スーパーロボット大戦
        INNOCENCE


















プロローグ

連合宇宙暦98年。この年にコロニーと地球の間で起こった、のちに『EVE・WARS』と呼ばれる戦争は世界国家元首『トレーズ・クシュリナーダ』の戦死 によ り終結した。そして彼の隠された遺志により、世界は国家・民族それぞれを尊重する新たな共和制に生まれ変わった。
そして、各国家に主権が置かれ、その意思統一機関として『新・国際連合』が誕生した。

しかし、このころから地球と人類は、宇宙の脅威に立て続けにさらされる事になる。

木星方面から飛来した謎の無人機動兵器群が火星に侵攻。
火星圏における大規模会戦に敗退した連合は、多くの人々を火星に残したまま、軍の撤退を決定する。
『木星トカゲ』と呼ばれる事になった謎の侵略者は、母艦と推測されたチューリップを地球圏へと送り込み、地球圏は恒常的な戦闘状態が続いた。
遺伝子調整を受けた人類『コーディネイター』と『ナチュラル』との確執も深まりつつあり、その対立はさらに深まっていった。

連合宇宙暦99年。いまだ正体のわからない木星トカゲとの戦乱、プラントと連合の高まる緊張の中、北米地区にあるテスラ・ライヒ研究所から物語は始ま る・・・。






「ネルガルが建造した戦艦『ナデシコ』に乗るぅ?」

このテスラ研の所長であるノーマン博士に呼び出された赤髪の少年『エン・セキライ』と銀髪の少年『トウゴ・ヒョウガ』、銀髪の少女『ユーリア・アーク』、 金色の髪の少女『リン』はい きなりそんな話をされてまだ訳がわからずにいる。
そんな事を言われて真っ先に疑問を口にしたのはエンだった。

「ネルガルは民間企業のはずだ。どうして俺達が出向く必要がある?」

トウゴがノーマン博士に問う。
本来エン、トウゴ、ユーリア、リンはプリベンターとして所属しており、その中の一部隊に属している。
つまり、彼らはネルガルとは全くの無関係であり、その通達は本来ありえないものである。

「実はな、ネルガルからプリベンターとこの研究所に協力要請が来たんじゃよ。まあ、本来は断る所なのじゃが、ネルガルの動向を探る必要が出てきてのぉ」

「ネルガルの動向?」

ノーマン博士の言葉にユーリアが気になった部分を言う。

「うむ。こんな時期に戦艦なんぞ造ってどうするのか様子を見たい。そこでプリベンターの所属でこの研究所の所属でもあるお前達にナデシコに乗ってもらおう という事になったん じゃ。無論、表向きはプリベンターとこの研究所からの出向組としてな」

博士の言葉にエンが納得したように頷く。

「なるほどねぇ。まあ、いいよ。なんかおもしろそうだしな。トウゴは?」

「どうせもう手配済みのようだからな、俺も行く」

「二人もいいか?」

エンの言葉にユーリアとリンは頷く。
全員が了解してくれたので博士は早速準備に取りかかるように言う。

「では、君達はすぐに自分の機体をシャトルに積んで月に向かってくれ。そこにナデシコを建造しているネルガルの工場がある。ネルガルとの契約はそこで し ろ」

「「「「了解」」」」

四人はそう言って応接室を出ていった。



ちなみにこのテスラ・ライヒ研究所はノーマン博士が設立したオーバーテクノロジーの総合研究機関である。
ノーマン博士は大戦以前から異星人の侵攻による危険がある事を説いていた人で、この研究所はそれに対抗する機動兵器計画を実行・開発するために設立され た。独自に人型機動兵器を開発をしており、国連のプリベンターとの協力関係を持っている。
エン、コウ、ユーリア、リンはこの研究所が開発した機動兵器を操縦するテストパイロットである。





元々宇宙に行く準備がされていたため、四人は短時間で機体と荷物をシャトルに積み終えた。
シャトルに乗り込んだ四人は通信を使ってノーマン博士と話す。

〈準備はいいようじゃの〉

「おう、ばっちり」

エンが四人を代表して言う。

〈出発前に一つ言っておくことがある〉

ノーマン博士の表情が険しくなる。

〈まだアレは使うな。せいぜいリミッター解除までにとどめておけ〉

「わかってるって、博士」

「使う必要もない」

この言葉はエンとトウゴに向けられたものであり、二人もそれをわかっている。

〈ま、わかってるならいいんじゃがな。じゃ、がんばって行ってこいよー〉

そう言ってノーマン博士は通信を閉じた。

「博士も呑気な人だなー」

「いつもああだが…」

「確かにそうだ」

エンはトウゴの言葉に笑うと座席のシートベルトを装着する。
ほかの三人も同様にシートベルトをする。
シャトルの操縦者が四人に振り向いて言う。

「では、みなさんしっかりつかまっていてください」

そして、シャトルは研究所から発進した。
その光景をノーマン博士を含め、複数の博士とスタッフが見上げていた。














あとがき

えー、新作をこの度出しました、ウォッカーです。
前回投稿していた作品のやり直しみたいな感じで作っています。
この作品でがんばりたいと思います。
でも、今年は一番忙しい一年になるから続きが投稿できるかなぁと心配しています。
でも自分なりにがんばりますのでよろしくお願いします。
まだ、プロローグなんで楽しんでいただけたかと聞くのは野暮ですね。
この短さですし。まあ、プロローグはこんなものでしょう。
主人公はエンです。まあトウゴも入るかもしれませんが。
スパロボが基準なので色々とありえない物が出てくるでしょうが、そこはスパロボと思って納得してください。
実際のスパロボとは違う設定で出てくる物が多々あるでしょうが、そこは実際の設定とはあまり関係ないので。
では、次回予告。
次回はエン達がついに参戦!果たして彼らの乗る機体は?タイトルは『おまえの拳をみせてやれ』です。
では、次回にて。さいなら。







登場作品紹介

機動戦艦ナデシコ  機動戦士ガンダムSEED  新機動戦記ガンダムW EndlessWaltz










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