第91話『PD編7 再びPDの世界へ… ジアス戦役』



=パワードールの世界=


オムニ独立戦争終戦から…約4年後の再び争乱の時…

まず終戦後の話からすすめよう…

地球派遣軍の吸収したオムニ軍、
政府は軍事維持費を抑える為に、
膨大に膨れ上がった軍事力を削減しなければならなかった。

まず兵士達の予備役化、
また軍用パワーローダーの民間転用等も含まれている。

地球派遣軍の開発したTS-3系列はコストパフォーマンスに優れた為に、
開発中のX-4までの繋ぎとして採用され、
X-1系列及びX-3系は民間機へとなっていく。

また同時に戦時態勢だった各部隊編成も、
惑星オムニから地球へ侵攻するわけでもなく、
治安維持目的に縮小され、

同時に終戦の立役者でもあった第177特務大隊も縮小され、
第1、第2、第3各中隊は解散され、
ドールズ隊員も各々が高評価され、元の抽出部隊へ復帰したり、広報部へと所属が移されたり等、
アイドルマスコット的な運用…講演会や歌を披露もされたり等していた。


だが…
小都市グラデンで暴動が発生する…

発生背景は新移民の地位を向上要求に端する。

2535年に独立戦争は開始されたが、
その翌年から到着の移民船団は在地球軍施設で解凍を行い、
着々と地球軍の勢力拡大につとめていた。
だが2540年に停戦、地球軍側勢力圏で生活していた人達が再びオムニ政府側に合流する事となり、

更に実用化された超光速航法で移民が行われるようになってきた。

そうすると旧移民は面白くもない…
片方はコールドスリープで苦労して移民し、
惑星開拓し自治でもって生活をしようとしていて、
その権利を阻害しようとした地球との独立戦争を苦労して勝ち抜いたのに、
片方はのうのうと移民してくるからだ…

各地で主に旧移民2532年に移住した人々から、新移民に対する偏見や差別化が横行し始めた。

最初はイジメ…不売…
無理もないだろう…開戦した経緯が、経緯だから中々人々の意識は改革できない。

オムニ政府は差別化に対して、法令で禁止等手をうつが…
新移民側の相互補助のコミュニティが結成しはじめてきた。

新移民側は新移民側で到着し解凍処理を受け起きたら…地球本国が保障していた権利に介入し、
先代移民の反発くらい戦争が発生し地球が負ける事をしり、

それに起因して何故か先代移民達から差別、迫害を受けはじめたからたまったもんじゃない。
俺ら、私達が何をしたと…


そして…とうとう西暦2543年7月グラデンの暴動が発生した。

小都市グラデンの暴動に端を発した騒動は六ヶ月も続き、
各地に飛び火し反政府勢力が乱立する結果となった。

オムニ政府と軍部はこの事態を可能な限り流血を避けて解決しようとしたが、
オムニの利権を掌握したい一部の産業と、
さらに暴動を起こした勢力が合流、
そして地球軍残党や一旦はオムニ軍に迎合した地球軍や反政府勢力が合流、
地球至上主義集団ジアスを組織した事で、
終戦以来3年に渡って護られていたオムニの平和は再び戦乱の渦の中に飲み込まれる事となった…

騒動から次第に武器を使用した内戦化、
そしてさらなる激化により、戦争の覚悟を決めたオムニ政府は、動員令を発令し、
平時編成から急速戦時に切り替え、
産業力の再分配、軍事開発の増補、予備役の召集、加速度的に進行して、
かつて独立戦争を戦いぬいた強力な戦力へと変貌をとげる。

一時期は鎮圧傾向に向かったが、
2544年2月に到着した移民船団の主力部隊の指揮権委譲に成功し、
ジアス側が勢力を盛り返すと、
オムニ政府は総動員令を発令した。


そして…第177特務大隊、かつて独立戦争でオムニの勝利を決定的にした、
パワーローダの開拓者達。

独立戦争の趨勢に多大な影響を与えたこの部隊は、
一方で戦術面、運用面における研究部隊でもあった。

軍首脳は当初一般部隊によるローダー運用が広まり、
再編成には消極的であったが、

ハーディによる精力的な活動により、再編成される事となった。

ウエディングマーチと呼ばれるプロジェクトにおいて、元第177特務大隊第三中隊、通称ドールズは、
ハーディ・ニューランド海軍大佐の元に召集される事となる。

……

西暦2545年1月5日2時

「よいっ…しょ?」

カオルがパワードールの基地の楔から世界扉を潜ってきたが、人気がしない…

(基地閉鎖になったのかな)

オムニシティの場所は変わらないので、
とりあえずそっからのデーター探しからになるだろう。

建物から外にでると…基地がやっぱり閉鎖になっていた。

同日3:00

=ドールズ基地ブリーフィングルーム=

ブリーフィングルーム内には26名のドールズ達が召集されていた。
また他に支援部隊の隊員も到着し受けようとしている。

部隊司令となったハーディ・ニューランド大佐が入室、
ブリーフィングが始まる。
「諸君、情報部から、北部戦線の要と言える丘陵地帯の一部が、
敵の砲撃によって崩壊し1月4日1900頃制圧されたとの報告が入った。
そこで敵が制圧している6つの兵器塹壕の内、4つ以上撃破し、
友軍の予備兵力到着までの間、北部から南部への敵機突破を防いでもらいたい。

北部戦線は激戦区の一つであったが、
両軍とも著しく戦力消耗した為に休戦状態となっていた。

戦火の幕が再びきられたのはついこの間の事だが、
この戦いで主導権を握ったジアス軍はまず、
フック丘を制圧し戦線に穴をあける事に成功した。

これに応じて北部にいた敵部隊が南部への進撃作戦を開始した。
そこで我々はこの丘に急行し兵器塹壕に潜伏する敵を撃破して丘を奪取。
更に北部から進行する敵部隊を、
南部から来る友軍が到着するまで食い止めてもらう。

友軍到着時刻は5日1100頃の見込みだ。
対して敵側の増援は5日0830頃には本隊が、フック丘に到達できるだろうとの予測だ。
本隊がフック丘に展開した後では我々ドールズとて厳しいものになるだろう。

その前に奪取し、敵を迎えうつ!!

さて…フック丘だが、
6箇所ある兵器塹壕を繋ぐ塹壕路は、
北部に飛び出すように掘られており、その周りを柵が張り巡らしてある。

北側の2箇所と中央1箇所の中間あたりでは敵の攻撃が集中するだろう。
突撃するなら相応の覚悟が必要になる」

「敵兵力は?」

「情報部からの資料によると丘を制圧した敵部隊は、装甲歩兵部隊が約1から2個中隊と、
砲兵部隊が1個小隊が確認されている。
北部に展開している敵守備1個大隊規模には、
装甲歩兵と攻撃ヘリ以外の存在は確認されていないとの報告が入っている。

更に本隊は地形的に車両は難しく、PLDとヘリのみが先行して830に到着予定との情報だ。
車両は翌日の模様だから無視はしてよいだろう。

本隊の規模は1個連隊規模との情報だが、情報部に毎回騙される身だ。そんなに信用はするな」

「ですよね〜」

「今回の編成及び作戦だが…まず他隊からの支援砲撃部隊として第213砲撃大隊第7小隊ステルスジャガー、
第122砲撃大隊第3小隊ウオルフセイバーズ、M151が計4両。

輸送機部隊としてお馴染みの第11輸送小隊ナイトホークス、
第13輸送小隊レジェンド、C559が計4機。
戦闘機小隊として第206要撃小隊ライトニング、F231が計2機既に到着している」
と各支援部隊員を紹介しながら…

「各部隊の給油搭載後0430には当基地を離陸、
戦域に向かい、0700には戦域エリア到達、空挺降下可能が0740になるだろう。

次に編成及び作戦だが…
まずSilverFoxは高々度降下、ポイントデルタに0740に降下。
17機で主力とする。
Fox1、ヤオ、X4S1号機。
Fox2、タカス、X-4S2号機。
Fox3、ジュリア、X-4S3号機。
Fox4、ファン、X-4S4号機。
Fox5、マフィル、X-4S5号機。
Fox6、アリス、X-4S6号機。
Fox7、セルマ、X-4S7号機。
Fox8、ライザ、X-4S8号機。
Fox9、アニタ、X-4S9号機。
Fox10、マーガレット、X-4S10号機。
Fox11、エリィ、X-4RR1号機。
Fox12、コウライ、X-4+C8号機。
Fox13、ジュリィ、X-4+7号機。
Fox14、ミリセント、X-4+8号機。
Fox15、アヤセ、X-4+C9号機。
Fox16、フェイス、X-4+10号機。
Fox17、フレデリカ、X-4RR3号機。
以上17名。
Foxキャリー1にC559エリオラ、キャリー2及びキャリー3をレジェンドが担当。

GrayHoundは強襲降下で南西から、T6またはT5を目指してもらいたい。
0740降下完了。
Hound1にミチコ、弾薬稼ぎでX-4R58号機、
Hound2にマーク、X-4S11号機、HoundキャリーにAC17セシル。

BlueWolfは同じく強襲機にて南東からT4を目指しもらいたい。0740降下完了。
Wolf1にハンナ、X-4R59号機、Hound1と同兵装だ。
Wolf2にエイミー、X-4S12号機。
WolfキャリーにAC17メリサ。

支援砲撃部隊として
SugarCaneステルスジャガー、エリア8-7に0740に展開、

CandyStoreウオルフセイバーズも同じくエリア8-7に0740に展開、
Sugarキャリー及びCandyキャリーはナイトホークスが担当。
CandyStoseは地雷弾装備兵装だ。

AngelWingはエリア8-7にて制空権制圧を行って貰う。到着予定は0750、
Wing1マリー、
Wing2リサ、

CannonBallにライトニングが担当、8-7にて制空権制圧で到着予定時刻は0740だ。

以上だ。各員の奮闘を期待する。解散!」

……

再編成されたドールスは、ブランクをうめる訓練の後、
全土にジアス側の事故で蔓延しかけたBC兵器のワクチンデーターの奪取に成功、

第三師団を悩ましてたゲリラの活動をとめ、
ジアス主力部隊を完膚なきに叩きのめしたり、
大統領救出作戦等をし…
輸送部隊の調査等を敢行した。

また守備に対しても集結前の兵力で空港をまもりきるなど、

潜入、強襲、拠点防衛等様々な作戦を人的ロス無し生還率100%でこなし、
ほぼ成功を収めていた。

(あれか…)

基地が見えてきた…
基地の建物にはローダーに天使が抱き着いたイングシニアが描かれ、
O.M.N.I177esc Detachment of Linhted Line Service と表記されていた。

再結成したドールズの基地だ。
建物に侵入し世界扉の楔をうちこむ…

楔を打ち込んだあと機体情報を取得しに向かうと…

F231が4機、C559が5機、AC17が2機タキシングしていた…
(あっ、作戦か?)

滑走路に入った機体がエンジンを吹かして滑走にはいる。

カオルは急いで思わず取り付いた…

F231、C559、AC17…
共に型番からわかるようにF221、C556、AC15の後継機である。
合流した地球派遣軍の技術が流入しまた3年の歳月で開発され、
飛躍的に性能が向上した。

性能以外で特筆すべきはC559及びAC17だろう。

C559は大型化した軍用パワーローダーに対応する為に大型化し、
搭載能力も落ちてはない。

だがAC17は対地強襲機という面で元々大型だった機体をこれ以上大型化できず、
かつ性能が落とせないが為に、
搭載機数が3機から2機に落ちてしまっていた。

その為特殊強襲作戦面で使用するドールズ以外では出番なくなってが…

だが対空ミサイル回避能力の向上等後継機の名に相応しい仕上がりとなっていた。

以前ドールズ達が使ってたAC15及びC556は後方に…F221は完全退役となった。

兵器の更新が早過ぎる気もするが…

とりついた機体には…
(自走砲…M151か)

進化無しでハズレと思うが、ひょっとしたらで取り付くと…
地雷散布弾が装填されていた。
(あたりぃぃ〜)

取得して…まだ余裕あったので次のC559へと…
上空10000mの高空巡航飛行へ移っていたためジャンプ気味に取り付く…

機内にはローダーが収納されていた。

早速取り付く…

取り付いたローダーだが、X-4シリーズの機体なのは判っている。

第一次独立戦争時に運用されてた、
軍用パワーローダーのオムニ軍のX-3シリーズが民間機へとなったのだが…

独立戦争が終わり平時少数編成になった為、
約4年もたつと全機が退役し、
X-4シリーズへとさしかわる事になる。

X-1及びX-3シリーズだが、
退役後民間等に卸す事になった。
1番の問題点であった操縦制限であったが、
装甲部分等を撤去して身体を動かせるスペースが空き、
操縦席も簡易位化等の改造をうけ解決させ、
またハードポイント封鎖等の処置をされ、作業用や民間へ流されていった。

一時的に地球軍で使われてたTS-3が全軍に行き渡るが、
次に運用されるようになったのが、
PD-701の機種番号がふられる、X-4シリーズ…

特殊部隊よりの設計性能であったX-3シリーズの問題点を改善し、
より一般部隊での使用を容易にするために様々な改良を加えられた。

地球軍のローダーであるTS-3シリーズ技術からも流用し、

まず一点目にコクピットの大幅仕様変更がある。

背部から乗り込む形だった仕様を胸部に変更、
バイク型からシート型へと変更になった。
やっと一般的なロボット機体になったのである。

これにより身長制限、体格制限等が事実上廃止され、一般部隊にもより多く配置される事になった。

また長時間単独行動可能なように大容量バッテリーが搭載され、
稼動時間があがった点もある。

またポケットが追加されたのが大きい。
それまでは装備弾薬等はきれたら、
除装か、手持ちで携行するか、他機から補給をうけるか…
の三卓だった。

ポケットが追加されたことにより継続戦闘可能時間が伸び、
また選択肢が増え、様々なオプション兵装が開発される事となる…

また大型化した事によりX-3系統では装備不能であった120mmキャノン砲も使えるようになる。

生産問題にも解決しX-4は一般部隊にもスムーズに配備されるようになった。

だが配備された部隊がジアス側に部隊ごと合流する事態が発生した。

皮肉にも次世代シリーズのX-4は、初実戦がX-4と同機種同士の戦いになってく。

急遽技術的アドバンテージを求めたオムニ軍は、X-4+、愛称ハーディの開発に成功、
ドールズに先行配備される事になる。

その為機内にはX-4はなく、X-4+だった。

X-4+はX-4の性能向上型でフル装備でも、
クリーン状態のX-3Aの機動性能を上回っている。
X-4+をベース機にした格闘戦特化型X-4+Cと電子戦特化型X-4RRも機内に存在した。

X-4+Cは、それまでのC型同様格闘戦に特化し装甲強化、機動力強化な改造を施されていた。

X-4RRはハードポイント等を徹底的に廃し、電子戦に特化した設計で、
その戦闘能力は携行火器に限られていた。
そのRR型は軍の戦略構想には合わず、今のところドールズでしか運用されてない。
またC型も射撃戦略重視になった今、一般部隊には配属運用されないだろう…

そして機内には更にX-4Sもいた。

X-4SはX-4シリーズの最終発展型で非常に高い機動力と分厚い装甲をもつ。

……

7:00
戦闘エリアに進入するAC17、
『こちらAngelWing、作戦エリア上空にて、敵機確認』

F231がFK17に襲いかかりにいく…


7:35
AC17の2機が先行して戦域に侵入開始。
「ターゲットエリアインサイト!GrayHound各機しっかりつかまってろ少々ゆれるぞ」
急降下し、地表から約30m程のところを這うように突き進む。

「さぁ…敵さんのお出迎えだよ。ダンス踊るから吊り革にしっかりと掴まっててね」

『お手柔らかにな』

正面から対空ミサイルが迫ってくる。
「あらよっと」
回避しながらスクランブルポットにつられたミサイル。

「またまた来たわね」
引き続きスクランブルポットでかわし…

「Houndリーダー、目標地点をT5の兵装塹壕へとする」

『了解』
更に2発かわしながらミサイル発射地点近辺の兵装塹壕へと…

更に2発のマシンガンもかわしつつ…

「シュート・ナウ」

強襲機から降下し2機とも着地成功、
強襲機は自重が軽くなった反動を利用し、
一気に高空へと離脱してく。

もう一機もローダーの投下に成功した一気に高空へと…

カオルは離脱しジアス軍へと向かう。

……

塹壕内にプロープを投擲。
「いるいる…」
対空ミサイルうってきた対空車両4両の他にX-4が2機、X-4Rが1機発見した。
T4の塹壕内にも同数の敵を発見、データーが送られてきた。

続けて煙幕を投擲、射撃視界を防ぐと…

潜伏ができるように周りからレベルが低い塹壕に向かい一方的に射撃を加え…
105mmキャノン及びグレネードにより塹壕内は制圧に成功した。

……

フックヒルに迫るジアス軍機…

TS-3、TS-3C、X-4系列…XJ-1等の混合で押し寄せて来ている。

TS-3は独立戦争時のオリジナルと違い、大量生産されたTS-3の強化改造施した機体だが…
いかせん形遅れ感がしないわけでもない。
ただポケットの概念を入れられる余裕もあり、一時的にはジアス側の主力となっていた。

TS-3Cも同じく独立戦戦末期に登場したTS-3Cの改良型となり、
格闘戦能力においてはX-4を上回り、
同系統においては配備数の少ないX-4Cでないと対応ができない。
かなり優秀な機体といえた。
更にX-4+よりも格闘戦能力は上という…

だが射撃主体と化してる時代の風潮についてけず…
特に接近中射撃を受け回避せざるえなくなり、接敵する前に沈められ、
被害が馬鹿にならなくなった為に戦場から消える運命となりつつあった。
ポケットが導入された事により、
臨応射撃できる武器を携行するのが、
常識化されてきたからであった。

TS-3シリーズのロールアウトが、独立戦争時にあと3箇月早ければ戦局は違った筈であり…
悔やまれる話である。

多分この大攻勢に一時的に引っ張られてきたのだろう…

ジアス側にX-4系列がいるのは配備された後に寝返ったオムニ軍部隊からもたらされた。

ただ蜂起直後にR型に関しては仕様変更もあり、
若干オムニ軍側の方が性能がよい。

今ではジアス側の主力兵器となっていたが、
XJ-1がでるに従い主力の座を譲りわたしていくのだろう。

そしてXJ-1…
OMI社から供給されているジアス側の最新鋭の機体であった。

X-4Sとのコンペに敗れてジアス側に向け販売される事になった。
安定した性能、低価格とX-4Sとは違った意味での汎用性を求めた機体で、
機動力こそX-4+に負けるが、総合面では上まっていた。

更にXJ-1RとXJ-1Aもいる。R型は偵察型だがさほど性能が極端にというわけでもなく、12に落ち着いている。
だがポケット数が4つの状態で、X-4R型を上回り…まぁある程度の成功といえた。

XJ-1Aは白兵戦能力が87とX-4+C型の84を上回っていた。
つまりクリーン状態のX-4S以外では危険…
クリーン状態のX-4Sでも被害を覚悟しなければならないだろう。

時代の風潮は射撃戦なのだが、
大量のXJ-1Aで被害を受けても特攻して殴りつける…
損害無視を目指しているのかもしれない…

また先程戦域へ向かったHT21小型ヘリの他に、
HC11汎用ヘリも見える。

両方ともドールズ達の天敵といえるヘリであり、
特にHC11汎用ヘリは機動力も高く、索敵範囲がが広く戦場にとって脅威的な存在であった。

PLDの大型化はヘリによる発見を容易にしてしまった。
高空からの索敵により、敵の索敵外からの索敵が容易になり、
今では戦場ではいち早く狙う標的といえる。

本来であれば対攻撃ヘリや対空車両の出番であろう…

だが空挺作戦等特殊作戦部隊に同行できる車両やヘリがいない。
その為対空兵装をPLDにつむ苦肉の策で凌ぐ形になった。

ほったらかしてるとミサイルの集中攻撃の発端となる要注意的存在といえた。

……

機内のサイレンが赤く回り始める。

「機体起動…」

スタンバイからアクティブへと機体modeが切り替わる…

『Foxリーダーより、各機、最終チェック』
機体チェックを走らせ…コンプリート。

「Fox4レディ」

『Fox6レディ』

『Fox7レディ』

『Fox11レディ』

『Fox17レディ』

『Fox2からFox1、Allレディ』

『Fox3からFox1、こちらもレディ』

『ready確認、間もなく作戦中域』

C559の後部カーゴハッチが開き始め…
赤い警告灯で光る機内に青い光がさしこんできた。
モニターにREADYと赤く表示。
『降下開始10秒前9、8、7…』
ダンディな声でC559機長からのアナウンスが流れ…

『2、降下開始』
緑の文字でGOOD LUCKと表示、
機内にいた私達の6機が1秒間隔でカタパルトに押し出され、
一斉青い空に背面から飛び出した。

高々度から空にダイブした機体を操り、
背面跳びの要領で前面が下になるように降下してく…

……

カオル報告

戦場までついでについてきちゃいました。




寸劇風後書き

作者「という事でフックヒルへと突入する前ですね」

ナギ大尉「あれ?…改稿前だと…」

作者「それは突っ込まない!」

ナギ大尉「はいはい。確かに作戦終了後までいってたのは内緒で」

作者「orz…まぁ確かに文字制限等次話が微妙に文字少ねぇなぁ…
で入れ込むかで…いざ入れ込んだらページオーバーで四苦八苦。
見せ場は次話に〜になりましたが…」

ナギ大尉「さて次回、PD世界から再びメタルマックスの世界へ…お楽しみにぃ」

H25年6月改稿



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