第194話『マクロス編8 マクロスフロンティアへ』


世界扉で再びマクロス世界へと渡る…
場所は地球。

「で、次は何処に逝くんでちか?」

「ここね」

マクロス世界での各船団の位置情報や星系情報が空間パネルに表示され、
銀河中心方向約3400年先に表示されている…
射手座スパイラルアーム付近のマクロス25を…

「了解でち、なんとか3日でいくでち」

「やっぱり3日かかるか…短縮できない?」

「貯めてた材料つかって大幅強化してくれればワープチャージ時間が大幅に短縮できるでち」

同化しっぱなしの大改修を提案され…

「だな…やるか」

さっそく機体延伸含む改造にはいり…

「あと問題は…この世界がどっちに向かってるか、現時点じゃわからないんだよな…」

「どっち?」

「まぁ…平行世界で歴史の流れが少し違うんだよな…」

1つの歴史は主にミシェルが死亡、

もう片方は主にブレラが死亡、更にグレイスが狂気にならずに死亡する。

(シェリル様…連れてきたいんだがなぁ…)

どちらであっても死にはしない…
植物人間化してもアルトによって……

(ん〜)

多分解決はつかないだろう…

……

前回AD2040の後2度AD2058に来ているがその間の出来事を…

2040年シャロンアップル事件終結。

2043年新統合軍の特務調査船団が、バロータ星系第四惑星において、
プロトカルチャー遺跡を発見するも地球本部へ報告せず。
同年覚醒しつつあったプロトデビルン、
精神制御で調査船団を配下におさめ、バロータ軍結成。
また入植者も制御下におさめる。

2045年3月、バロータ軍マクロス7船団に襲い掛かりバロータ戦役勃発。
2045年9月、マクロス5船団惑星ラクスと命名し入植。
マクロス5船団バロータ軍に襲われ壊滅。

同年12月、惑星ラクス上にプロトカルチャー遺跡現れ、
プロトカルチャーの歴史及びプロトデビルンの出現過程・生態等の情報がもたらされる。
後にこの遺跡はプロトデビルンにより破壊される。
同月惑星ラクス崩壊。
2046年2月、統合軍総司令部より反応兵器使用許可下りるが、
マクロス7船団のみで本拠地壊滅命令下る。
オペレーション・スターゲイザー決行、反応兵器撃ち込むが、殲滅には失敗する。

同月、サウンドバスター作戦決行。
結果プロトデビルンのゲペルニッチの暴走招き、バトル7撃沈。
暴走は精神エネルギーを無限大に吸収する存在になり、
一時期銀河滅亡の危機へと発展するが、
バサラの歌を受け自己再生種族へと進化する。

結果交戦理由が消失し戦役終結。
マクロス7船団はバロータ星系第四惑星に入植しながら再建への道を進む。

2048年、第117次大規模調査船団旗艦SDFN-4グローバルが、
謎の生命体に襲われ壊滅。以後バジュラと呼称される。

2050年地球にて大規模乗っ取り及び反乱等の内戦勃発、
反統合勢力ビンディランスが、
極一局化しクーデターおこし統合軍中枢となった勢力、ラクテンスを撃ち破る。
結果、地方自治権が大幅に認められる。

今までは地球統合政府の許可が必要であった反応兵器使用等が、
条約に基づくが大統領判断で使用可等変遷する。

2057年シェリル・ノーム3rdシングル"インフィニティ"、ユニバーサルボードで連続8週TOP。
リアル日本でいうなら有線ランキング、
リアル2013年の世界音楽市場なら日本音楽市場に相当する。

2058年5thシングル"射手座☆午後九時Dont'be late"では11週連続1位の記録をたてる。
同年シェリル・ノーム、銀河横断ツアーを行い始める。


……

カオル主観2日後

「ごちゅじんたまついたでちね」

「う、う〜ん…やっとか…」
背伸びしながら…

1日半をかけてルーロスを大改修した事により、ワープドライブがトリプルジュネレーターになり、
チャージ時間の短縮に成功。
3000光年を300回のショートジャンプ行ったが、
わずか半日という驚異的な踏破速度にあがっていた。

2分間隔でフルチャージ、次のワープに入れた。

ショートワープくらいなら、300億光年をわずか3ヶ月で渡れるキャーテア技術の前では、
主観時間もさほどかからず…

結果的に1日得した事になる。

もっとも、20mサイズの小型挺であるのが一番だが…

「あとはレーダーやタンクを強化や増設できればなんでちが…」

「そっちの方は材料がまだ精製できてないからな」

「でちねぇ…」

「時間かけて材料精製しつつ…暇見て改修かな?」

「ごちゅじんたま。視認可能距離にきたでち。みるでちか?」

「ああ」

ルーロスの外壁が透化してく…

「ほぉ…」

眼下にはマクロスフロンティア船団が見えていた。

シティフロンティア…アイランド1ともよばれるが、
二枚貝を思わせる天盤状の防護シェルをもつドーム艦で、
従来型の約2.5倍、15kmの大きさになるドーム艦は現在約500万人の人口をようし、
その他に環境艦とよばれる円筒型の艦を連結し、
閉鎖系バイオプラントによる、循環型のバイオテクノロジーで、
すべて船団内部において自活できるようになっていた。

水、空気、食料循環…
それによる水の浄化、空気の浄化、人の排泄物の浄化等をこなして、
現在では1000万人将来的には1億人まで船団内部で住める容量を保っていた。

このようなシティを核とした群島のようなものを形成するため、アイランド・クラスター級とも称されている。

こうして、長距離移民に対応し、長期間無補給で生活できる環境になっていた。

シティをアイランド1、接続している円筒型の環境艦を、アイランド2…
以後アイランド3…4とすすみ、24艦接続されていた。

環境艦はオニール型とよばれるペットボトルを思わせるつくりで、
直結8km幅3kmの大きさを誇り、今までの新マクロス級船団の各艦に比べてもかなりの大きさを誇っていた。

「ここまでデカブツだと…ナノマシンの仕事だろう。
どうせ何回もくる事だろうしな…
じゃあ、虚数空間にひきこむから」

「了解でち〜」

ルーロスを回収し、シティフロンティア…アイランド1に潜入したカオル。
人気の無い地下区画にて…
直径15kmのドーム状の宇宙船、五百万の人々が生活する地下になると、
人々の生活を支えるさまざまなインフラ区画の区分になる。
現代でも地下鉄や上下水道、電気や通信ばかりでなく、
建物を支える基盤区画等さまざまに利用され、
更に宇宙船だとシェルターやら実験生産再処理発電施設等、更にそれらを繋ぐ横坑…
管理がまさに及びにくい。
そんな区画にて…

(まずはフロンティア船団で世界扉が開けるかだよな…)

世界扉の理…
基本的に直径1光分以上の距離移動する物体には楔を打った地点からのリアル経過時間が必要であった。
天体基準で縛られている理で、天体で打てば現状その限りではない。
また天体基準での移動縛り距離であって、地球でも太陽を回ると直線距離だが16光分の距離を半年で移動する。
地球や月軌道内でも16光分移動しているといえるが、リアル経過必要しないのは地球に縛られているからでもある。

さて…理の天体と言う定義の境目は…?

アイランド1は巨大な船であり一種の天体ともいえよう。
この船よりも小さい天体…小惑星等は多数ある。

うまく世界扉がひらけばだが場合によったら一々、
近場の星系からフロンティア船団にくる必要があろう。
その場合AL4での行動にかなり影響もありえ…
今までフロンティアに来れなかった理由の一つでもある。

(さてと…)

世界扉を唱えアイランド1に楔を打ち…別世界へと…

……

マクロス世界内で2日後、
再びアイランド1に降り立ったカオル。

(無事開けたと…第一条件はクリアだな)

この船クラスなら天体と理は認識したようである。

(あ、ホワイトスターの楔利用すれば製造元のゼ…なんとか帝国だっけ?
行けるかな)

ビダン菌をシティ船に撃ち込みながら、ふと思い付く。
OGのホワイトスターは直径40km、
シティフロンティアの直径15kmをクリアするなら行けるだろう。

(ん〜でもどれ位逆行しなきゃいけんかわからんしなぁ…)

直接身体に情報を取得する同化ではなく、
ビダン菌は現物再生に必要な情報を取得のみで、
情報そのものは取得はできてない。

その為に何回跳躍しただの、
大元の帝国の位置情報等は現状は不足していた。

……

(ほ〜みごとな森だな…)

ビダン菌を撃ち込みに巡っている最中に緑豊かな環境船内に入っていた。

空気が美味い。大自然の中にいるような…
AL4の世界では到底味わえない美味さだ。

異世界軍の手でつくられたAL4のコロニーは機械式により、
二酸化炭素を含む大気汚染や汚水や有機廃棄物等の処理をし、
酸素、綺麗な水、資源として再生している。
だが機械式という点ではフィルター等をプラントに依存しなければならず、
純粋に自立したとはいえないだろう。
またこの大自然の味を再現するにはまだまだだ。

フロンティア船団ではバイオプラントによる処理を行った以降は、
先述したが循環により資源を再生する。

だがいくら人工の自然とはいえ、ここまで成長するまで通常なら長い年月が必要であった。

成長の早い木なら、10mから15mまでスクスクと育ち、
30年程で成長がとまる。
ミズキやヤマハンノキ、シラカンバ等の陽樹系の木々だ。
日光が当たる所を好み、 若い時の成長が早く、寿命が短い。

そして成長が長い木々、ミズメ、サクラ、クリ等は80年位まで成長を続ける。

最後に100年以上成長を続ける陰樹系の木々、ブナ、ケヤキ、トチノキ等だ。

この様な見事な森を形成するには…
必然的に弱い陽樹系の木だけでは駄目で、時間が…18年では到底足りなかった。

つまりなんだかの強制育成をしようしている訳であった…

(ついでにそこら辺の技術もあればな…)

……

『銀河の妖精、ファイナルツアーinフロンティア本日開演!』

『最高のステージにしてあげるわ!
わたしのステージに来なさい!』

2059年3月2日

==天空門ホール前の広場==

(お、いた)
一連の作業すませたカオルは歴史のポイントを確認しに広場にきていた。

「…お礼するね。私ニャンニャンでバイトしてるから来て」
ランカが、EXギアつけたアルトにお礼をいってる。

EXギア…個人用の新世代型耐Gスーツで正式名所エクスギア、
その民生用に飛行ユニットを付けたタイプだ。

「ニャンニャン?」

猫の様に手をまるめ、お尻を突き出しポーズをとり、
中華風のリズムにのせそのフレーズを口ずさみながら踊るランカ。
「〜♪でかるちゃぁ〜」
最後にあいくるしく両手を広げ、ゼントラーディ語のいわゆる信じられないで締めくくる。
「ってCMしらない?」

「え?」

(知ってる〜買ったぞ〜!!
美味かったよなぁ…復刻しないかなぁ…)

「うわ、もうこんな時間、必ずきてね〜待ってるよ」

「フッ変なおん……」
カオルはランカについていく。

アルト…マクロスFにおける主人公格、早乙女・アルト。
外見上は長い髪を綺麗に束ね、美少女にも間違えられるイケメン。化粧し女性物着させれば一発だろう。
現在戦争のせも知らないハイスクールである。

そしてついていってるランカ…マクロスFにおけるヒロインの一人、ランカ・リー。
外見上は緑色のショートヘアーで、両側に垂れ下がった犬の耳のようにみえる。
またアホ毛もあり。
ゼントラーディとのクォーターで、髪の毛を器用に動かす事ができる。

(この場で初遭遇なら、TV版の歴史の世界になってるみたいだな…)
映画版の歴史なら既に知り合っている仲だ。
TV版なら救助対象にミッシェルやギャラクシー船の一隻が対象にあがる。

(コンサート会場も星道館で無さそうだし…確定かな…)

「あ〜まにあえ〜」

ランカはホールの入口にかけこんでく。
『間もなく開演です、お急ぎ下さい〜。
正面入口では身体検査を行います。
録音、撮影機器の持ち込み、
水以外のドリンク類はホール規約により持ち込みできません。
携帯にはこちらから制限ソフトを入れさせていただきます』
拡声器でアナウンスする運営スタッフ。

「ま、まにあったぁ……チケット」

「一名様ですね…続いて身体検査お願いします」
チケットもぎった女性係が検知ゲートに案内し…

「金属類はそちらのカゴにお願いします。透過検査いたします。
携帯には制限ソフト入れさせていただきます。液体類はございますか?」
女性警備員が機器の操作をしながら話、
「ドリンクは無いです」
ランカはゲートをくぐっ…

ブー
「お客様、靴が反応されてるかもですが…」

「く、靴ですか?」

「金属が入ってる靴かなりありますので」

「わかりました…」
靴を脱ぎカゴに…

改めてゲートを潜り、

「ではお身体触らせて頂きます」

反応しない非金属類で館内での毒ガステロ防止などの為、
お客自身の安全確保に必要な措置であり、
また海賊版を防ぐ為にも必要な一連の措置である。
リアルコンサートで此処まではないが、国際線飛行機では当たり前の話であり…

「くっくすぐったい…」

「申し訳ございません」

女性警備員による手によるボティチェックを終え、

「間もなく開演で〜す。席番わからない方ご案内いたします〜」
係員がホール内部で案内していた。

「まって閉めないで〜」

ランカはギリギリで滑りこみ、彼女の指定席へとすすむ。

……

館内照明が暗くなり…
『in The beginning was the song』
はじめに歌ありき…

『Stars sing as if they're playing a beautiful tune of heaven』
星ぼしは歌う、まるで天界の歌を奏でるように…

『Lynn Minmay2009』
初代銀河の歌姫…

『Shalon Apple2040』

カオルはホールの壁となり、ステージをみていた。勿論ただ見である。
チケット?
譲って下さいというたちんぼが出てるのに、
席が余っている訳がない。
プレミアムチケット化してるツアコンだ。
これを逃すと生シェリルを見るのが、
サヨナラコンしかない…
そう…たった二回しかないわけだ。

『Fire Bomber2045』
(突撃ラブハート!)

『and now』

「あたしの歌をきけぇ!!」

〜ユニバーサル・バニー〜

会場内が一気にヒートアップする。

(え?劇場世界の流れか?)
舞台が割れギア仕掛けのステージにうつり変わる。
ホログラムを駆使した舞台だから可能ともいえた。

機械的なロボット達がダンスを踊っている。
ロボット達がダイブし…

『3、2、1』

一層歓声があがりステージ上にシェリル様が現れた。
間違いなくユニバーサル・バニー…
何回も聞いていた曲だから間違いない。

彼女の音声、彼女の作曲した音楽が詰めかけた20万人以上もの人々の歓声を抑え一人一人へと届く。

白の純情と黒の小悪魔の共演…
(シェリル様〜歴史なんかいいや!)

生コンサートに夢中になりカオルは考えるのを放棄してく。

シェリル様…マクロスFにおけるヒロインの一人シェリル・ノーム。美しい金髪をなびかせて…
彼女に魅せられたものがまた一人…

〜射手座☆午後九時 Dont be late〜

2ndナンバーが射手座が流れ、
軍服をモチーフとした衣装にかわる。
ナンバー開始とともにアクロバット飛行が始まり、
アルト達が空から光の粒子を舞い降らし幻想的に演出する。

曲中によりセクシーに変わり…

アルトの無茶なアクロバットは披露されずに…

〜What'bout my star〜

3thナンバー、アクロバット飛行は落ち着き、カメラ撮影に移っていた。

〜Welcome To My Funclub's Night〜

4rdナンバーがはじまる。

シェリル様がカウガール衣装でアクロバット隊に狙いをつける。

アクロバット飛行続けていた一人がシェリル様横を飛び去ると…

「キャー」
「シェリル様〜」
中央から走りステージの端からダイブしてく…
思わず声をあげてしまったカオル。

アルト姫に抱えられシェリル様が裾から空にあがり歌声を披露する。

思わずほっとしながら…
(アルトしねぇ!)
と殺意が思わず目覚めていた。
(シェリル様の肉体を汚しやがってぇ!!)
シェリル様の策は、ミハエル達が隊列を整えて、見事に成功した。

観客はより熱中していく。

……

4thナンバー歌いきり、バックバンドが間奏を流す中…

突如コンサートの電源か切り替わる。
(あ、ここまでか…)

『マクロスフロンティア行政府よりお知らせします。
全艦に避難警報が発令されました。
市民の皆さんは速やかに最寄のシェルターに避難して下さい。
繰り返します…』

客席が突然の事態に騒ぎだすが、
『主催者よりお知らせします。
本コンサートは行政府より中止命令がはいりました。
運営対応等は後日発表いたします。
チケットは必ずお手元にお持ち下さい。
規制退場行います。
係員の誘導に従い、順次退館後、シェルターへご移動お願いいたします。
では後方ブロック……』

一気に扉へ殺到するとそこで圧縮による死者がでてしまう。
現代日本でいえば、明石花火大会の歩道橋のように…

運営は不満あげてた客を静めて、勤めて冷静に退館を促していた。

(で、と…艦の外側で死亡したバジュラから回収しなきゃな…)

館内にいるお客さんがシェルターへ移動しはじめる頃、

「キャー!!」

シールドをビームにてぶち破り、その余波が街へと直撃する。

(えっ?)

目の前に落下していくシェリル様と追跡するアルトが見えた。

(な、なんで?TV版の歴史軸でないの?)
キャサリンさんらに護衛されてくのがTV版の歴史軸だ…
落下していくシェリル様はスカート内に備わったガスジェットにより墜落死は免れる。
そこに黄色の飛行物体、逆型カブトムシのような槍状の角をもち15m程の外見の…黄バジュと呼ぶが、
着地し襲い掛かろうとして、アルトがギリギリ助けてくれた。
アルトはEXギアで地表を滑走し、それを追撃する黄バジュだが、
ビルの隙間に逃げ込みやり過ごす。

そして地上に降り立った赤い飛行物体…かなり大きい個体を赤バジュと呼ぶが、

一機のバルキリーVF-25が赤バジュに襲いかかるが、後方を捕まれ…
逃げ出せずに一人の男がEXギアで脱出し、
携帯用アサルトライフルで攻撃するが…
人間サイズの火力でははがたたず捕まれ…そして潰される。

(ちと動いてくれないと…)
潰されたギリアムの回収を試みたいが赤バジュラがまだ近すぎる。

アルトがギリアム機に乗り込み赤バジュに攻撃を行い…
だがアルト機はタマギレし、赤バジュが格闘で反撃してきた。

そこに颯爽とアーマードが赤バジュにおそいかかり…

『誰だ貴様!ギリアムはどうした』

『俺は…俺は…それよりも何だよ?その化け物は!なんで?』

バジュラを押し込み距離を稼ぐと、
アーマードよりミサイルが放たれる。

『そこの素人!事情は後だ!そこの娘を連れて逃げろ』

『どっちのですか?!』

『どっちだ?!そこの緑の髪の娘だ。きま―』

『シェリルも後ろにっ!』

『シェリルだぁ?…ちっクソッ!』

ミサイルのダメージもあるも、
まだ活動する赤バジュにガンポットをたたきこみ牽制するアーマード。

『貴様っ!後部座席の展開の仕方はわかるか?』

『…わかりません!』

『……手にシェリルを保護!貴様のひ、膝上に緑の娘を乗せろ!』

『はっ、はい!』

『かすり傷一つでも付けてみろ、反応弾で蒸発させてやるっ!』

アルト機がシェリルを招きながら膝上にランカちゃん乗せたとき…

「きゃぁぁぁぁぁ」
戦場に響きわたる悲鳴。
胸揉んでいたようだ…

赤バジュの動きが鈍り…
そのチャンスを逃さずに赤バジュに襲い掛かるアーマード。

ナイフが突き刺さり身もだえる赤バジュ…
動きが止まり…

『やっ、やったのか?』

しばらく反応ないが…

『化け物どもは撤退しているようだ。
俺は残留掃討に向かう。
軍には連絡つけた。貴様は回収くるまで二人を死んでもまもってろ。
この後は逃げてれば充分だ』

と言い放つとアーマードは去っていく…


(…え?)
ギリアムを擬体とかえた後回収しにくる者をまっていると、
シェリル様をピックアップしにきたのはキャサリンさんらだ。
黒リムジンでなく装甲車両…かなり焦っていた様子であった。

キャサリン・グラス中尉…準ミス・マクロスFに選ばれる程の金髪のはえる美貌。
大頭領の一人娘でもある。
彼女が迎えにきたということはツアー担当護衛官であろう。

(スパイ容疑の劇場版でなく…?)

行政府側が距離をおいているのが劇場版であり、
賓客対応がTV版で…

ますますこの世界の方向がわからなくなり…

(ん〜…次のターニングポイントで見極めなければか…)

分裂体と合流し、

(さて…死骸死骸っと…)

宇宙戦闘空域を探すが…VF-171の残骸ばっかりで…

(一回目の襲撃だからな数すくないか…)

カオルは諦めシティ艦に向かいつつ…次の時間へと渡る。

……




寸劇風後書き

シェリル「まぁまぁね」

作者「は、はひぃ」

シェリル「で、作者はわたしをどうしたいの?」

作者「え、えっと……い、いち、おう原作通りに」

シェリル「駄目よ駄目。わたしは銀河の妖精シェリル・ノームなのよ。そうね…作者、わたしをMuv-Luvの世界に連れてきなさい」

作者「え?」

シェリル「歌でBETAとやらを魅了してあげるわ!!」

作者「あ、あのアルトは…」

シェリル「勿論アルトもよ!!」

作者「あ、あの…フロンティアは…」

シェリル「それをどうにかするのが作者じゃない?
いいわね、言ったわよ!
わたしを連れていけなんてサービス、めったにないんだからね」

さっていく…シェリル様。

ナギ少尉「作者〜大丈夫?
……駄目ね反応なしか…
さてどう解決つけるんでしょうかね?

マクロスフロンティアのメインヒロインからつきつけられた難問を…
後々のフラグになるのか?

次回 救援…お楽しみにぃ」

H26年1月再改稿



押して頂けると作者の励みになりますm(__)m


<<前話 目次 次話>>

作品を投稿する感想掲示板トップページに戻る

Copyright(c)2004 SILUFENIA All rights reserved.