第134話『207B分隊適性検査 、及びアラスカの地にて偽装引っ越し』


ユーコンの冬は厳しい。
旧空港は北緯66.34と北極圏内に入っており、
太陽の高さが低く、身体に浴びると前提になると12時〜午後2時位であろう。

租借前の80年頃は、
中央アラスカから中南アラスカでは道路が発展してたが、
大半の場所は空路及び犬橇でしかアクセスできない箇所が多かった。

それには理由もありアラスカ州の人口は1970年は30万人程であり、
1980年租借前は38万人、全米49位であり、
全米1位の面積をもつ州でありながらだ。
如何に道路や鉄道が発展しなくとも、使用してない土地があったかわかるだろう。
全土に繋げてもメンテナンスする余裕がなく、
もっとも道路があろうとも危険があり…

現在ソ連の租借地になった極北アラスカのほとんど、
中央及び西南アラスカの一部に関しても道路があまりないのは現在も同様で、

例をあげると、極北アラスカ北極海へただ一つ結ぶダルトンハイウェイ…
トランス・アラスカ・パイプラインの整備の為に作られた、
建設管理道である。
世界中で最も危険な道のトップ10に選ばれている。

リアルの話になるが、沿道沿いに定住者がほとんどいなく、
コールドフッドから終点ブルドーベイまでの約350km内にガソリンスタンドすらない。

ユーコン川渡った箇所にドライブインがあり、そこから先がコールドフッドであり、
つまり800km中に給油や食料買える箇所が2箇所のみだ。

更にアラスカではJAFの様にパンクしたの助けて!!
と求められるサービスは大都市、アンカレッジだけに限る。

つまりパンクしたら自分で修理する技術がないと…
日に40台程通るトラックやパトカーに助けを求めるしかない。
更に食料を車につんでないと…ガス欠したら…

命がけのダルトンハイウェイはレンタカーの保険の対象外となっている程であった…

理由の一つとしてダルトンハイウェイは管理道であり私有地であったが、
一般観光客向けに通行が94年から許可された。

冬も維持し続けるには膨大な金がかかり、
ほぼ北極圏北側に関しては石油会社のお金から、
そして山岳地帯に関してもアラスカ州からと石油会社からお金が出てるといってよいだろう。

冬季になると営業してない箇所がある。
更に唯一南北を結ぶダルトンハイウェイも、
石油会社が雇った除雪作業車による作業が間に合わず閉鎖する事がある。
トラックが立ち往生や横転等しばしばだ。

そんな様な状態であった…

そのダルトンハイウェイ及びパイプラインは租借地となった今も、
アメリカにある石油会社の私有地であり、
パスポートチェックも免除されていた。

西にある首都までいくには、
新たにつくられたダルトンハイウェイを越える砂利道のハイウェイがあり、
冬季の現在は北極圏圏を通る道は雪に埋もれ、
輸送機か戦術機か橇や雪上車しかない。

だが輸送機では離着陸できない可能性もあり、
戦術機もすくわれる強風がしばしばあり…
残るは陸路しかなかった。

ユーコン市街地では11月入ると連日の吹雪の為に車の事故が多発していた。

例年1月に入れば慣れて事故が少なくなるが、
全面雪景色に切り替わり始めは地元の民でもなぜかノーマルタイヤで運転して、
朝方ユーコン〜フェアバンクス〜アンカレッジ間の凍結した舗装道路で、
スリップし路肩に突っ込みむ自爆がおきるのが日常であった。

帝国みたく冬用タイヤがあまり取り扱ってない模様であり…
民間であればタイヤ交換に2日から3日、
予約しても店の中で5時間と待たされるのがざらであった。

また11月に入り川が凍結してく…
前回の作戦時みたく着水は不可能であろう。


==Π3計画施設==

「勝手にケーブル抜かない!!そっちはそこ!
ああっ!!その発電機はこれにつなぐ!!
そそそっ!そこっそこっ!!」
偽主任がヒステリックに叫んでいる…
生かしたままで装置を作動させたままの引っ越しの為に、
作業に追われる日々になった。
繭化作業は一時中断。

施設に工作員を多数引き込むのに新規IDを主任博士の名の元に発行、
内部にひきいれた。

不信がる者もいたが、秘密計画のトップ1及びトップ2が揃って協力体制をとっており、
他の勢力への密告しようにもできなかったのもいえよう。

雪上車が用意された。

日本では不整地運搬車の種別にはいるが、
雪に常に埋まる寒冷地では普通免許で運転できる、
クローラー宅配便が有名どころであろう。

今回用意されたのが2連式フルクローラー車1両で、ДТ-30Пのドーザー装着タイプ。
クローラー換装燃料タンク車2両、
クローラー換装トレーラー12両、
兵員輸送車1両。

タイヤ車はがすべてクローラーに換装されていた。

クローラー車はフルクローラー車に比べ踏破率が悪いが、
公道も走行でき燃料効率もまだましだ。

先頭除雪車が4mに積載された雪を除け踏み固め、
その後に燃料車、トレーラーが続く形だ。

荷台にすべての装置が作動状態で積まれてく…

……

2001年11月10日

「あれ?カオルは?」

[マスターでしたら、今別世界いってますけど、何かありました?]

「いやなに…適性試験だからせっかく作ってもらったから、声かけにきたんだけど、
今日は居ないんだね?」

[ですね〜。多分一週間位なので、14日には?と思います]

「わかった。ありがとうな〜」

武はハンガーを後にする。

〜シュミレータールーム〜

「あ、たけるさ〜ん」

「たける、遅い」

「あれ?……すまんすまん」
(恥ずかしがって出てこないと思って、少し遅らしたんだがなぁ…)
「委員長や、冥夜、美琴は?」

「恥ずかしがって、まだあの中だよ〜」

「追い出してくる」
と彩峰が更衣室にむかった。
扉をあけると中から声が聞こえる…

「なぁ…たま、訓練生用強化服恥ずかしくないのか?」

「ふぇ?ふぇぇぇ〜、そ、そりゃ少しは恥ずかしいですよ〜たけるさん〜
でも…もっと…その」

「お、お待たせしま…した!教官!」

更衣室室内に篭っていた榊、御剣が前を隠しながら恥ずかしいがってでてきた。
腹がぽっこり膨れて苦しがってるのは…鎧衣…
見事に伝統の犠牲となったようだった。
鎧依は羞恥心より、くるしさに耐えるほうがまさってるのだろう。
腹を押し付ける苦しさ…

「小隊集合!!」

武がらちあかないとばかりに号令をかける。

整列するも、もじもじ恥ずかしがってるのは除いて、
すぐさま口を抑えぎみになる鎧衣…

「美琴、今日の昼飯、どのくらい食べたんだ?」

「うっぷ!!は、はい…うっぷ」

「教官、本人が答えるの無理そうなので、かわってお答えします。
キング盛二人前、あと私達のおかずから一品ずつです」

(ああ、最近できたサイズか…)
特盛の1.5倍の丼もの用サイズ。

「……美琴、順番は最後にするから掃除は覚悟しとけよ」

「は、はい、ありが…うっ…とうございます」

「さて、これより戦術機操縦資格適性検査をおこなう。ま、しっての通り入学時に行った適性検査との比較だ…
赤い緊急スイッチも変わらず。が今回は復座型になる」

へ?な顔が浮かんでくる。
「前半は通常の適性検査、
合格後に追加で喜べ、全力でGを体験させてやろう」

「き、教官!!」

「う…」
死刑宣告を受けた表情の鎧衣…

「まずは最初の搭乗は…出てきた順でいくか…たま!!」

「はわわわ…お、お願いちます」

たまとともに復座型のシュミレーターにのりこむ。

今までのはコンピュータプログラムによる適性検査だが、
カオルに話したらそれ採用!!とばかり、
復座型による教習専用シュミレーターを作ってくれた。
カオル曰く、
「訓練でならGをガンガン体験させてやってくれ!」

Gキャンセラー等一切載せてない恐怖の代物に仕上がった。

操縦は…もちろん今回は武側設定となっている。

コクピットカバーがしまり…
訓練生、たまの座席の目の前に虹対応の袋及び、横に赤い緊急スイッチがある。

「説明うけてわかってると思うが、
横の緊急スイッチを押すとシュミレーターは停止する。
しかしそれは適性検査に不合格した事になるから注意しろよ」

「は、はい…」

『バイタルモニターオンライン、問題なしです。始めて下さい』

武はあらかじめ組み込まれた適性検査プログラムを起動する。

(ほ〜う…前週と比べて強化されてる?
…これなら適性検査は問題なさげだな)

言葉通り適性検査は無事にパスし…

「さ〜ってここからはお楽しみの全力機動だ。イヤッホー」

「ひ、ひえゎわひ、ひぃぃーん」
何をいってるのかわからないたま。

……

「ふう。満足した…たまどうだ?」

「ひひゃいでふう」
ベロをだしながら…

「あ〜舌かんだか…保険室いってこい」

「ひゃい」

「次!!彩峰!」

「……やさしくしてね…ポッ」

「擬音をいっても無駄だ覚悟しとけよ」

「ケチ」

……

彩峰は全力機動になんとか…

「おい、終了したぞ」

反応がない。気絶しているようだ。

「駄目か…たく…御剣、榊手伝ってくれ」

「は、はい」

二人に手伝ってもらいベンチシートに寝かしつける。

「や、やきそば…」

「お、気がついたな…2号介抱よろしくな…」

(榊から手加減するか…)

50%まで手加減したおかげで、
失神まではいかないも…グロッキー状態に陥る御剣、榊…

「さて、最後は美琴だな」

「は、はい!」

「鎧衣…ぶちまけてね」「虹がみたい」「……」「ひゃんばって」
グロッキー状態で回復中の御剣以外から声援?がかかる。

さて結果は…適性試験プログラム終了後、
追加の全力機動したら…見事に
「へぶぅぅぅ」
シュミレーター内にぶちまけた。

それでもやめない全力機動。
「わぁっはっは〜」

「きょへぶ……きょうか…ぼふぅ」

……

「よ〜し、全員問題なしだ…明日から模擬教習課程にすすむ。
入学時の検査と比べても大丈夫だな…以上解散!!
あ、そうそう、美琴、ちゃんと掃除しとけよ」

「……はい……おにぃぃ」
「はっはっは」

2001年11月11日


「よし、今日から教習だな」

(ま、初めては何週やっても一緒だからな…)

まずは実機に乗る前にシュミレーターによる教習の形。
運転免許でもそうだが、実物に慣れるにはやはり必要な過程といえた。

「とりあえず今日は歩くだけ、走るだけ、曲がる等の基本の動作教習をおこなう。
射撃操作に関わるC、Dは明日に行う。
実際に操縦するのが初めてだとおもうが、まぁようは慣れろだ。
全員搭乗!!」

シミュレーターは先程のGキャンセラー等未搭載により、2時間までの制限が付け加えられた。
2時間までだと射撃まで行くのは難しいだろう。
各々が乗り、起動。

「では教習を開始する…まずは目標ポイントまで歩くだな」

スタートからゴールまで、ただまっすぐあるくだけの事。
旧OSからかわった時にはこけた人もいたらしいが…

「よ〜し、歩く事はできたな…じゃ駆け足」

振動を我慢さえすれば問題なく失敗するはずもない。

「よし、動作教習課程Aはクリアだ。続いてBに行くぞ。
これは歩く走る以外に曲がる事になる。
歩行と走行はBまでだ。
しっかり覚えておけよ」

教習は、きっかり2時間で終了する。
基本動作教習課程のC、D行く前に跳ねる、跳躍、飛行、持ち上げる等、
戦闘行為に関わる事以外をおしこんでる。

「まだ着地、飛行に難ありだが…おいおいだろうな…
よしお疲れ、十分休めよ」

「は、はい…」
グロッキー状態の207B小隊…
特に着地が堪えたようで…

「や、やき、たべた」

「いつつつ…のば…いつ」

「はふぅ〜ねるぅ〜」

「みなさん起きて下さいほら、鎧衣さんもおきてぇ」

たまだけが元気だったようだ。
さすがに初日に2時間は身体に堪えた様子に見えた。

……

アラスカ現地11月11日午前7時
15台にも及ぶ車列がΠ3計画施設を出発した。

……

ガンガンに温風が入り車内は冬服では汗かくほどであり、
上着を2枚脱ぎ、資料を後部座席に置きうっつらうっつらしていた。

汗かいたまま外に出ると凍死する。
暖房緩めるなとも言えずに気持ち良く…

車列が停止。
「ん?まだ町は早いけど…何がおこってるんだ?」

計画では22時に無人ロッジに到着、仮眠する予定であったが…

運転席にいるリャダボイ…兵卒にうっつらしていた技術者が問い掛けた。
だが…

「おい、答えて…ヒッ!!」
兵卒が銃を向けて…

「な、何をむけてんた!?」

「降りろ」

「この吹雪の中をかね?!馬鹿いってんじゃ」
窓の外は既に闇、また吹いている為視界が悪い。

「さっさと降りろ。撃たれたいか?」

「……わ、わかった…うわっ!…」
ドアを開けると寒気が車内へと入りこむ。
「早く降りろ、5秒かぞえる。5、4…」

「くそっ!!」

車両から飛び降りると、
脚が膝上まで雪の中に埋もれる程の深さであった。

車のドアが閉められ車列が発進…

「どうすりゃいいんだよ!?」

「うわぁ!」
叫び声がして吹雪ごしにみると荷台に昇り掴もうとした者が、
蹴飛ばされて落とされていた。

「う、うわぁぁぁ」
雪の中に転落し、後ろの車両のキャタピラが…

「ギャッ!」

車が通り過ぎたあとは赤く染まった雪が…

何人かの人影が見える。

ガチガチ
(寒い…)
体温が奪われていく…

……

夜の闇中に取り残した人々はいずれもマーティカの繭化に関わった者であり、
計画再開防止の為に…

いずれT-850が射殺予定者であったが、
取り残せば助からないだろうの判断であった。
町や施設にも既に300kmの彼方で、ロッジも無人、食料も渡してない。

30分程更に進むと…

誘導灯が見えてきた。
打ち合わせ通りの位置に誘導され…
ガタン

硬い箇所に乗り上げた感触が運転手に伝わる。
景色が一段昇った様にみえ…

……

2001年11月12日

翌日同じ時間、シュミレーター室に再び集合する207小隊のみな。

「身体の調子はどうだ?」

「はい、あのあとマッサージや、光線治療うけたので良好です」

「お風呂もよかったですし〜」

「夜寝る時もつきっきりで…」

「お薬もらって全快です」

「いっぱいねましたぁ」

「みんな快調だな…。
さて、今日は基本動作教習課程のC、Dを行う。
Cは射撃、まずは動かない目標に対して射撃をおこなう。
Dは、動いている目標に対しての射撃をおこなう。
では全員搭乗!!」

搭乗し、シュミレーター起動…
そして網膜投射に映ったのは…ビル街でなく、BETA群だった。

『ひぃ!!』

『き、きょうかん!!あ、あれは』

『BETAか…』

『な、なにあれ』

『……』

「普通なら今日も街での教習開始となるが、おれはそんな甘い事はしない。

こわいか?お前らがいつか倒す必要になるものだ。
さ、動かない状態だ。安心して近寄ってみろ」

各機恐る恐る近寄っていく。

「どうだ?」

『こいつが人類の敵なんですね』

『気持ち悪い外見』

『慣れない』

『食えるの?』

「食えないぞ…と、たまが近寄ってるのは要撃級だな…
こいつは前腕に固い甲殻を持っていて、それで殴りつけてくる。
それをかわせればどおって事もないんだが、
乱戦時に横から殴りつけられ…になる」

『教官、この小さいのは?』

「その少し小さめのは、もっとも衛士を生きながら食い殺した戦車級だ。
昨日の復習だ、そっと掴んで持ち上げてみろ」

『あ、はい…』

「下に大きな口があるだろ?
戦術機にたかると、その歯で装甲を食い破り、中の衛士を生きながら…というわけだ」

『取り付かせないようにすれば…』

「が、実際の編成数にあわせてるがどうだ?」

『……数が多いですね』

「その通り、乱戦時にはもっとも気をつけないと、いつの間にかたかられる」

『教官こいつは?』

「それは…」

……

吹雪の中、ECSを作動させながら空を飛ぶ複数のフライングボート、背にはトレーラーが固定されていた。

高度を下げていくと、誘導灯が見えてきた。
ECS作動のA-80改のカーゴ入口の枠で振っているECS作動時用の誘導灯だ。
大波に揺れ左右に大きくゆらりゆらりと揺れている。

そのまま進入は難しく、カーゴ入口手前で一旦停止、
ワイヤーをカーゴ内部に向かって撃ちだし、
ワイヤー引き込みでの機体回収になり…
T-850が一つのロープに3人掛かりで安定して回収してく…

……

CとDを終え…

「どうだ簡単だろ?」

『はい!!これならBETAなぞおそれる事もありません!!』

『楽勝です』

『戦場でいきのびれます』

「よし、じゃあ次は襲ってくるから生き延びろ」

『は?』

いままでただ移動してたBETAがいきなり彼女らに襲いかかってくる。

たかりにたかってたまぎれ、抜刀して抵抗したが…
たかられ戦死した。
武の乗る機体は見本とばかり、切って生き延び、10分後にエリア外へと離脱し、
シュミレーターを終了する。

「どうだ?死んだ感想は?」

「おにぃぃ」
「よってたかってきた」
「あそこまで無力とは」
「何にもできなかったです」
「焼きそばやけ食い」

「ま、シュミレーターで何遍も死ね。が実践で死ぬとそれまでだ…
どうなったら死ぬかをきっちり教えてやる」

「はい」×5

……



すべての回収を終えたA-80改機内では…

「飛べそうか?」

「いや無理だな…この低気圧では…」

おおいに海上はしけていて波も高い。

「陸上避難しよう」

「ああ」

機体を操作し近場の砂浜に向け低速ですすむA-80改1号機。

2号機以下も隊長機に続いて陸地に向かう。

機体下部の陸地乗り上げの為の車輪が出されて…

……

2001年11月13日


「みんなぁ〜おはよ〜」
「いい朝だな、おはよう」
「興奮してて眠い」

「珠瀬、おはよぅ」「おっはよ〜う」

場所はB55ハンガーの207B小隊用に、わりあてられたハンガーに集合してた。
彼女らの練習機が新造されてくるとの事で、
今まさに組み立て中で、仕上がってきてる最中だった。

「あの機体かぁ」

「お、みんな揃ってるな」

「はいっ!!」×5

「しかし、実際に組み立て工程をみる事ができるとはなぁ…」

「たけるさんもはじめてなんです?」

「ああ」「エッチ…優しくして」

「こら彩峰!…まぁ俺も工場自体を見に行った事なかったからな…
まさかここが工場みたいなものになるとは思わなかったが…」

コバッタ達が作業し、組み立ててる機体が次々仕上がってくる。
そして…
「僕達の機体…」
[お待たせ〜練習機吹雪改、完成したよ〜]

「ん?改?」

[うん、仕様変更箇所いくつかあるからね…練習時は普通の吹雪と思っていいよ]

「ああ、わかった。ありがとうな…ところ」

[御剣訓練生、殿下が呼んでるよ]

「!!…こちらの基地に?」

[うん私室にいるから、白銀中尉、御剣訓練生をかりてくね〜]

「あ、ああ…」

御剣がコバッタに連れられてどっかにいく。

(紫の武御雷は今回は搬入されてないのか?…まぁいいか…)

「じゃ、お前ら…今日の午後の実習は応用課程にすすむ。
早いとこ応用課程も終了し、実機に乗れるようにな」

「はい!!」

……

しばらく見ていると…
「白銀中尉…お話よろしいですか?」

「は、はい…」
(月詠中尉)

「私は、帝国斯衛軍の月詠中尉と申します。
お初にお目にかかれて光栄に存じあげます」

「国連軍、横浜白凌基地所属、白銀武中尉です」

「護衛担当の冥夜さまの事について、一度ご挨拶にまいりました。
…何とぞ、生きる為のご指導をよろしくお願いします」

「わかりました。自分の教えられる事すべて教えるつもりです。ご安心下さい」

「よろしくお願いします」

と本当に挨拶だけでいきそうになる…

「あ、あの…」

「何か?」

「自分のように身元がー」

「ああ、異世界からの方でも、冥夜様が信頼したなら問いません。
殿下の殿方もそうですし、ここの人達もですから。
ですので…何とぞ冥夜様の事をよろしくお願いいたします」

「わかりました…」


……
カオル報告


行く前にいわれてた機体納品しました。

あとは帰ったら紫か…




寸劇風後書き

作者 「207B分隊適性検査、及びアラスカの地にて偽装引っ越しをお送りしました〜」

ナギ大尉「しました〜って、後書き書き直してる?」

作者「まぁ…ね…1番最初のが207B分隊の適性だけだったし…」

ナギ大尉「で、リアルに遅れちゃうネタでしたっけ?」

作者「そうそう。カオルが全く絡まない回だったからね〜」

ナギ大尉「今回は…まぁカオルは別世界にいったままだけど、
アラスカでの救出劇があるのね…
でも置き去りねぇ」

作者「再び悲劇防止の為には…な感じかな。
これでソビエトには強化人間作れる人がいなくなるし…」

ナギ大尉「あと場面が飛びすぎじゃない?」

作者「…時系列通りになるとなぁ…ん〜…」

ナギ大尉「さて、次回再びOG編…お楽しみにぃ」

H25年8月再改稿



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