第115話『タケル、207訓練小隊B分隊と…』


2001年10月23日

side〜タケル〜

この世界でも純夏と結ばれた…

「タケルちゃん…痛かった…」

「ごめん」

「でもうれしい…この世界でも結ばれて」

「ところでさ、純夏……この世界っていうと…
前の世界の事も覚えてるのか?」

「うん。で、悲しかったから、カオルって人を呼び込んじゃったみたいなの」

「そうか…」

「でも呼び込んでよかったぁ……タケルちゃんとこんなに早く…」

「純夏…」

キス…舌を絡め……

「あ、純夏」

「なに?」

「207Bの皆についてなんだけど…」

「いいよ」

「何にもいってない…」

「私だけでなく、皆を救いたいんでしょ?確かに嫉妬はしちゃうけど…
タケルちゃんと結ばれたから、後は結婚で我慢するね」

……

朝方…
先生の執務室に連れだっていく。

「入ります」

「来たわね…とりあえず午後から教官としてついて頂戴。
A-01の皆は…明日ね」

「了解しました。で先生重要な事なんですが、反応炉から人類兵器の情報が」

「ああ、それ?カオルが対策しちゃったみたいよ」

「は?」

「それなんだけど、逆スパイにしたてあげたってお話」

「は…はぁ…」

「ま、この世界に来たばっかりだから、説明に私の時間を使うんだから感謝しなさいね」

「は、はい…」

この世界で5月以降に起きた出来事をサインボードを使って説明してくれた。

(異世界軍…かぁ…)

国連軍の独立統帥権をもった集団として、
独自に動いている事。

宇宙開発、スペースコロニーの開発をして、難民環境改善に取り組んでる事。

そして…

「え??マジですか?先生」

「また異世界語をつかって…本当よ本当」

クーデターは起こったものの、人的損害が0…
そればかりか沙霧さんやウォーケンさんが異世界軍に…

「あら??こら白銀……鑑…」

「は〜い」
グワシャ

「ヒブゥ」
ピクピク…

「なにほうけてんのよ…しっかり聞きなさい」

(だってよだってよ…)

殿下が結婚済みだって事。しかも相手がカオルという人物…

(変わりすぎてるだろ〜〜!!)

「こんだけ違いすぎるなら記憶のアドバンテージはもうないわね〜
天災とかおこらない限りはね」

(天災?…あっ)

「先生!!近日中に天元山が噴火しますよ」

「あら?さっそく役にたつのね…いつよ?」

「12月3日ですね…」
「間違いなく2回ともあったのね?」

「はい。一周目は不法滞在者が避難せずに、吹雪を壊す羽目で2週間くらい営倉入りに、
二周目は強制疎開で帝国軍首都師団が反乱起こす契機になりました」

「反乱の目はないかけど…そうねあそこら辺は微妙だから、
異世界軍にはなしておくわ」

「ところで地震はどうします?」

「それも近日中に?」

「いや…2年後ですね…
2003年の5月と7月に宮城県で震度6強がおき、第二帝都が駄目になりました。
復旧中の9月頃北海道の釧路十勝工業地帯が震度7で壊滅し、
国内生産が4割減となり、
その結果日本帝国は12月には北海道と、
東北北部3県以外は失陥した結果になりました。
冬将軍でなんとか維持できましたね…」

「地震だけどG弾は使われてないわよね?」

「えっと…2004年2月までは使われないです」

「なら地震は使われるまで記録をまとめて提出しておきなさい。
流石に被害が大きいから無視はできないわ。
今年のはないのね?」

「でっかいのは今年はないですね。
台風は?」

「台風は…BETA戦次第で如何様にも気象条件かわるからねぇ…それはいいわ…
じゃあ質問は?」

「異世界軍に関してなんですが…」

「そうね…A-01入隊時に説明うけた方がわかりやすいわ。だからパス」

「はい…」

「そろそろ時間ね…
じゃ、昼飯とったら教練に参加しちゃって」

「はいっ!」「は〜い」

(まりもちゃん…)

……
BETAとの初陣で、武装が訓練模擬弾で囮になってたが、
大破してしまった…
死の恐怖を味わってしまい…

「白銀少尉」
振り向く事はできなかった。
「少しは落ちつかれましたか?お気持ちはわかりますが、そろそろ―」

「ほっといてください!」

「それにしても…派手にやられたわねぇ…これだけやられて生きていたんだから、
たいしたものよ…」

まりもが武をはげましてくれていた。
機動だけで皆を助けていた事、
白銀の変わりはいない事、
臆病があってもよい、怖さがあってもよい、
生き残り為せる事があるなら最後までやる事と…

まりも自身の初陣で漏らしてしまった失敗談を語り…

「自分の失敗を笑って話せるようになる頃には、
白銀が失ってしまったのも、また見つかってるはずよ」

(俺もいつか…まりもちゃんの様になりたいです。本当に尊敬しています)

「ありがとう…まりもちゃん」

(あっしまった!)
階級抜きで接してくれはいるものの、叱責されよう…

だが反応がなく、怒っているだろうかと…
「ありがとうござ―」
礼を言いながら振り向き…

「え?」

顔の先にはまりもが見えてなかった。
くちゃくちゃ。

先程まで確かにまりもちゃんがいた筈だ。
鉄に似た匂いがする。
くちゃくちゃ。

ゆっくり顔を上げると、両足が地面から浮いていた。
ぽたぽたと赤いものが足元に溜まって水溜まりになっている。

顔をまりもの爪先から上半身へと向ける…

服には赤い液体が縦についている。

更に上半身へと…

まりもちゃんの顔は…美貌が…
表皮がめくれ中身が見えていた。

脳みそが頭蓋骨の支えをなくして見えていて、
寸断された箇所から地面に落ち、
片方の眼に繋がる筋肉が骨の支えを無くし伸びきっていた。
血はもう吹き出てはいない…

「ぅ…ぅあ…」

くちゃ、ドサ
兵士級が噛み切り、重力に負けた身体が地面に落ちる。

落ちた衝撃で眼が切れた筋肉ごと地面に転がり…

兵士級の歯の隙間からまりもちゃんの髪の毛が隙間からでていて…

「うああああああ」

……

まりもちゃんが死んでしまい、
辛くなって逃げ出した先の世界でも、
レストランで奢りで慰めてもらい、別れた翌日…

『容疑者の証言通り、殺害されたのは神奈川県横浜市在住の教職員、神宮司まりもさんであることが確認されました』

(は?)

『神宮司さんは横浜市内の学校法人白陵柊学園で…』

(なにいってんだよ?)

『神宮司さんは、機械に頭部を巻き込まれ…現場は、この世のものとは思えないほど凄惨な状態であったということです』

『恐らく遺体を粉々にして、証拠を隠滅するつもりだったのでしょう。ですが、途中で歯車に挟まって動かなくなったから逃げた。短絡的な犯行です』


……

「うわ…そうだったんだ…」

「純夏…リーディング?」

「うん……今の消す…きぼちわるくなる…」

「だな…今でも…さ……ところで純夏、お前の仕事は?」

「博士の助手、その内A-01入隊なのかな?」

「成る程な…お互いがんばろうな」

「うん」

PX…
207B訓練小隊は見えない…

「はい、あ〜ん」

「あ〜」
パク

「おいしい?」

「うんめぇぇぇ…しかも天然物かよ」

「そういえばそうね〜」

京塚のおばちゃんの腕もあり、至福の味…

ほどなく食べおわり、純夏とわかれ、
午後の教練に参加する前に、教官室に立ち寄る事にした。

(まりもちゃん…)

「失礼します」

部屋の中には…

「白銀武中尉、お待ちしておりました」
(まりもちゃん……生きている……)
涙腺が緩み、涙が…
「私が渚まりも軍曹であります」

「は??……神宮寺軍曹でな…く?」

「神宮寺は旧姓です。今は渚まりもであります」

(き、き、旧姓?……)
涙が一瞬でひき……

ウ、ウン
咳ばらいをし…
「じ……渚まりも軍曹、つかぬ事を伺うが…いつ?」

「つい三日程前、式をあげ、変わりました。連絡渡ってなかったでしょうか?」

「あ…いや…」

(く、くる前にか…)

「おめでとう…祝福を……」

「ありがとうございます」

「と…、まりも…ちゃん年上ですから階級抜きに敬語はやめて下さい」

「は…?まりも…ちゃんですか?…あと軍にいる以上は…」

「命令です」

「上官命令ね…わかったわ…
けど、もう人妻だから、まりもちゃんはちょっと…」

「昔の恩人にまりもちゃんという方がいるんですよ。
だから、言いそうなのでそういった呼び方に…」

「はぁ…わかった…良いわよそれで、けど他の人がいる時には階級でよんでね」

「はい。まりもちゃん」

「で…白銀君、午後の指導の事?」

「ええ、俺が主にみるのは戦術機の事になるので、
総戦技演習まではまりもちゃんが見てください。
俺はあくまでも補佐的な役割で口だす程度になります」

「わかったわ…じゃあ行きましょ?白銀君」

廊下を連れ立って歩き出すと…

「まりも〜」

「あ、あな……カオル大将閣下」

「と、こちらの方は?」

「今日から教官として指導される、白銀武中尉であります」

「ああ、君がA-01に入隊予定のね…私は渚カオル。
異世界軍の責任者にして、まりもの夫さ。よろしく頼むよ」

(おっと〜〜!?!?)
しばらくほうけていた。

俺がいるのに、目の前でラブラブ光線というか…
新婚ほやほやの雰囲気にあてられ固まって…

(…まりもちゃん……幸せになったんだな…
前の世界でも前々でも、元の世界でも結婚のけの字も聞かなかったのに
…しかし若そうだなぁ…)

ン、ンン
咳ばらいをし、
「白銀武中尉であります。閣下…よろしくおねがいいたします」

「ああ、よろしく頼むよ。あと閣下はやめてくれ。普通にカオルでいいからさ」

「わかりました。俺の事もタケルでよんで下さい」

といって、別れ207B訓練小隊の方へと向かう。

「はぁ…」

「どうしたの白銀君?」

「い、いえ…」

(なんか未練たれるな…知ってる人が結婚するとな〜)

グラウンドに着き視線を感じながら…
「小隊集合!!」

駆け寄ってくる委員長、彩峰、たま…

(たま…)

……

最後に会話したのは…

『作業中の私たちを守ってくれてるんだよ!』

「そうだったのか…?で、さっき冥夜が言ってた爆破って?」

『データを呼び出して確認して!みつるぎさんが合流した時、更新された筈だよ!』

が最後だった…その後は…
あ号が霞を介してコンタクトをとっていた時だ。

『否定する。人類が生命体である証拠は存在しない。
したがって命を奪うという表現は不適切』

「ふざけるなっ!!人類はおまえ達の様な作り物じゃない!!」

『上位存在はオレに問う。人類が自然発生した生命体であるという根拠の提示を求む』

「なんだと…?」

『兵士級に再利用される最新の標本を提供する。証明せよ。
これが生命体があるわけがない』

触手のひとつで何かを持ち上げた。

吊るし上げた触手は…
たまの上半身だけの存在を持ち上げる…
見るに無惨な姿と化していた。
胸部から下の辺りで潰されたのだろう…
肋骨がおれて、内臓がほぼ無くなり、
背骨の途中、腰から下が無くなっていた。

「…ぉ…ぃ…」

『証明せよ』

たまは完全に死んで目の前に存在していた。

「何で…だよ……だって…まだ…ここには…っ…冥夜、おまえ…」

『タケルすまない…』

……

委員長や彩峰は死に際や死体を見てはいないが同じく戦死しただろう。

そして…冥夜…

……

あ号に侵食され…
『頼む……』

「……なんだ…冥夜?」

『撃ってくれ……タケル……』

「……冥……夜……」

『影として生を受けた私が……斯様な死に場所を得ることは……
身に過ぐる栄誉だ』

「冥…夜…」

『今ここで果てるのに、何の迷いがあるだろう……
だが…ひとつだけ…この世に未練があるのだ…
お願いだ…タケル…いまわの際の我儘…どうか…聴き入れてくれ……
せめて…せめて…最後は…』

「ああ…なんだ、冥夜?」

涙をこぼしながら…
『愛する者の手で…そなたに撃たれていきたいのだ…』

「…冥…夜…」

『私の生涯が…たとえ…影としての生でしかなかったとしても…
そなたが…そなたが生き続け…私という人間が存在したことを…
御剣冥夜がこの世にあった事を…覚えていてくれさえすれば…
私は…幸せなのだ……
墓まで持って逝く…つもりだったのに…私の…弱さを…ゆるせ…鑑…』

独白に躊躇してると…
『うあああぁぁぁぁ!』
「冥夜!」
『あぁぁぁぁっ―撃ってくれタケルッ……
私を……奴らの慰みものに……するでない……ッ!!』

「ぅぅー…ぅっぅー…冥夜ーーーぁ!!」
トリガーを引き発射される荷電粒子砲…
そのかがやきは冥夜の乗る武御雷ごとあ号目標を…

……

「207小隊集合しました」

「よし、紹介しよう。新しく教官に就任された白銀武中尉だ。
これよりしばらく貴様らの教練の補佐をして頂く事となっている。
…白銀中尉、ご紹介し……どうされました?」

「ああ、すまん目に埃が入ったようだ…」
涙が出てた…ポッケより出したハンドタオルで拭う。

「大丈夫ですか?」

「ああ…中断させてすまんな」

「ではご紹介しま―」

「あっ、大丈夫です。せん……副司令より聞いていますから。
こちらから榊 千鶴、御剣 冥夜、珠瀬 壬姫、彩峰 慧ですね?」

「はい」

「あとここにいない、鎧衣 美琴ですよね?」

「はい。ただ今入院中です」

小隊の方に向き直り…
「今紹介にあずかった白銀武中尉だ。俺が直接指導するのは総戦技演習後となる。
それまでは渚教官の補佐をすることとなる。…と仕事の話はここまで…

実は、俺は君らと同い年で、教官というのも今回が初めてだ。
渚教官を手本にするっうのは君らと一緒だ。
だからさ、固くでなく気楽にさ頼むよ」

「中尉…他の者にしめしが…」

「まぁ公の場ではなく、訓練やプライベートの場ではそういった態度で接します。
でないとチームの信頼感得られませんしね…
というわけでよろしくな」

「「「「はい!!」」」」

「さて、…俺の実力みて見たいと思うかもしれんよな?
あと君らの実力もみてみたいしな…
挨拶てがらナイフによる格闘戦といこうじゃないか」

……

ナイフ格闘は毎周行っている。特に冥夜の腕がよく、
一周目は来たばっかりでコテンパに伸されたが、
二周目には訓練や実戦等の成果…
(一周目実戦したか?)

「ひゃう…」

考えながらでもたまに勝ってしまったようだ。

「まぁ…頑張れよ」

「はい」

たまは狙撃銃の方でなら今の俺でも平常状態なら勝てないだろう。
勝つにはパニックにおいやるしかない。

…二周目はアドバンテージがあったにも関わらず、
30分闘い続け冥夜のスタミナが尽きるまでは互角だった。
尽きたあとは回復させながら引き分けにしたが…

委員長が準備でき、

「よろしくお願いします!」

「始め!」
号令とともに飛びかかってくるが…

「ふ……負けたわ」

「精進しろよ」

負けてもさばさばしている。
委員長は指揮官として優れるが白兵戦ではまだまだだ。
(どう白兵戦技量伸ばすかか…)

……

三戦目…冥夜…

「なっ!!くっ!!」

「あの冥夜さんが押されてる…」「これは夢?」「やるね」
「すごい…中尉」

「ぐっ」
「勝負ありだな」

刃引きナイフが冥夜の首元に当てられている…
ナイフを引き、

「ありがとうございました」

一礼をし戻っていく冥夜…
列に戻り際に二人が交差するまに…何か会話をしていく。
ぼそっとで聴こえはしないが、読唇から…多分、
「彩峰…油断するでないぞ…」

「承知…」

の会話が交わされたろう…

2周目よりも短時間、僅か2分で決着がついた。

(次は彩峰か…)

2周目ではアドバンテージがあったにも関わらず最後まで彩峰には、
徒手格闘戦ではなかなか勝てなかった。
それは互いに更に高みを目指して相手技量吸収しあう為であり、
今回はそのアドバンテージ分がある。

ナイフを使った格闘戦では勝率は終始8割であり…
(徒手でいくか…)

「彩峰は得物つかうより徒手格闘技の方が、得意分野だよな?」
つかっていた模擬ナイフを渚教官に渡しながら問い掛けると…

「それでいいの?そっちが強いよ」

「ああ、得物はなしでな」

「本気でいく」

「ああ、本気で来い!!」
彩峰、一礼し…

「始め!!」

彩峰との組み手が始まる。

(そこ!!癖はこの頃はなおってないなぁ!!)

隙をとり、腕をきめ、
たまらず彩峰からタップがくる。
「そこまで!!」

「まいった。強すぎ」

「彩峰もな」

「ありがとう。惚れないけど、ぽっ」

「あがっ!」

「ショックだった?」

「はぁ…彩峰……整列!」
並び始める。

「俺の実力は軽くだがわかったろ?
総戦技演習後覚悟しとくようにな…特に彩峰」

「かんべん」

「俺からは以上だ」

「「「「ありがとうございました!!」」」」

「じゃ、渚教官」

「はい」

と午後の訓練は続く…

……

(旧型OS無いかな?)

207小隊のメンバーと格闘戦してみて、
2周目よりも圧倒していた。
12月頃でも身体を鈍らせないように格闘訓練はしていたが、
それでの比較以上である。

比較対象と計れるのは現時点では旧型OSでのシミュレーターだけだろう。

……

旧型シミュレーターでヴォーグル・データーを潜る。

中層突破し…前回でも行かなかった下層、最下層へと…

……

(やはり腕があがっている…なんでだ?)

少し考えこみはじめる。

(前回と違う記憶が入ってきている?確か1周目は…)

鮮明に覚えているのは12月25日まで…と、
誰かを見送った…の記憶を探る…

(確か…バビロン作戦行われたよな…)
霞にかかりはっきりと思い出せない記憶が、
鮮明に思い出す。

2004年2月23日、日本帝国失陥を間に合わすように、
ユーラシア大陸全ハイヴに対する一斉G弾投入が行われた。
その結果…大規模重力偏差という大災害をおこし、
大海崩…海水の大規模移動により、ユーラシア大陸は水没、
日本列島も地球の表面から姿をけした。

干上がった大洋は塩の砂漠、陸続きとなり…
オーストラリア等は壊滅し…

(っう…後は…?)

成功かと思えたが2004年6月、BETA確認。
人類の生存圏は更に縮小、北米アメリカ大陸へとなってしまう。

(俺はその時…いででで…)

これ以降の記憶流入が無理なくらいの激痛がはしり…
血管がきれそうだ…

諦める。

(……2周目よりもやはりパワーアップしているよな…)

……

夜PXにて…

「よう。ここいいか?」

「あ、敬礼!!」

「いい、いい。堅苦しいことするなったろ?」

突然現れた上官に驚く皆…
訓練兵は士官とは違う時間帯にPXを利用しているのだから、
驚くのは仕方がない。

委員長の号令といともに、立ち上がり敬礼をしてかけてくるのを制止する。

一応は俺も返礼するが、そんな面倒なことはこれからはしたくない。

「これからは、いちいち敬礼とかしなくてもいいぞ」

「は」

「委員長固いぞ」

「は?い……委員長??」

「ああ、なんかな…前の知り合いの雰囲気ににててな…
という事で愛称は委員長ということでね。
いいだろ」

「委員長か…良い愛称をもらったではないか榊」

「みきは?みきは?」

「球瀬はたまだ」

「たま?……えへへ〜可愛いのもらっちゃったぁ」

「猫みたい」

「ああ、そうだな」

「で、御剣は…冥夜、彩峰のことを彩峰だな」

「おおっ…良いな…」「僕だけ変わらず…」

「ところで教官、ひとー」

「あ〜タンマ」

「たんま?」

「あ、まての事だ。教官はやめてくれないか?
紹介の時にいったと思うが…そんな呼び方は禁止。
白銀でも武でもいいからさ。同じ年齢なんだし…な?」

「ふむ。わかった武」
「了解〜武さん」
「はぁ…さすが博士の部下なのね…白銀は」
「焼きそば」

「俺の事さしてない呼び方があるぞ〜」

彩峰…俺の事を指さし、
「やきそば……好きだからそれが1番」

「彩峰〜」

「冗談、白銀でよぶ」

「で、委員長。質問しかけたのなんだ?」

「白銀はここにくる前までどんな感じだったの?」

(…お前らと一緒だったさ…そして…お前らは…逝った)

「ここにくる前か…
前の部隊か…負傷者3名で、動ける衛士5名で望んだ作戦は……
まだ俺が教えられる事もあった…
俺自身の力が足りない部分もあった…
その為、一人二人と欠落し…
最後は俺の事好きだという人物を俺の手で撃ち抜く事になった…」

(冥夜…)

「だが最高の部隊でもあった。
…ちょうど君らのようにな…
まだまだ粗削り、磨けば伸びる…
最高のチームになるように戦術機面では教えるからな」

「期待してるわ」「ベットの上で手取り足取り」「更なる高みを」「もっと頑張る」

「これからもよろしくな。
あ、そうそう飯も一緒に食って、質問やらも受け付けるよ」

「わ〜い」

タケル達のよるはふけてく…


……

カオル報告

今回の出番これだけ…




寸劇風後書き

ナギ少尉「また今回もカオルがあんまりでて来ないね〜」

作者「殆ど武側だしなぁ〜ま、最初は説明と…あとはまりもちゃん系か…」

ナギ少尉「結婚?が未練たらたら…で君つけしちゃって…もう奥様いや、愛妻っう感じね。
ラブラブシーンは?」

作者「あんまりやり過ぎると18禁やラブノベネタになりそうだから、……
つうかラブノベ系も甘いの好きだし…」

ナギ少尉「もっとkwsk」

作者「…そりゃ男だから、色々嗜んでるよ。
がSMだけは…目の前でやってるのは連れられて見に行ったが、イマイチっう感じ。
勿論海外のもあるし〜…まそんなとこでこのネタおしまい」

ナギ少尉「次回、タケルA-01配属+未知との遭遇お楽しみにぃ〜」

H25年7月再改稿



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