第227話『銀河英雄伝説編9 三度目の銀英伝の世界へ』


西暦2002年6月20日

(ん…)

「じゃまたいってくるか…」

[へ?また?]

「ああ、こっちにいてもまぁやる事殆どないだろ?」

[……赤ちゃん仕込み〜]

「…3人とも身篭ってるから…」

[新たに妻増やす〜]

「生まれた後、腰壊すよ」

[マスターちーとだから大丈夫だし、
カプセルで治せば心配ない]

「……確かに」

[ならね〜]

「でもやっぱり大変さ。3人とも愛してるし、それで充分さ」

[わかったぁ…で、どこに?]

「予備コロニーはまた出来てるよね?」

[うん。できてるよ〜]

「あとさ…バーチャルリアルに捕われてる人って救出できる?」

[ん〜どういった状態?]

「肉体が老朽化し、保存カプセルからでると瞬時にミイラ化で朽ちる、
意識がVRにある状態ね」

[ミイラ化で朽ちる?]

「多分1万年単位…」

[あ〜…うん…なら擬体カプセルをVRに接続させ、魂を転送の必要があるね]

「時間どれぐらいかかる?」

[ん〜……やってみなきゃわからないよ〜]

「やっぱそうか…」

[反対に肉体から完全に魂や意識を、
VRに引き出すことは簡単にできるけどね]

「肉体が死亡する状態?」

[うん]
00ユニットの技術でもある…
「それまた怖いが…」

[で、VRから擬体に転送という型ね]

「それさ、接続中のVRを引っぺがす必要あるっう事だよね?」

[だね〜]

「…確か最終的には時間的余裕がない筈…2分程度?」

[え?どういった展開なの]
話が長くなりそうなので…かくかく然々と説明すると…

[あ〜と…ちょっとまってね…]
どっからかコバッタが人間大の鯖をもってきて…

[この鯖に最終的に避難させるけど、バッテリーは100時間しかもたないから]

「PLDに使ってる高性能電池つかっても?」

[うん。それで100時間。それすぎると中にいる人達死んじゃうから注意してね]

「ああ」

[まず、起動させたら向こうの鯖に接続して]

「回路は?」

[この吸着パットね…で接続してから向こう側の多数のポットを掌握]

「選択はできるんだよね?」

[うん。で、まず向こう側の鯖内部に魂を避難させるの]

「それはこの中にプログラムが?」

[あるよ…とりあえず起動させるね]
電源を繋ぎ起動…

[え〜と2.exeという避難用プログラム…で事前準備をしてね]

「ああ…」

[それで3.exeで一気にこの鯖に転送できるから…で離脱ね]

「うん。簡単な手順でわかりやすいわ」

[えっへん]

「ありがとうな…ところで2.exeの実行時間は?」

[1人に対し3分ね]

「…300分か…」
6時間程、多分大丈夫かな?と…

「あ、あとさ先のカプセル状態の人をそのままとか、
老化とか餌になった人っては?」

[カプセル状態は…鯖を起動しなくとも、このコンソールでできるよ]
やり方を教わる…

[老化は…自然老化は延命は可能だね…
でもさっきの話のような?]

「ああ」

[精神が肉体についてけない状態なら救助はできるね。擬体で]

「バレはしないよね?」

[この設定使えば大丈夫]

「で、餌は?」

[純粋に食事の?]

「そっちはやったからレイスのようなさ」

[生命力吸い取りねぇ…こっちの世界でそういったケースがないから正直わからないよ。
半々かな?とは思う]

「実地で試してみないとか…」

[そういう事]

「他には…あっ…今どのくらい艦船数できてるん?」

[それなんだけど〜]

コバッタから仕様変更してヤマト級は建造されてると話してきた。

今までは先に反応炉等幅をとる艦内基幹設備が先につくられ、
艦体がつつむ様につくられたが、

メンテナンスベイ採用し、エンジンだけ別口大量生産して、
おつっけ出来上がった艦体にイレ込む形で生産効率が上がっている。
どっちか間に合わなくても最悪核融合炉艦として運用可能。
ウラガ級に関してもメンテナンスベイ採用され、
現行艦に関しても順次改装しているとの事だ。

これにより工期が短縮、現在のところ…

[ヤマト級は28隻目就航、29隻建造中だよ。
クァンダナモ級は38隻、建造中は2隻で打ち止め。
新造はウラガ級に切換て、ウラガ級が1隻、建造中が9隻。
改マクロス級1隻建造中が5隻。
バトル級建造中が2隻と改修中が1隻。
クォーター級建造中が2隻と改修中が1隻]

「宇宙戦闘機は…」
現在主力のVF-19、VF-171からVF-25改への機種転換がきまり、
順次生産中…
(バルキリーパイロットはやっぱり足らないか)

パイロット総数1553名、内EXギア資格者221名。
順次他機種からの転換者もあり増えてはいくが、まだまだ足りない。
複雑なバルキリーの操縦…やはり人材は必要だろう。

航空機パイロットにとってはデスグライダー、コスモタイガーの方が操縦しやすいだろうが、
変形での急速転回やれる機体はバルキリー系統しかやはりない。

無人戦闘機AIF-7Sゴーストは優秀であるが、
ゴアウルド技術を採用し正式量産体制に入ったVF-25改より性能が遥かにおとっていた。
AIF-7Sがもはや勝てる点では容積のみで、
手数を増やす時には便利だが、
ゴアウルド技術をいれるにはその小さな容積がやはりネックであった。

「あっ、遠隔擬体は…」

[えっと今日マスターが収納した500で全部だよ]

(次回だな…)

「じゃあ…30万程つくっておいてくれ」

[暫く時間かかるよ?]

「次の時に使うから1箇月程あればできるだろ?」

[了解〜]

「それと巨大輸送船も5隻程よろしく。救助に後でつかうから。
病院船みたくフロア構造で推進機は…ステルヴィア系でできる?」

[できるよ〜]

「ならその分の容量余裕できるよな…
キャーティア系追加装備はこっちでやっとく。
あ、ニュートロリウム2艦分とアスガードのシールド発生機とジュネレーター渡しておくよ」

[本当?…あ、じゃあ取り付けたらヤマト改級ってしておくね]

ほぼ今回のトリップは他人におんぶにだっこ状態な為、
裏作業にて順調に作成できた形だ。

……

「じゃあ行ってくる」

色々な状態下、今までは他の要因に殺される人達だけを救助してきた。
それ以外の要因でその世界からリタイアする人達を救助できるかを話て…
プランが思いつき、

[いってら〜]

世界扉を潜り…

==銀河英雄伝説の世界==

宇宙歴800年、前回から約3年後。
その間の歴史の流れだが…

銀河帝国を事実上掌握したラインハルト、

戦力差は内乱終了時には双方ともほぼ半減したが、
元々の戦力差がかなりあり帝国側が優位にたっていた。

同盟側はとにかく戦力回復の時間がほしく、
イゼルローン要塞での防衛策で時間を稼ぐしかなかった。

ラインハルトはシャフト技術大将から提案されたイゼルローン要塞攻略に興味を示し、
フェザーンはもはや同盟に肩入れせず、
帝国による統一後での経済による乗っ取りを目論む様に方針転換する。

シャフト技術大将の提示した案は要塞に移動、ワープ機能を付与し、
イゼルローン要塞へあてる事…

作戦は失敗に終わりケンプ提督の死亡に加え、汚職や横領が次々見つかりシャフト技術大将は失脚する。

要塞戦でヤン擁するイゼルローン要塞に敗れた銀河帝国軍、
つぎなる手は…
フェザーンの一部の者の協力で、皇帝を誘拐させ侵攻の大義名分をえる事…
誘拐事件が発生し、同盟の宣誓に対して宣戦布告し、ヤン艦隊をイゼルローンに足止めさせている間に、
自治領フェザーンを占拠した。

翌799年、新年と共に11万隻の大艦隊がフェザーン回廊から同盟側へと雪崩こんでいく…
イゼルローン要塞を民間人移送しながら放棄したヤン艦隊は、
同盟領内部での戦いに参加する…

まずヤン艦隊未参加のランテマリオ会戦がおき、
ビュコック混成艦隊が壊滅間際に救援に駆け付け、
撤退には成功する。

ハイネセンに帰還したヤンは元帥に昇進し、
ゲリラ戦に徹し直接ラインハルト殺害を試みる…
それしか同盟が生き延びる道はない。

ゲリラ戦にいいようにされラインハルトは切れて、
自らを囮としたヤン艦隊撃破を目論みバーミリオン星域会戦がおきる。
同数規模同士の戦いでおき、帝国軍に援軍で駆け付ける艦隊はあるも、
とうとう射線上にブリュンヒルトをおさめ…

この遠征での戦力比は3:1という同盟絶望的だったが、
ヤン指揮下の元善戦をしラインハルト旗艦まで後一歩までいきながら…
政府からの停戦命令により戦闘は終結する。

自由惑星同盟首脳政府は主星を抑えられて、存続を条件に降伏したのであった。
停戦勧告が1時間でもいや30分でも遅かったら運命がかわったかもしれない…

バーライトの和約が結ばれ、
宇宙歴799年、帝国歴490年事実上人類生存圏の頂点にたったラインハルト、
銀河帝国皇女を廃し自らが皇帝となり、ローエングラム王朝が始まる。
また帝国歴を廃止し新帝国歴と年号を改めた。

ヤンはラインハルト陣営参加を断り、一般市民生活へとなったが…
同盟政府によって謀略で殺されかけ逃亡生活をせざるえなくなる。

銀河帝国同盟領総督のレスネンカンプがヤン逃亡で奔走している間に捕われの身となり、
自殺してしまった。

それを知ったラインハルト、自殺なので判断に悩むが、
ビッテンフェルトの放った一言で、自由惑星同盟政府の共和政治の破壊、銀河完全統一を決断し、
再び同盟領へと攻め込んでいく。

逃亡生活を送っていたヤン一家は帝国軍の侵攻により決断、
同盟から独立したエルファシル革命政府の招聘を受け合流、
大義名分を得てイゼルローン要塞の奪取に成功する。

宇宙歴800年自由惑星同盟は併合され滅亡した。

残る勢力はイゼルローン要塞に立て篭もったヤン一党のエルファシル革命政府である。

銀河完全統一を目指すラインハルトは、
ヤン一党攻略を目指しイゼルローン要塞攻略作戦を発動する。

元同盟領、新領土ハイネセンからラインハルト揮下の同盟攻略艦隊本隊、
帝国領から留守を任されていた艦隊がそれぞれ出陣してく…

……

宇宙歴800年

反銀河帝国側の有人惑星拠点といえるのがイゼルローン要塞だけであるヤン一党、
そしてヤン一党をあてにしているエルファシル革命政府。

エルファシル革命政府は銀河帝国の侵攻に対し無防備宣言をし、
首脳陣はイゼルローン要塞に避難してく。
残る反帝国拠点はイゼルローン要塞のみになった。

戦力比はイゼルローン軍は修理中も含めて約3万の艦船のみ、
それに対して帝国側侵攻艦隊は約18万隻にのぼる。
本来なら2万程と言えたが、故ビュコック提督の命を秤にした行動で、兵士達及び艦隻の増援を送り出され、
増強してこの数字となっていた。

そしてヤン一党の目的は抑制力としての反皇帝体制の存続を認めさす事であり、
その為には防備のしやすいイゼルローン要塞一帯が最適と選択され此処にいたる。

侵攻してくる帝国軍艦隊に対しヤン一党は対応を求められた。
まずビッテンフェルトの降伏勧告に対し、アッテンボローの無礼窮まる返礼。
同時的にメルカッツの投降打診をブラフで放つ。
この計略はうまくいき、罠の中に飛び込み間違って全滅する可能性もと疑心暗鬼にさせ守備を固めさせ、行動を制限させた。

帝国本土側からのメックリンガー艦隊が回廊に侵入しつつあった。
そこに稼動できる総数でもって相対す。
妨害により情報遮断されてたメックリンガーは、
騙され帝国側出口にて守備を固める結果になった。

……

ヴァンフリートにおり立ったカオルは早速ルーロスと共にとびまわり始める。
まず救助すべき人物を遠隔擬体状態にする為に…

……

4月29日
二度目の通信が送られ、罠と感づきながら反応をみようと先遣隊、ビッテンフェルト艦隊は行動を起こす。

回廊外側にアッテンボロー約5千隻を発見、
釣り餌と判断したが数の差で攻撃を行い、
帝国軍先遣艦隊は回廊に引き込まれてく。

それをカオルはルーロスと共に観察していた。
分裂体はすでに双方にばらまかれている。
ペレグリン級も救助スタンバイ、
遠隔擬体も既に本体と交換すみであった。
「すべての準備は整ったと…」

「ペレグリン級いじっちぇたけどぉ…
時間かけてチールドちゅける必要あったの?」

「まっ…ね」

……

回廊内に引きずりこまれた帝国軍とイゼルローン軍の戦闘が開かれる。

戦況はヤン一党が狙った通り、戦力差無効となった。
単純に限られた範囲内ではある程度の密度以上は、
同士討ちの可能性がありまた機動が制限される。

ビッテンフェルトの右隣にファーレンハイトが突っ込んだが、
危険空域ギリギリに展開したが艦隊機動に制限とられる結果となった。

紡錘陣に対しイゼルローン軍は包囲陣で対応し、
火線の数ではイゼルローン軍が優位であった。

ビッテンフェルト艦隊が突破突撃をかけ、
そのタイミングでファーレンハイト艦隊が、機動空間確保の為に後退す。

強行突撃していたビッテンフェルト艦隊、
包囲から突破できずに被害が増え後退してく…
包囲陣の外側に向かいファーレンハイト艦隊が突入してく。

突入した先は…ヤン艦隊の左舷アッテンボロー艦隊、一番最初から囮を努めていたのに気がつき、
さらなる圧力を集中的にくわえた。

アッテンボロー艦隊は突破をゆるしてしまいファーレンハイト艦隊にチャンスがうまれるが…
逆に包囲陣が完成して艦隊の被害がます。
そこにビッテンフェルトが再突入してきて合流し数の上で互角になるが、いつの間にかに再びイゼルローン軍による包囲陣が完成していた。

更にスパルタニアンによる近接戦闘をしかけるイゼルローン軍、
メルカッツ提督による戦法ときづくファーレンハイト提督…
強行突破するしかなく一点突破をはかり、ビッテンフェルト艦隊が追走す。

クロスファイヤーにより帝国軍の被害が拡大し、当初の数の優勢は無くなっていく…
ファーレンハイトは少しでも味方艦隊を逃がそうとしていたが乗艦にビームが直撃…

「俺はカイザーラインハルト陛下にも劣らぬ貧乏貴族の家に生まれて、
食うために軍人になった。
何度も無能な上官や盟主に巡りあったが最後にこの上なく偉大なカイザーにつかえて結構幸運な人生というべきであろう。
順番が逆だったら目もあてられぬ」
少年兵が提督の元に…
「何をしているさっさと脱出しないか!」

「閣下」

「行くのだ。アーデルベルト・フォン・ファーレンハイトが戦死する時に子供を道連れにしたと言われては、
ヴァルハラに行ってから俺の席が狭くなる」

「では何か形見を下さい。命にかえても皇帝陛下の元へお届けしますから」

「わかった形見をやる。お前の命だ。生きてカイザーにお目にかかれ。
死ぬなよ。いいか…」

擬体から生体反応がきえる…
時に4月30日23時頃の事であった。

初戦、帝国軍は約1万5千隻の艦船、約180万人の兵士を失う結果となる。
対してヤン一党被害は僅か約2000隻約16万人の被害であった。

……

宇宙歴800年5月3日6時30分

帝国軍は封鎖機雷源に対し、掃海艇で地道に穴をあけ通路を開通させ、
回廊内部への浸透を狙って動き始めた。

約15万隻対約2万隻の戦いが始まろうとしていた。

位置移動してないペレグリン級内に出現し再び準備を整いはじめる…

……

同日21時30分
回廊内に侵攻した艦隊と待ち構えていたヤン一党との間に戦端が開かれる。

地雷源に更に通路をつくるべく指向性ゼッフル粒子にて5箇所穴を開け回廊内部に増援を送り込んでくる。

更にそれもすら陽動で2時間後には本隊が流入し、
回廊内に約15万隻が布陣し橋頭堡が確保された。

当初流入させない前提で消耗を抑える作戦であったヤン一党案は崩壊し、
次点案へと移行する。
則ちいかに消耗を抑え追い返す戦いへと…

戦闘可能空域は狭い。
周囲は接触しても危険な星間物質に覆われ、安全な回廊内に艦隊が密集していた。

……

その危険宙域内にペレグリン級とルーロスが潜んでいた。

回廊内部ではビームが直撃し何もない空間に何かいる!と露見してしまうだろう。

「シールドで護られてるからいいでちが…超可燃性でちね」

「この物質がゼッフルの元なんだよね」

フェザーンの基幹産業の一つ、白兵戦の花のゼッフル粒子散布装置の輸出…
この空間物質の密度を薄めて生産している。
そんな危険な処に潜まざるえない程火線の密度はすごいものになっていた。

……

戦況は狭い回廊内での布陣により、帝国側は思う様に艦隊を動かせなく、
ミッターマイヤー艦隊が主軸となりイゼルローン軍と対戦していく。

回廊内は狭い。一個艦隊強が艦隊機動できる程度であり、
見事ヤンの戦術面での戦いに制限させる術中に帝国軍ははまりつつあった。


翌6日

帝国軍左翼部隊にイゼルローン軍主力が攻撃しかけ、左翼防衛策の為、
ミッターマイヤー艦隊主力をむけると…
マリノ准将分権艦隊が隕石を隠れみのに奇襲をしかけてきた。

ラインハルト艦をまもるべく盾となるシュタインメッツ艦隊、
そこにイゼルローン軍主力艦隊が迫ってきた…

そして…シュタインメッツ艦隊旗艦が被弾する。

「閣下…閣下の左脚は完全につぶれておりますぞ…」

「けいの報告はいつも正確だが、これまでなにかと助かった…が、これでは助かりそうにもないな。けいの傷はどうだ?」
既に事切れている…
「ボーレンツ参謀長?…グレーチェン」

シュタインメッツの擬体は閃光と共に消え去る…

シュタインメッツ艦隊の指揮系統が寸断し味方艦隊の前にいて、
味方殺しをできない帝国軍は戦況を立て直す為にラインハルト本隊を下げて、
釣られてくるだろうイゼルローン軍を別艦隊で包囲する行動をとるが…
大艦隊故の機動がうまくとれずに、その隙にイゼルローン軍が強襲してきた…
かろうじて阻止に成功する。

気を逃したイゼルローン軍は補給の為に後退していき…

5月6日13時40分
それに合わせ帝国軍も一時機雷源近くまで後退、
両軍とも後退していき戦闘は一時的に終了した。

……

5月7日23時
一回休息と補給を終えたイゼルローン軍がうってでる。
10日迄は1個艦隊規模に制限される回廊内であり、
双方共に被害を抑える戦い方及び機動戦によりヤン一党側に優位に働く。

対して帝国側は9日の御前会議にて方針が変更し、
10日から物量作戦にでた。

ミュラー艦隊が個別に艦保有の弾薬やエネルギーをギリギリまで使いきり反転してく。

一息つくひまもなく続いてアイゼナッハ艦隊が第2陣として襲来してきた。
まさに波状攻撃であり…
30時間攻撃の休むまもなく突進、被害を恐れずの攻撃が続く。

イゼルローン軍は30時間を戦いぬいていて、
弾薬やビームエネルギーが欠乏しかけてたが、
戦線を維持しつつ小刻みに補給してく。
フィッシャー准将以下スタッフが天才的手腕でなんとかやりくりしてた。

アイゼナッハ艦隊の後退のすきに全体補給するが、
すぐさま第3陣ミッターマイヤー艦隊が強襲してくる。

5月14日23時第3陣を耐えきったが、守勢の状態では耐え切れないと判断して攻勢に転じ、
第4陣として集結中であったビッテンフェルト艦隊を強襲した。

5月17日帝国軍が回廊外に後退しはじめ、
イゼルローン軍は追撃する余裕もない為に戦闘がおわる。

8日からの回廊内の戦いで帝国軍は約200万人、約2万4000の艦船を失い、初戦も含めて約480万人、艦数約4万5千隻を失う事になった。

対してイゼルローン軍はとうとう稼動艦隻数が半減を下回り、
また生きた航路盤というべきフィッシャー准将含めた艦スタッフを失う。
更に連日に及ぶ予備兵力がない戦闘で疲労の極地に達し…

帰還した要塞内部では至る所で倒れ…
蹴飛ばされてもまさぐられようと起きない人だらけになってしまう事態になっていた…

フィッシャー中将の擬体と共に消え去った艦シヴァ…
アキレウス級の番外試作艦で、
バーミリオン星域会戦後にシャーウッドの森としてメルカッツ提督の旗艦に調達された艦で、
後にアガートラムが解体された為に、
情報処理に必要なフィッシャー中将の旗艦となった。

工兵部隊用の改装亜種で、作業用クレーンが26本艦体につけられている。
クレーンは他艦を複数運んだりできるが、
重装備ゆえ機動力は遅く、その変わりに80門もの正面砲口がある艦であった。

……




寸劇風後書き

作者「回廊の戦いをおおくりしました」

ナギ大尉「といっても前半は設定話?」

作者「だね…この後いく世界がばれる様なもんだけどな」

ナギ大尉「それで…ビュコック提督とかはどうするの?」

作者「…正直悩んだんだけど、この回廊ので18日目に既に突入してるからさ…」

ナギ大尉「重要人物のみのピンポイント回収で良いんじゃ?」

作者「あっ…」

ナギ大尉「もっともそうするとマブラヴ世界の方でハイヴ攻略の時間の流れが…でしょ?」

作者「まぁ…ね。時間を挟まないと回廊の戦いの後のイゼルローン軍の様になるし…」

ナギ大尉「さて…次回は引き続き銀英伝の世界であの人を…お楽しみにぃ〜」

H26年3月改稿



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