MAHO−中年りりかるHOKUSHIN

「四度目の出会いは学舎にて…なの?」

作者 くま

 

 

 

 

 

 

「ふむ、そちらの事情は理解した」


時空管理局の船、アースラの艦内に設けられている和風っぽいの喫茶スペース。

この艦の艦長であるリンディ=ハラオウンと向かい合わせに座る北辰の姿。

これまで言葉を績いでいたのはリンディであり、聞き終えたその内容を吟味するかのような沈黙の後、

口を開き、ゆっくりと答えたのは北辰だった。

そして用意された湯飲みを傾け、まだ熱いぐらいのお茶を啜る。

 

「じゃあ「だが、断る」

 

リンディの言葉を遮るように、きっぱりと拒絶の言葉を告げる北辰。

リンディの隣に座った包帯男ことクロノが腰を浮かせかけて、その行動をリンディに止められる。

息子であり部下であるクロノを制したリンディは、間を計るためか手にした湯飲みのお茶をすすり、

自らの言葉に拒絶を見せた北辰に軽く笑みを向ける。

 

「よろしければ、理由をお聞かせ願えますか?」

 

笑みには笑みを。

見るものを安堵を与えるような、やわらかなリンディのものとは違い、

北辰は見るものに不快感すら与えかねない、ニヤリとした薄気味の悪い笑みを浮かべた。

 

「決まっておろう、主らが胡散臭いからだ」


「胡散臭い…ですか?」

 

その理由が意外だったのか、リンディがオウム返しに問い返す。

胡散臭いのはお前だろうが。

と、その隣で睨みつけるような視線を送るクロノを無視し、北辰は言葉を続ける。

 

「まあ、目の前にいるお主らの言葉は、信じてやって良いかもしれぬ。

 だが、時空管理局といったか?

 自らが正義だと語る様な組織には、まるで信用が置けぬ。

 そのような正義に、価値があるとはとうてい思えぬよ。

 それに元より我は、自らが目にしたものしか信じれぬ性であるしな」

 

そうリンディ達に告げて、クククと哂う北辰。

今の言葉のどこに哂うポイントがあったのか理解できなかったリンディだったが、

これ以上話をした処で、北辰へと望んだ協力は得られぬ事は理解していた。

では次善の策を。そうリンディが考えたところで、喫茶スペース出入り口のドアが左右に開かれる。

 

「ただいまー」

 

元気良く声を上げながら入ってきたのは夜天光だった。

その後ろからは案内役兼監視役だったエイミィも顔を覗かせる。

艦内を探検したい、と言い出した夜天光のわがままを聞き入れ、

通信主任兼執務官補佐であるエイミィ・リミエッタに指示を出したのは艦長のリンディだった。

無論、クロノは即座に反対をしたが、艦長が下した決断は覆る事が無かった。

夜天光とエイミィを喫茶スペースから追い出した後、リンディを主たる語り手として話は進み、

北辰が拒絶を示した処で、艦内探検を終えた夜天光達が戻ってきたという次第だ。

 

「して首尾は?」


「ばっちりだよ。内からなら2分くらいで、外からだと5分くらいかな?」

 

北辰が夜天光に問いかけ、その問いに夜天光が答える。

突如始まったやり取りに、クロノとエイミィは首を傾げたが、

その場にいたもう一人のリンディは眉を寄せ眉間に皺をつくる。

 

「あとそこの黒い子より強い人は居なさそうだったよ。んー、でもそこのおばさんが一番強そうかな?」

 

そこまで夜天光が言葉を続け、ようやくクロノ達は理解した。

夜天光の言う探検が本当は何を意味していたかを。

彼女はアースラの戦力の分析に為に艦内を回っていた。

そしてその結果クロノ以上の実力を持つ者がリンディだけだと看破された。

碌に動けぬ程負傷を負わされた事もそうだが、クロノは自分の不甲斐無さに歯噛みするしかなかった。

 

「いささか言葉が過ぎるな夜天。

 かのような妙齢の女性対しては、言葉の上だけでも若々しく取り扱うのが上策ぞ」


「あ、そっかー。

 えっと、そこのおばさんじゃないオネーさんが、このフネで一番強いとやーは思うよ?」

 

北辰の指摘を受けて、自分の言葉を訂正する夜天光。

己が言葉を素直に聞き入れる夜天光の様子に北辰はうむと頷いていた。

が、本人の居る前でのそれは如何だろう?

というのが夜天光と行動を供にしていたエイミィの考えだった。

現にリンディの口元は、すこし引きつっている様にも見える。

 

「あ、艦長。そういえば話し合いの結果はどうなったんですか?

 やーちゃんは良い子だったし、北辰さんの顔はキモ怖いけど…。

 きっと良い感じの結果になったんですよね?」

 

とそこで発言したのは、夜天光の案内でこの場を離れていたエイミィだった。

この艦の実質的ナンバー3である彼女は、この場の空気を読んで、あえて空気を読まない発言をしたのだ。

さらりと毒を入れるのを忘れない辺りの芸当は、クロノでは不可能な事でもある。

 

「それがね、あまり良いお返事が貰えそうに無いのよ」

 

困ったわー、と苦笑いを浮かべながらのリンディの言葉。

それに続いたのは本人以外にとっては意外な人物、北辰だった。

 

「まあ、我は協力できぬが、

 知り合いになった現地の魔導士なら紹介してやっても良いぞ?

 無論、無料ではないがな」

 

ニヤリとやはり不快に思える笑みを浮かべ、そんな事を提案をする北辰。

アースラの艦長であり且つこの件の責任者でもあるリンディは、

しばしの躊躇の後に北辰の提案を飲む事にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なのはが彼女の事を見つけたのは、2時間目の授業が終わり、

20分という少々長い休憩時間に入ってすぐの事だった。

正門に変わった子が居る。

窓から外を望んでいた親友であるアリサにそう促され、視線をそちらに向けたなのは。

彼女が確認したのは、高さが3mはある正門の上に立ち、

多くの児童が居る校舎へ…というか自分へと視線を向けているのでは?

と思えるほどじっとこちらを見ている紅い服を着た子だった。

遠目であるがゆえにその性別までは見て取れないが、なのははその子が少女である事を確信していた。

無論、校門の門柱の上に少女が立っているという事態に教師側も気が付かない訳はなく、

正門の周りには何人かの先生が居て、その少女こと夜天光に声をかけている様でもあった。

 

「おおーい、なのちゃーん」

 

こちらの視線に気が付いたように、教室まで届く大声を出しながら、

門の上で飛び跳て両手をぶんぶんと振りはじめる夜天光。

その様子に、梯子を持ち出し慌てて夜天光のそばまで登ってきた教師たちだったが、

夜天光はそれを五月蝿がり、ぴょんと逆側の門柱に飛び移る。

と、その様子を見ていた各教室の児童たちからは歓喜の声援と拍手が巻き起こった。

 

「おおーい、なのちゃーん」

 

再び手を振りながら大声で呼びかける夜天光。

もはや大騒動の様相になりつつあるのを感じたなのはは、どうするべきか決めかねていた。

 

「ねえ、なのは。あの子、あんたの知り合いなのよね?」

 

そんななのはの挙動不審を感じ取ったのか、アリサから厳しい視線と供に投げかけられる問い掛け。

問い掛けというよりも、確認といって良いその言葉と視線を前に、

平気で嘘を吐き、それを貫き通せるほどの度胸を、なのはは持ち合わせて無かった。

アリサの前で、ギギギと錆付いた機械のように、ぎこちなく首をたてに振るのみ。

そう、と短くなのはに返し、アリサは窓から半ば身を乗り出すようにして両手をメガホンのように構えた。

 

「ちょっと、そこの赤い子!今からなのはと一緒にそっちに行くから、下で大人しく待ってなさい」

 

夜天光に遜色らぬ大声をあげるアリサ。

何事かと教室内の注目を集める事になったが、何?と短く告げながらの一瞥で皆を黙らせる。

触らぬ神に何とやら…。

なのはのクラスメイトの学習能力は、それなりに高かったのだ。

 

「じゃあ、なのはちゃん、行きましょうか」

 

と、なのはの手を引き、教室から廊下へと向かおうとしたのは、

なのはのもう一人の親友であるすずかだった。

なのはもその手を振り払う訳にもいかず、促されるままに教室の外へ。

 

「ちょっと、何ですずかが仕切るのよ!」

 

文句を言いながらも、先行する二人を追いかけるアリサ。

その表情がこれから起こる事に対しての、期待に満ちた笑顔だったのは言うまでもなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この娘には私から良ーく言って聞かせますから、先生方は授業の準備に戻ってください。

そんな言葉で集まっていた教師達を散らしたのはアリサだった。

むろん普通の児童がこんな台詞を言った処で納得はしないのだろう。

が、学園一の天才児と期待されているアリサが、そう言ったのであれば話は違っていた。

教師たち各々に思うところはあるのだが、共通した認識はやはり『触らぬ神にたたり無し』であった。

時折見せる大人顔負けの彼女の優秀さと、

そして一介の教師では逆立ちしても勝てない彼女の家の影響力。

それらはその場の教師たちに脅威以外の何物でもなかった。

ましてや、学園の児童で無い子供の為に、己の保身を投げ出す者など居ようもなかった。

 

「はい。これ、ほっくんからのお手紙だよ」

 

教師達の包囲網から解放され、そう言いながら夜天光が渡してきたのは、

TVでやる時代劇にでも出てきそうな書状だった。

ご丁寧に何処かから見つけてきたのか、先端の割れた竹に挟まれた状態で、

途惑っているなのはの目の前に突き出されたのだ。

なのはが書状を手にとって見ると、表には見事な毛筆で『高町なのは殿』と書かれていた。

 

「ありがとう。それで、北辰さんはどうしたの?」

 

この場に姿の見えぬ北辰を気にしたなのは。

書状をこの場では開く事無く、使いである夜天光にそう訊ねる。

 

「ほっくんなら、鬼ごっこしてるよ」

「鬼ごっこ?」

 

返ってきた夜天光の意外な答えに、オウム返しになのはは訊き返す。

 

「このちのかんけーの実力とやらを見せてもらおうか。

 って言って紺色の服を着たかんけーって人達と鬼ごっこしてる。

 その人たち、くるくる回る赤いランプの付いた白黒の車で追いかけてったけど、

 あれじゃ本気のほっくんには追い付けないのに変だよね?」


「…ははは」

 

そこまで語られた夜天光の言葉に、かんけーが何で在るかを察知したなのはは、

とりあえず乾いた笑いを返すしか出来なかった。

 

「あ、ほっくんが呼んでる。やーはもう行くね。じゃあねー、なのちゃん」

 

突如あらぬほうを振り返った夜天光は脈絡もなくそうなのはに告げると、次の瞬間には駆け出していた。

あっと言う間に小さくなっていく夜天光の背中。

唐突なその行動にあっけにとられたなのはは、

途中で振り返っり両手をぶんぶんと振った夜天光に軽く手を振り返し、

結局その姿が見えなくなるのを見送る事しか出来なかった。

そんななのはの肩をぽんとたたく手があった。

ギギギと錆付いたドアのような擬音を伴いなのは背後を振り返ると、

そこには笑みを浮かべている二人の少女の姿が在った。

いかにも不機嫌ですといった空気を纏いながら笑顔でいるアリサと、

表面上はいつもと変わらない優しげな笑顔のすずか。

 

「随分と慌しい子だったけど、いろいろとお話聞かせてもらえるよね?」

 

アリサちゃんそれ私の台詞…という言葉を飲み込み顔を引きつらせるなのは。

その笑顔に込められた怒りに正直、恐怖したのだ。

救いを求めるように、なのははすずかへと視線を向ける。

 

「私もお話ききたいな」

 

何時もと変わらぬ柔らかな笑みでなのはの視線に答えたすずか。

あれ?逃げ場無し?

あっさりと窮地に追い込まれたなのは。

その両脇を親友に固められ、半ば引きずられるようにして、校舎の方へと戻って行く事になる。

その時のなのはの心のBGMは、言わずもがなドナドナだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最近知り合いになった北辰というおじさんが連れていた子。

魔法やらジュエルシードやらの事をぼかしつつ、

なのはは、アリサとすずかに要約するとそんな感じになる説明をしていた。

歯切れの悪い親友の答に不満たらたらだったアリサだが、

もう一人の親友であるすずかがとりなす事で、一応引き下がっていた。

なのはちゃんにも事情があるんですよ、親友である私達にも話せないような特別な事情が。

黒い何かをにじませながら笑顔でそう語る親友に、

すずかは笑いながら怒るんだ…

とその親友の見せた新たな一面に、アリサがちょっと引いた所為でもあるが。

ともかくお手紙を読んでみたら?

というすずかの薦めに従い、渡された手紙を開くなのは。

アリサもすずかも、他人あての手紙を覗き見るような事はしなかったが、

なのはが手紙を見て、思いっきり首をひねっている事態に違和感を隠せない。

 

「どうしたの、なのは。変な事でも書いたあったの?」


「変なというか…見てもらえば解るかな」

 

アリサの疑問に答えながら、二人にも見えるように手紙を広げてみせるなのは。

その文面をみて、アリサも思わず眉を寄せる。

それもそのはず、なのはに宛てられた手紙は表と同じく毛筆で書かれており、

その達筆すぎる文字は、小学3年生のなのはやアリサにとって、

何の文字が書いてあるのかすら、判別出来なかったからだ。

 

「えっと、前半部分は半分以上読めないから意味が解らないけど、

 明日の4時に臨海公園に来て欲しいって書いてあるんじゃないかな?」

 

二人とはちがった反応を見せたのは、すずかだった。

手紙の後半部に書かれていた場所と日時の指定を読み取り、その内容をなのはに伝える。

すずかちゃん凄い、と喜ぶなのはを尻目に、

その内容に、にやりと笑みを浮かべて反応したのはアリサだった。

 

「…なるほど。つまりそれは、ラブレターだったのね」

 

そしてズビシ!となのはを指差し断言したのだ。

一瞬、あまりに想定外の言葉であったが故に、何を言われたのか理解できないなのは。

 

「ええーー!!」

 

しかしその直後にその言葉の意味を理解し、大声を上げて驚いた。

 

「そ、それは無い…と思…」

 

言いかけて口を噤んでしまったのは、北辰と夜天光の中睦まじい姿を見ているからだ。

北辰さんは、知識としては知っているロリコンという人なのかもしれない。

そんな考えが脳裏に浮かび、なのはの言葉を跡切れさせていた。

ぶつぶつと考え込むなのはをいたずらっぽい笑みを浮かべたアリサが肘で小突く。

 

「ねえ、その北辰さんって人の事教えなさいよ」

 

興味津々そのままのアリサの態度。

 

「私もその人がどんな人なのか、知りたいな」

 

と何時もはアリサを手綱を握るすずかですら、なのはにそう迫ってきた。

なのはも魔法がらみの事であり、話すべきではないのは解っていた。

しかしながら、二人の追求を逃れられるとは思えない。

軽くため息を吐き、なのはは北辰について語ることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・北辰さんは40歳ぐらいのおじさん(なのは主観)

・背は結構高めで痩せ型、顔は蛇っぽかった(なのは主観)

・外道である(なのはと初めて会った時、北辰自がそう言っていた)

・運動は得意そう(フェイト戦を見て)

・腕がのびる(フェイト戦を見て)

・お話は割りと聞いてくれる(フェイトと比較して)

 

これまでの物騒なやり取りの事も含め、今までに感じた北辰の特徴を列べるなのは。

それを聞いた二人の親友の顔には困惑が浮かぶ。

北辰という人物像を、上手く想像できないからだ。

しかしながら、外道という言葉が出た時点で、北辰が全うな人物で無い事を推測していた。

同時に、その口調からなのはが北辰に対して悪い感情を持ってない事も理解し、

そして余計に思い悩むことになる。

なのはの頑固さは二人とも承知しており、

ここで何を言ったところでなのはの印象を変える事は出来ない事も理解していた。

が、なのはがその人物に悪い印象を持っていないという事が二人を余計に困惑させた。

なのはの人を見る目を信じていたからだ。

とりあえず監視しに行くわよ。

うん、解った。

アイコンタクトで語り、即決するなのはの親友達。

なのははそんな二人のやり取りには気がつかず、軽く首を傾げてみせるだけだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

他方、北辰と合流した夜天光は、少なからず驚いていた。

大きなものではないにせよ、北辰が負傷をしていたからだ。

だが負傷を負ったにも関らず、何故か機嫌の良さそうな様子の北辰。

そんな北辰へ興味津々に夜天光は問いかける。

 

「ねぇねぇ、ほっくん、何か良い事でもあったの?」


「うむ、官警どもは腑抜け揃いだったが、思わぬ強敵手に出交してな」

 

ニヤリと思い出し笑いに何時もの他人が引く笑みを北辰が見せる。

その北辰の嬉しそうな様子に目を輝かせる夜天光。

 

「そうなんだ。その人どんな人?」


「うむ、身に付けていた衣装から察するに…。

 恐らく翠屋という名の飲食店の従業員なのであろうな。

 だが、アレは剣士だった。

 追われている途中ゆえに数合しか刃は交える事が叶わなかったが、

 その数合でしかもまともな得物ももっておらなんだというのにこのあり様よ。

 次があれば全力で戦ってみたいと思わせる男だった」

 

夜天光の問いに答え、そして最後に肩を落とし大きなため息を吐く北辰。

 

「惜しむらくは、次が無いということだ。

 あの男、奥方とおぼしき婦人の尻に敷かれておったからな…。

 我との戦いを止めたのも、その婦人からの一喝であったしな。

 しかもその場で再戦を禁じられ、あっさりと了承しておった…。

 あの様子からすると、我との再戦は無理であろうな。誠、惜しい男を亡くしたものよ…」

 

実際に件の男性は死んでなど居ないのだが、

二度と戦う事が出来ないとあっては、北辰にとって死者と同じでしかない。

ままならぬものよ…。

そうため息を吐き、夜空を見上げる北辰。

そこには満天の星空が…広がっておらず、

どんよりとした厚い雲に覆われた空が広がっていただけだった。

 

「…降らねば、いいがな」


「そうだね、お家は壊れちゃったしね」

 

空を見上げた北辰のつぶやきに夜天光が答える。

粉砕された我が家を思い出し北辰は一瞬落ち込む北辰。

が、次の瞬間にはその陰を感じさせる表情は消えていた。

代わりに浮かべた表情の、ギラギラとした瞳に篭るのは怒りの感情。

ジュエルシード許すまじ。

我を邪魔するものは、あらゆる手を尽くして排除してくれようぞ。

そう決意を新たにした北辰。

だが今は休息の時と割り切り、胡坐をかいた太股に上半身を預ける夜天光と供に眠りに着くのだった。

 

 

続く?

 

 

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