第28話『帝都へ…』


2001年6月6日
== PX ==

連絡がきて謁見が11時の約束になり、朝飯食ってゆっくり作業してから…
とカオルは思いPXで飯をくってると…

「国連軍、渚カオル少佐でよろしいですか?」
見慣れな制服の女性の方が声をかけてきた。
「あ、そうですけど、失礼ですが…?」

「は!日本帝国斯衛軍所属神代 巽少尉であります!」
(ああ、斯衛の方か…)
そう認識すると見慣れないから凛々しい軍服と見えるから不思議であろう。

斯衛の服は残念ながら国連軍程短くはない。脚の肌を隠すロングスカートタイプ、
彼女自身の少し褐色気味の肌が白い斯衛服とマッチしている。
(貧乳気味かな?)
失礼な事を考えていたが…
「本日帝都までの道程ご同行させていただきます!」

「はい?」
(聞いてないなぁ…飛んでくのにまいったなぁ)

「紅蓮大将閣下からの同行命令です。
香月副司令からも乗り物は少佐が用意してくださるとの事です」

「あ、そうなのか…じゃあ…1000にゲート正面でね」

「?帝都に戦術機で行くのでありますか!?」
現状環境下では、帝都まで車で30分足らずにはつく事ができない。
その為戦術機で乗り込むのか?と発想が飛躍したのだろう。

「あ〜、そんな野暮ったい事はしないよ…もっと良いものさ。
じゃ、少し作業あるから正面ゲートで忘れずにね」
手をひらひらさせながら別れて…

B55ハンガーにおり、また土回収や残骸整理してる間に補足をいれておこう。

まず道路事情だが、第一〜第三京浜、国道246等はBETAの1998年の関東侵攻の折に多摩川以西を放棄、
以後道路補修はおこなってはない。
勿論橋も防衛戦略上爆破したが、
今現在第一京浜の六郷橋及び鶴見橋が陸上輸送の関係で仮設橋としてかけられ、
旧入江川は水源から枯渇した模様で今は橋もなし、
滝の川は蓋してた暗渠が戦闘で破壊されせせらぎが復活し、
仮設の滝野川橋を渡ってから北上し横浜基地へのルートをとる。
まともに50kmの速度が出せなく、だしたとしたら軽だと下手するとバウンドし、
事故るという状態だとおもってくれればよいだろう。

斯衛軍…現実世界では軍化した皇宮警察にあたるだろう。
日本帝国軍とは別系統で動き、
五摂家及び皇帝家、またその縁の地等を警護するのが主目的で、
将軍の一言で直ぐに動く手持ちの勢力ともいえる。

日本帝国軍は間に官僚と省が入り直ぐに動くとは言いづらいともいえる為、
将軍直属のいわゆる近衛師団ともいえ、
その実力は中学からの専門教育機関での養成で折り紙つき。
だが武家の位で纏いし制服及び戦術機の機体の色が代わってくる等、
昔ながらのいにしえも引きずってはいる。

更に帝国軍とは別系統の独自の軍備を備えていて、
戦術機に瑞鶴、武御雷等を備えている。機体については後程…

あともう一つ説明いれとくのが五摂家。
1867年に大征奉還後に元枢府を設置した、
煌武院、斑鳩、斉御司、九条、崇宰の五武家をさして五摂家と呼び、
大征奉還以後の将軍は五摂家から選出される為、
斯衛軍の警護対象となっていた。
五摂家の纏いしは青。

色についてもいれておこう。
武家の位で赤が次に高く、その次に譜代武家で黄、
白が一般武家出身者、そして黒が一般出身者に与えられる色である。

斯衛軍の機体性能も、青>赤>黄>白>黒となっていて、
メンテやら何やらで違ってくる話でもある。

また武家が出たので説明すると、現実世界では明治維新をへて華族と一般市民となったが、
この世界では大政奉還をへて士農工商の農工商の区切りがなくなり、
武家と一般市民になり、武家は法で規制され無闇やたらに手打ちした昔とは違う。
帯刀はほぼ許されなくなったが、特定の身分たけが許可される形になった。

……

約束の時間前に基地正面ゲートに向い…

「少佐!お出かけですか?」
正面ゲートの前には国連軍衛兵の二人組がいて片方が声かけてきた。
(確か軍曹と伍長だったか?)
頭にMPとかかれているヘルメットを被っている。

「ん、帝都までね〜、斯衛の人見なかった?」

「後ろから来る方ですか?」
振り替えってみると、神代少尉がちかよってくる。

「少佐お待たせしました…どのような乗り物で帝都まで?」

「ん…ちょいと失礼しますよ」
といきなりお姫様だっこ。
(感触いいなぁ)

「な、なにを!?!?」
カオルのいきなり大胆な行動に顔を真っ赤に…
階級も上位であり正式な行動ならとも考えたのかひっぱたく等もできずに…

「しっかり捕まって下さいね…シャムシェル!!」
そう叫ぶと空中に飛び出してく…唖然とするMP。

「なぁ…俺ら夢みてる??」

「さぁ…博士直属なんだろ…あの人…なら当たり前じゃない?」

さて飛んだエロカオルの上では…

「でぇぇぇぇ〜〜〜!!」

神代少尉が突然の事態に叫んでます。

「あんまり騒がないで下さいね〜〜、落としちゃうから」

「でぇぇぇぇ〜〜〜」
どうやら体が硬直して、それで声を叫んでいるようだ…

叫んで10分もすると、帝都が見えてくる。

エロカオルは速度をおとすと、軟着陸。

「よっと、さ、着きましたよ」
叫び声あげて疲れた神代を下ろす。
まだ固まってる。

「アルミサエル!!」
精神を平静状態に戻した。

「あ、あの…」

「ああ、あとで全部説明するから、お楽しみに〜〜」

「は、はぁ」

「ほら案内よろしく、あと50分でしょ?
早く早く」

「は、わかりま……した」

神代を先導させ帝都城まで案内させる。

帝都城…元は江戸城だったものを改築し、東京城と改名、
その後遷都した際に帝都城へと改名したものである。

古くは平安時代に江戸氏が後の本丸・ニノ丸辺りに居館を構える。
15世紀に江戸氏が没落した後に扇谷上杉氏の上杉持朝の家臣、太田道灌が1457年に築城した。
その後徳川家康が1590年に入城し居城と定めると、小規模状態の城を増改築しはじめる。
そして徳川幕府を開き政治の中心となると更に拡張に着手し、1657年に大火災で天守閣を焼失するも、
1660年に拡張工事が終了した。

その後200年に渡り江戸幕府の政治の中心として存在するも、
公武合体及び大政奉還により政治の中心の役目を終え政治の中心は改築された京都城へと、
江戸城は東の京の城の意味である東京城へと名を変える。

1873年に西の丸御殿が失火し、
1923年に関東大震災で大きな被害を受け、時の将軍は東側に備える予備の城として近代化復興を決定し、改修工事に入る。

第二次大戦後、東京オリンピック後に近代化再改修工事が行われ、
今、目の前にある帝都城は江戸城の美しさを兼ね備えた近代化した帝都城であった。

そして帝都城をみたカオルは、圧倒されてた。
日本の城の建築文化を極めると…こんな様になるのかって…

何しろ姫路城なんか目じゃない。
美しい…まさにその一言…

始めて見る人よ。絶対帝都城を見るのをオススメする。

「あ〜カオル少佐??」

反応がない。あまりの帝都城の美しさに逝ったようである。
「少佐!!」

叫んでも無反応。

……

「……どうしよう」
つねっても駄目、叩いたら身体に到達する前に波紋が出て阻害され、
殴って拳を暫くおさえていた。

ゆさぶったら、勢いそのまま倒れた…
一瞬しまったぁぁで神代は青ざめたが…
カオルが再起動しないとなると…焦る神代。

時間がない。
側に様子を見てた人達に頼んで、謁見の間まで即席担架で運搬されてく…

まさかこんな形で陛下の前に…切腹かと覚悟している神代であった。

………

20分後、謁見の間では、戸惑いの気配がしている。

居並ぶ重鎮や高官たちも、再起動してないカオル君を見、
最初は何故殺した!と神代を責めたが、

医師により、生きているが精神で何かのショック受けて意識がないのでは?
から10分…飽きの出ている人も出始めた…

そんな時である。紫色の和服らしきのを纏い、頭部に冠をかぶった美しくしき若い女性が、
上座にあたる席を立ちカオルに近づいてくる。

「殿下お止め下さい!」「殿下なにを?」

「うふふ。こういった時はきまってますわ、美女の接吻で勇者は生き返りますの」

「「「殿下!!」」」「やめて〜」「俺の嫁が!!」「ハーレムが!」

殿下は屈み込み、居並ぶ高官や重鎮叫び声がするなか目の前で…

口づけを…当人は軽いフレンチキスですまそうとしてたが、

無意識のカオル君の口から殿下の口内に舌が侵入する。
「!?!?」

驚きの表情をあげる殿下…
エロカオルの舌は殿下の舌を搦め捕り…あ、<バキュン><バキュン>

殿下はキスで逝ってしまい、エロカオルの上に倒れた…
「「「「殿下!!」」」」

「よ、よい……」
再起動する殿下…口からは糸をエロカオルの口へと、ひいている。

駆け寄る侍従…
居並ぶ高官の中には何がおったち立てなくなって座るものや、
興奮し、よし愛人、妻と…と決意する者もいた程だ。

「無意識の内にとは……恐ろしい方ですわ」

それを聞き、大将と思える人物が、
「よし、殿方はみつかったな、後は子をなすべきだな」
と呟いた事を記載しておこう。

殿下と呼ばれた若い女性…現征威大将軍、煌武院悠陽殿下。

年齢はまだ若く16才。五摂家が一つ煌武院家の当主でもある。

征威大将軍は皇帝が第二次大戦以後完全な象徴となった現日本帝国内では、最高権力者。
また元号も政威大将軍の代変わりでつけられるようになり、
江戸幕府以後明地、正大、宝富、平和、そして平政2年となっている。
煌武院悠陽殿下が14才で任命され2年の歳月がたっていた。

年若すぎるかもしれないが、五摂家が協議の上での選出した正式な征威大将軍である。

そんな人物に粗相をした事しらずにカオルはやっと再起動し、
回りを見渡し不思議に思っていた…
隣からの視線もなんか痛かった…
殿下は座席に戻るところだった…

(え〜〜と…なに??なにをしたんだ??俺は……)
隣の神代に、
ーすまん状況を、
と聞くと、
ー今、謁見の間で、煌武院殿下の御前です。
と小声で返答がくる。

カオル片膝、片拳を地面につけ、
「大変失礼致しました。自分が国連軍、横浜白陵基地所属、渚カオル少佐、
皆様がもとめておりました、魔改造撃震のパイロットです」

「だからいった…」「魔改造…」「魔女めが」
一通り見渡し落ち着きそうなのでまたしゃべりだす。
「最初にご説明いたします。自分はこの世界の理を外れた、異世界人、及び異能力者です」
ドヨメキがおき、
「ふざけんな!!」
居並ぶ高官から…そんな声があがる。

それを消す様に、
「ふざけてはありません!!異能力をお見せしましょう!!」
幻影をかけ副司令の外観を纏う。
またもやドヨメキがおきる。
「なな、魔女に?」

解除して、
「シャムシェル!」
空中に浮かぶ。

先程よりかはどよめきが少ない。
「空中に浮かぶとは」

解除して着地し、
「武器をお見せするの失礼します。パイル!」
両腕を光の槍に変化させた。

どよめきが先程より小さい。
「光、光の…」

解除し、
「そして、自分がこの世界に提供できる力を探しに、異世界への扉を繋ぐ力…」

世界扉を開く。
「なんと」「そういった事か…」「むぅ…」

先程から黙って聞いてた正面に鎮座している殿下から、
「その繋がっている先は何処です?」

「はい、今は安全な自分の元の世界に繋げてます」

「覗いてみても??」
「殿下!!」「またか」

「しばらく解除しませんので、くぐられるなら同行致します」

「わかりましたわ。では行きましょう」
「殿下!!」
制止の声があがるが、
「皆のもの!!このわたしが試したいと言うのです。否か??」

「ならばせめて、同行を…おい、神代!」
「はっ!!」

カオル、神代、殿下の順でくぐる。

==現実世界==

カオルの部屋にでる。
「元の自分の部屋です。窓の外見れば別世界とわかりますよ」

駆け寄る二人。窓の外には建設中のスカイツリーが見える。

「丁度正面に見えるのが、スカイツリー、現在建設中のテレビ発信塔になります。
では、他の者の心配がありますので、戻りましょう」

「今度個々に来てみても?」

「時系列が近いので、パラドックスの心配もありますが…同行の限りは大丈夫かと思います。いずれまた」

「約束ですよ」
と指をカオルの口元に…カオル君少し赤く頷く。

そのまま殿下、神代、妄想カオルの順で戻ってくる。

==帝都城、謁見の間==

「殿下ご無事で??」

「よい、この者の力、面白きものだぞ」
そのまま殿下は席に戻りすわる。

「して、そなたは、この世界になにを求めてきたのだ?」

「最初はこの世界にくる予定はありませんでした。
しかし、この世界にふれ、A-01の彼女らにふれ、基地、特に子供思いの教官の思いにふれ、
この世界から全BETA駆逐という希望を提供いたします」
いならぶ官達からどよめきがわく。

「しかしながら、今は、まだ自分自信の力が足りません。
今の力は異世界からの流入に頼ってます。こちらにお貸した撃震、あれは自分自身の異能力でのみしか、制御できません。

………たった一機だけです……

そこで、提供する予定の核融合炉、これは燃料が木星型にしか存在してません。
その入手の目処が立ち次第、
この世界から、BETAを駆逐する為の進軍をお約束致します」

「その言葉、まことか?」

「はい」

「して、そなた。我が帝国に何か求める事は何かあるか?」

「別世界とはいえ、自分も日本国民でした。
ですので、求める事は、
子をなし、富める国造りを、

その脅威となるBETAを我々が撃破し、
また、できる限り殲滅の為の力を貸しましょう」

「その言葉、ありがたく思う。
我が帝国の為、臣民の為に力を貸して欲しい」

「はい、言葉違わず力をお貸しいたします」

「渚カオル、そなたに感謝を」
謁見終了後、開発室ハンガーへ
撃震の操縦方法をみせて欲しいとの大将からの要望によりだ。

「では、この撃震について、説明します。
これはエヴァの世界における最終戦闘まで、
ただ3機しか稼動しなかった決戦兵器がモデルになっていて、
改造を施した為中身はまったく別物になってるものと思って下さい。
この世界のものは、外見と、コクピットのみです」

「その決戦兵器が生体組織駆動なのですか?」

「はい、その通りです。
本来ならコクピットも向こうの技術で…と行きたかったのですが、
まぁできませんでした。
の為自分が操縦する際も過大なGの為、操縦できませんので取り付いて同化します」

「「「同化??」」」

「この様にです…バルディエル!!」
同化して機体に発声器官及び口を作り、

「なので、ある意味、機体の方に関しては装甲材ぐらいしか、
参照にはならないため、武器を貸したと思って下さい」

どよめき…離脱して降りたつ。

「ですので皆さんには、別の機体貸してくれるなら、
この世界用に使用できる様にチューンを致しますので、
それを研究材料として下さい」

「やった魔改造」「かつる」「だんさん万歳」

帝国から改造予定の機体を借り、
夜に基地に戻りとりあえず作業して就寝す。

……

カオル報告
おもな変更点

拡張工事
各ブロックの奥行を数字グリッド、横方面をアルファベッドグリッドとする。

A10地点到達

現在H1地点及び、
B2から、B10及びJ10方面へ掘削開始、共にB4D2地点
B2格納庫100機分として供与開始

A1からA10まで残骸品置場+通路に決定
A10地点重力波ビーム出力基設置

B55ハンガー内小型核融合炉設置
重力波ビーム出力基設置

戦艦スペース進行状況
縦穴150m地点到達
作業用エステで縦穴拡大終了
重力波ビーム出力基増設
縦穴基準に前方及び横方向掘削中

保有機材
コバッタ245号
ヤドカリ 25号

作業用エステ重力波アンテナ仕様15機
作業用反重力多目的トラック20両

プラントA10地点増設




寸劇風後書き

作者「新年あけましておめでとうございます〜」

一同「おめでとうございます〜〜〜」
平成23年1月1日に投稿してました。

作者「さて、正月番組恒例ながら、その前に作成予約投稿はしているのはおいといて」

一同「……………」

作者「正月企画として、夢を叶えてあけましょう〜」

ヒルダ「はいはいはい」

作者「はい、ビダンさん」

ビダン「カオル君と本編でエッ<バキュン>」

作者「伏せ字はいるのはすんません…努力はしますが…」

イッシー「はいはい」

作者「イッシー」

イッシー「もっとでたい!!」

一同「うんうん」

イッシー「博士ばっかりだけでてずっこいよぅ」

作者「………すまんね…俺の妄想力のたらなさだ……」

〇〇〇〇〇[はい。よろちいでちか?]

作者「おう、本編未登場の、後書きで話題になった〇〇〇〇〇」

〇〇〇〇〇[ぼくの、おはなちは?]

作者「初っ端はかけてるんだが、途中でとまってる…こっちで、
一回間違って消してしまった投稿前のがあってなぁ…
お前の部分は良いんだが別サイドからのが進まないんだよ…すまんな」

〇〇〇〇〇[しょぼーん]

作者「なるだけ早くかくから勘弁してな」

〇〇〇〇〇[はいでち]

作者「あとほかには?」

夕陽「はい」

作者「殿下どうぞ」

夕陽「夢じゃないんですが、わたくしにあそこまでさせて、
そのあとの展開がないの、おかしくないですか?」

作者「あ〜すみません、殿下…止める人の存在がいなかったので、一気に修正だらけになりそうだったので、
そこは、無しにしました」

夕陽「は?」

作者「プライベートルーム作戦」

夕陽「さ、作者〜〜〜……み、皆のものであえぃ!不届きものであるぞ切り捨てぃ!!」

作者「え……殿下、キャラがちが……ギャ〜〜〜」

作者チーン

その後新年会不参加の作者であった……

すんません、夕陽殿下うまくできてるか心配です…
なにしろハッチャケエロにしか想像できない……

H24年4月10日改稿
最後の部分だけ修正
H25年1月再改稿



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