第229話『スターゲイト編8 再びアトランティスへ』


==スターゲイトの世界・トリア号==

2007年6月

白銀の巨大な泳いでいる鯨の様な胴体に、
左右に更に巨大なつつの付いている巨大な7km級戦艦…
オーロラ級バトルシップからビダン菌を回収後に虚数空間へと収納する。

因みにまだ試したことのない7kmサイズの楔であり、
トリア号の楔で光分以上の距離移動の逆行可能かなと試したが、
無理な様であった。
やはりサイズ的に足らない模様であり10km以上…
確定は直径15kmの円周型の構造体であれば、
光分以上移動時にも気にしなくてよいらしい…

……

トリア号回収後、アトランティスに出たカオル。

前もいったが都市型宇宙船であり、
シールドで気圧を保ち空気の容量だけは確保できる。
この時期はZPM自体はエンシェント作業員によりエネルギーチャージされた。

因みに宇宙船といっても惑星着陸だけは水上でないと重量により下部構造物を保護できない。
そんな巨大な都市だ。

ビダン菌を回収後海底に向かうジャンパーに取り付いていた。

あの後の推移だが、太陽フレアバーストを防いで絶滅を防いだり、
SLGだと思ってたのがリアル実験SLだったり、
民族を生き返らせたり等あったが、とりあえずレイスやレプリ等はおとなしい状態であった。

ジャンパー内部にはシェパード中佐の操縦のもと、メインメンバーが搭乗している。
シェパード中佐、アトランティス探検隊の中心メンバーの一人で天才パイロット、
エンシェント遺伝子をもつ。Al4世界では生存中。

メレデェス・ロドニー・マッケイ博士、
エリア51のスターゲイトを研究していた科学者だが、
非常に優秀で現在探検隊の科学部門のトップにおさまっている。
AL4の世界では存命してない。
家族もろともカナダで核の集中攻撃で死亡した。

エリザベス・ウィアー博士。

国際政治学の権威であったがIOAの要請でSGCから、
南極エンシェント基地のトップにおさまり、
そして自らの意思で片道旅行のトップとして探検隊を組織し、
そのままアトランティスのトップとなる。
数々の難題に勇気ある決断を下し、ここまで乗り越えてきた。
AL4の世界では先の通り…

他に死亡確定のグレイドン博士とディケンソン博士がいるが…
女王に吸われる身であり、遠隔擬体でごまかせるかは不明だ…

ジャンパーは最後に基地が記録された位置からずれていた為に、
地熱掘削基地さがしには少し時間がかかっていた。
亜光速で宇宙を飛び回るジャンパーも流石に海中では音速を突破できなく…
やろうと思えばできるが、周囲への衝撃波及び反射、つまり環境破壊面を考えなくてはならないだろう。
その為のリミッターがかかっている。
それでも80ノットの水中としては高速ですすんではいる。

だが…短期な二人が痺れをきらしていて陰険な雰囲気になりかけたが…

「もう揉めなくてもすむかも、今変温層を通過した。
60m先に何か反応がある」
操縦席のシェパードから声がかかる。

「地熱という無限に近いエネルギー源と引き返えなら、
この程度のいさかいなんか吹き飛んじゃうわ。早くみせて」
後部席からウィアー博士が乗り出してきた。

「オーケー…間違いがない。後は基地の再稼動にどれくらい時間がかかるかだな」

ジャンパーが近づくと基地の正面が次々と点灯していく…

「今でも生きてる」

「となると後はドッキングだけ。中へ入るのが楽しみだ」
ランティアンの地熱発電基地探索に心を踊らす。

……

海底基地到着、ナノマシンを撃ち込み、
(この基地は8月には破壊されちゃうからな…さてと…)

この時点での入手した探検隊の死亡者リストと、
前回いった際に入手していた、探検隊のAL4世界での当該人物リストを見比べていた…
当該人物が生存していたら少なくとも救助はできない。
また餌となった人物も現状除外となっている。
入手していた報告書から作戦日時や正確な死亡時間も把握でき…

(で、ここに行って助けられるのが4だよな…よし楔うったら…)

世界扉の楔をうちながら…

……

2004年に入植した、惑星ランティスのメインランド、アソス人居留地へと向かう。
惑星ランティスはアトランティスが元々、海底に沈んでいた水が豊富な惑星の名前であり、
ランティアン、つまりエンシェント達が名付けた星の名前だ。
アソス人は惑星アソスに住んでいた人間達である。
大体便宜上惑星の名前で人がとる事が多い。

ルーロスにて20分程でメインランドについたカオルは地下に潜り、
洞窟をつくりあげ準備をととのえ、拠点としてつくりあげ楔をうち…
(ここの拠点は2008年以降にも使えるかどうかかな…)

……

2007年5月30日

事件のおこる前々日のアトランティスに出たカオル、
死亡者を事前に擬体化させる為に準備にはしる。
今回の死者は4名…
彼らを遠隔操作擬体にかえ…メインアイランドの拠点におきにいき、世界扉をとなえ…


……

「どうして装置にさわった!」

「あ、マッケイ博士…」

緊急呼出しをうけ寝間着姿で現れたマッケイ。
放射線を浴びてしまった新任のヒューストン博士とワトソン博士に対して、
いつも通りにキレていた。

「きみらの身体が死亡するかもしれないんだぞ!
直ぐさまカーソンに見てもらえ!行け!」

「は、はい…」

「OK…さてこいつはなんだ?」

マッケイ博士が問題のエンシェント装置を調べ始める。

マッケイが何故必死に被害を被った二人に診察をと言い付けるかというと、
前、彼自身が行った行為で、いつの間にか死に行く事案があったからでもある。

都市内調査で、あるラボの装置にて自身の身体を強制的にチート化させる光線をマッケイは浴びてしまった。
チート化?良いじゃないと思うかもしれないが、
人間には有り得ない能力を発揮し、
しまいにはその能力についていけなくて死にいたると…

DNAが組変わった為にキャンセルはきかない。

元々はエンシェントが高みに昇る事は難しく、
簡単に高みに昇れるように、強制的に外部からやってみようとの研究実験であった。
しかし…元々の能力が高いエンシェントでの人体実験の結果、
成功が5割を切り、実験は失敗と判断されラボは封印した。

エンシェントで5割以下、通常の人間では死亡確定といえよう…

エンシェント並に高まった頭脳で死に際で閃いたマッケイが、
超能力のテレパシーでカーソンに伝え…
逆行化、保管してあったDNAを肉体に上書きする事によって、
一命を取り留めたという一連の流れだ。
勿論超能力等は人間に戻った為になくなっていた。

そのラボは再封印され使用禁止、マッケイの時は偶々運良く生き残れたが、再び生存できる確率は低く、
非人道的な人体実験ともいえ、ウィアー博士からも使用禁止命令はだされてた。

それ以外にも科学を追い求めるエンシェント達であり
様々な実験ラボが失敗や成功後にも実用に足らず等で封印されている都市である。

その様な新しい調査中のラボの装置を迂闊に触り起動させ二人が何かを浴びてしまった。

「放射線発生装置…?何の為に?」

『マッケイ、医務室にきて。情況が聞きたい』

「オッケイ、カーソン」

マッケイ博士は触れるな危険と書いた紙をラボ入口にはると、
医務室へと向かう。

3年過ぎて何故新しいか…まずマンハッタン島の高層ビル群位の構造物の室内に、
人命に関わる実験ラボ群が多数存在し、

1部屋のラボの調査に2〜3週間かかって結論がでるかどうか…
とてもでないが人手が足りない状態といっても良いだろう。
勿論地球から国際機関で秘密を守る宣誓書に契約した優秀な人材が調査団に随時加わるが、
迂闊な民間人が調査に加えられないのが問題の1つでもある。
人海戦術がとれない話であった…

……

「放射線出てるとわかった途端、直ぐスイッチを切りました」

「だからなんだ?褒めて欲しいのか?
僕の4才の姪だって放射線が出てればすぐスイッチを切る。
そんなの自慢処か馬鹿さの証明しかないね!」

「ロドニー、もういいだろ」

「それでこいつら死ぬのか?早いとこベッドに戻りたい」

「ボディスキャンと血液検査の結果は異常なし。
でも念のため24時間後に再検査を受けにきてもらえる?」

「きみらはついていた。ここにはちょっとした事で、
何万、何千もの命に関わる装置が山ほどあるんだもっと気をつけろ……
ようし、もういい。明日は休みをとるんだな」

「元々明日は休みです。強制的な休日で」

「ほんと?」
うなづくワトソン。

「そうなの?」
咳ばらいすると釣りのジェスチャーし、
人差し指でマッケイを指さしするカーソン。
「やれやれ…」

マッケイがうんざりし始めるのが、
カーソンの釣りに付き合わされる約束を前にしてしまってたからだ。

親友としても行けない!は言いにくい…

……

翌日

必要最小限の人員を残して、
この日はアトランティスの休日となっていた。
普段兵達も探検等にいきピリピリしているが、
この日は別だとばかりに思い思いに過ごしている。

この休日の扱いに自ら困っているのがセティーダ人のロノン、
元ランナーである彼は常にレイスとの命のやり取りをし休めない日々を送っていた。
惑星セティーダ…レイスに対して全面対決を行い滅んでしまった。技術レベル的には1990年代まで発展していた。
生存者は後にわかるが300人程度のみ。

ランナー…レイスに常に追われる者の名称で、所謂レイスにとっての狩りゲーム。

追跡装置を埋め込まれ常に餌である人間に恐怖を与え、旨く心を熟した餌を食すゲームだが、
その追跡を逃げ切きって生きてるのがランナーであった。
ランナーはハンターと呼ばれる追跡装置をもったレイスに襲われるが、
逆に殺す実力であり、レイスにとっての狩りゲームである以上軍団レベルでは送り込まれない。
一度に50人位までのルールがあり、それでもランナーは撃退する。
レイスにとっても実力あるランナーを狩る事は他のレイスに実力を示すまたとない機会であった。

彼は2005年7月頃にアトランティスにきてチームに加わり、
周りの人間にとっては忙しい休日のない日々といった感じだが、彼にとっては休日そのもの。
ランナーであった7年間は、うかうか寝る事も出来なかった日々だったからだ。
更にもの心ついた頃には既に…

だが彼も地球人達に習おうとシェパード中佐、
探検隊の探索チームの中心的存在だが、にゴルフを教わって…つまらないと判断して、
セティーダ剣術…セティーダ人の剣術だが、それでレイスと殺しあって生き延びる事ができる優れた剣術…に、
シェパードを付き合わせ、訓練と変わらんとシェパードから文句がでる。

シェパードがダラダラ休みのやり方を…
クルミやスナックを食べながら音楽をききロノンとだべ寝そべていたころ…

……

「そんな事彼にいった事ない」

「どうして?彼、好きなんでしょ?」

テイラとヒューストンが仲良くジムから出てきた。
テイラは探検隊の中心的メンバーに既になっていた、
アソス人の元リーダーで美人。

彼女はバントス格闘…いわゆる警棒を使った対人殺人の為の格闘術に長け、
レイス遺伝子を持っている為に、
探知や乗っ取られる危険を伴うがレイスの思考を探る事ができ、
チームの一員となっている。

「それは関係ない」

「それこそ多いに関係あると思うけど?」

「私達アソスと地球人は違って私には―」
「あ〜彼から絶対動かないわよ」

「あ〜…どうかしら?」

「どこまで…あの人の事知ってる?彼だけど」

「知ってるつもりよ」

「そうかな〜彼全然わかってないに賭けてもいいわよ」

「もうこの話は止めましょ」

「オッケイ〜テイラがアドバイスして欲しいの―」
「この前の一斉休暇の時の事覚えている?」

「ええ、ハトマイヤー先生のアイデアね。
休日の必要性をといてみんなを強制的に一斉に休ませた。
此処ではそれまできちんとした休みってなかったから…
駄目よぉ、強引に話すり替えてもわかってる」

「アソスは4日おきに1日休む」

「ん〜とっても文化的ね」

「ええ」

「ねぇランチしていかない?」

「ええいいわ…あ、ジムにバントスロッドを忘れた」

「ああ」

「先に行ってて」

「ええオッケ」
見送るヒューストン。
身体を向きを元に戻し前に進もうとすると…
「え?」
彼女の身体の中から…

ピイピイピイ

至る処で悲鳴や呻き声があがる。
都市に衝撃もはしり何気ない休日がこの瞬間悲劇にかわった。

『ウィアー博士、コントロールルームへお越し下さい』

爆発を探知したのだろう、呼出しの館内放送が流れる…

……

災害現場にいち早く駆け付けたカーソン率いる医療チーム、
「トリアージ始めて!そこ消火して!奥行きたいよ」

爆発事故現場にいち早くかけつけ仲間を助けようと努力する。
またゼレンカら臨時調査チームがくるが、救助活動が済むまでまてといわれ…

ラデク・ゼレンカ博士、
マッケイと優を争う実力でチェコ出身の科学者。
AL4の世界では既に故郷で死亡。

「運んでまっすぐ早く」

「はい。この二人はオペ室だ急いで!」

「何があった?」
シェパードが駆け付け状況確認。
「爆発だよ三人が即死、12人以上が重傷を負っている」

「先生!」

呼ばれ向かうと…
「大変…テイラ」

「大丈夫なのか?先生」

「出血が酷いみたい。大至急処置室に運んで」

「助かるんだろうな?」

その問いには答えられない。
内臓をどれ程傷つけているか開腹するかスキャナーにかけないとわからないからだ。
だが助ける意思をもつ目であった…
「さぁ急いで!」

「何があったんだラディク」
現場に残ったシェパードが調査班を見つけ…
「大きな爆発」
「それはわかってる」

「まだわからない。医療チームが怪我人を運ぶまで待たされたから。…遅かったね」

「トランスポーターが止まってて走ってきたんだ」
転送装置がここには実装されている。

「ああ、そうマッケイはラボよ。手掛かりがあるって」

「どんな?」

「聞いてない。良いニュースは構造物への被害は最小限ですんだって事ね。
でもおかしな事があるのよ」

「何だ?」

「何人かの目撃者の証言だとヒューストン博士が突然…爆発したって」

「どういう意味だ?」

「そんな馬鹿な事」

「僕も普通ならそう思うけど…
現場の形状から彼女を中心にして爆発がおきてるの」

「て事は…自爆テロだと?」

「僕もそう考えるとこだけど…自爆テロなら当然のこる筈の爆薬の痕跡が全然ないのよ…
何が起きたのかサッパリ」

『ゼレンカ聞こえるか?』

「ああ、ロドニー?、シェパードとロノンもいるよ」

『見せたいものがある』

……

三人がマッケイの元にいき説明をうけると…

対レイス捕虜用に体内に爆発する腫瘍を作り出す放射線であった。
当初は腫瘍はスキャンしても発見されない。
だがしばらくすると急速に体内から必要な成分を集め吸収成長し、成長しきった処でボン。

レイスに送り返すレイス捕虜用の身体爆弾として開発されたが、
それがエンシェントや人間の身体にも影響するとわかりラボは封鎖された。
それを起動し二人が浴びてしまったのだ…

診察の結果、差し迫った危険はないとして判断して、
装置の検査は後回しにしたのが間違いだと…

「まった…とするとワトソンも?」

「ああ、間違いなく爆発する。
爆発する前にワトソンを見つけないと」


……

その頃医務室では…

負傷者のオペが続き、
テイラの脇腹に刺さった鉄片を見事に抜き無事に縫合処理まですすんでいた。

「縫合完了、オーケーだよぅ」

「信じられない早業です」

「この程度でもたついてたら外科と呼べないよ」

「次の患者がまってます。爆発で太股に大きな傷を」

「オッケ、彼女を回復室に運んだら次の患者をいれて」

「はい」

「重傷だけど命に別状はない。直ぐ始めよう。名前は?」

「ああ…ジェームズ、ジェームズ・ワトソンです」

「ワトソン?…夕べもここにいたよ。余程のついてないんだなぁ」

『ワトソン博士、ジェームズ・ワトソン博士、大至急現在地を知らせてくれ』

「人気者みたい。何の用か聞いてみて」

……

「マッケイ博士です」

「何なのロドニー、今忙しいんだ」

『カーソン、君が切り裂こうとしている人物は腫瘍爆弾を抱えている。
ヒューストン殺したのとおんなじやつだ』

「何を馬鹿な事を」

『馬鹿ではない事実なんだ!いいか今直ぐスタッフを連れて避難しろ!
爆発物処理班がそっちに向かう』

「でも患者を動かすのは無理だよ」

『そいつは動かしちゃ駄目だ!おいてけ』

「みんな聞いて。全員直ちにこのフロアから離れる事。緊急プロトコルだ。
さあいって!早く患者はそのまま」

「ですが先生は?」

「僕はのこる」

「では私も」

「今は言い争っている暇はないの」

「先生一人でオペは無理です!」

PCに向かいフロア閉鎖コードを入れる。
「ありがとう、それじゃあスキャナーのセットを頼む。
腫瘍を摘出する」

……

スキャナーをセットし…
「腫瘍といったね?…あった。これだね…昨日には無かった子だ」

ワトソン博士の個人スキャンデーターを比較し爆弾腫瘍を見つけだす。

「では迅速に摘出手術はいるよう」

『カーソン、そいつを手術しようと馬鹿は考えるな』

「時間はどれくらい残ってるの?」

『正確な時間は知りようがない。
ヒューストンと同時に放射線浴びたけど、彼女は先に爆発した』

「では急がなきゃ。切開を始める」

『カーソン!君の勇気は認めるけど』

『爆発の被害でタワーが倒れたらどうするんだ?』
『そうとも!』

「彼を町外れに置き去りにするのは殺人とおんなじ事だよ」

『そいつは死んでる!』

「いいや生きてる」

『カーソン、君に止めろと命令はできない―』
「そうだよできない。処理班を用意して、腫瘍摘出次第通路のドアを開けるから。
ベケットアウト」

……

緊急手術は続いて…肺の裏に出来ていた爆弾腫瘍を摘出、
搬送用カプセルの中に納めた。

「シェパード中佐、腫瘍摘出した。医療フロアの封鎖をとくよ」

『今、処理班が向かっている』

「待てない。途中まで僕が運ぶ」

『駄目だ動くな!』

「少しでも早く処理した方が安全だよ。
患者を閉じるの任せたから…直ぐに戻る」

ベケットがカプセルを持ち静かに運びだす。

「いいこだ…寝ててよ…」

爆弾処理班のカリソン特技兵が見え、
動かないでとジェスチャー、
ベケットの手からカリソンの手に静かに渡る。
「ありがとう…今手渡したよ」

背後から爆炎が襲う。

……

「ベケット先生!!」
医務室にいたマリーナが確認にきて黒炭となったベケットを発見する。
四肢も無事とは言えず上下がわかれた状態で発見し…

『どうした?』

「せ、先生が……いやぁぁぁぁぁぁ」

『何があった!!処理班情況確ーロノン?シェパード?』

……

「多くの友に別れを言ってきました。私達の任務は危険です。友を失う度、辛い思いを味わってきました。
でもカーソンの死は…彼の事で私に不満を言ってきた人は一人もいません。一人も…
優しい人でした。心まで…癒してくれた。誰もが彼の死を悼んでいます。ファブリキウスは言いました。
死は全てに訪れる。だが偉大な業績は、太陽が冷たくなるまで朽ちぬ記念碑をたてるであろうと…
カーソンが救った命それぞれが、彼の記念碑であり…大いなる慰めです」

スコットランドのアメージンググレイスが流れ始め…
スターゲイトが作動し…
曲に見送られ遺体が地球へとゲイトを潜り運ばれてく。

……

ー惑星ランティスメインアイランド地下拠点ー

再び時間を飛んで地下拠点にでたカオルは4名の遠隔操作擬体カプセルを回収し、
次の時間帯へと渡り…

今回の事案で回収は、
カーソン・ベケット医師、
マホガニィ・ヒューストン博士、
ビアンカ・ミランス博士、
エレナ・フリン博士、
以上4名の優秀な頭脳を回収した。


……

2005年2月

この頃のアトランティスはZPMがまだ入手してなく、
段々と少なくなる初期人員、今だ地球と連絡とれずという情況下のままである。

初期の任務、アトランティスの市内探索にでていた。

アトランティスは広大であり、マンハッタン島をいわば約180人足らず…
いや市内探検にふれるのが40名程度であり、たったその人数で探すのでは…

ただ単に部屋の中巡回だけであるならちゃっちゃと終わる。
それが何であるかを手探りで探り、とりあえず起動しなければ安全であるかを確認しながらすすむ為、
4ヶ月たっても容易にはすすんでない。

その為たまたま見つけたのは幸運かもしれない…
生きたエンシェントを…

……

冷凍カプセルに入っていた生きたエンシェント。
老婆で外見は100才以上、データーを解析すると一万年以上カプセルに入っているのがわかってきた。

蘇生しても先は短い、このままあと100年程カプセルにいれて死なすか、
蘇生して1日もたすか…ウィアー博士は蘇生の道を選択した。

蘇生した結果…冷凍カプセルに入ってたのは実は、平行世界出身、
この世界の1万年過去へいったウィアー博士本人であった…

実はアトランティスには当初エネルギー切れでの海上浮上機能がなかった。

その為2004年にアトランティスにきた平行世界の探検隊は、
目覚める都市のエネルギー切れによるフィールド切れで水没にあい、
時間で1時間も持たずに都市は完全に水没ほぼ全滅してしまった。

アトランティスにきてパワーコントロール、データーベースがエネルギー切れで目覚めなく知った時には手遅れになっていた…
ゲイトも開く電力もなかった。隔壁も自動で閉鎖していくが水圧に耐えれなく…

探検隊はジャンパーを調べてる最中のウィアー、ゼレンカ、シェパード、
別のジャンパーに6名が逃げ込み溺死を免れた、
マッケイは天井ハッチを開ける操作を行うが開かず溺死、
初めて乗ったシェパード少佐が、過去へタイムスリップさせてしまった。
1万年前へと…

1万年前にタイムスリップしたジャンパーはレイスの攻撃にあい…墜落してしまい、
ランティアンに救助されたのはウィアー博士ただ一人であった。

もう一台のジャンパーに逃げ込んだ6名者は動かずに窒息死か餓死したであろう。ウィアー博士は非常に運がよかった。

ウィアー博士は自分の時代に戻る事を強く熱望したが、
ランティアンは認めずに地球への退避を命じた一万年前の地球へ…
因果律を、未来を変えてはならずと…またタイムスリップ装置の破壊を命ずる評議会。
渋々破壊に応じるタイムスリップジャンパーの開発者のジャナスだが…
未来を変える事をウィアー博士と共同でやり始める。

元々は何時か戻る時の為に海の中で都市を眠りにつかせた。
評議会の決定は未来に自分達が戻らない事がわかり、
都市を眠らさずにゲイトを閉鎖し崩壊を早める事。
それが未来で子孫が事故に遭わずにすむと。

だがジァナスは一万年も都市は眠り続け、未来に子孫が都市に戻った。
当初の計画通りに都市は残ったのだ。一万年も長い眠りについて…
その彼ら達に未来を残そうと決意しウィアー博士に協力を求めた。
少しでもZPMを残す為にと…

都市の電力消費を最小限にし…これは元々の計画だが、
更に消費を抑える為の再プログラムを構築、
そして彼女に求めたのが去った後眠りについて、
3300年毎に目覚めて3つあるZPMを一つずつ手動で切替てほしいと…
そして一万年後に都市機能復活と共にカプセルから起きるようにセットし、
彼らと再開させると…
ただし一万年単位という期間の睡眠はエンシェントでもやった事のないことで、
5000年程なら計算上では保障できるがそのリスクは覚悟してほしい…
と協力をもとめられ、ウィアー博士は心よく応じ、
都市外のZPMのある休眠施設のアドレスをききメモをもち、
エンシェント達が都市を去った後に都市を眠りにつかせ自ら長い眠りについた…

ジァナスは、万が一のフェイルセーフ機能の構築とゲイト開放を地球に限定し都市をさる…

そして…1万年経過し…
アトランティスはエネルギー切れでフェイルセーフ機能が働き海上へと浮かび上がった。
アトランティス探検隊は命を繋いだのだ。

彼女は目覚める筈の最後の覚醒がうまくいかなかったものの、
彼女は生きて探検隊の皆のもとへと戻ってきた…

間もなくの命になって…
そして全てを伝えて老ウィアー博士は息を引き取る。
都市を生き延びさせて…探検隊のみんなを生き延びさせる使命を全うして…

……

カオルはベットに同化していて、
老ウィアー博士の魂を臨終後に新品の擬体へと移し換える。
移し換えた身体は今の40代後半の年齢の身体…

(うし、うまくいったな…えっと次々)

再び倉庫で世界扉を唱え…

……

2007年8月

天の川銀河ではアスガードが滅亡を迎え様として、
ダイダロス号が修繕の為に帰還している頃…

ダイダロス級4番艦アポロ号が就航し、
IOAの命令によりアサーランの惑星アンシェンに対して先制攻撃をくわえた。

アサーランらはアトランティス攻撃の為と思われる、
何十隻もの艦船を…オーロラ級を建造していて、
IOAは無視できないと判断、6発の核爆発で破壊した。

ウィアー博士らは勿論反対した。無用な挑発はすべきでないと…
地球で開発中の対レプリ惑星規模広域放射衛星を待つべきだと…
こちらの手元には先のシールド内照射や、艦船レベルへの照射はできる。
挑発しなければ先に衛星が完成すると…

だが作戦は決行され奇襲攻撃により建造中艦船の破壊には成功した。

だがそれはアサーラン達を怒らせ、スターゲイト付きの衛星が惑星上空に現れた。
そしてワームホールから継続されたビームがアトランティスへ到達する。

シールドにて防ぐ事ができたが、シールドで保てる残量は29時間の猶予しかなく…
都市を潜水させたが僅かな時間…9時間だけ延長したが手詰まりになった。
勿論衛星への攻撃行われたがエンシェント技術同等以上…現状では通用しなかった。
アサーラン達へ交渉したが無駄あしにおわる。そちらが先に攻撃したと…

スターゲイトは開かない…万事休すかとおもったが、
惑星ランティスを離脱しスタードライブで別惑星へ移動する事を思い付く。

ただし現在アトランティスにあるZPMは1つ…
使用中のZPMではパワーが足らず、
他の2つあったのはオデッセイ号と南極に搭載されてた。

救援をまっていては時間が足らない。

エネルギー不足分は海底発電所から供給をうけ、
また小惑星で浮上時からスタードライブ時までのビーム照射を防いで負担をへらし、
シールド強化分をスタードライブに回す計画をたて実行作業中にうつす。

F302複数機が小惑星に取り付きブースターの力で巨大な小惑星が動きだす。

そんな中にビダン菌回収へと海底発電所へとでて…
さくっと回収した。

……

小惑星がビーム阻害軌道にのり、カウントが開始…
アトランティスが海上へと浮上しはじめ小惑星でビームが遮断される…
スタードライブ始動しかけるがパワー不足でエンスト状態だ。
シールドも遮断するとスタードライブに充分なエネルギーが伝わり起動。
巨大な都市アトランティスは海上から重力を振り切って飛び立つ…

シールドをはりなおし空気を確保、宇宙空間へでるとハイパースペースへと突入する。

海底発電所は電力の供給先がなくなり過電力状態になり、
爆発して藻屑となる。
マグマが後から吹き出し海底火山となった…

攻撃衛星は対象がいなくなった事を確認したのだろうか、
無駄な接続はやめ宙にたたずんで…

……




寸劇風後書き

作者「再びスターゲイトアトランティス編をお送りしました〜」

ナギ大尉「人物説明多いわね…」

作者「次回からはへるよ」

ナギ大尉「って…間もなくラストなのに?」

作者「ま、まぁ一応締めの太陽系平定後もまだまだ宇宙はBETAの巣だし、駆逐できんし…」

ナギ大尉「…もうすでにマブラヴでないような…」

作者「……ま、まぁ第二部というかキリのいいところまでね…
100万体の宇宙母艦級襲来とか」

ナギ大尉「はい?30kmクラスのが100万体?」

作者「…は考えてはないけどいてもおかしくないな…と」

ナギ大尉「何処まで風呂敷広げるの?」

作者「だから締めは太陽系平定、その後は第二部で宇宙戦争編…かね?」

ナギ大尉「まさに…」

作者「まぁだからこそ濃縮して取得の旅に…」

ナギ大尉「にしても今回も詰め込み気味ね2007年6月にいって、04年、07年5月、
05年2月、07年8月…過去未来過去未来と…」

作者「…2時間52分の話をだからな…次回が3時間35分か…」

ナギ大尉「次回、更なるテクノロジー取得へ…お楽しみにぃ」

H26年3月改稿



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