第31話『お兄ちゃんあいたかったよぅ…』


2001年6月9日

[マスターできたよ〜]
ピューパテスト改造機だ。
[名前きめてね〜]

「確かにテスト改造機だとゴロ悪いし、
ピューパもちといいにくいなぁ。
じゃスフィンクスで」

移動態勢がスフィンクスに似ていた。
砲撃態勢もだ。

[スフィンクスね。了解〜ヤドカリ君達もこれが良いってさ]

「ん?」
聞くと射撃の方が好きだとか。

「じゃ、制限なしで増産よろしくな」

[了解マスター]

その後コバッタ経由で、
俺の世界にいき金塊を換金できる場所を探してきますと伝え、
了解との返答で…

== 現実世界 ==

相変わらずの自分の部屋。

窓を通りぬけ前回懲りた経験で早速幻影かけ軟着陸。
今回の外見は少し大人びた男性。
整備士に拝み倒してモデルになってもらった。
とりあえず換金情報集めに質屋に向かおうとおもって…

「お、開いてたか」

ここの質屋鳳…おおとりは、朝早くから開いているが休みが知らなかったから行幸。

ドアを押すと鈴がなる。
「いらっしゃい」
店内ところ狭しと色々なものが並んでいる。

(お、PSPも取り扱ってるんか…ついでにこれ買えば教えてくれそうだなぁ、
型番は……ん〜わからないか)

「すみません、PSP見せてもらえます?」

「あいよ」
よっこらせと鍵をとりながらショーケースをあける。

(3000か…うん傷なしだな)

「おばちゃんこれ充電器等は?」

「箱つきで13000じゃよ」

「作動テスト良い?次第で買うよ」

電源作動テスト…良好
バージョン6.01

「おし買うよ。領収書よろしく。宛名は香月 夕呼で。
香水の香にお月様月で夕方の夕に呼ぶで」
とポッケの中から虚数空間にアクセスしお札を4枚だす。

「はいはい毎度ね」

領収書を取り出そうとしている。

「ところで金の売買ってどこでやるかわかる?」

「記念コインかい?うちでやっとるよ」

「いやいやもっと量があるの」

「金地金…バーの事かい?」

「うん。そう」

「鉱山会社、商社、大手貴金属商だねぇ…売買ならここに問い合わせてみな」

と印刷したコピーを渡してくれる。

菱形商事株式会社
顧客取引部
田中 玲奈

電話番号000-000-0000

とかかれてる。

「ここに?」

「ああそうじゃよ。あたしゃも利用させて貰っている取引先じゃよ」
ちょうど包装領収書等全て渡してくれた。

「ん。ありがとう〜電話してみるわ…とチップね」
と千円札一枚つける。

「あいよ。あんがとさん」

さてとの事で、公衆電話を探す。
最近撤去がすすんで中々見つからない。
結局コンビニにみつけ…

『お電話ありがとうございます。こちら菱形商事顧客取引部の高橋です』

「田中玲奈さんお願いできます?」

『失礼ですが』

「質屋鳳の店主から紹介されました。大貫といいます」

『わかりました。大貫様少々お待ち下さい』

一回保留に…

『はいお電話代わりました。大貫様、田中です』

「鳳の方から紹介がありました。金の売買についてですが…」

『当社は初めてでいらっしゃいますね?いかほどお求めでしょうか?』

「いや、売りの方ですが」

『…買い取りでございますね?量の方は?』

「ラージバー1本分ですが」

『は?』

「えっと、ラージバー1本」

『わ、わかりました…す、直ぐには金額はご用意できませんので、
当方で見せて頂き、後日取引の形になりますが』

「わかりました。けどできるだけ早めにお願いします」

『は、はい……で、私他、数名がお伺いに行きますが』

(あ、ホテルもとってないなぁ……出先にするか…)

「出先なので…そちらに伺うというのは?」

『と、当社にですか??…わかりました。何時頃になりますでしょうか?』
電話番号から市内と当たりをつけていた。

「詳しい住所は伺ってないので、聞いたら時間わかりますが」

『はい当社の住所は〇市×1‐1‐1、菱形商事ビルです。℃駅から徒歩1分です』
(あのビルか)

「近いですね…20分後にでも」

『お待ちしております』

電話を切り言われた住所へ…

………

アタッシュケースを人気のない所で出した後、
「いつみてもでっかいよなぁ…しかし、
このビルが菱形商事だったんか」

入口入り受付へ…

アポ取れてるで受付嬢自身が商談室まで案内してくれる。

「大変お待たせ致しました。田中玲奈です。この度は当社をご指名頂き、まことにありがとうございます」
田中嬢が入ってきた。歳は若いがやり手…背は小さいが、胸はG?グラドルかと思う。

「大貫章吾です。良い取引を、よろしくお願いします」

「では早速ですが」

「あ、はい」
とアタッシュケースをデスクの上におき開く。

金色の光を放つラージバーだ。

「失礼します」

と白手をキュッとはめラージバーを手に持つ…

鑑定作業にはいる…
が、ロゴの部分をみた瞬間…彼女の目は変わる。それをカオルは気がついてない。

「大貫様、失礼ですが入手先はどちらで?」
(は?…ん〜あそうだ)

「友人から買い取りましたが」

「その友人とは?」
(何で突っ込む!!)

「え〜と、彼は海外いってますので直ぐに連絡は」

「大貫様、このロゴですがどちらで?」

「え…えっと」
(何処だろう?)

「あと、大貫様、身分証明書などお持ちですか?取引の際には必要ですけど」
冷や汗が流れ始める…

「すみません…この取引は無しで」

「いいえ、呼ばせて頂きます」
彼女がポッケから携帯電話をだし、

(警察かよ…アウトだ…なむさん)
世界扉を唱え、

「は?」

彼女と金塊を抱えてくぐりました。

== 副司令執務室 ==

世界扉が現れ見知らぬ男性、すぐに解除しカオルとわかったが、
と金塊と副司令には見知らぬ女性が現れ、副司令は動揺した。
しかも女性は狂乱状態…

田「ここは何処?帰して!」「なに?誘拐?」「あたしの美貌に…よよよ」

カオルはとにかく、
カ「説明するから落ち着け!」
の連呼…芸がない。

夕呼さんは…
香「この修羅場どうするの?」
と…呆れてみていた。

……

やっと落ち着いてきたようだ…

カ「まず、この金塊の入手先を説明するからとにかく叫ぶなね…話はじまらんから」
不満顔で頷く田中、

カ「この金塊は盗品でもなくこの横浜白凌基地副司令から、譲り受けた事は納得してくれ」

香「確かにそうよ。国連軍として活動資金がわりにわたしたの」

田「横浜に国連軍?」

カ「じゃあ、この世界について説明すっから、
というか田中さん…異世界にようこそ…後で帰れるから安心してな」

田中嬢は黙っていた。

カ「この世界はBETAという宇宙生命体により侵略しつつあるため、
46億人いた人類が10億人位まで減り、ユーラシア、アジア大陸は宇宙生物の占拠下で、
人類はそこにはいない世界なんだ」

香「だいたいあってるわね…人類は約30年近く地球上でBETAと戦ってるの」

田「え?それってつまり」

カ「地上見せた方が早いですかね?」

香「ええ、そうね…いらっしゃい」

3人とも廊下へと…

カ「正直、あの場で田中さん洗脳する手段もあったが俺は嫌いだ。
納得して田中さんの中に秘めるなら帰すからね」

田「わかりました…けど本当なんですか?」

カ「ああ、この世界の事?本当さ…
じゃなきゃまずこんな基地、エリア51位しか思いつかんだろ?」

田「ええ」

== 地上 ==

基地の外回りは一面廃墟。
そのまま歩き小高い丘にのぼる。
桜の木の横から望む横浜港方面は大地が廃墟で埋め尽くされていた。

香「田中さん、これが今の現状よ。あなたの世界の横浜港は見たことある?」

田「は…い…見たことあります…本当なんですね」

カ「まぁね、拉致っちゃった事は正直あやまる…けどあの場だとしょうがないだろ?」

田「はい、警察呼ぶ気満々ですし、その前の段階でも」

カ「前の段階?」

田「電話の最中」

カ「そっからか」

田「はい。副司令さん…この世界の状態を詳しく聞きたいのですが…」

香「あ〜…カオルよろしく、あたしは執務室にもどるわ」

カ「面倒なんすね…わかりました」

カオルの知っている事を説明した…

そしてオルタネイティブ5の事も…
田中嬢は震えていた…

けどカオルが力の介入について説明すると…

「ねえ、カオル様…パーソナルトルーパーって…スーパーロボットOGのですよね?見せてくれない?」

「ああ……ガンオタ??」

「ええ」
かなり喜んだ表情で答えた。

……

田中嬢の機体への愛着ぶりは凄かった。
舐めたりキスしたりほお擦りしたり…

田中嬢は満足しきるとカオルに今の日本は?と聞いてくる。

「ん〜自分よりかは…あ、11号日本の状態って説明できる?」

[マスター、パソコンの中の、日本の戦力で]

「おう、ありがとう」
パソコン起動させる。
「あれは…ナデシコのよね?」

「ああ想像通りだな。オリ機能に会話機能つけた」

「会話…アシストロイドからのですか?」

「そうだよ。後悔はしてない…というかつけたら優秀すぎる」

「その子達は、つれてこられないのです?」

「あ〜多分可愛すぎて前線での士気が、崩壊しそうでさ」

「色々チートあっても、制約あるんですね」

「まぁな…これか…そういえば俺も詳しくなかったな」

日本帝国の現状ファイル。

98年の九州から上陸し西日本、四国蹂躙、取り残された九州放棄。
その後BETA群東に侵行、京都絶対防衛戦ひくも、京都陥落。
その後北上し、佐渡島ハイヴを建設
この一連の行動により、民間人3600万人が命を落とす。

「ハイヴとはなんですか?」

「BETAの生産拠点、基地と思えばいいよ」

関東ー東北圏で防衛線ひくも、突如として南進、
横浜にハイヴが建設、多摩川で防衛戦、断続的な間引き作戦が行われる。

「間引き作戦?」

「ああ、それ以上の進行を防ぐ、防御的攻撃、ただ行うと半壊から全滅、壊滅になるらしい。弾薬等も勿論のことな」

99年8月明星作戦発動、苦戦するもG弾2発の投入により、人類初のハイヴ攻略となる。

「G弾?」

「核の酷いやつと思えばいいさ。後遺症に重力異常…人が住めなくなっている」
明星作戦成功により本州4島の奪還成功、現在国連軍に岩国基地、
日本帝国により京都、呉、佐世保、明野、舞鶴、富士各基地の復興すすむ。


日本上陸前の戦力に比べての現状…

生産力…西日本、中部、関東西を失い、フィリピンを始めとした東南アジア諸島に拠点を移設するも、
移設を積極的におこなっていたのが、北九州工業地帯、有明大牟田工業地域、日向延岡工業地域、
次点の瀬戸内工業地域のみで、

98年横浜ハイヴ建設時までに、4大工業地帯の内2大及び京浜の約半数が避難する事できずに失った。

現状国内では鹿島臨海、京葉、北海道、仙台湾臨海、北関東の東側のみ、
プラス退避国の海外生産拠点あわせても、軍需関係で57%その他産業35%まで落ち込んでいる。

「これは…酷いわ」

食生活…
難民キャンプに限るが現状配給制に頼り合成食料1日2食をなんとか維持している。
ただし2食食べれない場合多々有り。

その他、天然物はなく、民間人は合成食料に頼る。

「……よく国を維持できてるのね」

「…だなぁ…2食は副司令から聞いたけど」

「質問とかできます?」

「11号HELP〜」

[マスターなに?]

「質問できるの?だって」
[横のコマンドクリックして質問したいキーワードいれてできるよ]

「これね?」

食材の相場は?…70年代より5倍に高騰。
安い食材の仕入れ先は?…無くなってる。

「…これなら…カオル様、輸送とかはできます?」

「ああ、できるけど?」

「あとこちらの偉い方へのツテございます?」

「殿下や大将辺りなら」

「……ちょっと一回戻していただけませんか?
あ、金塊は買い取り致します。
キャッシュで4000万円で買い取らせて頂きます。
こちらに来る際にお持ち致します」

「あ、ああ…けど扉の場所は、多分固定になるけど」

「でしたら、また当社に2時間後に来社していただけませんか?」

「ああ…わかった」

「ではお願いします」

世界扉を唱え、

「あ、潜るまえに」
田中嬢が携帯調べると、電波が入りセンター履歴が入る。

「やはりゼロ魔の世界扉ですか」

「あ、知っているのか」

「はい、グラモン様ファンですので。
ではお願い致します」

田中嬢とカオルは世界扉を潜る。

== 現実世界 ==

「カオル様ここは?」

「2次創作でいわゆる元自分の部屋」

「わかりましたわ」

窓をあけ、
「飛ぶので失礼するよ」
田中嬢をお姫様抱っこしふんわりと道路に軟着陸。

「この道まっすぐ5分位で駅だよ。ここで?」

「大丈夫です。では2時間後当社にお越し下さいませ」
と深々とお辞儀したあと駅の方へ携帯かけながら戻ってゆく田中嬢。

カオル部屋に戻り鍵を閉めて潜る。

== B55ハンガー ==

(2時間後か…時間ないな。副司令のとこ相談か)

== 副司令執務室 ==

「失礼します〜」

「あら田中さんは?」

「お金を用意するって事で元の世界に戻りました」

「何を見せたの?」
PTやこの世界の現状等などを説明。

「あら面白い展開になりそうね…いいわ」

「え??」

「あ、お兄ちゃんの件だけど、キャンセル済みだから安心していいわよ」

「じゃあ大丈夫っすね…うんじゃあ今からいって資料仕入れてきます」

「いってらっしゃい」

== 現実世界 ==

秋葉原までカラスで飛んでゆき、整備士男性に。
ソフマップでPS3、DSL、メタルマックス3、鋼鉄の咆哮2P、
電気屋さんで液晶テレビ等を仕入れて約21万円、
あとその他を買って約31万円使う。

時間みはからって菱形商事へ…

== 菱形商事会議室 ==

田中様と一緒に男性二人がアタッシュケース4個運んで入室。

テーブルの上におき開いて現金4000万円を見せられる。

「お確かめ下さい。ラージバーは?」

「出したいのですが」
ちらりと後ろの男性を見る。

「この者達なら大丈夫です。…私どもの部所の者なら」

「は?」

「実は私ども菱形商事は、異世界日本に食料等販売したいと思っておりますが…
いかがでしょうか?カオル様」

「はぁ」
「カオル様の件や異能力については、私どもの部所の者には説明済みです。お話を通して頂けませんか?」

「自分の一存では……とりあえず」

ラージバーをだす。

「この取引の後、こちらの世界へ来てもらえます?」

「はい!喜んで!…ではこちらはお納め下さいませ。あとカオル様」
後ろの男性がケースをあけて渡してくる。

「当方からの贈り物ですわ」

中身を見ると…携帯電話、通帳、実印、パスポート、在住証明書等…
つまりこちらの身元がないと作れない物が多数であった。

「え?これは」

「カオル様はこの世界では死んで身分がなさそうでしたので…お使い下さい」

「助かります」
深々と礼。

「なにか必要な物ございましたら、私共にご用命下さいませ」

「はい…ではとりあえず行きますが準備は…?」

「何時でもよろしいです」

部下からトランクを受け取り、
カオルは世界扉を…

== 副司令執務室 ==

くぐると見慣れない方が。

「田中さん丁度よかったわ。
こちらの方は内務省の事務次官の飯田さんよ。
で、財務省のーー」
多数の人物が紹介される。

「「「「「田中様、我が日本帝国はあなた様を歓迎致します」」」」」

「あの…副司令?」

「あんたがいったあと呼んで打ち合わせしてたのよ。
田中さん取引したいんでしょ?」

「はい!」

副司令、先手を打っていた。

この後の商談は長くなるので略しますがとりあえず以下の事が決まりました。

カオルを輸送艦がわりに往復して、日本帝国からは…資材等、
菱形商事からはタイブランド米や、中国産餃子、
ようは日本で安いが人気がない国の食料を中心に大量に、また医療品関係。

レートは日本国側に合わせる形での商談がきまりました。

カオルの携帯メールでやり取りするらしい。
できれば毎日、最低でも二週間に1回との事。

田中嬢ほくほく顔で、技術情報にも興味持ち始めてる。

現実世界にレイバーでも、作るつもりなのだろうか?
とりあえず本日の商談を終え、
帰る日程を決めたので15日に送る予定に…
一回帝都に行くらしい、
斯衛から護衛がでるから安心と。

副司令には買ってきたのを渡し、もう遅いので翌日に。

………
カオル報告

今日もなにもできんかった…




寸劇風後書き

作者「いやぁ…あらたなオリキャラとうとういれちゃった…」

田中「田中玲奈といいます。皆様方おひとつよろしくお願い致します」

作者「一応、彼女は登場予定ありませんでした、
また現実世界をそこまで絡ませる予定ありませんでした」

深々とお詫びする作者。

作者「当初いない人物でしたので外見はモー娘の田中れいなさんを想像して下さい。
彼女にGカップを与えた…と思って結構です。バリバリのキャリアウーマンだけどオタコミケ大好き…ですね。

ゲストで終わるかも知れないですし、準レギュになるかもしれないですし…」

田中「で私が生まれたわけは?菱形商事も」

作者「はじまりは、ラージバーでした…で、
現実世界にもっていって換金しちゃえば活動資金になるじゃん…で。

しかし、換金できる場所を探してたら、あ…となりました。

日本国内では身分証明書が必要…ようは盗難対策古物商の扱いになるからです。
また必ずロット番号やロゴ等を管理している…
ですので日本国内では手詰まりになりました。
要はカオルがいったら絶対に捕まる状態に。

中国や韓国や裏ルートとの助言もありましたが…
カオルは諜報部員のように詳しくないのでありえませんでした。
ですので…必然的に田中玲奈様が生まれたわけです。現実世界の協力者です。

本来はサブタイトル通りお兄ちゃんと呼ぶ存在出現の話になるはずでしたが…
多分皆様方もそう思ってたでしょう…」

??「で、あたしは何時でるの?」

作者「………展開次第…近日中……」

すんません…結果プロット完全崩壊してました…
先に調べてたらなぁ…と思ったこの頃…

H24年4月11日改稿

スフィンクスを挿入の形ですね。

あとは…あんまり変わっては無いと思います。

H25年1月改稿



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