第6話『反撃の地球艦隊、管理局を救え!』


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  次元空間に輝く一瞬の光が次元航行艦〈アムルタート〉の艦内を照らしては、局員らの士気をマイナス10度づつ下げている。彼我の圧倒的な力の差を見せつけられ、反撃の余地さえも叶わずに沈められてしまう次元航行艦の数々。ジャルク提督率いる次元航行部隊という巨大なキャンパスには、希望らしい希望が一筋も見えない、失意と絶望という負の絵の具に染められていく。このどす黒い色彩に染まったキャンパスを修正することは、ほぼほぼ不可能に近いものだった。
  そして、今まさにトドメを刺さんとして巨鎌を振りかざす黒き悪魔達が、死にかけた次元航行艦〈アムルタート〉に狙いを定めた。
  それを知ったジャルク提督や、オペレーター一同らが、誰しもが諦めかけた――絶望のグラデーションを、希望のグラデーションに塗り替えたのは、まさにその時である。
  〈アムルタート〉艦橋内部を、青白く照らし出す強力な閃光体の数々に、局員たちは言葉を失い呆然と立ちすくんだ。

「な、何だ……今のは」

  突然の事に思考を停止させ、ようやく出た言葉がそれであった。
  何故なら、謎の強力な発光によって一瞬だけ目を瞑ったジャルクだったが、次に目の当たりにした光景を認識するや否や、愕然とせざるをえなかった。目の前にいた主砲発射直前のSUS軍の宇宙戦艦が、いつの間にか跡形も無く吹き飛んでいたのだ。いや、僅かながら、戦艦だったことを示す残骸が目前に浮遊している。その他にも、200程の青白い閃光体の群れがSUS艦隊へ一斉に飛び込んでいた。
  〈アムルタート〉らの目前に迫っていたSUS艦隊15隻は、あっという間に閃光に包まれながら、同時に火だるまにラッピングされていき、大した時間を置くことも無く残骸へと変貌していく光景があったのだ。
  時空管理局の通常魔導兵器では、かすり傷レベルの損害しか与えられなかったSUS艦隊の主力戦艦を、たった2〜3発で大破に追い込み、ないし撃沈し粉々にし得る光景に、局員たちは数秒の間だけ理解が追い付けなかった。数秒の空白を置いて、オペレーターがハッとなり状況を纏めると、自分らの危機を救ったのが何者なのかを知り、途端に彼らは驚き、そして大いに戸惑うこととなる。

「こ、これは……提督、地球艦隊による砲撃です!」
「何?」

  悪魔を打ち払った張本人が、先ほどまで損傷し修理中だった地球艦隊だというではないか。どういう訳なのか、この戦闘に急遽として参戦して来たのだ。驚異的な打撃力の持ち主が、よもや地球艦隊による攻撃であった事を知り、言葉も出ないジャルク。これまで、地球艦隊の有する戦闘能力は自分ら次元航行艦と同等の物だと信じて疑わなかっただけに、その幻想をあっという間に打ち壊されてしまったのだ。

「地球艦隊、なおもSUS艦隊を攻撃中」
「SUS艦隊、先頭集団が足並みを崩しました!」
「何という……」

  自分達の攻撃で歯が立たなかったのが嘘のような光景だ。まるでイカサマでもしているのかと疑ってしまうが、こんな大掛かりなイカサマなど出来る筈もない。これが、地球艦隊の正真正銘の戦闘力なのだと、現実を受け入れざるを得なかった。
  真正面から強力なカウンター・パンチを喰らったSUS艦隊先頭集団は、足並みを崩したまま体勢を立て直すのに時間を要している。その間に地球艦隊は前進し、壊滅寸前だった第二十七戦隊の前方に躍り出て来たではないか。青白いビームを立て続けに発射しながら敵を粉砕し、敵のビームをものともせずに果敢に攻め込む地球艦隊の姿は、まるで騎士の如き戦いぶりである。
  護られる側になったジャルクとしては複雑な心境だったが、地球艦隊が航行部隊の前面に出て来たと同時に、ジャルクに通信を入れて来た。それは、〈シヴァ〉からのものであった。

「〈シヴァ〉より緊急入電!」
「――開け」
『こちら〈シヴァ〉副長コレム大佐。ジャルク提督、ここは我々が食い止めます。その隙に、貴方がたは体勢を立て直してください』
「しかし、敵は今だ60隻以上いるが――」
『心配は無用です。兎に角、早く態勢を整えてください!』
「……わかった」

  何を持ってして心配はないのか理解に苦しんでしまうが、コレムは真っ直ぐな瞳で心配ないと訴えかけて来た。これ以上の問答は生死に関わる問題であり、コレムの要請に従わざるを得なかった。果たして、地球艦隊は如何にして、この戦局を打開するというのであろうか。

「本当に大丈夫なのでしょうか、提督」
「心配しても仕方ない。こちらは、生存者の救出に全力を注ぐぞ!」

  地球艦隊が盾になってくれるというのであれば、自分らも生存者の救助に取り掛からねばならない。ジャルクは、先頭の最中ではあるが、撃沈された僚艦の救助作業に取り掛かった。
  片や地球艦隊はといえば、次元航行部隊がSUS艦隊に襲われると同時に、彼らも即時に行動を起こしていたのである。その素早い判断は、指揮権を代理で受け持っていたコレムと、彼を支えている戦艦〈ミカサ〉艦長の東郷の指示であった。
  そこで時間は5分ほど前に戻り、視点は〈シヴァ〉に移る――。



「管理局艦隊、前方の艦隊に警告を発している模様」

  旗艦〈シヴァ〉第二艦橋にて、時空管理局ら航行部隊の対応を見守っていたコレム達は、何故か穏便に済まされそうな雰囲気とかけ離れたものであることを、ひしひしと感じていた。心穏やかにはいられないのだ。

「あの艦隊……単なるコンタクトにしては、物々し過ぎる」
『確かにな。儂が言うのもなんだが、最悪の事態が起こるやもしれん』

  旗艦〈シヴァ〉の通信画面に映っているのは、白い顎鬚を生やした64歳の老練な司令官こと東郷少将である。若い司令官代理から指示された戦闘準備の命令に、用心に越したことは無いと賛同していた。どうやら、その懸念が実現してしまいそうであったが……。
  コレムを始めとして、SUS艦隊を初めて見た地球艦隊の面々であるが、その見た目だけでなく直感で即座に危険視していたのだ。それは、軍人として培ってきた賜物であろう。この艦は、先の移民船襲撃に通じるような気がしてならなかったのだ。もし、これらが攻撃して来るとなれば、次元航行部隊の面々はあっという間に殲滅されてしまうに違いない。戦力比から見て、圧倒的に不利であることは明らかなのだ。

「此処は、引き続き臨戦態勢を維持しつつ、SUSの出方を見ましょう」
『……そうだな。万全とはいかぬが、いざという時には不意くらいは突けるやもしれん』

  応急修理を間に合わせた地球艦隊は、次々と戦闘態勢に移行していく。砲塔も指示された目標へ向けられ、それを睨めつける。
  ただし、前方に管理局第二十七戦隊他艦隊がいる為に、それらから射線を外すようにしておかねばならなかったが、次元航行部隊の艦艇数そのものが少なかった事が幸いだった。
  そして、命令を発して凡そ2分後。オペレーターの1人がSUS艦隊からの通信を傍受すると、それを間接的にスクリーンへ接続させる。通人画面に現れた異星人の姿に驚きつつも、その内容を聞いていた。
  だが、SUS人と名乗る彼らの主張内容は、あまりにも一方的であったと同時に、突然の騙し打ちであった事に怒りを覚えた。

「SUS艦隊、砲撃を開始! 管理局艦隊に着弾」

  赤いビームの嵐が、航行部隊第二十七戦隊らに襲い掛かり、被弾の影響で次々と火の手を上げていった。しかも、時空管理局の反撃を受けたSUS艦隊には、損害らしい損害は見受けられない。完全にSUS艦隊の独壇場であることを示していた。
  攻撃を受けて混乱から立ち直れていない次元航行部隊を救うべく、コレムは咄嗟に声を張り上げた。

「全艦、全速前進。時空管理局を援護する!」

  悪態をつくよりも先に、コレムは攻撃を受けた次元航行部隊の救援を最優先すべく、行動を起こした。
  また、現在の地球防衛軍に残される戦力は次の様なものである。

地球防衛軍残存艦隊43隻

・戦艦
  旗艦〈シヴァ〉
  春藍級〈ミカサ〉
  スーパーアンドロメダ級×2隻
  ドレッドノート級×5隻
・空母
  インビンシブル級×1隻
  インディペンデンス級×1隻
・巡洋艦
  最上級×12隻
・駆逐艦
  フレッチャー級×20隻

  損傷していたとはいえ、殆どは戦闘可能な状態であり、100%は無理でも70〜80%の能力は引き出せる事が出来た。今はそれだけでも奇跡に近い方だと、コレムは思っている。傷ついた身体を引きずりながらも、全速で次元航行部隊の後方を追いかけ、有効射程へ持ち込みかけようとする。
  だが、その間にも次元航行部隊は被害を蓄積させていった。

「管理局艦隊、被害甚大! 16隻中、4隻が撃沈!」

  どうやら、時空管理局の保有する艦艇は、自分らが想像していた以上に脆い部分があるようだ。無論、偏見で決めつけている訳ではない。映像からも分かるように、防衛軍の艦艇ならば堪え切れる規模の被弾数に、時空管理局の艦艇は耐えきれていないからである。まして、彼らの攻撃が、SUS艦隊に通じている様子もないのだ。
  それは、かのガミラス戦争を体験した者が味わった恐怖と屈辱であろうか。ガミラスの駆逐艦にさえ、ビーム兵器が通用しなかった時、多くの兵士達は絶望したものである。幾ら数を揃えていたとはいえ、圧倒的技術差は覆しようが無かったのだった。

「有効射程まで後10秒!」

  砲雷長ジェリクソン大尉が各兵装を管理し、有効打を与えるべく狙いを定める。
  だが、それでは間に合わない。コレムは必中性より先手を最優先に命じた。

「構わん、砲撃開始!」

  有効射程に入るまで待つのは利口ではないのだ。そんな事をするより、まずはこちらが攻撃して、SUS艦隊の注意を引かねばならない。最初から波動砲で殲滅する方法も考えたのだが、それでは、目の前にいる次元航行部隊に被害を与えかねない可能性がある。ここは、砲撃でもってSUS艦隊を牽制しなければならなかった。
  コレムの命令を復唱し、ジェリクソン大尉は、砲術班へ命令を飛ばした。

「ショックカノン、撃ッ!」

  〈シヴァ〉が前方へ撃てる砲門数は、現時点では全部で30門ほどに過ぎない。それらショックカノンからエネルギーが撃ち出されると、それらは勢いを持ってSUS艦隊の先頭集団に直撃した。遅れるようにして僚艦も艦砲射撃を行うと、数十条もの閃光体が次々と次元空間を突き進み、SUS艦艇に火の手を上げたのだ。
  命中を許したSUS艦は、たちどころに火だるまと化していった。

「命中確認! 少なくとも、8隻を撃破!」
「いいぞ、そのまま前進しつつ攻撃を続行。奴らの意識をこちらへ集中させる!」

  一方のSUS艦隊第二分隊諸兵は、瀕死であろう筈の地球艦隊の残存艦から行われた長距離砲撃によって、先頭集団が予想外の被害を受けた事に驚いていた。それと同時に、第二分隊は突然の攻撃に戸惑い前進速度を緩めてしまったのだ。それが、余計な損害を受けてしまう結果を招く事態となってしまった。
  第二分隊司令ハボル准将は、不甲斐ない部下達に叱咤激励を飛ばしつつも、直ぐに秩序を回復させようとしていた。
  だが、時空管理局の艦とは桁違いの主砲の威力に、彼も愕然とならざるを得ない様子だった。正面に敵対する次元航行部隊のレーザー兵器類は、大した威力も無かったのだ。それがどうか、地球艦の性能は何なのだ? またもや前方の僚艦が、地球艦の放った数発のビーム砲撃で撃沈或るいは大破したではないか!

「こ……これでは、損害が馬鹿にならん」

  第二分隊旗艦〈ハボック〉の艦橋にて、狼狽と苦言を混ぜこぜにして吐き出したハボル。彼の観るスクリーンには、既に地球艦隊が次元航行部隊第二十七戦隊らの前面に出て来て、こちらを押し返している様子が映されていた。40隻程の地球艦隊に、ここまでやられるとは予想外であり屈辱以外の何物でもない。
  方や、側背攻撃にて決定的打撃を打算して、艦隊を大きく迂回航行させていたゲーリンの直属部隊は、第二分隊の苦戦ぶりを見るや、表情に明かな怒気を含ませた。ハボルに対して失望と怒りを禁じ得ない。まして、我らSUS艦隊が、地球如き艦隊に遅れを取るなど断じて許されない筈だった――その戦況を見るまでは。
  ゲーリンも、次第に地球艦隊の力を再認識せざるを得ないのではないか、と自覚しつつあった……“侮ってはならない”と。
  そして、第二分隊の苦戦を放って置く訳にもいかず、ゲーリンは指揮下の部隊に前進を命じた。

「このままでは第二分隊が危険だ。全艦、最大戦速!」

  既に次元航行艦のレーダーに映される距離におり、これで突撃をかければ、次元航行部隊の撃破など容易いものだと思っていた。SUS艦隊の攻撃を受けて、言いようのない絶望感を味わっているであろう、あの管理局の者どもの姿を想像していたのだ。
  ところが、この地球艦隊が突然として立ちはだかる光景に、彼自身も少なくない驚きを感じてはいた。実際に戦ってみた結果としての戦闘能力のギャップに、これ程とは思わなかったのだ。

「地球艦隊の右側面を突くぞ。砲撃せよ!」

  相手を混乱させる意味でも、ゲーリンは第一分隊に主砲の発射を命じると同時に突撃を掛けたのだが、これは地球艦隊によって阻まれる。航行部隊第二十七戦隊と地球艦隊から見て、ゲーリン直属部隊第一分隊は、右舷側面から砲撃を連続斉射しつつも突撃を始めていた。
  これに対して、地球艦隊は戦力を二手に分けると、片方の艦隊をコレムが率いて、残りを東郷が率いている形となる。

「二分したら、戦力が薄れてしまう……戦力の差を、埋める事は出来ない」

  ジャルクは、思わず地球艦隊の動きに不安を覚えてしまう。他の者も、同様に思ったであろう。数が少ない規模で行動していた管理局員のジャルクから見ても、数の分散は愚策だと分かるから、不安にもなろう。とはいえ、地球艦隊も管理局に被害を出さないようにする為にも、無理を承知で二分したのだ。まして、戦略レベルならまだしも、戦術レベルの範囲に収まる戦闘になってしまっては、時間差でSUS艦隊を叩くなど出来よう筈も無いのだった。
  しかし、そんな不安を覆してしまう展開に管理局員たちは、ますます混乱してしまうのである。

「3時方向の別働隊、さらに距離を詰める!」
「副長。これでは我らとも、全滅の危険が――」
「3時の艦隊は、東郷少将に任せる。それより、波動砲のエネルギー充填率は?」

  コレムは、〈シヴァ〉の波動機関が3基分存在する事を最大限に活用する為、2基は戦闘と航行用に活用しつつ、残る1基で波動砲用に転用しつつあった。これは、ブルーノア級ならではの成せる業だった。

「現在105%に上昇!」
「よし。兎に角、大型艦を先頭に密集隊形を取りつつ、小型艦は敵の先頭集団にピンポイント砲撃を加える!」

  数が少ないのは覆しがたい状況だが、特に被弾し損失しやすい駆逐艦などの消耗を、少しでも抑えておきたい。そこで、数は少ないが戦艦が先頭に立って波動防壁と強固な装甲で盾役となり、他の艦艇が全力でSUS艦艇を撃ち続けた。
  地球艦隊が戦闘に参加するものの、現時点で次元航行部隊は既に半数以上を失っており、現存数は〈アムルタート〉を含めてたったの4隻のみだった。これは、もう壊滅状態と言うに差し支えないものだ。最悪の状況でも、ジャルクは諦めてはいない。コレムも、全力で援護しようと波動砲の発射を命じていたのである。
  その〈シヴァ〉機関室では、機関員による必死の維持調整で発射可能領域までのエネルギー充填を行っていた。
  同時に、残存艦の残り半数の指揮を任された戦艦〈ミカサ〉の艦橋でも、熟練の腕を持つ艦長の指揮の下で奮闘していた。戦況を見つめる東郷の下に、オペレーターからの被害報告が入る。

「戦艦〈リットリオ〉被弾、中破!」
「同じく駆逐艦〈フブキ〉も被弾し中破、戦闘不能。後退する」

  戦艦クラスならまだしも、駆逐艦クラスでは無事では済まされない。それでも一撃で沈まないのは波動防壁の賜物であった。これによって威力を減殺されたこともあり、艦体に直接した時には威力が低く、一撃轟沈という最悪の事態は避けられていたのだ。

「慌てるなよ。肝っ玉を座らせて、堂々と奴らの鼻っ面をへし折ってやるぞ!」

  東郷少将は、25隻対70隻という艦数でも全く怯まなかった。堂々たる姿勢で迎え撃つ指揮官の姿勢に、クルーの士気も鼓舞される。また被弾しても気圧されることなく、やられたら、その倍以上の利子を付けて返してやらんとする勢いであった。まして、今回の戦闘は、奇襲を受けた時は違って対応を取る余裕が出来ていた事もプラスに働いた。
  加えて言うなれば、半数を率いていた東郷の堂々とした態度に、周りの将兵が勇気づけられたとも言えるかもしれない。
  多数の武力で押し潰そうとするSUS艦隊と対峙する中で、やや時代の過ぎた戦艦〈ミカサ〉から、その老骨にふさわしい気迫のある一撃が繰り出されようとしていた。

「エネルギー充填率、110%へ到達!」
「よし、秒読みはせん。総員、目を塞いでおけ!」

  〈ミカサ〉に搭載されている2基の波動エンジンが、波動砲を撃つ為のエネルギーを蓄える事で、機関室内はけたたましいまでの轟音が響いている。発射まで凡そ10秒と迫る中、東郷は発射のプロセスを無視して乗組員と全艦に注意を促した――エネルギーの充填が最高潮へ達したのは、その時であった。

「エネルギー充填率120%へ到達」
「拡散波動砲、発射ッ!」

  艦首に備え付けられている三連装拡散波動砲が、その発射口から強力な閃光を走らせた。艦隊戦の決戦兵器こと波動砲が、遂にこの空間で放たれたのである。発射口内で一時的にエネルギーが集束されると、それを一気に外へと吐き出して、極めて太い弾道がゲーリンの艦隊に突入していった。



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  その光景を見たゲーリンは、その発光に目を奪われてしまい、とっさの回避判断に遅れが生じてしまった。

「こ、高エネルギー波、急速接近!」
「何だと? 全艦散開せよ!」

  そう命じるも、結局は無駄な努力でしかなかった。〈ミカサ〉から放たれた波動砲は、大口径砲であり射程共に幅も広いのだが、それがさらに拡散するのだ。拡散波動砲は、艦隊規模の相手に有効な、所謂クラスター爆弾の様なものであろう。元々は広い範囲の敵戦力を纏めて殲滅する為に開発された、艦隊決戦兵器なのだ。
  分散して広がるのだから、回避の為に散開しても不味いことになる。無論、纏まったとしても、当たりどころが悪ければ一瞬で全滅してしまう訳であり、こればかりは運に任せるしかない。そうした分散する波動エネルギーの束が、回避しかけたゲーリン直属艦隊へものの見事に覆い被さった。
  それは、天の川銀河のSUS軍第七艦隊の第一次船団殲滅部隊が味わった恐怖と、全く同一である。
  ゲーリンの座乗艦〈ヤズィー〉は、奇跡的に回避する事が出来た
  だが、いざ強力な閃光が収まってみれば、どうであろうか、周りの状況は……。

「どうしたことだ!」
「地球艦の砲撃により、我が部隊の9割が消滅しました!」
「馬鹿なッ! 第七艦隊の連中は、この事を伝えなかったのか!」

  オペレーターに対する罵声ではなく、この事実を報告してこなかった第七艦隊へ向けられる。
  ゲーリン指揮下の第一分隊は、70隻中60隻以上を失ったのである。これほどの壊滅的打撃を受けた第一分隊に、もはや戦闘など継続し得る筈がなかった。このまま行っても、自滅するのが目に見える。

「予定が完全に狂った……」
「司令、第二分隊の損害も3割を突破!」
「ッ……撤退だ。全艦、撤退だ」

  苦汁を舐めさせらたゲーリンは、屈辱に支配されながらも撤退を指示した。艦を反転させると共に第二分隊にも撤退命令を下す。
  ところが、それが届く事はなかった。

「第二分隊、壊滅!」
「な――!?」

  命じたのが、数分ばかり遅かった。
  その原因は、他ならぬ地球艦隊にあったが、壊滅するほんの数分前の事だった――。



  対応に追われる〈アムルタート〉の艦内は、負傷者で溢れかえっている。元々少数人数の運航システム故の、弱点でもあった。

「艦の損傷率62%! これ以上攻撃を受けた場合、航行すら不可能になります!」
「重度の区画は直ちに閉鎖、負傷者の救助を最優先しろ!」

  必至に被害の拡大と、負傷したクルーを助けようと指示を下すジャルクだが、艦内がここまで悲惨な状況に置かれたのは無論初めてである。省力化の弊害が露わになり、人手が足りない事態となっている。
  かつての〈ヤマト〉技師長を務めた男が、復興しかけた地球が作り上げた最新鋭艦アンドロメダ級1番艦〈アンドロメダ〉を前にして、痛烈な皮肉を浴びせかけたことがあった。

「血の一滴も通わない、メカニズムの結晶だ」

  これは、その新鋭戦艦が全長444mという巨艦にも関わらず、乗組員が僅か200名程しかいなかったことや、艦内の戦闘は全て高性能コンピューターが判断し、行うことに起因する。無論、戦術コンピューター等の指揮AIは完全自律型ではなく、人間の操作する装置の指示で正確無比な攻撃や操艦も出来た。
  しかし、機械任せである為に人間の持つトリッキーな動きが出来ないのが欠点でもあった。そして何よりも、その人数の少なさがダメージを受けた時の対応を低下させる要因に繋がってしまい、被害を喰い止めにくくしてしまうのである。
  被害を抑えようと対応に苦慮している最中、〈アムルタート〉の艦橋では、目の前の一瞬の出来事に皆が騒然としてしまう。

「地球艦の1隻から、超高エネルギー反応を感知!」

「右舷のSUS艦隊……ろ、60隻以上が消滅した模様!?」

「なんだとッ!?」


  その報告は、先の戦艦〈ミカサ〉の拡散波動砲の事である。管理局の者が、レーダーに映っていたSUS艦隊の姿が一瞬にして消えた事に対し、率直な感想として言えば恐怖が勝った。誰しもが、一瞬で艦隊の大半が消え去った事に恐怖を禁じ得ないのだ。しかも、砲撃したのは大型の戦闘艦1隻だけだというではないか。
  今回は驚く事ばかりだ。何処の世界とも知らぬ敵と、超破壊兵器を有する地球防衛軍という軍事組織。これらを細かく報告するのに、どれだけ時間がいることであろうかと、ジャルクは思った。
  今も戦闘は続いているのだが、戦況は地球艦隊がSUS艦隊を大きく押し返している。この状況に、舌を巻いてしまった。

「前方のSUS艦隊、残り50隻を切りました!」
「なんという性能だ。これ程までに、我らと段違いの性能を持っているとは……!」

  攻撃力もさることながら、防御力にも目を惹かれた。地球艦の有するシールドと、装甲の硬さは、自分ら次元航行艦の固さに比して雲泥の差があることを自覚せざるを得なかったのだ。次元航行艦も障壁と言う防御を有しているのだが、それが破られれば、たちまち弱体化する。相手のビーム砲2〜3発で轟沈してしまうのだ。
  ところが、地球の艦はどうだろうか? 障壁の様な類いの物を装備し、はては直接に装甲で受けていながらも平気なのだ。
  これには、艦設計思考の決定的な違いが上げられる。まず次元航行艦であるが、これはあくまで他世界の監視及び反乱等の鎮圧、武装隊の輸送等が目的だった。よって、装甲に関しては、最低限度のものでしかないのである。事実、魔導師の砲撃により、いとも簡単に貫通を許すケースも存在する程であった。そもそもからして、次元航行艦は対艦戦を想定していないのだ。
  対する地球連邦の艦艇の建造目的は、間違いなく宇宙空間及び大気圏内での対艦戦闘を目的としたものだ。故に、自分の主砲威力に耐えられるだけの装甲を纏い、武装を施す。しかも、装甲に使用する金属は、地球産ではなく宇宙金属ことコスモナイトと言う鉱物から作り上げられており、他にも他勢力の放棄された艦船の残骸等からも利用されている。付け加えて、波動防壁という、強力な防御壁の存在であった。
  これらの違いが、今回の戦闘で決定的な敗北を意味しているだろう。武装に関しても、アルカンシェルやアウグストは別として、通常兵器では雲泥の差があり、威力不足は分かり切っていた。
  そして、SUS艦隊第二分隊と、コレム率いる地球艦隊との戦闘は終曲を奏で始めた。

「右舷の敵艦隊、消滅。残る正面の敵艦隊、後退を始める!」
「今だ。波動砲、拡散モードへ再設定」
「了解。波動砲、集束モードから拡散モードへ」

  次第に後退するSUS艦隊を見たコレムは、後の憂いを断つ為にも、一気に決めるべく波動砲の発射準備を命じた。そして、波動砲を収束モードから拡散モードへと移項させる。艦のエネルギー充填率は100%前後を維持していたことからも、発射完了まで時間はそう要しはしなかった。
  発射まで10秒程で、地球艦隊はその間にも倍返しの砲撃を与え続けており、その間に待ち時間はあっという間に無くなった。

「波動エネルギー充填完了!」
「よし、目標、SUS艦隊。拡散波動砲、発射ッ!」

  カァッ、と周囲を一層照らし出すほどの閃光が艦首から放たれると、一瞬の間をおいてから極太の棍棒の様な光線が飛び出し、後退するSUS艦隊を飲み込もうと襲い掛かった。
  転進撤退中だったハボルは、閃光の津波に気付いた時には全てが遅いものだと悟った。

「地球艦隊、高エネルギーを放射!」
「!!」

  残り54隻あまりの第二分隊は、逃げる矢先で波動砲に包まれた。艦体装甲は一瞬でバラバラになって爆発すると、爆炎から残骸へと変わり果てた。惑星を1つを破壊する事も可能な超兵器は、戦艦〈ミカサ〉に続いて〈シヴァ〉から放たれると同時に、一気に50もの発光を作り出し、空間内を照らし出したのである。
  二度もの破壊的場面を目撃した〈アムルタート〉のオペレーターは自分の目が信じられなくなっており、ジャルクもまた整理が付いていない様子であった。その波動砲の発射が、この戦闘の終止符を打った相図だった。前面にいた第二分隊は全滅し、第一分隊は9割もの被害を出して潰走を始めたのだ。

「副長、レーダーより、敵艦隊の姿を完全に消失(ロスト)
「当艦隊、撃沈は確認できず」

  戦闘に何とか勝利したコレム達は、一先ずは、一段落付けるだろうと軽く息を吐いて、副長席に座り込む。戦闘が終われば、オペレーターが艦隊の損害状況を調べ始める。それと同時に、コレムは戦闘配備の解除を命じつつ、救助命令も出した。

「全艦戦闘配備を解除。それと、手の空いている艦は、直ぐに管理局の艦艇を救助せよ」

  艦のチェックもそうだが、まずは人命救助の方が先だ。損傷の比較的に軽い艦は、救命艇を出して救助活動を行うように指示する。まさか今度は、自分達が彼らを助ける事になろうとは、全く思うところにあらずというところだ。救助される側が、救助する側になる事の忙しさに天井を軽く仰ぎ見る――ところで、〈ミカサ〉の東郷から通信が入って来た。

『一先ずは、敵を完全に退けられて、何よりだな』
「東郷閣下のご支援があってこそですよ。閣下に支えて頂かねば、私は押し潰されていました」
『謙遜するな。貴官の指揮ぶりも見事だったよ。総司令がいらっしゃれば、御褒めの言葉を下さるだろうさ』
「ありがとうございます。つきましては閣下、先程の通り、管理局の救助をお願いします」
『分かっておるよ。それとだが……たんに救助する他にも、やっておいた方が良いと思う事があるのだが――』

  その内容とは、次元航行艦へ救助を行う次いでに、彼らに関しての調査を兼ねておいたらどうだろうか、という内容であった。彼らには悪いが、自分らもこの組織について、知り得なければならない事も山ほどあるだろう。
  そう言われて、コレムも東郷の意見に賛同したのであった。
  そして、彼らが救助活動を開始するより少し前、〈アムルタート〉の艦内では――。



「なんという戦闘だ」
「提督、彼らは危険です。あのような兵器を有していては、安心してミッドチルダへ連れて行ける筈もありません!」

  戦闘が終わり、SUS艦隊が撤退したのを境にして、〈アムルタート〉艦内のオペレーターが、地球連邦の危険性を主張し出したのだ。どう見ても、自分らが有しているアルカンシェルより破壊力があり、射程も段違いの様に思えたのは、錯覚ではあるまい。下手をすれば、小惑星を吹き飛ばすのが可能なのではないか?
  実際のところ、波動砲の威力はその予想を遥かに上回っている。〈ブルーノア〉等の大型艦や戦艦クラスが最大出力で発射すれば、1隻で惑星を死の星に変えてしまう禁断の兵器――そもそも比べるのが間違いだろうが。それに、管理局には質量兵器禁止法があり、全面的に実弾、ミサイル兵器といった類いの物は厳しく禁止されているのだ。危険視して当然である。

「そうは言っても、今更、彼らに同行を撤回する訳にもいかないぞ。こちらの反応を、彼らはどう見るか。まして、我が艦も、艦隊の全てもボロボロなんだ。ここで無闇な問題を持ちかけるのは避けよう」
「しかし、今頃は我々の通信をキャッチして増援が来る筈です! その際に――」

  この局員も、相当に管理局の権威や権力、武力が通じると思っているのであろうか。いや、思いたいのかもしれないが、ジャルクは冷静になるよう、オペレーターを宥めさせる。

「君の言わんとする事も分かる。だが、彼らの戦闘を、たった今見ただろう。数にして2倍以上の相手を退けたんだ。我らなんかが相手になる訳もない……が」

  報告だけは、しておかねばならないのだ。今の戦闘は、全てコンピュータに記憶されており、それを通信に送付して本部へ送る。結局のところ、ジャルクは今の現状を何とか落ち着かせると共に、艦の修復を急がねばならないのだ。艦の動力部が生きているのが幸いであり、辛うじて航行が可能な状態であった。
  次いで、〈シヴァ〉から連絡が入る。それは安否の確認、及び救助作業の申し出であった。ジャルクにそれを断る理由はない。寧ろ、早く僚艦の救助を行いたいのだ。

『分かりました。我々も全力で閣下らの救助活動を行わせて頂きます!』
「頼みます、大佐」

  地球連邦の将兵として以上に、人として、コレムは人命救助は最優先だと思っている。地球の平和を守る事のみならず、救いの手を差し伸べるのも宇宙平和のひとつだからだ。43隻の地球艦隊は、次々と次元航行艦に接舷し救助活動を開始した。
  だが、この活動作業中、地球艦隊将兵は無論のことコレムも、驚くべき事実を知る事になる。

「副長、救助隊より報告。生存者は残念がら発見出来ず、なれど艦橋らしき部屋でデータを入手したと」
「そうか、生存者がいなかったのは残念だが……。至急、そのデータをこちらへ回してくれ」
「了解!」

  テラーから報告を受けつつ、コレムは管理局員の変わった出で立ちについての報告を思い返していた。
  それは、先に救助された友軍艦艇の者から受けたのだが、救助活動をしてもらっている最中に、奇妙な事に気付いたのだ。それは、管理局の人間が来ていたユニフォームについてだ。
  大体、管理局の制服は、次元航行部隊と地上部隊で分かれている。次元航行部隊は、青と白を基色とした制服で、白地のワイシャツに黒ネクタイ、青のジャケット、白のスラックス(女性は青のタイトスカート)という具合である。地上部隊は、白地ワイシャツに黒ネクタイ、こげ茶色または茶色のジャケットとスラックス(またはタイトスカート)という具合だ。
  しかし、報告にあった出で立ちは、まるで征服と言うには違和感のあるデザインである。

「変わった軍服だな」

  画像を受け取ったコレムが口にした一言である。それは、イメージ的に言えば、魔術師か魔法使いであろう。杖にしては大きすぎており、救助隊やコレムには寧ろ何らかの武器の様に思えた。しかも、それは個人個人によってデザインが全く違っていたのだ。杖型であったり、剣型であったり、中には槍型もあった。こんな不思議な物をどうして持っているのか?

「まさか、お伽噺の魔法使いとでも言うのか……?」

  コレムだけでなく、艦橋要員らも困惑したものだ。
  だが、今行っている救助活動にて、死者の列には、決して居てはならないであろう、年齢層の者もいた事が明らかになった。

「馬鹿なッ。これは、いったい……これは、どういう事なのか!?」

  〈シヴァ〉の会議室で怒号を上げたのは東郷である。持ち帰ったソレをどう見ても、年代にして10才を過ぎたばかりの子供がいたからだ。何故、こんな幼い子供までが艦に乗り込んでいるのだろうか。こんな危険が予測も出来ないというのであろうか――コレムも怒りに噴き上がっていた。
  守るべき子供が戦場、あるいは事件現場に行き命を落とす。何故だ、何故管理局はこんな事が平気で出来るのか? 子供や市民を守るのが、年長者の役目ではないか。

「時空管理局の実態が、これなのか?」
「嘘だろ、これ……」

  他のクルーもも動揺の声を上げている。また、先ほど持ち帰られた別のデータをどうにか解析して閲覧するまで、凡そ1時間を要した。幸いにして、地球公用語が含まれていた為に、難題な解読は無かった。同時に救助作業の大半も終了しており、生存者数は僅かに40名前後であったという。10隻以上が沈んでこれだけの生存者であったのだ。暗くなる雰囲気の中、先のデータの中身を開ければ、それは開けてはいけないものだったのではないか――とコレム他一同は思ってしまったのである。
  何故なら、彼らが常識とは思っていない魔法という存在が、彼らの世界では常識となっていたのだから、それは当然の反応であろう。言葉だけでは分かりにくいが、時空管理局の組織内容や魔導士の存在、他次元世界の管理、デバイス等、理解や不理解を交えながら読み上げて行く。

「先の死亡者といい、この資料といい……なんなのだ、管理局とは」
「全くだ。こんな幼い子供が、大破した12隻の中で14人もいたと言うではないか」

  先程〈シヴァ〉へ移って来た東郷も、資料を目にして怒りを禁じえなかった。彼にも孫娘がおり、そういった幼い子や、生命を護る事に誇りを感じていた故だ。この時空管理局という組織の中を見れば、潜在能力を有していれば若くても何であろうとも採用し、引き入れているという。地球連邦から見れば信じられない事だ。防衛軍に入隊するにしても、一定の年齢は制限されていた。
  時空管理局には、それがないということだ。

「これは、彼らと話し合うには、一層の覚悟が必要のようですね」
「同感だ。ジャルク提督には悪いが、管理局には気をつけねばなるまいて」

  コレムの心境は、ひと際に複雑であったのは、言うまでもないだろう。助けてもらった恩義があるにせよ、小さな子供を巻き込むことが平気だとすれば、考えなければならない。これからまた、増援に来た時空管理局の人間と話し合うことにもなる筈だ。本番となる話し合いは、先のジャルクが言っていた時空管理局の本部にいる上級幹部とで行うに違いない。ただし、こちらは外交官が居る訳ではないだけに、相手との交渉をするにしても、あまり下手に動かないようにせねばならないだろう。
  だが、これらの交渉事もそうだが、それに付け加えて驚愕と怒りを買う事態になったのは、地球連邦から送られて来た緊急通信――これを見た時であった……。




〜〜あとがき〜〜
どうも、少し更新が遅れてしまいました。
新年間近という事で、私も自宅の大掃除で謀殺されつつも(←言い訳か!)、書き上げようと奮闘しています。
今回は前回に引き続いて戦闘シーンが大半となりましたが、如何でしたでしょうか? やはりここが違う!なんてと事がありましたら、おせらせ下さい。
それと、読者様の中で、旧ヤマトメンバーのリクエスト等もありましたが、私も出来る限り、ご期待に添えられるよう、がんばります!
出てこれなかったら、申し訳ない!

〜拍手リンクより〜
[5]投稿日:2010年12月27日7:35:41
誤字がひどいです。投稿前に推敲されることをオススメします。
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>>はい、申し訳ありません(汗)。
書いている途中は、そうでもないと感じてはいたのですが……やはり、投稿してから気づいてしまう事が多いようです。
今後も気をつけますが、それでも誤字があるかとは思いますので、なにとぞ、御容赦願いたい。

[6]投稿日:2010年12月27日11:6:13 [拍手元リンク]
誤字報告です。
「〈XV〉級〈ヴェルナー〉中破、アルカンシエル砲使用不能! 〈L〉級〈ラサンドラ〉大破ァ!」
アルカンシェルでは?
しかし、こうして艦隊戦をみるとリリカルではないみたいですねw
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>>はい、これもまた申し訳ない(泣)。
アルカンシェルという語源(語源?)に関して、中にはアルカンシエルなんて言うものもあったもので……一応、“ェ”に統一したつもりでしたが、見事につもりで終わりました。
一応、訂正させて頂きましたが、今後もその様な誤字がありましたら、教えて頂ければ幸いです。



・2020年1月28日改訂



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