第184話『桜花作戦編2 喀什ハイヴ地上部周辺戦』


跡形も無くなった天山山脈…
BETA作業群作業群と何度もいってるが、山を削りきったら何をするんだろう?と思っているが、
現在は表層掘削の段階にはいっていた。

元々喀什の地は内陸部であり、標高もたかい。
日本程でないが幾つかの火山は存在する。
迂闊に地下掘削しマグマまで貫通し甚大な被害をくらうよりかましともいえよう。

重慶基地をたった艦隊は7時間かけ喀什ハイヴの作業群エリアに入り4つの分艦隊に別れて粉砕しに回りはじめている。

約1日強程はかかるだろう…

……

作業群粉砕の間にまだやってなかった技術情報を入れ込む作業にはいっていた。

まず大帝国…ドクツ第三帝国の技術だが、惑星破壊レベルにつき割愛…
前にも話したが間違えて惑星に当たった場合、
地表だけでなく文字通り砕けちるクラスである。
目安として60式が2隻の主砲斉射で地球が割れると判断してくれればよいだろう。
太陽なら10隻で…

つまり宇宙怪獣は…察してもらえれば…

いつかは潜宙艦を活用する日がくるかもなので技術情報だけは入れておく。


マクロス世界からは待望のフォールド技術の更新。
AD2037の最新型第四世代のフォードシステムを入手した。

内容としてはフォールド方法論の変更により、
空間通過時間の短縮、及び距離の延進だろう。

数値的にはゼントラーディ系でのズレが10光年1日の時間かかってたのが12分に短縮、
エネルギーチャージは通常艦船クラス500m級での話だが、
1000光年分のチャージに10日かかってたのが半日に短縮になっていた。

これはかなりな更新でもあるだろう。
(次の年代が楽しみだ…)

艦船面ではアームド級の後継のグァンタナモ級等の取得、
アルビオン級巡洋母艦、
ゴルバトス級、マクシミリアン級、キッド級、クルーガー級、スコット級、

グァンタナモ級は正規空母CVであり、
バルキリースタッフ含め定員300名、400m級、搭載機数45〜40機。
ネームシップが翌年出港予定のマクロス7船団護衛任務につく予定でもある。

ゴルバトス級は型番がMCというバルキリー運用母艦の括りであり、
バルキリースタッフ含め定員180名、400m級、搭載機数33機。
劣化版空母火力、運用力強化型というべきだろう。
ようは積載力削り〜の地方駐留に必要な司令部機能やらを足し…運用人員削り〜の、
単独で指揮能力をもっている器用貧乏ともいえ、
正規空母が集団での船団護衛に特化タイプになりつつある影響によるようだ。

アルビオン級巡洋母艦…全長325m定員140名、搭載機数18機、
アルゲニクスの発展型ともいえ、直接打撃力砲艦攻撃力も兼ね備えている。
変形しなくってもよい弱マクロスキャノンというコンセプトだろう。

マクシミリアン級は…割愛、

キッド級は護衛船で…250m級ながら定員20名。
これまた人数を抑えていかに空母等を護衛するかのコンセプトだろう。
その発展型がクルーガー級。こちらもバルキリーは搭載ない。

スコット級は43m級定員10名。
バルキリーではできない任務…つまり直接移乗臨検業務が可能であり、
リアル日本でいうと35m型巡視艇の役割をもっている。
つまり重武装付き巡視艇といえばいいだろう。
フォールド機関は搭載せず。

ゼントラーディ側艦船は要塞以外ほぼ取得したともいえるが、
新統合軍側見てみると今回はバトル級取得までには至ってない。
ゼントラーディ艦や旧マクロス艦をより発展したバトル級取得には時間がかかりすぎ、
また各々特色ある艦でもあり…

機動兵器類はM3で新統合軍側はほぼ取得、
ゼントラーディ側がリガード、グラージ、クアドラン・ロー、ヌージャデル・ガー、
ジナール等など…ほぼ基幹艦隊に通常使われているのを取得できていた。

(とりあえず量産はしないが、実物は研究用に1機ずつかな…)

ゼントラーディ人はそのままでは生活させるつもりはない。
マイクローン化に協力してもらうつもりだった。

理由としては食糧や生活スペース事情もある。
人間の約8倍の高さとなると体積も数十倍、
消費カロリーというか生命維持に使うエネルギーも数十倍だ。
確かに戦闘能力面からみると人間サイズは巨人族サイズに純粋能力ではかなわない。
だが機械の力でかなうなら、巨人のままでいる必要もなくなるともいえた。

なので研究用で機体はつくるが…の判断で…

最後にOG世界からは機体情報等…

特にソウルゲイン、ツヴァイサーゲイン等からの、
ダイレクト・モーション・リンク及び、
ダイレクト・フィードバック・システムだ。
今まで課題だった20m級への導入での耐久性の低下問題が解決つき、

(魔アルトアイゼンに…)
また現用のリーゼ化も忘れずに…

次元転送は…未完成なので安心して使えず要研究課題であり、
その中の自由転移門機能については先の金庫内の話みたくになるので、
オミットする必要はある。

ホワイトスター等の長距離転移技術は…
(40kmサイズの転移できるが…500立方mサイズ必要か…)
システム自体が元々大型であり…
まぁでも興味がある。
この巨大物体を1万光年までの長距離転移が可能といえばわかるだろう。

また安全性は空間を押し出す為、転移ミス以外での対消滅等の安全性は保障されており。
小型化すれば艦船につめるようになり…
(要研究と…)

イレ込み終わり…


……

帝国時間2002年1月28日午前9時

『作業群掃討完了の連絡入りました。
作戦参加A群各員は搭乗願います』

「よっと」
シートに武が年寄りな言葉を発して着座する。

(にしても完全な凄乃皇四型か…)
コバッタ達の整備は万全だが、始動点検、スイッチ位置正常確認しながら武は考える。
時間的余裕があり、異世界軍の技術援助もあり、
完全なる…いや更に強化されたバージョンの四型が桜花作戦に投入されようとしていた。

ムアコック・レヒテ型抗重力機関及び核融合炉デュアル搭載型の180m級空中要塞というべき代物。

武装は270cmレールガン2門、12cmレールガン8門、
大型VLS16基、荷電粒子砲1門、
近接防御用に36mmチェーンガン12門、小型VLS36基、
そしてラザフォード場と…
無限装填装置等謎の装置が搭載可能なサイズであり搭載している。
更に小型チューリップも搭載し供給源にもなる。

前周の時には一回横浜基地襲撃でダメージを受け、
レールガンは搭載されず、チェーンガンが6門使用不可、
ラザフォード場の全開出力は2回までではあった。

勿論弾薬制限付きで核融合炉搭載されてはない。
異世界軍からもたらされた技術により弾薬スペースが空き搭載された。

凄乃皇のコンセプトは自衛し、積極的攻勢を行える補給拠点、また絶対落とされない総合管制機…として生まれかわる。


ハンドサインを出しハッチが閉じられ、更にSLLCのハッチが閉じられる。

SLLC…300m級サイズの半卵形の大気圏突破及び大気圏突入機である。

ガ〇ダムのあれと言えばピンとくるだろう。
だがガン〇ムには行ってなくあくまでも自力開発であった。

ようはなんだ…大気圏突破時の形は先細り球体…
何処もかしこも似たり寄ったり…デザイン的には似てしまう。
スペースシャトルの先端を拡大してもらったものともいってよいか…

さて性能面ではHLVと違い大気圏内では無限にといえるマクロス世界のバーストエンジン技術により、
無補給にて大気圏往復が可能な代物に仕上がっていた。

SLLCが載ってる移動台座が移動し地上へとエレベーターシャフトを昇っていく。

本来なら自力で大気圏脱出及び再突入可能な凄乃皇には必要はないが、
他機との突入時間調整の為に積載された。

あがりきり発射位置へと移動したところで外部からの電力が供給され、
SLLC及び凄乃皇の各部電源もはいり、SLLCの外部音源を拾いはじめる。

『―それは全身全霊を捧げ絶望に立ち向かうことこそが、生ある者に課せられた責務であり、
人類の勝利に殉じた輩への礼儀であれと心得ているからにほかならない』

ラダビノッド准将が、桜花作戦に出撃する若人にむけ放送をいれている…
朝もやのなか5機のSLLC、往復大型離昇機が打ち上げをまっていた。

SLLCに搭載されている凄乃皇のコクピットの主操縦砲座席には白銀が座っていた。
管制席には霞が着座、隊総合管制席には遥が着座、別階の機関手席には鑑が着座。
彼女らは今忙しく、今暇な白銀から話しかける事は到底できない。

『大地に眠る者たちの声を聞け…
海に果てた者たちの声を聞け…
空にちった者たちの声を聞け…

彼等の悲願に報いる刻が来た。そして今、若者達が飛び立つ…
鬼籍に入った輩と、我等の悲願を一身に背負い、敵地に赴こうとしているのだ。

歴史が彼等に脚光を浴びせる事がなくとも、我等は刻みつけよう。
名を明かすことすら許されぬ彼等の高潔を、我等の魂に刻みつけるのだ。

旅立つ若者達よ…諸君に戦う術しか教えられなかった、我等を許すな。
諸君を戦場に送り出す我等の無能を許すな。

願わくば、諸君の挺身が、若者を戦場に送ることなき世の礎とならんことを…』


前周では横浜基地は消滅した佐渡島ハイヴ由来の残存BETA群に襲撃され、
調整中だった凄乃皇も本体こそは無事だったも、搭載火器の大半が使い物にならなくなった。
喀什ハイヴに突入したが最終的にはあ号標的は倒したものの、
火力が足らずその為に榊ら元207B分隊の5名は帰らざる者となった。

また横浜基地襲撃の際にB分隊以外のヴァルキリー中隊の面々も佐渡島ハイヴ攻略戦で2名の戦死の直後に、
重傷や戦死、自爆等で元B分隊以外すべて参加もできない条件に陥り、
また横浜基地所属人員も…

だがこの世界では万全な状態で挑む事ができよう。
5機のSLLC打上カウントダウンが1分を切る。

SLLCにはA-01所属機及び凄乃皇が搭載されている。
カウントダウンが15秒になりブースターに火がともり噴煙があがる…

カウントダウンが0をさし、炎が噴き出し、
SLLCがその重い自重を重力に逆らい空へとのぼりはじめる。

衛星軌道上へと向かう武、伊隅達の姿をを、
国連軍所属の多くの人々が敬礼と共に見送った。
その中には渚まりも、身重になった渚屡伊の姿があった…

………

打ち上げのGが白銀にかかる…がシャトル搭載よりかは比重が低い。

SLLCは一路宇宙へと飛び立つ…

しばらくすると体感Gがきえてき…

「うわぁ…綺麗…」

「涼宮中尉は…始めてでしたよね?」

「ええ…白銀大尉は?」

「二回目ですね。銀河鉄道で一回」

「わたしも何時かはのりたいです」

「休暇が1日でも取れればコロニー観光はできるとは思いますけどね…
あ、霞、作戦終わったらいってみるか?」

「はい……いってみたいです。」

「と…見えたか?…A-04より各機、
輸送母艦確認、軌道修正プランを送ります」

『了解』×多数

SLLCは衛星軌道上に待機していた輸送母艦に回収接舷され、作戦経過での待ちの間の暫しの休息所となる。


……

帝国時間2002年1月28日 午前10時

朝もやの中朝日が昇りはじめ、その朝日を背にうけ、
異世界軍は喀什ハイヴへ向け前進していた。

そして…

「喀什ハイヴに動きあり!BETAが湧き出てきました!」

「きたか…総員戦闘配備!!
砲撃艦隊は最大戦速、30km前進し砲撃体制に移行!
ミサイル艦隊は停止し射撃準備!!」

ハイヴまで400kmの地点にきたとき、1番敦煌よりの門からBETAが出現し、
ハイヴ中心部から107km地点の門から続々と湧き出はじめていた。

「煙幕弾頭ミサイル発射せよ!」

艦隊中央に位置するフリーデン級から、
煙幕弾頭装備したトマホークが打ち出される。
続いて2射目、3射目…

時速800kmで飛行するトマホークが迎撃範囲にはいるのが、
BETA群の30から40kmあたり、そこまでに約15分到達まで時間がかかる。

その間も無限にわいてくる煙幕弾頭ミサイルを休まずうちづつけると…

「戦域、煙幕濃度100%越えました」

「通常弾頭弾、発射ぁ!」

通常弾頭搭載のフリーデン級から一斉にトマホークミサイルが射出される…

発令所から戦場となるカシュガル、喀什ハイヴ戦域をみていた。

遠距離戦に関しては、レーザー、ビーム兵器解禁だろうと変わらないだろう。

地上では大気減衰の他に地平線というものが存在し、
BETAにも新型種族が出た通り、大地とゆう有効な遮蔽物を利用して長距離間接射撃を加える事ができる。

そこにビーム兵器が加わるとすると…大規模出力と射線を確保するための高度をとる、
または大地を地下40km程削って直線射撃を加える…
という非現実的な手段しかない。

または大気圏外からの高出力砲塔によるビームシャワーでも良いが、
大気や地球自体に大規模的に悪影響を及ぼす為使えない手段であった。

「まもなくモンスター改の射程圏に入ります」

160kmの射程を誇る実弾兵器は、
BETAの大砲級の射程約80kmをはるかに越える優秀な機体だった。

「モンスター改射撃開始します!」

BETAの迎撃群に対し、1000機の一斉射撃が開始される。
4000発、分あたり12000発の砲弾は、先頭を走る突撃級に突き刺さり、
着実に個体数をへらしてく。

また味方の死骸の為最高速を保てずに、
一方的に撃たれる時間が増えつつあった。
相手が地上というスピードでくる限りは、
地球外の惑星でも、もちろん活躍できる。

モンスター改1000機、生産費用というのを度外視できる、
異世界軍だからこそだろう…
普通に発注すると…嫌な費用にはなる。

BETAにとって一方的に撃ち込まれる60kmの区間を、
的確に突撃級の最高速を出せずに約1時間程拘束させていた。

「陸上砲艦、射程圏内に入ります!!」
100km圏内にまもなくかかろうとしている。

『砲艦型、主砲塔一斉斉射ぁぁ!!』

トレー級73隻に及ぶ61cm砲が1168門、5隻のダブルトレー級300門、分あたり約2万2千発の面制圧の射撃が始まる……

喀什ハイヴまで攻略の道ができたのも、
一重に物量による補給なしの制圧が可能となった、
無限弾薬装填装置の恩恵によるものが大きい…

これにより通常50発も撃てば補給の必要が出てくる大口径実体弾も、
補給の必要なく移動砲台としての役目が果たせる。

また通常ではありえない供給速度、発射速度、旋回速度を可能にした、自動装填装置…
そればかりか砲身の命数無視できる点や、冷却効果が発生するのがおいしかった。

通常…砲身は弾が発する熱により熱をもち、それにより歪みが発生する。
その歪みが酷くなると弾道が安定しなくなり、
砲身を新しいのに交換しなくってはならない。

鋳造性能によるが、旧軍大和46cm砲で200発、改大和型で400発での交換となる。

戦車砲になると、90式で800発、
スフィンクスの220mmで1500発、
2001式プラント製で1800発、
四菱製で900発となる。

もちろん戦闘中にできないのであくまでも基準だが、
ほっておくと急激に命中率がさがり…
そのうちに砲身破裂等の重大事故に繋がるわけだ…

実体弾による宿命といっても良いだろう…
それを自動装填装置は回避してくれた。

また艦内に不調がでないか?と監視しているコバッタ達整備チームもいる。

偵察に出てたルーロス改からの確定情報がはいった。

「個体総数約669万の内約78万が迎撃に出てきました」

遊びにいくヨの世界から取得した超技術の一端、ルーロス…

星間経済を確立し、彼女らにとって古い技術ながらも、
軌道エレベーターを無償でプレゼントするあたり、
高い技術力の一端が見えると思う。

その一部であるルーロスをつくるのさえ時間がかかり、
その技術の物質透過レーダー…今ではなくてはならないものになっていた。

「なんだ?あいつは…」

要塞級よりもでっかい、まるで動くテーブルのようなBETAが見えていた。
テーブルの板の割合が分厚く見えている。
大きさは10つの胴が並んだ戦艦ともいうべきか…

「むっ…主砲弾の直撃を受け倒れないだと?」

61cm対地榴弾が確かに命中はし、効いてはいる筈だ。
砲弾が背中というべきかに命中し爆発はしている。
だがそれでも倒れはしない。耐久は高いのだろう。

「構わん!数は少ない!そのまま面制圧を続けろ!」

身体をはった盾というべきか…
新型の下を被害受けずに突撃級や要撃級が駆け抜けていく。

だが確認している数は僅かに23匹程度、
その程度であれば護れる範囲は限られている。
「対地榴弾とは相性最悪か…」

突撃級や要塞級の甲殻よりも分厚く、砲弾が命中しても表層にて爆発、
内部へと到達できてないのだろう。
突撃級や要塞級の甲殻は突破できる貫通力はもつが、
新型の分厚い甲殻を貫通させるには弾構造自体がむいてないと判断できる。

かといってトレー級やダブルトレー級の弾種を貫通力ある対艦徹甲弾に換装するには約2時間かかる…
主機をとめなければ抜き出した先から弾が無限に精製されるからだ。

「……モンスター改をつかうか、対地徹甲弾を要請しろ」

無限装填装置の影響がないモンスター改に徹甲榴弾が装填され、
精密射撃にて4発命中、新型が大きく身体を震わせる。
甲殻に命中し食い込み遅れた爆発が、
身体の中から爆発がおきているからだ。

「もう一回か」

8発必中し、とうとう内部からの爆発に耐え切れず崩れおちる新型…

次々と新型を駆逐したが数がおおければこの戦況に影響が出たかもしれなかった。


61cmの砲撃の嵐を超えた先に待ち受けてたのは…

『我はウォーダン、ウォーダン・ユミル。この世に蔓延る悪夢を断ち切る剣なり…
受けてみよ!斬艦刀疾風怒涛!』

ダイゼンガーならぬダイウォーダンが斬艦刀を片手にBETA群へと切り込んでいく。

それに続き…

『相川七瀬!いざじんじょうに参ります!』

『飯島愛よ。私の色気に惚れなさい!』

『常盤……則子…あのその…言わなきゃ…駄目です?』

『高橋佳奈子…北辰豪刀流参ります……則子、あの人がいうなら言わないと、わすれさら』

『ただもれよ。回線切替なさい』

『あっ!』

『…佐藤!珠央!私のチャージ受けてみなさい!』

名乗りをあげ時間差でグルンガスト各機が切り込んでいく。

佐藤機の零式1番機がランスと盾に変更して今回は参戦。

突撃したところからBETAが割れてき、無双状態だが数が数で特機の後ろにながれてく…

更に迫ったBETA群は…

「まもなくBETA群先頭、スフィンクス射程圏内にはいります。
残存個体数約6万」

ピューパ…
異世界軍の道はこの機体からはじまった。

タンクにありがちな鈍重さがなく、多少の不整地はなんのその。
山を削り森林を薙ぎ倒し整地したBETA占領下の環境では、
まさに走る陸の王者とよべる程だった。

その彼等が待ち受ける射程圏内にBETA群の先頭が侵入しようとしてきた。

OTM技術の導入が全機体に浸透し射程が10kmから約2倍の20kmに延びた、
120mm滑腔砲がいまかいまかと待ち構える。

「スフィンクス射撃開始します!」

20km圏内に踏み込めたBETAはさほど居なかった為、
一撃必中をスフィンクスを操縦するヤドカリ達は選んだようだ。
滑腔砲から必中の砲弾が放たれる。

それが地獄の道のりを抜け出した要撃級に突き刺さり、
体内で爆発し、四肢が散乱する。

今だ61cmの放火は止まず、直に迎撃の為に出てきたBETA群は殲滅されるだろう…

「ルーロスより入電、第二次増援が出現しました!」

(おうおう…怖いねぇ…)

一次迎撃が不利としったのか、増援として迎撃に出てきたようだった。

「今迎撃中のをα群、門より出現中をβ群と命名。
煙幕ミサイル攻撃から再びしかける。
艦載各機の補給たやすな!!」

今までの国連軍等の失敗は、規模を見誤ってて、個体数を把握してなかった事…

一次迎撃をやっとの事で殲滅しかけ緩んだところを、
二次迎撃で絶望までたたき落とされて壊滅…
また補給等も滞り弾薬、武装もなくなり…
生きながら食われていく事となる。

だが無限ではない。何時かは途切れる時が物質ならありえるのだ…
その時を目指して砲撃は放たれる…

〜同行している中華統一戦線の衛士〜


殲撃8型から、機体に音の衝撃が届いてくる、
トレー級陸上砲艦の方へと視線が行っていた。

迎撃群に対し第二次防衛ラインを任されたのだが…
BETA群が押し寄せてくる前に殲滅させられ、
再び砲撃が始まったので必然的に視線がそっちの方へといってしまう。

「砲撃止んでないよなぁ…?」

『ああ…かれこれ2時間近くあの一番手前の砲門、砲撃止んでないぞ』

「俺らの突撃砲…2時間もたないよなぁ…」

『確かに…弾薬も2時間連射なんて、
何回補給しなきゃいけないか…』

「あの砲身一つでも欲しいよなぁ…」

『あの砲身を突撃砲につけるってか?』

「いい考えだろ?」

『俺らの機体の手で保てるか?』

「あっ……」

喀什ハイヴを攻略してるとは、
おもえない程気がぬけていた。

まだ彼等の本格的な出番は少し先だった…

〜Sideある兵士end〜

……




寸劇風後書き
作者「今回は門からの迎撃までだね」

ナギ少尉「けど…凄い数よね…を、原作の桜花作戦では6機で突破したのね…」

作者「確かに戦闘回避しつつなら突破だけならできるかもだが…
その後大規模進行もあっただろうけどね」

ナギ少尉「で、今回は誰か死ぬの?」

作者「死なないようにはしたいけど…」

ナギ少尉「でちゃいそう?」

作者「まぁ次回って事で…」

ナギ少尉「次回、あ号目標…おたのしみにぃ」

H24年11月改稿
H25年12月再改稿



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