黒翼の堕天使 



            深淵の戦女神

     喪われし半身




ユーチャリス格納庫

ブラックサレナコックピット

あの決戦から3ヶ月俺は、ただ宇宙を静かに漂っているラピスは、俺とのリンクを外し、エリナに預けた、そして、アカツキに、辞表を出し其の退職金代わりに ユーチャリスとブラックサレナを貰った。

「今まで、有難う、アカツキ」

「こっちはビジネスでやったことだよ」

「俺に力をくれて有難う師匠」

「師より先に、逝く弟子が言う言葉じゃないな」

「俺の体は、あともって一月ほどだそうだ」

「あいつが目を覚ましたら、言って下さい、君と一緒に暮らした一年足らずは、幸せでした」

「弟子よ、良い来世を師として祈ろう」

「天川君良い来世を友として祈るよ」

「御免ね、お兄ちゃん、治してあげることが出来なくて」

「明人君ラピスのことは負かして」

「皆、有難う」

其れから俺は宇宙を只彷徨だけ、そしてもう直ぐ命の火が消える

「出来る事ならもう少し生きたい、そしてこの腕(かいな)君を抱きしめたいでも俺の手は、外道の血に染まって、君を抱くことも、君に料理を作ることも、君 の為に生きることも出来ない、そして、もう君を見ることすら出来ない、この命が消える刻(とき)に、君の腕に抱きしめて欲しい最後まで約束を守れなかった 俺を許して欲しい、それでも君を愛しているこんな弱い俺でも君を愛している・・・ユリカ」

(搭乗者の生体反応が喪失しました)

「此方連合宇宙軍所属ナデシコB提督天川ユリカですアキト応答お願いいたします。」

「提督まだ、ミスマルでしょ」ルリ

 

彼の願いはタッチの差で、叶わなかったが彼の愛した人の元に最後の最後に返ってきた。

(ナデシコB此方ユーチャリスメインAIルナです隣接お願いします)

ユーチャリス格納庫内

ナデシコの主だったメンバーがそろって、彼の棺を囲みました。

「アキトお疲れ様」

「弟子の葬式料理を二度も作るはめになるとは」

「アキトサンどうして」

「艦長」

「ハーリー今はそっとしておけ」

「でもこれじゃ報われないですよ」

「それでも不条理は何処にもあるんだよ」

一番悔しいはずの、サブロウタが言う

ユリカは葬式の時以来感情を無くしたように能面のように黙々と仕事をこなす。

それ以外は、部屋で一人ぶつぶつ何かを言っている

家族であるルリですら、辛そうに見ている。

休日は、体を鍛えてたまに、エステバリスのシュミュレーターをする。

まるで何かに、憑つかれたように訓練している。

ブラックサレナの戦闘訓練をしている

復讐の修羅が憑ついたように

ルリは、仲間がいるそして支えてくれる人もいるからユリカほど落ち込まなかった。

ナデシコD(ユーチャリスの外装変えた)艦長は天川アキトになっている

其の格納庫で藍色のブラックサレナが鎮座していた

「どうしてこれが此処に有るんですか、パイロットは」

中にはユリカカスタムと書かれた文字が浮かんでいた

「ユリカさんはこれに乗るために訓練していたんですか」

ユリカさんは、何を考えてこれを。

「呪い、ユリカさんに掛けられた呪は、復讐、掛けた人物は、天川アキト、死んだ人が掛けた呪は、解くことが難しい。」エリナ

そして事件は起きた。

統合軍で火星の後継者に協力した人間が次々殺されていく

決まってブラックサレナも無くなる。

そして

ナデシコCが、火星の後継者の幹部が襲われた宙域でブラックサレナを発見した。

「待ててね、アキト、今あいつ等を殺してあげるからね」

「止めて下さい、ユリカさん、そんな事をしても、アキトサンは喜びませんよ」

「私は、ブックサレナ、あなたの知っている人間は死んだ・・・逃げてルリちゃん」

「ユリカさん、どうして」

ルリは、もっと早く気付くべきでした。

「ルリちゃん私の理性が残っている間に私を殺して」

「グラビッティブラスト発射」

「アキト・・・やっと会えるね」

「ナデシコD ブラックサレナブルー信号消滅」

「信号の途絶えたあたりを捜索」

・・・

「ユリカさんあの死体が発見された」

「そうですか」

ユリカとアキトの死体は密葬で、荼毘に伏せられた

その際彼の骨は殆ど残らず遺跡の破片だけが残っていた、其れをルリとコウイチロウは一つの骨壷に収め、火星のユートピアコロニー跡地を見下ろせる高台に埋 葬した。

「ユリカ、明人君と今度こそ幸せになるのだよ。ユリカ」

「明人さんユリカさん天の河から見守ってください。」

 

「アキト、あのころに帰ろう」

時を越えて転生する二人を皆で見よう

 

 

あとがき

僕流の、ユリカアキトの幸せになるための布石の1つでしょう

書くとぼろが出るの、余り詳しくは書きません





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