第6話「敗北」


「さて・・行くぞ!!」

敵ACはカラサワを構え、OBで加速してこちらに接近しつつ撃ってくる。
咄嗟に二人は分散しそれを回避する。
ジノーヴィーはデュアルフェイスの肩のグレネードを構え、プロビデンスに撃つ。
それに乗じ、カタスもクリスタルヴァイスのバズーカを撃つ。

しかし敵ACはOBを解除しその速度のまま横に回避した後、デュアルフェイスに
カラサワを連射する。
グレネードは撃った後、反動の硬直時間がある。
そのためわずかだがデュアルフェイスは動けなかった。
そこを狙われ、光の雨が降り注いだ。

「ぐわぁぁぁ!!!」

悲鳴が上がる。

「ジノーヴィー!!!」

カタスは思わず声を上げる。
光が消えた後の場所には、跪き煙が上がったデュアルフェイスの姿があった。

「そんな・・・やられた・・・!?」

「所詮トップもこの程度か・・・」

こいつは化け物か・・・?
そう思ったカタスは唖然とし、ただ恐怖で手が震えていた。

カラサワの銃口がこちらに向けられる。

「次は貴様だ・・・」

トップランカーがいとも簡単にやられた奴に勝てるはずが無かった。

俺もここで死ぬのか・・・
カタスはそう思った。
思った直後、アレスから通信が入る。


「どうせお前はこいつよりも弱いんだろう?なら、興味は無い」

そういうと敵ACは破壊した壁に向かった。
そして去り際にこう言った。

「・・・命拾いしたな」

敵ACは去っていった。
カタスはコックピットでふぅっと、ため息をついた。
ついたと同時に全身の力が抜けていくのを感じた。

助かったのか・・・俺は・・・
カタスは助かった嬉しさと、あの恐怖に勝てなかった悔しさを覚えた。

初めての敗北だった。



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