第146話『重慶基地防衛戦編2 マイクロ地爆 作動』


帝国時間11月27日午前9時
朝起きてきたが…

「まだ増援でてないん?」

[うん。まだ〜]

「ん〜増援ないのかな…?」

[かもしれないよね〜]

「……今日出なかったら処理と指示済ませてトリップに行くかな…?」

[またいくの〜?]

「まぁな…の前にっと…」

トレー級のデーターを出す。

[トレー級?高評価だよね〜]

「でもまぁ…もっと強化できないかな〜っと」

[無理でしょ…双胴や三胴になら]

「あっ」

[えっ?]

「双胴があったか…そうだよなぁそうだよなぁ…
運河通る必要ないし」

双胴を以前却下した理由は運河の規格での理由だった。

だが陸地を通行できればよい。
現状ユーラシア大陸は通行阻害するのはBETAと瓦礫とハイヴだけである。

[双胴でいくの?]

「ああ。主戦場は海上でなく、
陸上だから艦復元性やら色々考えなくていいからな」

海上では波による転覆もありえる。
また波による破断もありえる…
例え耐久性のある強固な軍艦であってもだ。

旧帝国海軍にて1934年に起きた友鶴転覆事故、
そして翌年におきた第四艦隊事件等が代表的な例だらう。

友鶴はロンドン海軍軍縮条約下でつくられた600t以下の補助艦艇…
水雷艇という部類だが、駆逐艦の代用を求めて過剰武装を施した。
12.7cm連装速射砲1基、同単装速射砲1基、
13mm機銃1梃、53.3cm連装漁雷2基4門と1400t並駆逐艦の武装を施し、
また武装を艦前方に集中した為に艦橋も高くなっていた。

その為にトップヘビーになり1番艦建造時に指摘されていたが、
造っちゃった以上…公試の結果次第とされ試験が行われた。
試験で28ktで15度の転舵で35度の傾斜が発生した為に試験は即座に中止、
最大35度の転舵は転覆の可能性大と結論つけられ、対策を施す事になる。
バルジによる安定を付与する対策をとられ再試験の結果最大の35度の転舵にて傾斜角20度に収まり、
軍艦として製造されていった。


だが演習中に稀なる荒天による波浪を受け…
1934年たった40度程度の傾斜で…転覆してしまう事になる。
設計上では90度から110度まで復元し転覆しない筈だったのに…だ。

この顛末は旧軍全艦艇の復元力の再計算を行い、
過剰武装を縮小し、艦橋高さを下げる等の改造を施していく流れとなった。

そして第四艦隊事件とは、
翌年の1935年予想にしない規模での台風による全艦艇損傷事件で、
特に2隻が波の力による艦首切断という事態になった。

演習海域に台風が直撃し強い波が前後左右から押し寄せ艦にたたき付ける。

すると…ピッチングを起こし、前甲板の鋼板にしわが生じて、
更に激しいピッチングを起こしている内に…ついにしわからき裂となり艦体が切断してしまった。

また同時刻に他の艦も艦橋圧壊、飛行甲板圧壊、
空母艦橋破損等大小の被害を続出した。

この結末は溶接技術の脆弱性により船体強度不足が第一原因で、
更に基礎計算自体以上の波をこの事件の時に受け、
また年10回程は発生する事がわかり、
全ての軍艦が改装を受ける事となった。
丸裸といっていいほど外板甲板を取り外し、必要とされた補強がほどされた。
またそれまで溶接で行われた主要強力材を鋲構造に切り替える事となり…
以後の旧日本帝国軍艦艇で台風等で沈没等はなくなった。
反対に陸地では大地は安定している。
飛行場にしたって陸地に作れば不沈空母となり、
破壊しかなく、それも一時的な使用不可にしかならない。

しかも海上では基本水の中にいず水の上で走行するホバークラフト艦だ。

つまり少々無茶な設計をしても接地して砲撃する前提であるなら問題がなく、
移動要塞の異名をもらう事も可能といえよう…

何しろ入手した艦は二つの艦体をくっつけた双胴船であり、
中央接合部の強度がこわいものになりそうだが…

陸地においては関係ないだろうと見切りをつけ…

「じゃあ…艤装に関しては後で、この艦をよろしく」

[了解〜]

……
午前11時

[マスター!敦煌ハイヴから!]

「おっ、やっとか?」

[うん。やっと出始めた]

待ちに待ったハイヴ群が出現し始めた。

「規模は10万?」

[いや…それよりもでっかいよ]

「げっ…マジ?」

[うん。マジっぽい。正確な数でたら伝えるね]

「ああ…」

……

[規模は約30万の大砲級含む大規模群、ボギー103dで割り振ったよ]

「BETAのインフレじゃあるまいし…マジかよ…
合流とかでなく一つのハイヴから?」

[うん]

「あ〜…まぁ可能性はあるよな…」
敦煌ハイヴは間もなくフェイズ5になろうとしている。
近衛BETA以外なら…34万までは可能ともいえ…

「で、オリジナルハイヴあたりから補充が来るんだよな…ほぼ確実的に…」

[だろうね〜]

「まぁ…夜までには再協議か…」

……

午後2時

[マスター!マンダレーハイヴとウランバートルハイヴから]

「はっ?まさか増援?」

[うん]

「あ〜…ウランバートルは無視してもよいかもだけどマンダレーか…」

ウランバートルは距離2000km、マンダレーは1350km…
時間的にみると…
「マンダレーからの2時間前につきそうだよな…」

[だねぇ…]

「正確な規模、到達予想時刻わかったらよろしく…
二方向からか…」

……

予想は遥かに上回り…
[マスター…到着時刻が判明したよ]

帝国時間29日の昼…
つまり43時間後だ。
44時間の行程でくる…ボギー102dと同様の速度であるなら…

「ウランバートルハイヴからの…また中型種だけ?」

[そう]

「2時間以内に3方向?」

[そう。何度も確認しても事実は変わらないよ]

「協議してくる…」

……

午後4時 トレー級1号艦艦内

「敦煌ハイヴから30万規模のボギー103d、
マンダレーハイヴから20万規模の104d、
更にウランバートルハイヴから3万規模ボギー105d…
到着予想が29日の10時と12時前後ですか…」

27日午前10時に敦煌ハイヴから、
同日午後1時にマンダレーハイヴ及びウランバートルハイヴからの増援群が、
出発したのを確認できていた。

恐らく鉄原スパイの増援にあわせる嫌らしい行動をしてきた模様で…
鉄原がハイヴとして存在してたら29日の午後2時に到着する予測であり、
2時間の時間差で次々とBETAの大群が襲い掛かってきただろう。

20万、30万、更に3万の3方向からの大群となると2方向の6桁を2時間以内で駆逐は難しい。

また3万でもスフィンクスだけで駆逐には時間がかかるだろう。
3万でも無視して良いわけでもない。

「ふむ……カオル殿、この群のみなんとかしてくれれば対応できなくともないが」

将軍の指したのはボギー104d、
マンダレーハイブからの20万の集団だった。

「それを持つとして…?」

「北西からくるボギー105dを先にたたきつつ、ボギー103dを対応、
主力でもって殲滅後、とってかえしてボギー104dに…の形だがどうかのう?」

「マンダレーからの20万ですか…」

(マイクロ地爆か?やれない事もないな…)

「流石に2時間以内で20万や30万の殲滅はきついものじゃよ…
どっちか時間稼ぐ事できれば別じゃが…」

防衛側はクレーターだけのなんも自然の要害がない、まったいらな地形である。

「ん〜…時間稼ぎでなく、ボギー104dを殲滅しましょう…
となるとマイクロ地爆使用して…
一箇所だけなら設営間に合うか…」

マイクロ地爆…佐渡島で使用を見送りした埋設型大量破壊兵器だ。

協議してたスクリーンに、効果範囲を表示させる。
ハイヴ南側220kmの地点で半径150kmの円がでた。

しばらく将軍はみてたが…
「ふむ…ではそれでよろしいかな?」

「ええ」

27日夜

BETAの大規模進行に対して準備に追われる重慶基地。

異世界軍のみでの対応となる。

統一中華連合が参加させろと煩かったが、
「放射能がひどくって、おたくの衛士の命無駄にはできません。
攻略作戦時に途中帰した部隊いましたよね?あんな放射能防護状態でどうすんですか!
せめて完全放射能防護する機体にするまで立入禁止です!!」

その理由でご遠慮ねがっている。
何度もいうが戦術機は100SVどころか、1SVあたりで衛士に影響がでて活動限界にくるような機体だ。

宇宙活動も考え、NBC環境下での気密性は一応確保されているのがわかる。
これにより放射能内部被曝は防げることにはなる。
だが、照射されている放射線は別だった。

戦術機はγ線防護はされてない。
γ線は現有技術では鉛板で遮蔽をするものであるが、
鉛は非常に重いもので、空を飛ぶ機体には到底使用素材として使われてなかった。
そのために外側に増設するか、内部に増設するしかないのだが、
その改造気配がなく、ご遠慮ねがった次第であった。
推力及び揚力で飛ぶ戦術機には重くする発想は、到底受け入れられないものである。

改造できるとしたら自重が増える事は明白であった。

最近の航空機の対放射線改造例をあげてみると、
2011年3月17日に福島原発消化作業にあたった重量増加改造ヘリCH-47でさえも床方向の一部遮蔽のみで、
隊員は更に20Kgの防護服をきて首も回らず投下作業を行った。
コクピットの形状に余裕がなく突貫で内部に鉛板をしいた形である。
重量は2t位増加しただろう。

線量照射空域には短時間のみ…

それでも短時間の通過にもかかわらず搭乗者は60μSvの被曝をしている。
まだ線量の低い87Svの一方方向性への環境下でだ。
ちらっとあたったにすぎないのにだ…

後は基本は無人にて線量計測だから有人機ではない。
基本航空機には遮蔽は行えない。

さて重慶基地周辺部では戦闘行動の為の長時間にわたる行動が予測される中、
全方位から放射線が発される500Svの影響下、衛士がどれ程たえられるだろうか?

(人体実験したいのか?)
と思ってしまう次第だ。
実際人体が耐えられる累計線量は5Svとすくない。
たった5Svしか人生の生涯で受けられないと思ってよい。

ここ重慶基地地上では毎時500Svであり…つまり1分未満で死亡確定である。

さて…そんな環境下では飛行する戦術機でも完全遮蔽しなければ、
中の衛士が耐えられないとわかったとおもうが、
γ線完全遮断を行うとして鉛を使う前提だ。

コクピット内部または外部装甲交換のどちらかしかない。

γ線完全遮断には厚さ20cmの鉛板を必要としている。
10cmでは100分の1にするしかすぎない。
完全遮断には20cm必要である。

さて鉛を外装につかったとしよう。
20cm厚さで20m弱の巨人の全身に追加装甲で覆うと…
自重があっという間に約90t増えてしまう結果になる。

現行機体に90tプラスであり120t超えであろう。

そんな超重量級の機体ではお空を跳べないばかりか、地上においても道路をぶちやぶり、
はてや自重がささえきれないだろう…

垂直上昇も推力不足で不可になり…
ただの砲台とかすだろう。

鉄を使うと考えると…11.34:7.85であり、鉛に2.5倍をかけるとざっとでると思うが、50cmの装甲厚になり更に分厚くなる。
不知火のスマートさがなくなり、
撃震以上ぶっとくなると思って貰えればよいだろう…

ならば…
最低限のバイタルエリアである、コクピット内部に鉛板を張り付け完全遮断であるなら…
計算上まだ10t程増加ですむ形だ。

そのかわり循環系統の構造変更等しなければならないが…

でもその10tの改造ですら行ってはいなかったのである。

一方異世界軍はマジンガーから流入した合金系素材が遮断効果が高く、
無改造で高線量下でも活動できている状態である。

つまりビダン合金製の完全循環器系使用である戦術機であれば、
重慶付近でも活動可能だった。


さて基地周辺や基地内部に目をむけよう…
異世界軍の作業車両や作業レイバーが急げや急げとばかり、
地下や地上で穴埋め、穴ほり、充填など、
ところせまし活動をしている。
勿論作業用車両や作業レイバーの操縦席は露天等で遮蔽は考えられてなく、操縦者は被曝するが…

操縦しているのはコバッタ達である。

彼らは高濃度核汚染下でも関係なく、重機を扱い、
横道をうめ門を封鎖し内壁の材質変化を行っている。

彼らのおかげでいきなり穴が空き、陥没等はなくなるであろう。
作業はかなりの速度ですすんでいた。


同日22時…

南北の門の閉鎖、スタブの充填、
基地の材質変化がかろうじてまにあった。

設営作業を進めている中、北西の方向よりBETA群が接近してきた。

ボギー102d、約8万の中型種のみの群だ。

「ボギー102d距離120kmまで接近」

「迎撃第一艦隊前進しました」

フリーデン級ミサイル艦4隻のみ遠距離攻撃できる為、
主縦穴及び東西近接護衛のスフィンクス100機、2001式100両、
T-850が200人を残して進軍する迎撃艦隊。

内容は、
トレー級陸上砲艦29隻、
フリーデン級対空ミサイル換装12隻、
移動補給基地のカーゴトレイン5編成、
スフィンクス1000機、
2001式2000両、
2001式重機関砲500両、
魔ゲシュペンスト216機、
戦術機212機による迎撃となる。

艦隊はそのまま進軍BETA群との距離が70kmに差し掛かり…
「艦隊停止、最大射程から砲撃を行います」

目標命中は到底望めないが、464発が一回の射撃に打ち出され、
かなりずれても問題なかろう。

「諸元入力完了、目標ボギー102d距離70km」

「射撃開始!」

カオルはその頃…

マイクロ地爆の設営調整作業を行っていた。
暴走はさせずに再利用の形だ。
その為の最終変更を行って居たため、天板は被せられてない。

(さてと…)

最終調整は終了し、
「終了だ、天板被せてくれ!」

マイクロ地爆を納めた通路に天板が被さっていく。

あとは20m程土を被せれば迎撃準備は完了する。

……

29日午前4時

27日の中型種8万ボギー102dは29隻に及ぶトレー級の集中砲撃で消滅した。

30隻に増強した重慶基地防衛艦隊は28隻の編成でもって、29日午前0時に出撃、
3万のボギー105dを軽く撃破後、
190kmまで接近してきた30万のボギー103dに襲い掛かかろうとしていた。

残りの2隻はボギー104dの残存対応にまわされ基地近くにて待機中。そして…

『ボギー104d確認、6時の方向、
距離250km、個体数20万確認しました!!
マイクロ地爆効果範囲に入ってます』

カオルは引き付け、殺到するBETAを待ち構えた。
十分引き付け突貫する。

先頭はカオルが通り過ぎると反転、食わせろばかりに追いかけはじめる。

約30分後…

『間もなく効果範囲外にでます』

(…もう少し広げればよかったか…)

カオルはスクリーンを感じながら機体をあやつり、
単機で持ってBETA集団の中心部をかけぬけていった。

四足でもって、土台になりそうな要撃級、突撃級の頭上にのり飛び掛かろうとする戦車級、
かわしながら移動を止める事なく飛行し、ATフィールドでもって光線級のビームを防ぎ、
正面に立ち塞がって邪魔な要塞級は袈裟切りにし、沈黙させていった。

中央部を突き抜けてボギー104dをより多く効果範囲内におさめるべく、突貫した。
が、20万の数が効果範囲外部にも広がっていて、
全部が入りきるまであと2往復位か必要に思える。

タイムリミットも迫っている。
ボギー103dと艦隊主力が交戦しはじめたがデコイに引かれ進路を修正しているとの報告もはいる。

『カオル殿、残敵がでるのは致し方ない。起爆するしかないと思うが?』

「ですね…ボギー104dの残敵予想は?」

『現状1万です』

『何とかなるのう』

「何とかなるか…わかりました。では起動します」

『総員、マイクロ地爆起動、衝撃に注意!!』

カオルはより集める為、デコイを天高く中心部に向かってなげ、
効果範囲内から離脱すべく加速の多重かけをする。

光線級もデコイに引かれ、見向きもしなくなった。
マイクロ波発生機が起動する。

ゾク

まだ効果範囲内部にいる為、重力に異常を感じる。

『出力50、60、70、80、90、100効果臨界越えました』

効果範囲内にいるBETA達が動きを止め、体内の水分が一気に沸騰し爆ぜる。
まさに地獄の黙示祿、死のカーテンが広がる。

『出力150……カオル大将!!効果範囲が!』

(っ!!)
作動効果範囲が当初設定よりも狭い…
付設範囲は間違ってはない。

『…デコイを中心とした重力偏差発生、その為と思われますが効果がひろがりせん。
想定より30%作用効果範囲が狭まってます』

「推定残存は?」

『約6万5千……マイクロ地爆セーフティーストップかかりました』

端子を交換しなければ起動できない状態に…
二発目はない。

『目標ボギー104d、残敵を掃討せよ!!』
将軍の命令がおり効果範囲外、基地近くに待機していたトレー級2隻、スフィンクス部隊が出発する。

カオルも反転し、よりおおく殲滅すべく再び突貫する。

……

『あと20分でボギー104dが主砲最短射程距離に到達します!!』

(放棄破壊せざるえないか…)

トレー級2隻が基地中心より80km地点に到達後主砲を撃ち始める。
だがBETA群が拡散していきおもうように面制圧効果を発揮できてなかった。

残敵数の推移を見守り、近くのBETAを切り付けながらカオルは判断していた。

重慶基地地下深く…反応炉の真下に設置したマイクロ地爆自爆装置…
それの作動せはざるえないかと…

『最短射程距離まで残り10分!!ボギー103d残存10万3千、ボギー104d残存5万5千』
敦煌ハイヴからのボギー103dに対応中の28隻の艦隊はまだ回せられない…
また今、回せたとしても攻撃可能距離に到達が30分後の距離で戦闘続行中だ。

最短射程距離圏内…トレー級に設定されている最短射程距離だがに到達されると、
距離をあける為に移動しなければ再砲撃は難しい。
射撃中止し2分以内に移動開始で離脱可能な距離が、最短射程距離として設定されていた。

もちろん離脱せずに砲撃を続ける事は可能だが、
その後BETA群から離脱する事は不可能になり、ホバーが食い破られ動かない砲台と化し…
BETA群に対する動かない防波堤となり何時かは破壊されてしまうだろう。

(数がおおすぎる…)
カオルは決断を下す。
「マスター1よりぜー」

『マスター1、T-850より出陣許可要請がきてます!』

(T-850が?…6000も?…いつの間に…)

数を確認すると、重慶基地所属数より遥かに多かった。
(チューリップか!!)
T-850達なら確かに小型チューリップでの移動は可能だった。

『俺達にまかせな』

(やってくれるか…)

『ボギー104d最短射程距離まで残り8分』

「わかった…トレー級の後退後に…頼む」

リテルゴルロケットもどきを背中に背負い、個々に武器を担ぐT-850達、
M61ガトリング、零式ロケット、カトラス、高周波突撃槍等々を手に持ち、待ち構えていた。

『ボギー104d最短射程距離まで残り1分、残存5万2千!』

『GoGoGoGo!!』

一斉にロケット点火させ、最短射程距離圏内に突入せんとする、
ボギー104dへ向かい突撃する。

この戦いの行方はT-850達に委ねられた。

……




寸劇風後書き

ナギ少尉「…何故こうなったの?
なんで人間サイズのターミネーター達が相手する羽目になったの?援軍は?」

作者「えっとまぁチューリップの設定に起因しますね。
チューリップは20m級のを小型、50m級のを中型と設定してます。
基本PTや戦術機は横浜基地で生産すると、
通常輸送手段ではこばれる事になります」

ナギ少尉「うんうん」

作者「それで基本的に各基地間は小型チューリップで結んでいて、
ばらした状態なら多目的輸送挺で運べるようになってます」

ナギ少尉「…小型でも20mあるなら運べるじゃないの」

作者「外周が引っ掛かるので…なんで運べません。レイバーやASサイズなら小型は使用可能です」

ナギ少尉「そういう事なのね…
さて次回は重慶基地防衛戦編3、ターミネーター達…
ターミネーター達は中型以上サイズのBETA群に勝てるのか?お楽しみにぃ」

H25年9月再改稿



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