第124話『カオル不在中の世界では…』


2011年10月28日の夜…
武自室…

「武ちゃん…スンスン…何かいい匂い。どこ行ってきたの?」

「ああ、マッサージを受けてきたのさ」
(普通のな……)

「へ〜どれどれ??」

(のぞいてきてるな…)

「うわぁ…うらやましい…エステまるでお姫様というか、王様みたいね〜…」

みられる前提でもってカオルの体験と記憶を書き換えられていた様であり…

そのままであったら、間違いなくどりるみるきぃぱんちや、どりるみるきぃふぁんとむの餌食にはなった。
または新必殺技が出るかもしれない。

純夏が見た記憶は…

まずは蘭が隙間なく埋まっている風呂に入り、
スクラブにて身体の汚れを落とす…それで45分、
アロママッサージ60分で筋肉の凝りを丹念にほぐし、
純金100g入りのトリートメントを全て使うゴールドトリートメントで60分、
紫外線から肌を護り、肌の活性化老化防止のマッサージ、
ヘアーシャンプー等で45分…

合計195分で3950バーツ、2012年現在で大体1万2千あたりであろう。
超極楽といえるとろけさだ。

リアルの東京で受けるとしたら10万は超えてもおかしくないコース内容であった。
調べたところ純金使用や風呂に入るでないが、
195分だと中野のフェイシャルエステで4万円、
大阪の方で3万円代をみる事はできた…

(カオルGJ、よい仕事をしている)

「あとが闘技場だなぁ…で、これが、お土産」

「あっ石鹸?」

「ああ、向こうのマンゴスチンの香りが良い石鹸さ。
これで一緒に洗いっこしようぜ」

「えっ…」
途端に赤くなりはじめる純夏、
もじもじ照れもはいったが…
「うん!」


2001年10月29日…

(純夏…すべすべだったなぁ…
と…まずは生き残らせるには、あいつ等の任官早めて技量を少しでも高めないとな…)

生き残らせる…
夢を諦めさせ落とすのも手段の一つであろう。

A-01は先生の直属の部隊であり危険な任務が多数ある。

だがそれは武にとっては選択には入ってない。

第一…損亡が5月からない。
2月に4名亡くしたのが最後であって、
以後において新人が入っていながら損亡が出ていない。
生存率がA-01は飛躍的に高まっていた。

なら必然的に受からせた方が生存する確率は高いだろう。

反対に落としたら一般兵…例えば歩兵へと強制転属されるかもしれない。

その場合は武のみれる範囲外にもなる。

技量は…早めに戦闘を経験させて高める事が必要と思えた。

前の世界において、オリジナルハイヴ突入まで実戦経験が、対人が1、
BETA戦が非武装で1、
佐渡島、横浜基地防衛戦と合計4回と少ない経験で突入せざるえなかった。

先任らが切り札のXM3使用してでも旅だっていき、
教えを請えなくなってしまったから致し方ないかもしれない。

今はまだ先達がいる…

(総戦技演習を早めて…実機訓練課程にはいけるが…
前の世界だとクーデターでの殿下護衛遂行の手柄があったんだが、
今回は任官させるには…手柄がなぁ…
とりあえず先生に演習の話にいくか…)
執務室に向かいはじめ…

「先生よろしいでしょうか?」

「なに?」

「実は207B分隊の鎧依の事なんですが」

「ああ、入院中のね?」

「退院を早めて、戦術機総合実技演習を前倒ししてもらいたいのです」

「……そうね…わかったわ」

副司令がパソコンに向かって…

「どの位早めればいいの?」

「できる限り」

「……10月30日には検査省略で、退院できるわね。それでいい?」

「…そうですね。それでお願いします」

「となると…11月2日には可能だけど…
別の所じゃないと駄目ね……探しておくわ」

「よろしくお願いします。用件は以上ですので失礼します」

武は執務室からでていった。

「そうね…この日だと……」

……

鉄原基地…
BETA増派6万が29日に…及び9万が30日に迫っていた。

それに対して異世界軍は防衛施設の工事を進めていて迎撃を行う。

まず臨津江拡張水路が鉄原の北々西部分まで延びてきて、
魔紀伊艦隊は鉄原基地の主縦穴に対して、
陸路を直線的にくるBETA群に対し、艦の横腹をみせる事ができるようになる。

これで前回の攻略戦時に比べ、
前部砲塔だけでなく後部砲塔も使え、
また29日には更に1隻の新造艦が追加…
毎分6300発を放つ事ができる態勢を整えていた。

精密命中率を気にしない面制圧の砲撃により、
15分から20分程度で6万は1割程度になると容易に推測された。
理由として20分間で約13万発の砲弾発射可能であり…
いわずもがなだろう。

だが砲撃の嵐は6万程度では必要なかった…


帝国時間29日午前10時25分

鉄原基地の防衛ラインへと6万の移動群が襲来。
迎撃の主役となったのが朝鮮半島を東西に横断するライン、
32式貯水槽改をうめた焼却堀であった。

鉄原基地から最短距離で80km付近を通っている焼却堀、
全体的3層まで完成し半島を横断していた。

ところにより4層目が埋設中だが中断されている。

BETAが接近すると一斉に炎を上げる焼却堀…

突撃級が渡れずに落下し一匹が絶命する。
甲殻はすぐには燃えにくいが、腹はよく燃える。
地雷でも腹はよく吹き飛ぶものでもあり、
約平均1300度にも及ぶ高温の炎に焼かれると…

いわばカニの甲羅焼きともいえ…先に身がよく燃え上がる。

身は良いが甲殻はというと…実は燃え残ってしまう。

火炎放射器や火災放射戦車の放つ温度は、800度、近距離では1200度あたりの炎をだす。

人間の骨や蟹の甲羅等は約2000度で燃え上がり、
木造建築火災で死体が骨としてのこる理由の一つであった。
通常の木造火災ではよいとこ1000度程度であり、
骨が見つかってない織田信長は、
実は逃亡していて…中国大陸に逃げ…

海老の薄い甲羅も燃え残る。
川海老のから揚げがカラッと油で姿揚げでき、
美味しく食べれる理由の一つ。

そしてゴミ処理問題も必然的にあり、通常焼却炉は800から1000度で焼却され、
燃え残るが、火で消毒して埋め立て地へと運ばれてく処理がとられる。

熱量を高くすれば?と思うが、
リアル自衛隊が北海道豪雪の際に火炎放射器で、
線路の除雪をおこなったが…レールのひび割れ発生してしまうしまつであり、
また鉄の融点は通常鉄であるなら1500度近く…
つまり発する炎の温度を高くはなかなかできなく、
火炎放射戦車では突撃級の甲殻は燃え残ってしまう。

残った甲殻は完全に撤去するなら、熱で脆くなった甲殻を砕いて収集し、
再度超高温炉…プラズマアーク式が一般でありガスは頑張って2400度であるが…
にて焼却処分が必要だ。

戦線にて処理なら火災放射で焼消毒し地面に埋めてしまうか…
もしくは後にBETAが回収をするだろうと完全放置…

さて焼却掘で燃え残る突撃級の甲殻だが、上から見ると三角形、
鏃の中身をくり抜き真っ二つにしたような形だ。

その為甲殻と焼却堀の隙間からまだまだ勢いよく水素ガスによる炎が吹き上がる。

本来であれば死んだ突撃級の身体を習性で避ける筈だが、
どうやら躓くから嫌がるのが理由であり、
障害物にならなく、落下し絶命した突撃級の背中を渡ろうとしていた。

確かに貯水槽が埋められる前の26日の堀掘削の段階で、
落下した甲殻級の背中を渡っていっていた。
圧死の危険があろうと支えるのだろう…

甲殻の上を渡った別の突撃級が、
隙間から吹き上がる炎で腹を焼かれ、渡ったあたりで力尽き絶命する。

隙間から吹き上がる炎は背中から滑った別個体が隣に落下し、
更に隙間に別個体がうまる等して、
やっと炎の吹き上がりがやみ、安全に渡れる状態になる。

足場に5から7個体の絶命は必要であった。
1列で行儀よく渡るならよい…それだけの犠牲で渡れるだろう。

だが6万の集団だと横幅約2.5kmの移動群になり…

その為に1層目を安全に渡るには最低約500体の生贄が必要であり、
うまく隙間に埋まっての前提で渡れたのが3000体程…
1層目横断に1200体程が絶命した計算だ。

その後あと2層が控え…

突撃級が通過したあとさんざん熱され脆くなった甲殻を、
中堅の要撃級が踏み抜き、
焼却炉に次々とまた落ち始める。
また釣られて戦車級や光線級やらが…

要撃級の両腕甲殻は燃え残る部分で積み上がってやっと渡れる状態になる…

そしてまた熱され崩され…

わずかながら焼却堀を突破できた個体に対し、
レズン将軍は常駐警備隊で対応する事を決め、
魔紀伊艦隊の砲火は放たれる事なく鉄原基地は護られた。


6万の侵攻群で3層の焼却堀を突破できた個体数は…
総数わずか1500あまり、
突撃級が251、要撃級221、戦車級917、
重光線級5、
光線級や兵士級、闘士級等は熱にやられたのか、
2層目横断手前か先でかなり絶命、
要塞級はその自重で砕けた甲殻の砂を踏み抜き、直火を浴びた模様だった。
何度もいうが甲羅焼き状態で絶命した。


……

(あ、あとそうだ悪い癖が前の世界で治ってなかったよな…
今回も治ってないだろうな)

A-01との訓練が終わり…午後4時過ぎ…

時間割をみると屋外射撃場にて射撃訓練になっている。

(となるとあれか…よし)
屋外射撃場にいくと…

「よ〜し…実弾射撃始めっ!!」

ダダダッダダダッ

(よく目標にあてているが…やはりな…)

「ちょっといいか?」

「小隊集合!!」

駆け足で実弾訓練を切り上げ整列してくる。

「今見てて気がついたんだが、みんな訓練が間違った意識にむいてるな」

「間違った意識?」

「教官それは?」

「君らはなんだ?」

「衛士を目指す訓練生です!!」

「君らは将来的には何にのる?」

「戦術機でありますっ!!」

「だな…で今のままのタイミングだと自動ロックオンの時間中に無駄弾をうつ事になるんだ。
戦術機だと君らの身体でなく、機体の取り回しの時間がある」

「あっ」

「まっ、だから今の時点で変な癖は修正した上で戦術機操縦にはあがってもらいたい。
具体的には戦術機を操縦している感じでの射撃タイミング等だな…」

と武は銃をもち…

「命中精度を高めるように一呼吸おき、それでうつ」

と射撃する。

「このように一呼吸遅らす事により状況判断もでき、戦術機に乗った時に違和感も感じなくなる」

「はいっ!」

「あ、他にも格闘技訓練だと体当たりしていないか?
あれも戦術機ではありえない、機体を壊す行為だからやめたほうがいいな」

「あっ…」

委員長があかくなってくる。

(へぇ…意外だな)

「いいか、機体のダメージを考えての行動を、
格闘技訓練にも心がけるようにな」

「はいっ」

「じゃ、訓練に戻れ…解散!!」


射撃訓練にもどっていった…

……

その日の夜。

「はぁ〜」

「どうしたの?」

「あなたの旦那が持ち込む技術はすごいんだけどね…
こっちの生産技術が追いつかないから生かせてないのよ…」

「またとうとつに」

「それなのに何とかしろって馬っ鹿じゃないの?
解析データーは提供できてるんだから、後はそっちの問題なのにね〜」

久々のコーヒータイムを親友の二人がとっている。
勿論天然物のコーヒー。
まだ異世界軍の農業コロニー産のみだが、
来年頭には帝国農業コロニー産のが出回る予定だった。

結局のところ技術ブレイクスルーが追いついてきてない愚痴だったが…
勿論コーヒーの農業コロニーの話題もでる。

「ところでまりも、コロニーいった事ある?」

「わたしはまだないわね〜」

「そう…残念……あ、今度カオルに新婚旅行で連れてってもらえば?」

「そうね〜頼んじゃおうかしら?」

「それいい……あっ、総戦技演習の件頼んじゃおうかしら?」

「えっ?」

「そういえばいってなかったわねぇ…実は…」

……
2001年10月30日

人間犬…最近話題になっている話だった。

何やら5才の幼女に手をだした人がいて、それの罰らしい。
の噂が流れていた。

(ま…実物みれば…わかった話だが…)

武はあんな風にはなりたくないな…と思っていた。

「こんにちわ〜お兄ちゃん」

「こんにちは、と…君は?」

武には見慣れない5才位の女の子がコバッタ28号つれてたが、挨拶してきた。

「エル・マデューです。よろしくお願いします」

「白銀武だ…ところでエルちゃん…民間人がここにいちゃ駄目じゃないか。
怖いお兄さんが食べようと狙ってるよ〜」

「ママがここで働いてるの〜」

「ここって、この基地でかい?」

「うんっ!!」
[異世界軍エリア職員です]

「じゃ、エルちゃんも立派な職員だね」

「うん!!だから見回ってるの〜」

「えらいね〜」

「お兄ちゃん。エルね、見回りつつけるから、またね〜」

とことこ歩いていった後を、手足で犬のような格好をしたのが、
距離をあけてついていくのを眺めていた…

……

30日に再び9万の侵攻が襲来する。

まず29日侵攻の燃え残りの甲殻を処分しなければならなかった。

貯水槽には甲殻の破片や現物のまま残っている。

一般的焼却炉では燃え残りは収集され運ばれる。貝殻も熱消毒され、形はあるままだ。
だが32式貯水槽改では底に溜まるだけで、収集設備はない。

その為砕ける前や砕けた甲殻が砂のように堀を埋め、
ほっとくと使い物にならなくなってしまうだろう。

切り札になるとカオルは思っていたが、
案外どっかが試して埋まってしまった為に使い物にならないと判断したのかもしれなかった。

最高高度付近まで引っ張られた配水管から西方に向かい日本海から汲み上げられた海水が流され始める。
核融合炉の電力による膨大なパワーを使ったポンプであった。

勢いよく流される水が砕甲殻片や形保ったままの甲殻をも押し流し、
黄海方面へと流れていく…
河口近くには網が張ってあり…勢いが殺され堆積していく。

最終収集作業に作業レイバーやパワーローダーが投入され、網で引っ掛かった砕甲殻がスコップで収集され…

30日朝までには作業が終了した。


30日昼…9万が接近し焼却堀が再び使用される。
3層を突破してきたのは1万1千程、
魔紀伊艦隊が嵐の砲撃を加えるが、
BETA群はばらけていた為に低命中率さで苦労をする事になり…
さいたま級の方が活躍する結果となった。
最終的には常駐隊で駆逐し…

……

帝国では…

佐渡島ハイヴが人類側に落ちた時にも配置転換は進んでいたが、

鉄原ハイヴが人類側に落ちた事により帝国軍では、より一層本土守備隊の配置転換の移動及び、
機種更新等進んでいた。

完全に後方に下がっての機種更新である。

西日本も九州地方への集中、
東日本は北海道及び樺太への集中ができるようになり、

機種更新の為の休暇も進み、数少なくなっている男性軍人達も、
交代で家に戻り子作りに励む事となる。

また2001式の配備製造もすすんでいた。

他に特記事項とすれば、異世界軍及び副司令が提供した技術にシュミレーターの技術上昇があげられる。
いままでのシュミレーターはプログラムによりBETAを動かしている為どうしてぎこちない面があったのだが、
技術上昇によりより柔軟により予期せぬ行動を行うようになる。

ようはCPUの上昇と反応炉からのデーター流入がある。
またついでに対戦術機戦でのダミーシステムも始まってきた。

特定の衛士がやればやり込む程行動パターンが蓄積され、
例えば自分と対戦したり、また他のランダムに対戦したりする事ができる。
勿論不在や遠隔地問わずに対戦する事ができるため、練度上昇に一役かうことになるだろう。


インフラ面では、水素燃料精製プラントの増設がすすんでいる。
他にも異世界軍の協力のもと、常磐線ラインでのリニア新線の建設が開始された。
異世界軍の大規模核融合発電所の建設もすすんでいた。


2001年10月31日

ユサユサ

「ん…ん〜〜」

ユサユサ

「あと5分…」

「霞ちゃん…こう起こすのよ」

ばさぁ、
「おきぃぃろぅぅ」
ドン
「いつつつ……純夏もっと優しく起こしてくれよ…」

「…おはよう」
「武ちゃんがお寝坊さんなのが悪い!!」

「おはよう霞、純夏うるさいっ、もっと恋人のようにだ」

「博士がよんでます」

「先生が?…わかったありがとうな」

「……またね」
「武ちゃんあとでね」

(何だろ?)

「先生お呼びですか?」

「白銀、ちょっと聞くけど前の世界では何時何処で総戦技演習やったの?」

「あ、はい。時間共に変更なしで南の島で行いました」

「早めてはないのね?」

「はい。早めてほしいの要望は今回が初めてです」

「……なら、そうね…白銀、宇宙でやるわよ」

「は??宇宙ですか?」

「そうよ。宇宙よ」

「あ〜〜、え〜〜…宇宙遊泳が試験で?」

「違うわよ。宇宙にある島でやるのよ…新造コロニー内でね」

「あ、コロニーですか…」

「ついては白銀、あんたが総戦技演習内容立案すること」

「はい…はぃぃぃ?…俺がっすかぁ?」

「あんたも教官なんだから立案する資格はあるわよ」

「今までの内容じゃ駄目なんですか?」

「駄目よ。いつもの演習場が埋まってるのよ…あの内容は無理なのよ…
で、演習場のデーターね」

「…観光コロニーメンデルですか…」

「そのコロニーでの総戦技演習を立案して提出する事、
わざと受からせる為に手抜き等したら承知しないわよ」

「わかりました」
……
先生との用事が終わり…

射撃訓練に合流した。

パァン
「お、相変わらずやるなぁ…」

たまの射撃に声かた。

「えへへ…そんな事ないですよ。みんなもあててますよ?」

「…なぁ…たま、あれ当てれるか?」

「300mのですか?」

「いや隣の500mのだ」

「うーん、どうでしょう?」

「300ってそいつの有効射程ギリギリだろ?
なら俺でもあてられるんだ。でもたまは射撃の腕がいいんだろ?」

「えっ?誰から聞いたんですか?」

「おいおい、俺はお前らの臨時教官だぞ」

「あっ、そうですね」

「で、ここで1つ極東最高のスナイパーの腕前をみせてもらおうかな?と」

「極東最高!?…み、みきはそんなもんじゃないですよ!
私より凄いお姉様が」

「お姉様?」

「あ、はい…」
途端に顔が赤くなりだした。失言しちゃったのだろうか?

「い、異世界からこられた方なんですが、凄かったですぅ。
みき、思わず惚れ惚れしちゃって…」

「その人に師事を?」

「は、はい!そうです。おかげで極意を」

「珠瀬、技量あげたあなたの腕みせてあげなさいよ」

「教官になにか一ついいところみせないとな」

「…珠瀬、がんはれ」

「おいおい、何か一つって…
みんな俺より優れているとこあるじゃないか。
例えばたまの狙撃には勝てないし…」

「えへへ〜」

委員長に向く。
「委員長は絶対俺より冷静にもの事をみることができる。
指揮官向きだな」

「えっ…」

冥夜に向き、
「冥夜の居合で、対戦はしたくはないし…」

「そ、そうか…」

彩峰にむき、
「彩峰の格闘能力と思考の瞬発力、発想力は驚くべきものがある」
「……」

「勿論まだまだあるさ、でもこれらだけでもすごいじゃん。俺を目標にしてもいいが、そんなに自分を卑下するなよ」

「…はいっ!!」×4

「じゃ、たま。狙撃してみてくれよ」

「わかりました。伏射姿勢でも?」

「ああ、構わないよ。好きにしていいぞ」

「それじゃ…」

たまが風をはかりながら…かなり落ち着いてる。
(テンパリ気味なのが治ったのか?)

「狙い撃ちますっ!!」
パァン

「さすがど真ん中かよ…」

パァン……パァン……パァン

「終了しました」

「よろしい。すごいな、たまは…」

「えへへへ〜」

……

カオル報告

只今銀河鉄道物語の世界にいってて不在です。




寸劇風後書き

作者「という日常を過ごす話なんだな…」

ナギ小尉「本来の主人公がいるわけだしね〜」

作者「ま、元々武がやろうとしていた事の消化と」

ナギ小尉「ね、重慶ハイヴはいついくの?」

作者「一ヶ月に一度のペースみたいだよ。今のところ」

ナギ小尉「オリジナル到達が?」

作者「カオルの考えだと2002年の1月かな?でビーム兵器解禁っと…」

ナギ小尉「そういえばさ、武ちゃんきたんだし、
反応炉だけ落としちゃえばいいんじゃないの?」

作者「あれ?前はなしてなかったかな?…
まぁ横浜基地壊滅フラグを消したんだよね」

ナギ小尉「えっと?」

作者「ほらハイヴ消滅後所属してたBETAが大規模侵攻してきて…」

ナギ小尉「あ〜…なるほどね」

作者「お掃除しないと周りに迷惑がかかるから…つう事なんだ。だからペースが早まらない…ね」

ナギ小尉「成る程ね〜……さて次回は…帰還後…サブタイトルきまってないのね」

作者「今からかくんだよ」

ナギ小尉「頑張ってね〜…次回お楽しみにぃ〜」

H24年6月12日改稿

H25年8月再改稿



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