コロニーのことも思い

 戦ってくれた。だが一度は分かり合えたはずの連合は、彼らが消滅したとたん、再びスペースノイドを弾圧し、 

 その結果が、あの忌まわしき木連との戦争、そして火星の後継者という勢力を生み出したのです。

 それは多くの命を消し、火星の住民、月の住民、そしてコロニーにも被害を及ぼした。だが連合は、助けることもせず、

 命惜しさに私たちを捨てたのだ!!そして多くの難民を生み出し、その後も連合は増長を続け、腐敗を続けている。

 これを許しておいていいはずがない!!そして私は、地球の重力に魂を引かれた人を解放するため、この身を使い

 連合と戦うことを宣言した。今こそ、本当の平和のために、アクシズを地球に落とすことをここに宣言する!!」

 


    ナデシコD ブリッジ

「こ、これって。」

「ネオ・ジオンが世界に向けての演説だ、つい先ほどからな。」

ミスマルの通信から、本部に送られてきた放送をナデシコにも流していた。

「ついに始まったようだ、ネオ・ジオンのアースノイドへの粛清がな。」

「お父様。」

「うむ、ナデシコの諸君、君たちはアクシズの核パルスを破壊してくれ。地球の命運は君たちにかかっている!」

全員が真剣な表情でウインドウを見る。

「今より全艦を出撃させる。頼むぞユリカ。」

「はい!」

そしてウインドウが閉じた。

ユリカは振り返り、全員を見る。

「みなさん、私達は単独でアクシズへ向かいます。でもそれは・・・今までのどの戦いよりも辛いものになるはずです。」

「・・・」

全員は無言だ。

「でも私達はやらなければなりません。地球の運命は、この一戦で決まります。」

「・・・」

「かつて、似たような状況を勝ち抜いてきた艦長とクルーがいました。その艦長が言っていた言葉を、私も使います。」


「みなさんの命・・・私にください。」


だがアキトは、微笑みながらユリカに言う。

「ユリカ、そんなこと今更だぞ。」

「アキト・・・」

「俺達みんな、同じ思いさ。」

全員が頷き、ユリカを見る。

「行こう、これで最後にするためにも。」

「・・・うん、総員持ち場についてください。」

そうして各クルーが持ち場につき、準備は整った。

「ユリカさん、ルナツー、グラナダ、ロンデニオンからの通信。全艦出撃完了だって。」

「こちらの用意は?」

「提督、こちら整備班。プチMS及び爆破の用意はできてるぜ。」

「こちらもいいわよ、今回は私がジャンプさせるわ。提督、任せてもらうわ。」

各部署のウインドウが開き、準備完了との報告が届く。

「パイロット各員へつなげてください。」



    格納庫

「みなさん、今回あなたがたには囮、そして足止めをお願いします。ご武運を、祈ります。」

ウインドウが閉じ、各員はコクピットの中で待機していた。

「・・・なあタカヤ。」

「シン?」

その中。シンはタカヤに通信を送っていた。

「さっきの演説で、セレスが言ってたよな。かつてシャア・アズナブルは敗れたって。」

「ああ、それが?」

「戦史の中にも、シャアのライバルと言われたアムロ・レイ。二人は何度も戦っていたんだよな。」

「そうだな。」


「アムロ・レイは、何を思って戦っていたんだろうな。」


「・・・平和のために、争いのない未来を思って、じゃねえのかな?」

「そうか・・・悪かったな。」

そうして通信を切る。

「(セレス、お前は・・・これが正しいと思ってるんだな。)」



「ナデシコD、発進!」




    アクシズ レウルーラ

「セレス、連合軍の各艦隊を確認したわ。」

「例のムサカは?」

「残りのブツを積んでアクシズにあるわよ。」

「そう、私達も出るわ・・・死なないでね。」

「あんたもね、幸運を。」

通信を切り、セレスは全員に告げる。

「これより出撃する。各員、全力を出し切りなさい!!」


「おおおー!!」


各艦の将兵が声を上げる。

そうして、レウルーラのパイロット達も機体に乗り込んでいく。

「ハーリー君。」

「セレスさん?」

その中、セレスはローズと話していたハーリーを呼びとめる。

「悪いわね、ちょっと彼を借りるわ。」

ローズが言う前に遮り、ハーリーを連れ少し離れる。

「どうしたんですか?」

「君に、これを。」

そうして渡されたのは。カード型のロケットだった。

「これは?」

「それは、ルカの遺品よ。」

「!?」

「中を見てみなさい。」

そうして中を見てみると、

「あっ・・・」

そこにある写真は、パイロット全員で撮った写真、そして・・・秘密で撮った、ハーリーとルカのツーショットだった。

「あの子は、これを部屋に置いていったみたいね。本当は処分させるべきなんだけど、君が持っていた方がいいわ。」

「・・・」

「君はこれを持つ資格がある。わかるわね?」

「セレスさん・・・」

「それに、これはサイコフレームを使って作られているの。あなたにも何か起こるかもしれないわ。」

「・・・ルカ。」

ハーリーはそれを握り、目を閉じる。

「私が言いたいのはそれだけよ。さあ、行きましょうか。」

コクリと頷き、再びローズの元へ向かう。

「行こう、ローズ。」

「もういいの?」

「うん、僕は大丈夫だから。」

「・・・後で必ず、会いましょう。」

「うん。」

そうしてローズと別れ、コクピットに入り機体を起動させる。

「ハーリー。」

と、そこにユウイチからの通信が入った。

「ユウイチさん?」

「迷うな、自分を最後まで信じろ。お前の思う道をな。」

「・・・はい!」

「よし、先に行くぜ。」

通信を切り、ハーリーはそのロケットを首にかけ、パイロットスーツ内に仕舞った。

「(ルカ・・・君の想いは、無駄にしない!)」


フェンリルが、カタパルトにつく。

「(終わらせようぜ、タカヤ。)」

「フェンリル、出撃するぜ!!」

ヤクト・ドーガ達がつく。

「(今度こそ、勝って見せます。)」

「ミレイ、出撃します。」


「(負けるわけにはいきません。)」

「こちらエリ、行きます!」


「(負けない・・・私達は。)」

「・・・出る。」

エピオンがつく。

「(ハリをやらせない。絶対に、連れて行かせない!)」

「ローズクォーツ、エピオン、行きます!」

ウイングゼロがつく。

「(ウイングゼロ、ルカ、僕に力を。あの人に勝つために!)」

「マキビ・ハリ、行きます!」

そして真紅の機体、ナイチンゲールがつく。

「この宿命に決着をつけるわ。」

思い浮かぶ、Hi−νガンダムの姿。

「ナイチンゲール、出撃する!」

各艦から全ての艦載機が飛び出し、振り返る。

その先にあるアクシズのノズルに光が生まれる。


「行きなさい、アクシズ。全てを終わらせるために・・・忌まわしき記憶とともに。」


アクシズが、加速を始めた。



次回予告

地球へ向かうアクシズ。
出撃するナデシコD、そしてネオ・ジオン。そこに待つのは、己の思う相手との決戦。
ナデシコ騎兵隊とぶつかり合う三機の流星。
闇の皇子を狙う翼達。それは「想い」という名の深紅の翼、「信念」という名の白き翼。
そして武神と蒼き凶鳥が、白銀の悪魔と赤い彗星が刃を交え、銃を撃ち合う。
アクシズに上陸したナデシコ・・・最後の決戦が始まる。
人類の戦いに終わりはくるのだろうか・・・
各々の決意が、今ぶつかり合う。


スーパーロボット大戦α 〜Future Story〜


第二十一話「すれ違う思い 届かぬ叫び」

ローズ「あなたがいなければ!」

リョーコ・サブ「「喰らえ!!」」

エリ・シズ「「この舞、受けなさい。」」

ミレイ「優男は嫌いです。」

アカツキ「このトールギス、甘く見ないでくれよ。」





作者とキャラによる座談会

犬夜「いつのまにか二十話まできてました、犬夜と申します。見てくれた方々、ありがとうございます。

   この小説で目玉といいましょうか、アクシズ編に突入しました。書いておいてなんですがゲストのアキトの乗機がまたシャレにならないほどアレなんです よね・・・」

アキト「そうそう、サレナの強化版と聞いたから何かと思えば・・・オーキスはなあ。」

犬夜「ま、まあ主人公に相応しい機体にしたくてな、やっぱ強くないと。あと目立つように。」

アキト「どうしてオーキスに?」

犬夜「いや、最初はリ・ガズィみたいにしようとしたんだ。ほら、何処と無くサレナのユニットと似ているから。

   でもやっぱインパクト欲しいし、アキトの技量なら使いこなせそうだったから。」

アキト「そうなんだ、でもここでは俺も普通のキャラみたいだな。」

犬夜「まあね、ナデシコ界ならアキトは最強パイロットになってることも多いけど、ここはスパロボ界だから。」

アキト「作者は結構そっちが嫌いだったよな。」

犬夜「アキトは嫌いじゃないし、ナデシコのSSで主役だし分かるよ。まあ人それぞれなんだ。」

アキト「スパロボの中では確かに俺は一キャラだしなあ。でもここでは主役なんだろ?」

犬夜「ここの主役はシン、タカヤ、アキトの三人だ。でも主役と言っても勝ち続けるわけじゃないし。」

アキト「俺以外の二人も、何度か負けてるしな。でも俺のライバル設定って?」

犬夜「無論宿敵である北辰、そしてハーリーだな。」

アキト「北辰は分かる、しかし何故ハーリー君を?」

犬夜「アキトに対しよく敵対心を持ってることが多いからね。」

アキト「そうなんだよ、どうして彼は俺に突っかかることが多いのかな、本当に。」

犬夜「・・・いつか刺されるよ、君は。」

アキト「?しかし、今回彼の劇場版の目立ったシーンを持ってきたな。」

犬夜「俺は劇場版であのシーンだけは嫌いだ、いかにも子供の考えだからね。」

アキト「人を殺して笑顔か、確かに子供は感じないだろうね、まだそういったものを。」

犬夜「いつかハーリーはそのことに気付くと思っていれたんだよね、今回のシーンは。ハーリーの成長の証としても。」

アキト「それともう一つ、どうしてウイングゼロなんだ?」

犬夜「それは声優ネタだ、元々彼の声優さんは別のゲームで天使の機体を使ってる。それからとった。」

アキト「なるほど。」

犬夜「それにあの機体の元の搭乗者なんだが、俺は彼を強化人間の類だと思えるんだ。だってあの歳で崖から転げ落ちても傷一つないし、骨折自力で直すし、

   他にもいろいろあったけど、まさにハーリー並の頑丈さ、そして凄さだったよ。ハーリーはある意味強化人間だし。」

アキト「・・・ハーリー君も、何度か壁に突進しても、ピンピンしてたからな。」

犬夜「まあ、そういうこと。よく他のSSでもハーリーはボケキャラにされてるけど、それはまだ彼が子供だからだとも思ったんだ。

   成長していけばいつまでもそのままだとは思えないし。前向きだから、自分で何とかしようと思うようになるんじゃないかなあって思えてさ。

   今回彼は十八だし、躓きながら今まで何回も辛いことを乗り越えてきたんだ。アキトに似てるのは俺の解釈だけど、大人っぽくしてみようと思ったんだ よ。

   泣き虫は変わってないけど、一番成長したのはハーリーさ。」

アキト「・・・これから先、俺達はどうなるんだろうな。戦い続けないといけないのか、どちらかが死ぬまで?」

犬夜「それはネタばれになっちゃうから言えないけど、分かり合えないというのは人の性だからね。シンとセレスも、それを重要だと考えている。

   ただやり方を違えているだけで、争いになってしまうんだよ。」

アキト「そうか、思えば木連との戦争も似たようなものだったな。正義だ悪だという互いの価値観の違いとかも。」

犬夜「そうだね、では長々と悪いねアキト。」

アキト「いや・・・ではまた本編で。」


犬夜・アキト「「さよなら!」」



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