ナデシコに亜空間跳躍エンジンが載りました

 みなさん、子供のように喜んでいます

 関係ありませんが

 ラピスがアキトさんにべったりです(怒)


 本当ならとっくに試験跳躍は終わっているはずでした

 ウリバタケさんは、私の誕生日までに

 間に合わせると言っていたけれど

 やっぱり実際搭載してみると

 配線系統やフィールド発生装置に不具合やらがおきまして

 結局、今頃になりました


 はやる気持ちを抑えて試験宙域に向います

 広大な銀河の一角で

 ついについに試験跳躍が始まりました

 みんなの鼓動が高鳴ります

 もちろん私だって 楽しみです


 でも宇宙のずっとずっと向こうで

 とんでもない出兵が決定されていた

 本気なの? 同盟さん


 なんか大波乱の予感?

 なんだかんだでまたまた

 ムダに熱くなりそうです



 ──ホシノ・ルリ──







闇が深くなる夜明けの前に

機動戦艦ナデシコ×銀河英雄伝説







第四章(後編・其の四)

『ナデシコ跳躍/雷鳴轟く!』





T

 ヤン・ウェンリーが、イゼルローン要塞攻略に絡むマスメディアの取材攻勢や政治家たちが開く祝勝行事からようやく解放されたのは6月も中旬に入ってからである。

 といっても全てに出席したのかというとそうではない。軍部関係の催しにはシトレ元帥の顔を立て複数(まともに出席したのはたった3件だけだが、依頼数は10件にのぼる)出席したものの、その他は「体調が悪い」とか「体調が凄く悪い」とか「軍務が山積している」とか「軍務が死ぬほど山積している」とか理由をつけて欠席している方が多かった。

 出席した2件は「これも給料分」などと偉そうに言ったわりには何の未練も無く途中で抜け出していた。残り1件はテルヌーゼン市にある士官学校の記念式典に招かれたものであり、さすがに「途中放棄」はしていない。

 もちろん、ヤンには言い分がある。

 「ここは自由の国だからね。人の自由意志に反するような政治宣伝なんか断固として拒否する権限を個人の自由として行使したまでさ」

 これを聞いていたユリアン・ミンツが肩をすくめる。亜麻色の髪とダークブラウンの瞳を有する繊細な顔立ちの少年だ。ヤンとは血縁関係はない。少年は2年前、「軍事子女福祉戦時特例法」によってヤンの被保護者になっていた。要は戦争孤児を軍人の家庭で養育し、人的資源を確保しようという法だった。ヤンは先輩のアレックス・キャゼルヌの要請を受け入れ、ユリアンを引き取ることにしたのだった。
 
 幸運にも二人の出会いは、双方にとって非常に有意義なものになっていた。

 亜麻色の髪の被保護者が疑問を口にした。

 「提督は軍人でいらっしゃるのに、軍上層部の要請を拒否なさってよろしいのですか?」

 「……」

 ヤンは、14歳になる少年が隙だらけの年長者をいたわってそれ以上追及しなかったので、清掃の行き届いたリビングのソファーに座って立体テレビのリモコンを弄(いじく)りまわしていた。イゼルローン攻略から3週間あまりが経っているとはいえ、まだその興奮は冷めやらず特集番組や祝勝会の模様などが随時流れていた。そのたびになぜか大嫌いな国防委員長の顔に切り替わるので、リモコンを構えたまま常にチャンネルを変えているのである。

 TV電話が鳴ったのは17時過ぎだった。会話のボタンを押すとモニターに映ったのは、いたずら好き少年の面影とそばかすの残るヤンの後輩ダスティー・アッテンボロー大佐だった。

 「先輩、そろそろ時間が空くんじゃないかと思ってましたよ」

 ヤンは、ソファーの上であぐらをかいたまま薄く笑った。

 「なるほど、いいタイミングだ。確かに嫌な催しからは解放されて落ち着いたところさ」

 「そうですか。では20分後にそちらに伺いたいんですが、いいでしょうか?」

 ヤンは頷いた。思えばイゼルローン攻略前、後輩からの語らいの誘いを忙しさを理由に断ったことがあったのだ。それに久々に後輩と話をするのも悪くない。

 「じゃあ、そういうことで! 伺いますね」

 アッテンボローは、軍服姿のまま正確には27分後にヤンの高級士官用官舎に現れた。

 「ども、途中でこいつを買ってましてね」

 ヤンの後輩はウインクし、片手に持った銘柄のウイスキーボトルを掲げる。

 「まあ、ちょっと遅めですが中将の昇進祝いということで、こいつで一杯やりましょう」

 「なるほど、それはいいお土産だね。いつでも歓迎さ」

 ヤンは笑い、ユリアン・ミンツ少年にウイスキーグラスを二つ持ってくるように依頼した。ヤンの被保護者にして家事の達人はお酒と聞いてあまりいい顔はしなかったが、保護者にとって久々に訪れた大切な客人とのひと時なので快くグラスと氷をすぐに用意した。

 「ですが提督、アッテンボロー大佐、夕食前ですからほどほどにしてくださいね」

 「了解」

 と異口同音に素直に返答されるとユリアンも約束を信じて退くしかない。少年は繊細な表情をちょっとしかめて肩をすくめるとエプロン姿のままキッチンへと姿を消した。

 「それでは酒が飲めることと先輩の中将昇進を祝って乾杯!」
 
 二つのグラスが弾け、29歳の中将と27歳の大佐は同じスピードで一気にウイスキーをあおった。

 「ふう、先輩と飲むお酒は最高ですね」

 酒気を吐き出してアッテンボローは満足げに呟く。ヤンは空になった後輩のグラスにウイスキーを注ぎ、恐縮する後輩に切り出した。

 「今日わざわざ、私の昇進祝いのためだけに訪れたわけではないだろう?」

 アッテンボローの口元がにやける。

 「やっぱりわかりますか?」
 
 「まあね、何か言いたくてうずうずしているしね。本来の目的はそれだろ?」

 「ええ、正解です。さすがヤン先輩だ」

 と認めてアッテンボローは周囲を見回した。

 「大丈夫、セキュリティーは万全だよ。ユリアンがチェックしてくれているからね」

 じゃあ、とそばかすの大佐はグラスを置き、まじめな顔になって話し始めた。

 「実は例のナデシコについて二つばかり情報が入りました」

 ヤンの表情も変わった。セキュリティーは万全と言ったばかりだが、つい問い返す声が小さくなってしまう。

 「で、何がわかったんだい?」

 「ええ、一つ目は昨年に第7辺境惑星守備隊が行ったとされる宇宙海賊掃討作戦の無血拿捕なんですがね……」

 「ああ、情報に基づいて30隻におよぶ武装した偽装商船を待ち伏せして包囲し、戦わずして降伏させたっていうヤツだったね」

 「という公式発表になっていますが、事実は違うみたいですね」

 後輩の報告を聞くヤンの表情が興味深いものとなった。

 「なるほど、その裏にあの船が関わっているというのかな?」

 アッテンボローは頷き、すこしヤンに顔を寄せた。

 「詳細は定かではないんですが、武装商船は包囲されて降伏したのではなく、システム全てを乗っ取られて機能を停止したようなんですよ」

 ヤンは眉をしかめる。アッテンボローは続けた。

 「そこへ連絡を受けた守備隊が駆けつけて全員を逮捕したというのが本当のようです。そのときに音声のみですが守備隊司令官と通信をしていた人物がいたそうなんです。若い女性の声だということで、そのやりとりの中にナデシコ、ユリカというフレーズがあったそうです」

 「その船は守備隊の前には現れなかったのかい?」

 「そのようです。姿を見た者はいません、不思議ですよね。まさに姿無き特務部隊ですよ」

 アッテンボローは一度話を切ってヤンの反応を待ち、情報の出所を尋ねられたので次のように答えた。

 「この情報をうっかりしゃべったヤツは士官学校時代の同期ですが、第七辺境惑星守備隊に配属されて通信士のチーフをしている大尉なんです。アスターテ後に正規軍に転属になってハイネセンに帰ってきたところを偶然会いましてね。まあ、酒に酔った勢いで今のことを話し始めたんですよ。機密を話すなんて酒は怖いですね」

 「そいつは奇妙な縁だね」

 まったくです、とアッテンボローは応じ、再びウイスキーをぐいとあおった。

 「残念ですが聞き出せたのは以上です。と言ってもソイツもそれくらいしか知らないようでした」

 「いや充分だよ。彼らが同盟に間違いなく存在するという確信が得られたからね」

 というのも、ヤンはアスターテで受け取った通信文を元に「彼女」の照会を試みたのだが、何度やっても“NO DATE”と表示されてしまうのだった。副官フレデリカ・グリーンヒル中尉の強力を得てようやく「自動非表示セキュリティーシステム」を突破したと思ったら、今度は「機密扱い」になっており、パスワードが必要になっていた。

 さすがに抗しきれずにそれ以上のアクセスは断念せざるえなかった。一応”彼らの存在”は同盟にあると認識できたのだが状況が状況なため、長い間モヤモヤがかかりっぱなしだったのだ。

 「で、もう一つはなんだい?」

 ヤンは後輩に尋ねたが、キッチンの方角から食欲を刺激する香りが漂ってくるではないか! これはあれだな、私の好きな……

 しかしハッとして気持ちを切り替え、後輩の報告に耳を傾けた。

 「実は、重大なのはそのもう一つでしてね」

 それは、軍事演習の計画書を提出に予定より20分早く第10艦隊司令部に赴いたときだったという。後輩からの思いがけない情報にヤンは軽く驚きの声を上げた。

 「ウランフ提督が例の艦と何らかの関わりがあるというのかい?」

 「間違いありません、この耳で確かに聞きました。一言ですが艦隊司令部の前でウランフ提督がチェン参謀長に“ナデシコの件を頼む”と言ったんですよ」

 まさに時の運。その角を曲がったら10艦隊司令部というところでウランフとチェンが短い立ち話をしているのを耳にしたわけだ。要は立ち聞きである。悪いとは思ったのだが、まさに偶発的不可抗力だけに回避しようがなかったとアッテンボローが抗弁するところである。

 ヤンは後輩の幸運を引き続き期待しつつ、ウイスキーグラスをもてあそんで言った。

 「アッテンボローの話と私が集めた情報を総合すると、ナデシコという艦は機密扱いになっていること、ごく限られた人物にしか知られていないということらしいね」

 「シトレ元帥も何か知っているそぶりだったとか?」

 ヤンは右手で顎をなで、考えるような表情で答えた。



 「うん、イゼルローン攻略作戦前に“ナデシコという艦を知っているか”と唐突に聞かれてね」

 「その内容が妙だったわけですね」

 「まあね。たぶん本部長が張本人だろうね」

 「知ってて隠していると?」

 「じゃなければどういう唐突な質問だい?」

 ヤンは答え、両手を組みなおしてシトレ元帥のあの時の質問の意味について再度思考をめぐらせた。なぜ過去に存在した艦としてナデシコを挙げたのか? 今存在するナデシコとはいったいどういう関係なのか? 情報統制する意味は? あえて機密扱いしている存在を質問形式とはいえ、なぜヤンに話したのか? シトレ元帥の意図は見えない。

 「食えない人だからなぁ…」

 いずれにせよ、軍上層部のごく一部が知りうる「特務戦艦ナデシコ」の謎は深まるばかりだ。

 もう一つ、ヤン個人が気になっていることといえば、アスターテ戦没者慰霊祭時に憂国騎士団の魔の手からジェシカ・エドワーズを救ってくれたロン毛の青年の事だった。「ドーン・フロウ」などと名乗っていたが、該当する人物は相当しなかった。もちろん偽名だからだ。

 彼がなぜ危険を犯してジェシカを助けたのか府に落ちない点がいくつかあり、二日ほど行動を共にしたが一般人ではないことはすぐにわかった。終始寡黙でありながら、その二枚目役者のような顔は状況を楽しんでいるようであり、ヨブ・トリューニヒトの私兵集団とされる憂国騎士団に怖れることも無く、ヤンの官舎にまで押しかけたはねっかえり者共を一緒に撃退したくらいだ。

 なんとなくヤンは引っかかっていた。広義の意味においてである。

 「悪いけどアッテンボロー、引き続き情報を集めてくれるかい。無理せずほどほどの感じていいからさ、私もあたってみるよ」

 「アイアイサー」

 その後にユリアンの声が続いた。

 「夕食の支度が整いました。今日は久々に提督のお好きなアイリッシュシチューを作りましたよ。ちょっと時期的に外れていますが」

 「そんなことはないよ」

 ヤンは嬉しそうに笑った。

 「平和な一日に相応しい晩餐だね。アッテンボローも食べていくだろ?」

 「もちろんですよ。ユリアンの作る料理は上手いですからねー、独身最大の欠点は自分で上手い料理を作る時間がないことです」

 ヤンは、やんわりと指摘した。

 「それも狙ってたろ?」

 アッテンボローは肩をすくめ、降参するような顔をした。

 「否定できないのが実に残念ですね」

 初夏へと歩みを進めるハイネセンポリスの夜は時折涼やかな風を人々に運び、イゼルローン攻略がもたらしたつかの間の平和を謳歌するように月が静寂の街を照らし出していた。

 その衝撃に彩られるまでは……




U

 7月下旬。その日、幕僚会議を終え艦隊司令部に戻ったヤン・ウェンリーは、すぐれない表情の副官フレデリカ・グリーンヒル中尉から愚かな決定を聞いた。

 「閣下、最高評議会が帝国領への出兵を決定しました」

 中尉のヘイゼル色の美しい瞳が翳っている。

 ヤンはため息を漏らし、ベレー帽をとって収まりの悪い頭髪をかき回した。

 「そうか、私とシトレ元帥の思惑はものの見事に壊れてしまったか……」

 やや憮然と、それでいてあきれたようにヤンは呟き、幕僚会議前にシトレらと交わした会話を思い出していた。

 それは統合作戦本部ビルへと向う地上車内でのことだった。

 「私も考えが甘かったらしい。イゼルローンを攻略すれば自然と戦火は遠のくと思っていたのだが、逆に主戦論者を勢いづかせてしまうとはな…」

 「ですが本部長、まだ遠征が決定されたわけではありません」

 ヤンはシトレを気遣ったが、それを決定するのは軍部ではなく共和政治の理念を忘れかけた今の政治家たちなのだと思うと一抹の不安がなくもない。

 「しかし、軍上層部に作戦案を通さずに直接議会に提出するとは規律を無視するやからには困りますな」

 同乗するシトレの次席副官にしてヤンのよき先輩でもあるアレックス・キャゼルヌ少将が今回の事の発端を口にした。年齢は35歳、健康的な肉付きのエリート軍官僚であるが、それを全く鼻にかけない度量の広い人物である。前線勤務はほとんどないにも関わらず現在の地位を築いたのは彼の卓越した事務処理能力に他ならない。ナデシコ乗員の編入処理をしたのは彼なのだが、もちろんヤンには秘密になっていた。

 「うむ、ロボス元帥の司令部に所属するアンドリュー・フォーク准将という青年将校らしいが……」

 今回の帝国領出兵への経過はかなり灰色だ。そもそも司令部に在籍するいち青年将校の立案した作戦案が私的なルートを通じて最高評議会に提出されたことが作為的に感じられるのである。

 「とはいえ、我々は軍人だ。もし遠征案が可決されれば従わざるえない。それがいくらばかばかしい事でも文民統制にある軍隊は国民の代表の決定に従わねばならないのだ。我々軍人の全てがいたずらに戦争を望んでいるわけではないがな」

 ヤンは同意して相槌を打った。キャゼルヌも同感のようだ。

 そもそも長い戦争によって同盟の財政と人的資源は慢性的な不足にあえぎ、社会機構全般の不具合も多く発生させていた。

 シトレの幼馴染であるジョアン・レベロが言うように、同盟はこれまで財務のかろうじて許容する範囲内で戦争を継続してきたが、直接帝国領へ乗り込むとなるとその軍資金と物資および動員数は過去に例のない規模に膨らむ。無謀とも思える戦争拡大は国家財政とそれを支える経済が確実に破綻することを声高に宣言しているのと同じだった。

 事実、ヤンたちは途中にその一端を体験する。自動で制御されている車が途中で急にストップしてしまったのだ。交通整理をしていた警官が言うには「人為的ミスによる交通管制システムの故障」という。

 「ふん、ただの人為的ミスだと? ちがう、軍隊が人を取りすぎてベテラン技術者がおらんから単純なミスが起こるんだ」

 レベロは、同じように立ち往生しているところをシトレに拾われ、軍がよこしたヘリに同乗した際、地上車の膨大な列を見下ろしながらヤンたちに現状の深刻さを述べた。

 「専制政治を打倒するのはいい。だが国家システムを麻痺させ、国民にその代償を押し付けてまで継続していいかというと、そんな本末転倒な話はない。国力の弱体化=経済秩序と防衛力の低下という簡単な計算もできない馬鹿どもが多すぎる!」

 そのジョアン・レベロは、同盟の最高政治機関である最高評議会に連なる一人である。財政委員長の立場から客観的に現在の財政危機を訴え、イゼルローンを確保した今、安易な軍事行動を行うべきではないと評議会で強い口調で主張した。同じく出兵反対の立場にある盟友・人的資源委員長のホワン・ルイも、軍隊が人材を取りすぎることによって頻発する社会機構全般の事故の急増や過重労働問題に関わる窮状を強く訴えた。

 しかし、二人の奮闘もむなしく帝国領への軍事作戦は決定してしまう。事実よりも仮説を、現実よりも理想を、国民よりも保身を優先させる他の評議員には何を言ってもムダのようだった。

 その最もたるが、一週間前に情報交通委員長に新任された紅一点コーネリア・ウィンザーの独演だろう。

 「大義を理解しようとしない市民の利己主義に同調する必要はありません。大事をなすことに犠牲はつきものです。どれほど犠牲が多くとも、私たちは同盟市民が死してもなすべきことがあります。私たちは銀河帝国というルドルフが生み出した悪の専制国家を打倒し、その圧制と脅威から全人類を救う義務があります。安っぽいヒューマニズムに陶酔してその果すべき大義を忘れてしまうことこそが、大道を歩む姿勢といえるでしょうか?」

 レベロが反論しようとしたとき、現最高評議会議長のロイヤル・サンフォードが室内に設置してあるスクリーンを見るように促した。全員の視線がスクリーンび集中すると、とかく影の薄い議長は端末機を操作してある円グラフを表示した。

 「これは我が評議会に対する一般市民の支持率だ。支持率は31.9%、前任の情報交通委員長の贈収賄事件のすぐ後であり、低下はやむをえないが10%以上の下降となっており予断を許さない状態にある。逆に不支持率は56.2パーセントだ。今のままではこの数値は低下することはあっても上昇することはありえない。来年の選挙も危うい。しかし……」

 まさに次の発言こそ同盟政治中枢部の馬鹿さ加減を象徴したと言ってよい。

 「しかし、ここ100日以内に帝国に対して画期的な軍事上の勝利を収めれば支持率は最低でも15%上昇することが確実なのだ」

 そう帝国領への出兵は「政権維持」と来年の「選挙対策」を目的として決定されたのだ。

 「この為政者どもが!」

 レベロは憤怒して立ち上がったが、ホワン・ルイに短気を諭され投票の席に着いた。

 結果は賛成8、反対3である。

 この投票で最も意外な注目を浴びたのは反対票を投じた国防委員長ヨブ・トリューニヒトだった。同盟随一の対帝国強硬論者が帝国領出兵に「否」と明示したのである。





V

 「なるほど、トリューニヒトは役者だねー」

 アカツキ・ナガレは、カフェ・レストランの立体TVに流れる「帝国領侵攻作戦決定」の緊急報道を見ながら推し量るように独語した。

 「役者というのはどういう意味でしょうか?」

 尋ねたのはエリナだった。相変わらず筋の通った凛とした面立ちだった。ハイネセンに降り立った直後は多少なりとも緊張していたが、今ではすっかりハイネセン市民であり、プライベートな時間はショッピングを楽しんだり、調べものでハイネセンポリスのあちこちを行ったり来たりしている。多分、元のハイネセン市民より詳しいかもしれない。

 エリナはアイスコーヒーグラスを置き、ロン毛の青年の返答を待った。アカツキはすぐには答えず、マスコミのインタビューに応じるトリューニヒトの映像を見る。国防委員長の言葉が繰り返し報道された。

 「私は愛国者である自分に誇りを持っている。しかしそれは私が対帝国強硬論者として常に主戦論に立つことを意味するものではない。私が帝国領への出兵に反対であったことを同盟全市民に表明するものである」

 映像がニュースキャスターに切り替わると、ようやくアカツキはムスッとするエリナの方を向いた。

 「トリューニヒトもただの煽動政治家じゃないってことさ。出兵反対の判断は正しいと思うよ。迎撃ならまだしも今の同盟の財政状態で帝国領に遠征するなんて火薬を背負った状態で火のついた導火線ごと綱渡りをするようなものだからね。それに…」

 「それに?」

 エリナが首を捻るとアカツキはわざとらしく微笑してウインクしてみせた。何かを示唆している。エリナは「ふう」と内心でアカツキの意地悪にあきれ、青年が望んでいる答えを口にした。

 「トリューニヒトは次の政権を狙っているということですね」

 「そう、そのとおり。さすがだね」

 アカツキは秘書の回答に満足して指を鳴らしたが、試された方は少なくとも笑っていなかった。そんなこと誰だってわかりますと言いたげだ。といって怒っているわけでもない。エリナも知的好奇心を刺激する会話を楽しんでいるのだ。涼しい顔でアイスコーヒーを一口含んだ。

 「アカツキ会長、トリューニヒトの思惑は別として、帝国領に出兵となれば基地になんらかの転機が訪れるんじゃありませんか? あそこはイゼルローンの攻略で前線ではなくなったわけですし」

 「そうだね。公式発表があるわけじゃないからどう話が進んでいるかわからないけれど、当初の情勢が変わってしまったからね。兵員不足に悩む軍部がいつまでも安全圏になった前線基地をそのままにしておくとは僕も思わない」

 「どう、考えますか?」

 「そうだね……」

 それからたっぷりと期待をさせておいて、アカツキは頭をかいてそう答えた。

 「明確にはわからないね」

 アカツキはエリナの抗議の視線に肩をすくめてみせ、お気に入りの席からハイネセンポリスの喧騒を眺めた。窓の外も帝国領への出兵で話題騒然となっており、あろうことか街頭で演説する「憂国騎士団」の姿も見受けられる。人々はビルに設置された大型立体スクリーンの前で足を止め、未曾有の軍事作戦を伝える報道に聞き入っている。

 「どうなるか……」

 なんてわからないさ。アカツキにとっても難攻不落といわれたイゼルローン要塞があんな形で攻略されようとは予想外だったのだ。彼も当然資料でイゼルローン要塞の堅牢さと主砲である「トゥール・ハンマー」の強力さは知っていたので、同盟が要塞を攻略するにはかなりの数の艦隊の動員と年月が必要だと考えていたくらいである。そのことから情勢が停滞したまま基地での生活も数年は続くと読んでいたのだ。プロスペクターでさえ同様に分析していたくらいだから、ヤン・ウェンリーが成し得た事がどれだけの偉大で意表を突いたかがわかるというものだった。

 「ヤン提督には恐れ入るね。ホンと世の中は広いよ」

 悠長なことも言っていられない。ナデシコ側にとって問題は浅いものではない。前線監視基地は前線にあるからこそ存在意義がある。安全圏となった現在はいつ撤退してもよいくらいなのだ。また、基地そのものは残し、人員を削減して周辺航路の治安維持や警備の拠点として機能させる可能性もありえる。そこにナデシコが残るという選択もあったわけだ。

 そう考えていたのは昨日までだった。帝国領への出兵が決まった瞬間に不透明になってしまった。

 「ナデシコが世に出ることもありえるかな?」

 アカツキは、活動報告にある艦長の返信の中でアスターテによってクルー全員の意識が変化しつつあることをすでに知っていた。彼らがもし本気であれば不透明は透明になり、おのずと道は開かれる。だとすれば彼がトリューニヒトと接触したことが生きてくるのではないか? 

 大きな政治権力を持つ国防委員長がナデシコを己の野望に組み入れたとき、自然とアカツキの計画と彼らの要望は満たされるのではないだろうか? トリューニヒトにナデシコとアカツキ・ナガレを無視し得ない程度の情報を送ったのはそのためなのだ。

 ただし、全てを表沙汰に出来るはずもない。アカツキが全てをトリューニヒトに伝えなかったのも、後々の変化に対応するためである。切り札は多いほうがいい。駆け引きの鉄則といえるが……

 アカツキは急激に変化する情勢に表面上は冷静を保ちつつ、ふと何かを感じて高いビルに沿って上空を見つめた。強烈な太陽光がビルの谷間を抜けて青年の視覚を刺激する。

 空はまだ抜けるような快晴だった。





W

 「ヤン……」

 テルヌーゼン市にある新しい反戦運動本部ビルの一角では、一人の若く美しい金髪の女性が悪天候にさらされる街の夜景を窓越しから不安そうに眺めていた。

 「また戦争が始まってしまうのね…」

 先のテルヌーゼン市代議員補欠選挙で見事に当選を果したジェシカ・エドワーズは、戦火の拡大を悲しむように視線を落として呟いた。帝国領への出兵は彼女にとっても晴天の霹靂であり、反戦運動の先頭に立った矢先の出来事だった。

 ジェシカ・エドワーズはアスターテ会戦後、故郷のテルヌーゼン市に戻り反戦運動に身を投じていた。主戦派たちの暴挙を止めるため、悲しみに耐える遺族のため、またこれ以上の戦争拡大を防ぐため声に出して権力者たちと戦うことを決意したのだった。

 ジェシカは、反戦市民連合本部ビルを拠点にテルヌーゼン市選挙区に代議士候補として出馬するジェームズ・ソーンダイクの支援活動を開始する。市民たちの反戦への意識は盛り上がり主戦派代表を圧倒するかにみえた。

 しかし、本部ビルが何者かの手によって爆破されてしまい、支援者をはじめソーンダイク候補も命を落としてしまう。

 「このままでは主戦派が当選してしまう」

 ジェシカは決意し、自ら代議士候補に立候補を表明。見事、有効投票総数の80%を獲得して勝利した。ソーンダイク候補を襲撃した主戦派の跳ね上がり連中のしでかした事が批判票となって反戦派の票を押し上げたのだ。もちろん、この勝利はいかに同盟市民が終わりのない戦争に疑問を呈しているかがわかるというものだった。

 ジェシカは当選当日、全同盟市民に向って演説した。

 
 「私は権力を持った人たちに常に問いかけたいのです。あなたたちは今どこにいるのか。兵士たちを死地に送り込んであなたたちはどこで何をしてるのか。そう訴えていくことが私の使命だと考えています」


 その日からたったの一週間後、無謀とも思える帝国領への大規模な遠征が決定されてしまったのだ。

 「ジャン・ロベール…」

 ジェシカは、星になった婚約者の名を口にした。窓辺から空を見上げても星は見えない。外は戦火拡大の行く末を象徴するかのように激しい風雨が市内に叩きつけ、地響きに似た雷鳴が轟いていた。

 「そうかしら、この嵐は国父アーレ・ハイネセンの嘆きにも聞こえるわ」

 日中、あれだけの日差しが降り注いでいたはずなのに夕方以降突然の雷雨である。気象庁の予報だと低気圧が発達しながら東北東に進んでおり、あと2〜3時間は風雨雷ともに強い状態が続くということだった。

 ジェシカは腕を伸ばし、ひんやりとする窓に手を当てた。激しくガラスを叩く雨の感触が伝わってくる。まるで戦死した将兵たちが何か訴えているようでもある。それほどの変動が起こっているのだから。

 ジェシカは真っ黒な空を見上げた。暗闇と同化したそれはさらに不気味さと重々しさに支配され、見るものの息を詰まらせる。嘆きの雨と悲しみの風、怒りとも思える雷鳴はいっこうに威力を弱めそうにない。

 「これは啓示なの?」

 もしそうならば、政治家たちが起こした出兵はこれまでにない悲劇と犠牲を生み、愚かさの集大成となってしまうかもしれない。

 もう遅い? まだ遅くはない?

 自分は少しでも多くの遺族たちの声を代弁するため、後方に隠れて安穏としいる権力者の目を覚まさせるため、声を出して同盟の抱える矛盾を正していかなければならないのだ。

 「ジャン・ロベール、私はあなたの犠牲を忘れない……」

 呟くジェシカの脳裏にもう一人の親友の姿が浮かんだ。その顔はいつものようにのほほんとしていたが、彼も失ったらと思うと強い意思も挫けてしまうかもしれない。

 それでも彼女は歯を食いしばり、生きている親友に向って語りかけた。

 「ヤン、あなたはどうする?」

 雷鳴と同時に閃光が闇夜を引き裂き、ジェシカ・エドワーズの憂いた顔を白く染め上げていた。


◆◆◆

 シドニー・シトレ元帥がその意外な人物からの直通通信を受けたのは、帝国領への出兵が決まった翌日のことだった。

 「やあ元帥、朝からすまないね」

 「これはこれは国防委員長閣下、多忙な中、何かご用件でも?」

 端正な眉目をもつ煽動政治家は軽く込められた皮肉を薄く笑い飛ばした。

 「実は例の件について元帥に相談があってね。まだ決まっていないだろ?」

 「ええ、とりかかるのは早くても明日になりそうです」

 トリューニヒトは頷き、シトレに提案した。

 「相談とはそのことなんだが、私に心当たりがあってね。随分と有能で活躍もしているみたいだから、きっと元帥も承諾してくれると思うのだが」

 「と、おっしゃいますと?」

 シトレの姿勢がやや身構えるものに変化した。トリューニヒトが自ら推薦したいという人物とはいったい何者なのだろうか? 自分も認める人材となるとそう多くはない。そもそも今回の編成の趣旨は理解できるものの、国防委員長の依頼は突然すぎた。

 そして今日である。何か裏がありそうだった。

 「うかがいましょう。その推薦したい人物とは誰ですかな?」

 トリューニヒトの口元が効果を高めるかのように吊り上った。

 「ああ、君のほうがよく知っていると思うがね」





X

 艦橋に集うナデシコクルーの表情が徐々に緩み始めていた。

 「ナデシコ、亜空間跳躍離脱まであと20秒」

 ホシノ・ルリがデーターを読み上げる声が静かに艦橋内を通りぬけた。スクリーンに映る流星のような光景がカウントが減るたびに形になり、やがて前方に現れた青い光の中へナデシコの船体は吸い込まれていく。まるで波一つない湖面に一つの波紋を残して通り抜けるようだ。空間の境目を通り抜け、次にメインスクリーンを埋め尽くした光景は美しい煌めきに彩られた恒久の闇の中だった。

 ホシノ・ルリの声が再び艦橋内に流れた。

 「ナデシコ通常空間に復帰。座標位置、全システム、全乗員に異常ありません。オールグリーンです」

 その瞬間、ウリバタケの歓喜の声が艦橋に響いた。

 「やったぜ、成功だ!」

 テンカワ・アキトがラピスと共にお祝いの薬玉を割った。同時に巨大なクラッカーが弾ける。エステバリスパイロットの四人娘はシャンパン(ノンアルコール)の栓を勢いよく抜き、事前に用意されたグラスになみなみと注ぐ。プロスペクターとゴート・ホーリーは成功を分かち合うようにがっちりと手を合わせ、ミナトに抱きしめられたルリはその胸の中で苦しそうにしながらも笑っている。ジュンは感動で涙を流し、メグミとユキナはハイタッチを繰り返して喜びを表現していた。

 「艦長、亜空間跳躍成功おめでとうございます!」

 ミスマル・ユリカは艦橋人員全員からの祝辞を受け、ナデシコに訪れた歴史的瞬間の成功をようやく実感したようだった。破顔した流麗な輪郭内に並ぶ二つの大きな瞳がやや潤んだ。

 「ありがとうございます。ここまで実現できたのは皆さんのたゆまぬ努力と歩みの結果です。ナデシコは大きく性能を高め、ユニットに頼らない跳躍が可能になりました。今後もどうか戦艦ナデシコとミスマル・ユリカをお願いします」

 「おお!」

 とみんなの歓声が後に続いた。ユリカはシャンパングラスを手に取り、ナデシコ全乗員に行き渡ったのを確認してからグラスを高々と掲げた。

 「ナデシコの跳躍成功を祝して乾杯!」

 「カンパーイ!」


 たった20光年……

 最新の駆逐艦用跳躍エンジンが持つ能力の15分の1にも満たないが、それでも初の亜空間跳躍による空間移動成功は広大な銀河を駆け抜け、自ら道を切り開くことを決めた戦艦ナデシコにとって至極の出来事だった。途中、いくつかの思いもよらない問題が発生し、跳躍試験までの道のりは険しいものとなったが全乗員が一丸となって問題を解決し、ついに空間を越える翼を手に入れたのだった。

 中性子ビーム砲の砲撃試験成功に続き、ナデシコにとっては幸先のよい新たなスタートだった。主武装の強化は中性子ビーム砲とレールキャノン。紆余曲折を得て、Yユニット両舷に上からワンタンッチではめ込むように装着された兵装ユニットだ。真横から見るとYユニットを守る盾のように見え、正面から見るとYユニットの上部と側面を囲むような半月形か扇形に見えなくもないが、同盟技術陣やウリバタケたち整備班の努力と情熱と発想転換の賜物だった。

 新兵装

 艦首12cm中性子ビーム砲 8門 (片舷4門×2)
 側方中性子ビーム砲 4門  (片舷2門×2)
 艦首レールキャノン 2門  (片舷1門×2)
 荷電粒子ビーム砲 12門 (主に対空兵装/ナデシコ本体に増設・自動迎撃)

 Yユニット先端部にあるミサイル発射口を損なわない造りである。グラビティーブラスト一門だけでは心もとなかったナデシコにとって攻撃方法の多様化は運用面の強化も意味する。さすがに戦艦クラスの大口径は無理があり、兵装の数は大型の最新型駆逐艦に準じ、その射程は巡航艦にやや劣る。

 また、中性子ビーム砲と荷電粒子ビーム砲を装備したことにより、ナデシコの防御シールドに変更があった。ディストーションフィールドを展開した状態では干渉する可能性が高いため、同盟が使用する「磁気・重力偏向シールド」を別に装備することになった。もちろん、切り替えを可能にしている。ウリバタケは砲撃の瞬間だけディストーションフィールドが解けるようにしたかったのだが、エネルギー放出のタイミングと部分的切断のタイミングが上手くいかないため今回は断念した。


 ユリカがシャンパンを豪快に飲み干して唐突に告げた。

 「それでは、このままイゼルローン回廊まで跳躍しようと思いまーす!」

 「ええっ! 本気なのユリカ?」

 「もちろんよ! アキトはイゼルローン要塞を直に見てみたいと思わない?」

 「そりゃもちろん!」

 とアキトをはじめとした全員が賛成した。ユリカの一言でみんなが持ち場に戻る。彼らの表情は子供と同じ好奇心に溢れていた。

 「ルリちゃん、座標設定お願い。目標、イゼルローン回廊!」

 「了解です」



 ──宇宙暦796年、帝国暦487年標準暦8月1日──

 首都星ハイネセンから発信された一本の超光速通信が戦艦ナデシコの運命を大きく変える。



 ……TO BE CONTINUED


 第五章に続く

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 あとがき

 涼です。第四章を完結することが出来ました。同盟とナデシコ描写でまとめました。ナデシコも跳躍成功し(失敗したらまずいが)本格的な行動が可能になりました。彼らが辿る運命とは?

 ああ、装備の屁理屈とか大変でしたorz より理論的な言いようがあれば教えていただきたいです。

 同盟は帝国領に攻め込むことになりました。ウランフ提督の苦悩とヤン・ウェンリー
の懸念が現実になったということで。原作ゆがめるほど状況変わってないし、自然な流れです。
 はたして、ナデシコは帝国領進行作戦に加わるのか? 一体どういう形で? どこに? 何に?

  いよいよ、何かが動き始めます。トリューニヒトはシトレ元帥と何を話したのでしょうか?

また、ハイネセンから届いた超光速通信とは? 

 ばれたと思いますが(笑

 ◆それから章ごとに区切って読まれているという読者さま、大変長らくお待たせしました。四章は終わりました。各話の感想くださいませw

 では五章に続きます。感想とご意見もお待ちしています。
 しかし、よく銀英伝世界を舞台にして続けていけているなぁ、とつくづく思います(笑

 2009年3月18日──涼──

 新章突入に至り、誤字の修正、加筆を致しました。

 2009年5月16日 ──涼──


 誤字の修正や段落の再考、ヤンとアッテンの挿絵の修正を行いました。ジェシカさんの挿絵は削除。
 ナデシコに搭載された中性子ビーム砲の口径を6センチから12センチに修正しました。(ものすごい間違いでした)

 2011年4月20日──涼──


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


◎◎◎◎◎◎◎◎メッセージ返信コーナー◎◎◎◎◎◎◎◎

 メッセージをくれた読者の方、ありがとうございます。皆さんの声をいただけるように精進したいと思います。以下、前回分の返信です。

 ◆◆2009年3月6日◆◆

 ◇◇21時45分◇◇

次はいよいよ帝国領進行ですね。ナデシコ改(仮)やエステがどんな活躍をするか楽しみです。

>>>どうも。メッセージをありがとうございます。そうですね、ようやく前半のヤマの境界地点に立ちました。これからその境界に立ち入ろうというと所です。ナデシコやエステバリスにどういった活躍をさせようか、また苦しんでもらおうか日々内容を練り直しています。「決戦」はまだ先ですが、お付き合いいただければ嬉しいです。


 以上です。今回の話でも何かありましたらメッセなどお願いいたします。

◎◎◎◎◎◎◎◎メッセージ返信コーナー◎◎◎◎◎◎◎◎



押して頂けると作者の励みになりますm(__)m

<<前話 目次 次話>>

作品を投稿する感想掲示板トップページに戻る

Copyright(c)2004 SILUFENIA All rights reserved.