田中芳樹作・銀河英雄伝説
前南北朝史伝 常勝と不屈と
−偽書銀英伝−

作者:出之



 8話 「城塞」作戦発動



『『さて、前回配本中での同盟軍の通商破壊戦について、
  ミリタリーレヴューではなく民間誌上でなのですが、

  曰く、”同盟軍の作戦能力が過大と思われる。
  これは後世の誇張、改竄への検証不足ではないのか”

  との疑義を以って評されましたので、
  読者諸兄には自明蛇足とは存知ながらも、
  補足、再検証を致しましょう。

  当時、作戦に参加した第二艦隊は当然、
  イゼルローンを策源として展開していました。
  その作戦行動範囲が帝国全領を、
  余裕を以って収めていたことは、
  まず理解されることと思います。

  加えて、通商破壊”作戦”の段階で、
  各艦は一度も交戦には及んでおりません。

  若干ながら実在していた従来の海賊への対策として、
  帝国も民航路の秘匿を実施してはいましたが、
  民航船の、経済運行を前提に推計すれば、
  その軌道を読み、待ち伏せの配置に就くことは、
  さほど困難ではありませんでした。

  また民航船はこれも当然ながら、
  戦闘艦艇と違い、平常、
  秘匿する能力も意味もありませんので、
  自身の存在を、光学的、電子的、熱源的、
  様々に暴露して航宙しています。
  これを受動探査で遠方から捕捉するのは、
  これまた、軍艦からすれば容易な仕事です。
  警備艦との遭遇を回避することも、
  同様の程度問題でしかありません。
  (警備艦はその性質上、平常逆に存在を誇示。)

  上記に示す条件の下、可能と判断すれば、
  通信妨害により目標を孤立させ、
  威嚇、拿捕していたということです。

  それでも作戦行動中、
  同盟軍の実働は日次の最高で5%、
  累計でも40%に届かなかったそうです。
  しかしながらこれは既述の通り、
  通商破壊戦の本質はその実損害にではなく、
  存在可能性に依拠する潜在的脅威として、
  敵を牽制、制約することにこそある、
  そして史料を検証する限りに於いては、
  同盟軍はそれを十分に達成したであろうと、
  当紙ではこれをそう評価し得ると、
  ここに改めて強調しておきます。

  以上です。
  また何かありましたら追記致します。

  それではまた後ほど。』』



 帝国領が叛徒の跳梁に揺れる中、
 彼らは独自の、全く別の努力を続けていた。

 盲サインで起案書の山を築き、
 談判を重ね既成事実を積み上げていく。


 イゼルローン奪還軍の発起に向けて、だ。


 担ぎ上げられたブラウンシュヴァイクも、
 その困難さは十分、理解はしていながら、
 同時に、自身を飾る”武”を欲してもいた。

 次、を睨んでのことだ。


 当然にしてこの活発な貴族連合の策動は、
 彼の耳にも達していた。


 旗下の錬成にも一定以上の成果を認め、
 ラインハルトはキルヒアイスを連れ、
 実家で久々の休暇をくつろいでいるところ。

「見ろよ、ジーク」

 ソファにだらりと身を投げながら、
 ライハルトは眺めていたペーパーを、
 隣で似た様子の友人に掲げてみせる。

 キルヒアイスもそれを眺め。

「よいよ本気だな」

 兵が哀れだ。
 ラインハルトはぽそりと言う。

「だが、少しは考えてるじゃないか。」

 キルヒアイスは頷く。

「案外、善戦しないでもない、かな」

「見立てはそれでも善戦、止まりと」

 ラインハルトは露骨に顔を歪めてみせた。


「相手は”あの”第二艦隊だぞ」

 キルヒアイスは思わず苦笑する。
 一見口汚いが、
 ラインハルトが珍しく称賛している。
 しかも敵手である同盟軍を。


 俺が守るなら、そうだな。


 それから少し、
 二人は即興で攻防を演じ、
 だいたい結論を得た頃、来客を迎えた。

 新兵のように折り目正しく軍服を整えた、
 大佐の階級章を光らせる男が通されて来る。

 何ものも生じない徹底的な無機質さは、
 固い光を放つ義眼だけが原因ではなさそうだ。

「ジークは初めてだな。
 パウル・フォン・オーベルシュタイン大佐だ、
 宜しく頼む。

 オーベル、
 副官で知人の、
 ジークフリード・キルヒアイス、
 同じく大佐だ。
 悪企みは苦手だが上手く使ってやって欲しい」

「オーベルシュタインと申します。
 以後、お見知りおきの程を」

 やはり感情が欠落した、
 聞く者をこそ不安にさせるような、
 しかし、通る澄んだ声が男から発せられる。

 もちろん有能だろうし裏表もなさそうだが。
 なぜか、キルヒアイスはこの男に、
 好意が持てなさそうで、
 そうした自分の心が不可解でもある。


 銀河帝国帝都、主星、オーディン。
 帝国軍統帥本部作戦戦術研究所。


 その一室で彼は独り、頭を抱えていた。


 銀河帝国軍、レオポルド・シューマッハ。
 現在は作戦任官により准将の階級にある。

 天から降った昇進だが嬉しくなどはない。


 代償として押し付けられた役が重責に過ぎた。

 本来は、彼のブラウンシュヴァイク公の甥、
 フレーゲル男爵のそのまた参謀でしかなかった。

 それがどういう眼の付けられ方をしたのか、
 ……或いは男爵自ら余計な進言をしてのけたのか。

 公の腹心、公の”鋼の”右腕と囁かれる、
 智将、アンスバッハ准将を通しての申し入れだった。


「イゼルローン、奪還、でありますか」

 呼び出された大佐は仰天した。

「そうだ」

 全く涼しい顔でアンスバッハは続けた。

「貴官にその作戦立案を命じる。
 加えて、今回の任に付き、
 貴官に准将の位を与える。

 男爵の内諾は得ている。

 権限内で尽力せよ」

 拒否の退路はさっくり断たれた。
 下手を打てば抗命を突き付けられるか、
 良くて一家で路頭に迷う。

 受諾するしかなかった。


 かくして、「イゼルローン」にまつわる、
 特に叛徒が重ねた戦例をつぶさに検証してみたが。

 調べ知る程に憂いが募った。
 自らうつ病の扉をノックしている気分になる。


 これを正面から攻め落とせと。


 かつて要塞を設計建造した我が軍技官の仕事熱心が、
 注がれた有能が恨めしい。
 因みにその設計資料の原図も彼の手元にはある。

 加えてなにより、回廊という狭隘な戦術環境。
 全周から囲み攻め立てられるのであればともかく。


 何度めだろう。
 ため息しか出てこない。

 結論はとうに明らかだった。

 正攻法での攻略は不可能、だと。


 例えばそれこそ、
 回廊を埋め尽くす程の戦力を投じて、
 損害度外視で物量で以って攻め寄せる、

 限りない下策だが結局、それこそが一番有効な、
 「作戦」ということにでもなるのだろうか。

 そもそも敵の堅陣を正面攻撃、
 城攻めという行為そのものが本来下策だ。

「城攻め」

 彼は自身の言葉に虚を突かれた。


 そうだ、これは攻城戦だ。


 陣地戦だ。

 艦隊戦、運動戦という前提をも棄却すべきだ。

「イゼルローンは、火力戦で攻略する」

 自分に言い聞かせながら、
 彼は一気に作戦案を練り上げた、

 が。


 冷静に見直して首を傾げる。
 こんなものが容認されるだろうか。


 提出された作戦案は華麗でも奇抜でもなかった。

 だが一読、アンスバッハは満足し、
 深く納得もしていた。

 そこに記されているのは攻略目標の、
 冷静な戦力評価であり、
 それを撃砕するに足る戦力積算、
 純粋に数値にのみ支配される客観的な世界だった。

 アンスバッハはそれを、
 二、三の注釈を加えたのみで、
 そのままブラウンシュヴァイクに差し出した。


「動員戦力は攻撃正面四個に加え、予備二個、ふむ」

 戦力構成を口に確かめながら読み下していく。

「……それに二個分、か」


 ブラウンシュヴァイクは忠臣を真っ直ぐに見た。

「よい。よく書けている。

 これで回廊は再び我が手に戻ろうぞ」

 アンスバッハは黙して礼する。
 決断は下った。


”作戦ノ経費及ビ参加兵力ハ此レヲ自弁ノコト。”
”予備戦力二個艦隊ノ供出ハ、認可トスル。”



”敵は帝国正規軍に非ず”

 同盟軍の動態観測は意外な情報を発した。


 貴族が戦争を仕掛けてくる?。


 根拠薄弱な友軍の楽観にヤンは寧ろ警戒を強めた。


「正規軍ではなく貴族が攻略を買って出た。

 唯の欲心顕示と侮るは危険でありましょう、
 彼らこそ、当要塞の戦略価値と精強とを、
 理解していると扱うが無難です。

 勝算もそれなりの根拠があると判断すべきです。

 下手に軍としての制約が無い点、
 或いは正規軍以上の難敵である可能性も否定出来ません。
 ここはあくまで、我々は慎重に対処すべきでしょう。

 イゼルローンは彼らの所有物だったのですから」


 真っ正直な正論であり、
 パエッタとしても全然、同意する処だった。



 兵が哀れだ。

 その言葉に嘘は無かったが。

「まさか俺の参陣をブラウンシュヴァイクが容認するとは」

 部隊が回廊で戦ったのはつい先日のこと。
 全く含みのない適正な人事ではあるが。


 武勲の立てようがない予備戦力。

 いや、都合で使い潰す気でいるのか。



 イゼルローン攻略作戦。「城塞」


 総司令官は少し引いた位置で中軍を指揮する、

 オットー・フォン・ブラウンシュヴァイク公爵自身。


 艦隊司令に抜擢されたのは、
 ホルスト・シュターデン。
 作戦任官により上級大将の権限を付与され、
 作戦全艦をその指揮下に置いている。


 各艦隊指揮を執るのは左翼から、


 ウィルヘルム・フォン・リッテンハイム3世

 アルフレット・フォン・ランズベルク

 カスパル・フォン・フレーゲル


 そしてブラウンシュヴァイクの左右に、
 正規軍からの寄騎として、

 ラインハルト・フォン・ローエングラム艦隊、
 カール・グスタフ・ケンプ艦隊。


 打ち揃うは計六個艦隊、

 総勢万に届く勢いの、堂々の進軍だった。



「六個艦隊……」

 意想外に強大な侵攻軍にざわめきが立つ。

「イゼルローン」作戦情報室。

 壁面の情報表示を眺める姿に彼もまた加わっていた。

 もっとも、立ち尽くす多くの影の端、
 部屋の後に座を占め、戦況を悠然と見守っている。

 まあ今更騒ぐようでは仕方ない。
 参謀の仕事はとうに終わっている、
 後は黙って結果を待つだけの立場だ。

 否、今は別の重要な仕事がある。

 この戦局を的確に把握し戦訓を読み取り、

 次の”勝利”に供するという大事が。

 彼の隣りにはフレデリカが起立している。
 准将に侍する中尉の姿勢をいささかも崩そうとしない。

 その後ろにちゃっかり親族として潜り込んでいる、
 息子の顔を何気なく見やり、

 ヤンは僅かに顔をしかめ、
 そして静かに頷く。

 戦災孤児のこの子を戦場に立たせるかどうか、
 それは今の大人の責任だ。

 下らん戦いだ。
 必ず俺の代で終わらせて見せる。

 それには。
 いま少しの功績と、権限が必要、なのか。


 必要が求める、私心なき意欲が湧き上って来る。


 戦場が動く。



 全軍に更に先行する斥候、
 無人のセンシング・ピケットの一群が、
 前触れ無く爆散、

 閃光に呑み込まれ消滅する。


 貴族たちはてもなく動揺。

「陣前に機雷原とな!。なるほど叛徒は兵法を知らぬ、

 これでは軍が苦労も道理」


”だーら事前にしつこく警告したしピケットも出したろが!、

 その無駄に動く汚い口を閉めろこの、

 (任意の四文字熟語を)!!”

 私語平文が飛び交う戦場に激発寸前の友の姿に、
 副官ははらはら。


「予告されてなおこの様。

 直接触雷したら敗走するのではないかこの軍は!」

 口に出して納めたらしい。


 それはそれ。
 啓開せねば始まらんが。さて。

 一応、ひみつへいき「指向性なんちゃら号」は準備しては来たが。

「工作艦を前に出したら問答無用で沈められるよなあ、ジーク」

 作戦中にジーク、と呼ばれて応答は出来ない。
 ラインハルトも気にせず。

「用意したもの、ここは使わせるしかなし、か」


「ベルリン」作戦情報室。

 ブラウンシュヴァイクの座乗艦だ。

 公に近侍してアンスバッハ。
 そのさらに隣にはシューマッハが控えている。

 なんかすっかりフレーゲルから
 良く言えば引き抜かれた、
 どことなく質に流されたような、
 居心地の悪さもあるシューマッハだったが。

 ローエングラムがその存在を予告した、
 叛徒の防御準備、機雷原の実在が確認された。

 アンスバッハも目線で促して来る。

 本来、こうした使途ではないのだが。
 シューマッハは、命じた。



 大出力反応!これは。

 我がトールハンマーと同等規模です。


 我が、トールハンマー。

 ヤンは僅かに苦笑を浮かべ、軽く頷く。

 そう、火力戦だ。
 イゼを正面から陥とすのならそうするだろう。

 大火力の野砲を並べて撃ち崩せばいい。

 ヤンも実際、全く同じ結論を一度導いていた。

 フェザーン経路が否決されたら、

 じゃあそれなら、
 本星から”ネックレス”を引き剥がし、
 イゼと砲戦させるかとまで思い詰めていた。
 実現可能性はともかく。


 何の驚きもない、どころか、
 寧ろヤンは安堵すらしていた。



 存在を暴露した野砲は、
 カンターバッテリーの要領でたちまち沈黙させられる。

 それでも機雷原に穿たれた穴から、
 貴族連合は果敢に前進する。

 伏せられていた同盟軍も自身を暴露しながら、
 前進阻止の射撃を浴びせるが火力は散発で乏しい。
 しかも1、2斉射で次の防御陣、
 機雷原の奥に向け退いていく。

 いや、縦深防御であるならこれで正しい。
 自身の損失を抑えつつ、
 土地を引き換えに敵には出血を強いていく。


 それぞれ工作艦が随伴し、
 牽引と射撃管制を担当している。
 二個艦隊と同等予算で準備した攻城野砲は計115門。
 道中損耗しても、10門残ればこの戦、勝つか。

 ブラウンシュヴァイクは冷厳に戦場を観る。


 貴族連合の前進は止まらない。


 同盟は所詮、増強一個、
 攻撃正面三個を防ぎ切れるわけがない。

 増援は既に要請している。
 第10、12艦隊のウランフ、ボロディンの2将が、
 既に進発している。

 イゼ攻略、先の回廊突破にも活躍した、
 第5艦隊ビュコックが再編に退がっているのが痛い。
 二将は非の打ちどころの無い良将ではあるが、
 共に闘将で、粘り強い防御戦には不向きだからだ。


 最終線が今、突破された。



 ピケットは無抵抗に進んでいく。

 同盟の堅陣を遂に突破したのだ。


 目前に薄く陣を張るのは僅か2000足らず。


 ブラウンシュヴァイクは勝利を確信し、
 正に全軍突撃を発する瞬間だった。



 敵、貴族連合は機雷原突破に際し、
 伸び切った艦列をまだ再編し切れていなかった。

「なんとか凌いだか」

 ヤンの独語は以外に大きく部屋に響いた。



 貴族連合の艦列の一つが不意に、

 眩い光芒の連鎖に置き換わる。


「増せX2、下げY1、Z0。効力射三連」

 同盟軍砲撃統制官が冷静に射撃諸元を送る。

「諸元修正宜し。効力射三連、レディ、ファイア!」

 トール・ハンマーが咆哮。


 回廊にグリッドを刻む時間は十分だった。

 トール・ハンマーによる事前標定射撃。
 これも既にラインハルトが警告してはいた。

 但し、抗する策は無い。


 まだ、少し遠い。しかし。

 シューマッハはアンスバッハを見た。
 アンスバッハは頷く。
「宜しい。始め給え」


 最後まで秘匿していた残余、

 18門が斉発、

 「イゼルローン」を、打つ。


 兵器設計の通例、

「イゼルローン」はトール・ハンマーの砲撃に抗堪するが、
 ×18となってはひとたまりもない。

 攻撃正面、流体装甲は蒸発し、
 表層に配された防御設備も全壊、
 構造体最外殻は一撃で融解、陥没、
 港湾施設も貫通し被害は一部居住区にまで及んだ。

 絶後の破壊を叩き付けられ「イゼルローン」はのたうつ。


 そして直後、回廊にはまた別の輝きが連なる。

「全艦、突撃」

 機雷原が自爆消滅する中、
 第二艦隊は3倍の敵正面に向け吶喊する。

 前にトール・ハンマー
 後に自軍砲列。

 遠距離砲撃戦。

 巨獣が荒れ狂う狭間で小動物の様に敵艦は逃げ惑っている。

 その隙だらけの艦列を衝く。


 目標は敵野砲群の殲滅唯これのみ。


 トール・ハンマーが残れば。

 この一戦、負けは無くなる。


 それでも更に、「イゼルローン」は二斉射を浴びた。



 貴族連合は撤収した。

 同盟軍は増援二個を併せ追撃戦を仕掛けたが、
 敵、殿二個に阻まれ、
 それ以上に効果的な打撃は与え得なかった。


 結果が敗退にせよ、

 叛徒に、「イゼルローン」に痛打を撃ち込んだとして、

 ブラウンシュヴァイクの武名は大いに揚がった。
 彼も各員の勇戦を称え、また篤く労った。

 公は一言評し曰く、

「叛徒、侮り難し」

 敵、同盟軍をも率直に認めた。

 帝国至高の権力者は、
 戦いに臨み、十分なる将器もまた、表した。



 辛くも退けた同盟軍は、戦勝処理に忙殺された。

 「イゼルローン」の復旧はもちろん筆頭に、

 トール・ハンマー射界の更なる延伸努力、
 常駐守備戦力増強の発議、
 本格的な縦深陣、野戦築城への着手。

 最早、「イゼルローン」に頼ることは出来ない。

 攻略に成功して以後、
 不落の幻想も何もない、
 唯の一、防御拠点でしかなかった。
 それを再度衝き付けられた一戦だった。



 そして回廊の激戦を余所に、

 歴史は一つ、大きなうねりを見せる。



 皇帝、崩御。


『『攻城対縦深。

  錬度等勘案し戦力評価しますと、
  両軍伯仲の激戦でしたが、
  同盟の努力が一歩上を行く結果となりました。

  自身、攻略に成功した経緯があり、
  同盟軍が、「イゼルローン」の能力を、
  定量的、物理的限界を以って、
  冷静に把握した上で、
  最大限の防御態勢を準備、

  貴族連合が策定した火力戦に、
  事前想定により即応、
  艦隊戦力ではなく敵火力の排除に、
  戦力を集中投入。

  防衛成功により、辛勝を拾い上げました。

  そして図らずもこれは、

  貴族連合作戦参謀、シューマッハと、
  同盟軍参謀、ヤンとの、

  作戦頭脳の一騎打ちの展開ともなりました。
  攻守が確然とした戦場だけに図式は明白でした。

  シューマッハの善戦は、
  今日でもほぼ例外なく高い評価を与えられます。

  本稿もこれに賛同するものです。』』



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