魔法少女リリカルなのはA's
               Accel of the Rebellion




















第3話 とある日常 〜模擬戦part2〜



シグナムとの軽い(?)手合わせからさらに数日後。
休日の朝にランは読書をしていると、近寄ってきたシグナムに開口一番こう言われた。

「私とまた模擬戦をしてくれないか?」

またかよ……。
内心少しためいきをつきながら、俺はシグナムに聞いた。

「以前と同じ事を聞くが、なんでまた?」

「前の手合わせでかなりの実力なのは確かと見たのでな。今度は是非私と本気で勝負してくれ」

……まあ、断る理由もないか。
そろそろシグナム達の実力知っておきたかったし。

「わかった。だが、場所はどうする?ここじゃ被害が出るぞ?」

「いい場所は知らないのか?」

そこは俺まかせなのね……。
またため息をつきながらも、俺はちょうどいい場所を持っているのを思い出した。
……あそこでするか。

「じゃあ、いっその事みんなで行こうか」

「?どこにだ?」

シグナムが俺の提案を疑問に思い、聞いてきたので、俺は笑顔で答えた。

「俺の秘密基地」

こうして、今日の八神家の予定は俺の秘密基地の見学&そこで模擬戦となった。




























そして、八神一家総出で来たのは良かったのだが……。

「ここ……ラン君のマンションやん」

はやての言葉通り着いたのは俺のマンションの玄関前。
ちなみにはやてのヴォルケンリッターも全員俺のマンションの場所は一度行った事があるので知っている。
俺は苦笑する。

「はは、秘密基地はここじゃない。俺ん家が入り口になってるのさ」

「?…どういう事だ?」

今度はシグナムが首を傾げて質問してきた。
俺はとりあえず玄関の扉の鍵を開けながら言う。

「ま、焦らなくてもすぐにわかるさ」

言って、扉を開けると、中に入った。
はやて達も続く。

「お邪魔しま〜す」

はやては丁寧にも言ってくれるが、俺は構わずに自分の部屋に向かった。

「こっちだ」

はやて達に来るように促すと、さらに隣にあった部屋の扉を開ける。
その部屋の端には丸い円形の装置があった。
これが秘密基地への入り口である。
入ってきたはやて達は部屋を見渡す。

「……どこが入り口なん?」

「そうだよ、どこにあんだよ」

はやてとヴィータはどうやら見当がつかないらしい。
まあ、当然だろう。
俺は丸い装置、つまり簡易転移装置を操作して起動させる。
すると、簡易転移装置が光った。

「これが入り口だ」

「これが、ですか?」

「………」

シャマルが疑問の声を上げると同時にザフィーラも話さないまでも訝しげな表情を向けた。
俺は説明する。

「そ。簡易転移装置って言って、これと同じ物がある場所に転送できるシステムだ。向こうの秘密基地にも同じものがあるからそれは心配ない」

「へぇ〜、これが……」

はやてとヴィータは物珍しそうに見ている。
俺はそんな2人を見て、微笑ましく思ったが、とりあえず転移する事を促す事にした。

「で、誰が行く?」

「「「「「…………」」」」」

だが、全員その言葉で黙ってしまった。
まあ、彼女らからすれば、未知の技術だ。
転移魔法があるのは別として。
だから、仕方ないのかもしれない。
だが、このままではいつまで経っても行けないので、俺は振ってみる事にした。

「じゃあ、はやて、俺と行こうか?」

「えぇ!?ラン君……と?」

「ああ。大丈夫だって。俺は何度も使ってるから」

「うん……ラン君がそう言いはるなら……」

よし、なんとか乗ってくれた。
ヴォルケンリッターははやてが転移すれば、必ず付いて来るだろうから主であるはやてを誘った方が手っ取り早かったのだ。
という事で早速はやての車椅子を押して転移装置の上に立つ。

「起動は済んでいるし、認証も大丈夫だから、後に続いてくれ。ここに立つだけで十分だから」

俺が言った直後、俺とはやては転送された。
残ったシグナム達は呆然とする。
だが、いつまでもこのままではいかないので。

「行くか……」

「そうね……はやてちゃんも行っちゃってるし」

そう言ってヴォルケンズもランに倣って転移装置の上に立つと転移した。



























ヴォルケンズの転移が終わると、先ほどとは違う無機質な壁がある廊下に出た。
すぐ傍に先ほど転移したランとはやてもいた。

「あ、来たみたいやね」

「ここは……」

見当たらない場所に驚くシグナム達に俺は言った。

「ようこそ、俺の秘密基地『アーク・スマッシャー』へ」

「アーク・スマッシャー?」

ヴィータが訝しげに繰り返したので、ランは説明する。

「そう、俺の所有する戦艦だ。ちなみにここ海底だから」

そう言った後、沈黙が場を支配した。
そして、少しした後……。

「「「「ええええぇぇぇぇぇぇぇぇ!!?」」」」

ザフィーラと俺以外の全員が驚いて叫んだ。
ザフィーラも驚いてはいるが。
つーか、君達声がでかい……。

「え、え?ここって戦艦なのか?」

「というよりそんな物を何故おまえが所有している?」

戸惑いまくっているはやてとヴィータをよそに一早く立ち直ったシグナムが聞いてきたので、答える。

「これも親父の形見だ。今は俺の所有物になってる」

「ラン君もそうやけど、ラン君のお父さんも一体何者やったんや……」

呆れ気味にはやてにそう言われた。
まあ、天才科学者でしたとしか答えられない。

「ちなみにここに入ったのははやて達が初めてだ。他には誰も一切知らない。まさに秘密基地さ」

「へぇ〜、凄いな」

「ほんまやねぇ〜」

ヴィータの言葉にはやてが同意する。
とにかく、そろそろ案内する必要があるだろう。

「じゃあ、そろそろ案内するぞ。後、艦内でわからない事……たくさんあるだろうが、それはエイダに聞いてくれ。エイダ」

呼び出すと、エイダの映像がすぐ横に出てきた。

『はい、了解しました。マスター。皆さんようこそ、アーク・スマッシャーへ』

「あれ?確かエイダっていつもはランの持ってる本から出てきてたよな?」

ヴィータが首を傾げると、エイダが答える。

『それは私の本体がここにあるからです。加えてこの艦の制御も私が担当しているので、ここでは『イストワール』を使わなくても映像を出す事は可能なので す』

「へぇ〜、そうなんだ」

とりあえず紹介はこの程度で十分だろう。

「そろそろ案内するから、付いてきてくれ」

はやての車椅子を押しながら俺は先頭に立ち、目的の場所へ歩いていく。
ヴォルケンズも後に続いた。


























程なくして目的の場所に着いた。
扉の前に立つと、自動ドアが開き、視界が開けた。

「わぁ〜!」

目の前にあった光景にはやてが喜びの声を挙げる。
視界にあったのは、格納庫の整理のため、せっせと働くデュエルモンスターズだった。
そう、俺が目指したのは格納庫だった。
既にゲシュペンスト・ダブルとアクセルアイゼンにはシートを被せて偽装を済ませている。
ちなみにモンスターズはレベル4以下の戦士族や機械族がほとんどである。

「これは……」

「凄いわね〜。にしても、かわいい子がたくさん」

シグナムの言葉を引き継いでシャマルが言った。
格納庫にいるのは、ジャンク・シンクロンやニトロシンクロン、レッドガジェットやターボシンクロンなどだ。
こいつらは普段格納庫の整備人員として働いてもらっている。
攻撃力やレベルが高い奴を複数出すのは俺の体力的に無理だが、こういう攻撃力や守備力、レベルの低い奴を複数出すのは可能なのだ。
整備用のマシンはもちろんあるが、おかげで作業がはかどるのなんの。
すると、作業を終えたのか、ジャンク・シンクロンが俺に近づいてきた。

「ニ!」

そして、俺の目の前で敬礼する。
作業が終わったようだ。

「お、終わったか。ご苦労さん」

そう言って俺も敬礼する。
すると、ジャンク・シンクロンの可愛さにあてられたのか、はやてがジャンク・シンクロンを撫で出した。

「うわぁ〜、かわええな〜。な、ラン君。この子、何て言うん?」

「こいつはジャンク・シンクロン。俺はジャンって呼んでるから、はやてもそれで呼んでいいぞ」

「ほんま!?じゃあ、よろしゅうな、ジャン」

「ニ!」

そう言って、ジャンは嬉しそうにした。
気に入ってもらった事が嬉しいようだ。

「じゃあ、他の皆は撤収!ジャンはこの後はやて達を格納庫が見える待機所まで案内してくれ」

「ニ!」

そこで、俺はシグナム達に振り返った。

「で、模擬戦するのはシグナムだけでいいのか?」

「いや、私だけではなく……」

「あたしもやるぞ!」

「我も今回はやらせてもらう」

シグナムの言っている途中で、ヴィータとザフィーラが参加を宣言してきた。
これは……少し予想外だった。
理由を聞いたら、自分たちも俺の実力を直に確かめてみたくなったとの事だった。

























そして、はやてとシャマルは待機所まで退避してもらい、今はザフィーラと向き合っている。
模擬戦の順番はザフィーラ、シグナム、ヴィータの順となった。
って俺勝っても負けても連戦なんだな……。
少し憂鬱になっていると、ザフィーラが問いかけてきた。

「ここは大丈夫なのか?」

どうやら格納庫の強度を心配しているらしい。

「心配はいらない。結構頑丈にできてるから、それなりの衝撃にも耐えられる。それに、保険もかけるから大丈夫だ」

「保険……?」

だが、俺は答えずにゲシュペンストドライバー・ダブルを腰に装着した。
ドライバーからベルトが出て、腰に巻かれる。

「それはいいから、さっさと始めようぜ」

「……それもそうだな」

「……じゃあ、行くぜ」

そう言って俺は懐からジョーカーメモリを取り出した。
そのまま掲げてスイッチを押す。

【JOKER!】

それを見たザフィーラが人型形態になり、目を細めた。

「それがランの武器か?」

「ああ。俺唯一の武器だ」

俺はジョーカーメモリをレフトスロットに装填して、左に倒す。

【JOKER!】

音声が鳴った瞬間、俺はゲシュペンスト・ジョーカーに変身した。
その光景にザフィーラが驚く。
外野で見ているはやて達も驚いている。

「それがランのバリアジャケットか……?」

俺はかぶりを振った。

「いや、俺が纏っているのはバリアジャケットではなく、パワードスーツだ。まあ、細かい事は気にしなくていい。実際に確かめた方が早いからな」

「それもそうだ」

ザフィーラは俺の言葉を聞いて笑った。
俺はまずカードスロットからフィールド魔法カードを取り出す。
取り出したカードはフィールド魔法カード「虹のレインボー・ルイン」。

「その前に保険をかけておかないといけないな」

カードをローダーにセットする。

【ロード!フィールド魔法「虹のレインボー・ルイン」!】

すると、周囲の空間が歪み、一瞬で周りの地形や風景が変わった。
その光景にザフィーラが驚く。

「これは……空間結界魔法!?」

「正確に言うなら空間拡張結界魔法だ。俺のローダーはフィールド魔法カードの効果を実現し、俺の周囲最大20kmまでその空間を全て塗り替える」

「そんな事ができるとは……」

先とは全く別の空間を再現した上に、自身の知らない魔法を使われてザフィーラはいまだに驚いている。

「ま、おまえらの魔法とは根本が違うんだよ。ちなみに今は格納庫1回り使ってるだけだから。さらに言うと、ここでの被害は現実世界に影響しないから存分に やっても大丈夫だ。それに、闘技場ならやりやすいだろ?」

ニヤリとした口調で言うと、ザフィーラも笑った。

「ふっ、なるほど。保険とはそういう事か。なら、遠慮なくやらせてもらおう!」

「行くぜ!」

互いに言うと、両者は一気に飛び出した。
























その頃観戦していたはやて、シグナム、シャマル、ヴィータはというと、いつの間にか変わった闘技場の観客席にいた。
もちろん、ランの説明は聞こえている。

「ほぇ〜、ラン君凄いんやね〜。ってラン君違うって言ってたけど、結局魔法使いやったんかな?」

ランとザフィーラの激闘を見ながらはやてが呟いた。
その呟きにシグナムが答える。

「いえ、主はやて。私達もこれほどの魔法は知りえません」

「それに……纏っている物はバリアジャケットじゃないって言っていたし……」

「あいつホント何者なんだろうな?」

答えは本人しかわからないので、はやて達はそのままランとザフィーラの模擬戦を観戦する事にした。



















一方、ゲシュペンスト・ジョーカーのランと人型形態のザフィーラは激しい戦闘を行っていた。
互いに拳や蹴りを繰り出す。
俺は右の拳を繰り出すと、ザフィーラも呼応したかのように左拳を繰り出してきた。
互いの拳撃が真っ向から衝突する。
衝突した衝撃で離れる2人。

(まあ……実力はさすがベルカの守護獣と言っているだけあるが、……俺にとってはまだ…足りないな)

だが、アルフよりかは上だろう。
同じ獣なだけに。
その分楽しんでいる自分がいる。

「さすが…守護獣だな」

「ふっ……そう言うおまえもやる……!」

余裕たっぷりで答える俺に対し、若干余裕がなさそうに答えるザフィーラ。
俺は全力には遠いのだが、どうやらザフィーラには少しきつかったらしい。
先ほどの拳や蹴りの連打を繰り返せば、それが出てくるのも不思議ではない。
ならば、もう少し上げてやるか。

「少し……本気で行くぞ」

「!」

言った瞬間、俺は先ほどよりも強く踏み込んで飛び出した。
そのままザフィーラに向かってパンチを繰り出す。
その一撃をザフィーラは飛んでかわした。
対象を失った拳が地面を穿つ。
衝撃で地面が割れた。
ザフィーラは攻撃後の隙を逃さず、俺に拳を振るってくる。
だが、俺はそれを攻撃していないもう一方の手で掴んだ。
渾身の魔力を込めた一撃を素手で掴まれたザフィーラは驚愕する。

「今のはいいパンチだったぜ」

言って俺はザフィーラの手を振り払うと、反撃のパンチを浴びせた。
殴られたザフィーラがよろける。
だが、ザフィーラは負けじと反撃してくる。
しかし、俺はそれを見切って腕で攻撃を受け流すと、一気に二連撃ザフィーラに叩き込む。
さらに反撃させまいともう二連撃。

「ぐぁ!」

ザフィーラがそれで吹っ飛んだ。
俺はジョーカーメモリをマキシマムスロットに入れる。

【JOKER!MAXIMUM DRIVE!】

スイッチを押した瞬間、俺は左腕のプラズマステークを掲げて突っ込んだ。
それに気づいたザフィーラが咄嗟に左拳で反撃してくる。
俺はそれを右手で受け流して、かなりのエネルギーを纏ったステークをザフィーラの顔面すれすれに突きつけた。
いわゆる寸止め。
ザフィーラの頬を汗が伝う。

「……我の負けのようだな」

「ああ……。だが、久しぶりの拳闘、楽しませてもらった」

そう言って俺は拳を引き、マキシマムモードを解除した。
メモリをレフトスロットに戻す。
それに合わせてザフィーラも拳を引いた。

「強かったぞ、ラン。予想以上にな」

「こっちこそ。予想より楽しませてもらった。礼を言うよ」

「次のシグナムは我らの中で最も強い。油断するなよ」

「ああ、そのつもりだ」

言って、ザフィーラははやての元へ戻って行った。
























ザフィーラが戻ると、はやてが出迎えてくれた。

「ザフィーラ、お疲れさん」

「ありがとうございます、主」

同時に渡されたタオルをザフィーラが受け取る。
すると、既に準備し騎士甲冑を纏ったシグナムがザフィーラの元に寄った。

「どうだった?」

シグナムの言葉が指すのはランの実力。
それが如何ほどのものだったのかザフィーラの意見を聞きたいのだ。
ザフィーラは額の汗をタオルで拭き、答えた。

「……強いな。やり方に洗練されたようなものはやはり見えないが、場慣れしている。こちらの手に対して一瞬の迷いなく対処された。力もそうだが、あれほど の実力者はそうはいない」

「ほう……おまえがそう言うとはな。ますますキタガワとやるのが楽しみになってきた」

シグナムがザフィーラにここまで言わせるランと戦う事にさらに興味を見せる。
闘志が湧き立っているシグナムにザフィーラは言っておく。

「気をつけろよ、シグナム。ランは少なくともあれで全力ではなかった」

「ああ、わかっている」

シグナムはそれでザフィーラとの会話を終えると、はやてに向き直り一礼した。

「では、主。行って参ります」

「うん、気ぃつけてな」

そして、シグナムは自身のデバイスを持ってランと戦うために向かった。

























次の相手、シグナムが俺に向き合うように闘技場に入ってきた。
実際、距離を取って互いに向き合う。
俺はシグナムの格好と武器を見た。

「それがシグナムの戦闘用の格好と武器か?」

「そうだ。これが我が剣、レヴァンテインだ」

なるほど。
剣のタイプは初めて見る。
やはりシグナムは生粋の剣士のようだ。

「なら、俺も今回は剣で行かせてもらう」

言うと、俺は金色のソードメモリを取り出した。
スイッチを押す。

【SWORD!】

それを見たシグナムの顔に怪訝そうな雰囲気が含まれる。
俺はレフトスロットを立てて、ジョーカーメモリを抜くと、先ほど取り出したソードメモリをスロットに挿し込んだ。
そして、再び左に倒す。

【SWORD!】

次の瞬間、俺はゲシュペンスト・ジョーカーからゲシュペンスト・ソードに変わった。
左腕にはビームダガー2本、グランプラズマカッター1本、両肩にビームソード2本、両腰に実体剣であるスラッシュブレイド2本の計7本を装備した形態。
機体色は既に黒色から金色に変わっている。
その光景を目の当たりにして、シグナムの目が驚愕に見開かれた。
だが、すぐに表情を戻す。

「なるほど。おまえのそれは己の武器を変更できるのだな?」

「……そうだな。半分正解ってところだ」

「半分?」

「正確には武器ではなく、己の形態そのものを変化させるんだよ」

俺は言って、腰にあったブレイドを抜き放った。
右手は順手、左手は逆手にブレイドを持って構える。

「さて、そろそろ始めよう。ザフィーラの時は寸止めしたが、シグナムはどうする?」

「ふっ……決まっている。どちらかが気絶するまでだ」

「……わかった」

その言葉で両者共に構える。
静かな時間が2人の間に流れる。

「ヴォルケンリッター烈火の将、シグナム、推して参る!」

「加速の鋼狼…今は幽霊剣士だが、北川乱……行くぜ」

2人が名乗った瞬間、同時に飛び出した。






















シグナムが掲げた剣を横に振るう。
だが、その瞬間には俺はいない。

「何っ!…くっ!」

振るった剣をかわされた事に驚いたシグナムだったが、背後から直後に悪寒がしたので、勢いのまま背後に剣を振りぬいた。
それがいつの間にか背後に回って振るっていた俺のブレイドに激突する。

「へぇ……これを避けるか」

俺はシグナムが剣を振るおうとした瞬間に、身を屈めて地面を滑りながら自身を半回転させる事で、スムーズに背後に回っていた。
まるで、流れるような動作にシグナムは俺が消えたと錯覚しただろう。
しかし、その状態からいち早く脱し、俺の一撃を察知してそれを受け止めてきた。
やはり、できる。
しかし、シグナムの体勢は無理やり剣を振るったために悪い。
俺はシグナムの剣をブレイドで弾く。

「今度はこっちから行くぜ」

言った直後、空いていた右手のブレイドをシグナムに向けて左切り上げに振るう。
それをガードするシグナム。
しかし、俺はそこから一気に連撃を仕掛ける。
両手から矢継ぎ早に繰り出される剣撃にシグナムは一気に防戦一方となる。

「くぅぅ!!」

「どうした、このままだとすぐに終わるぞ?」

「くっ……舐めるなぁ!」

次の瞬間、ガードで手一杯だったシグナムが俺の攻撃に合わせて切り上げてきた。
上手いタイミングで合わされた一撃は俺の右手のブレイドを弾き、俺の体勢を崩す。

「!」

「はぁぁ!」

がら空きとなった俺の右側へシグナムが剣を振るってきたが、俺はそれを後ろに飛ぶ事で回避した。
互いの距離が開く。
すると、シグナムが呟いた。

「レヴァンテイン、カートリッジロード」

「Explorsion!」

聞きなれない言葉に俺が眉を顰めていると、剣であるレヴァンテインから薬莢が1つ排出された。
すると、レヴァンテインの刀身が炎に包まれる。
それと同時に俺の目に映されていた計器の出力反応が上がった。

(出力が上がった?……瞬間強化(ブースト)をかけたか。なのは達とはまた違うタイプのデバイスか?)

見た事もないシグナムのデバイスの機能に少々疑問を感じているところに、シグナムが炎を纏った剣を掲げて飛び込んできた。
少し本気で受けた方が良さそうだ。

「紫電一閃!」

炎を纏った剣が唐竹に振るわれた。
俺はそれを真っ向から受け止める。
その瞬間、存外に重い斬撃が手に伝わってきた。
視界が眼前に燃える炎でいっぱいになる。

「はあぁぁぁぁ!」

シグナムが一気に押し込もうと力を込める。
だが、この程度では押し切れない。
ゲシュペンスト・ソードのパワーの方がまだ上だ。

「甘い!!」

俺は一気に受け止めていた両手のブレイドを薙ぎ払った。
瞬間、シグナムは弾き飛ばされ、繰り出した紫電一閃は不発に終わる。
間合いの離れたシグナムに俺は素早く右手のブレイドをしまうと、左腕から2本のビームダガーを抜き放つ。

「ツイン・ブラストダガー」

一気にダガーにエネルギーを込めて投擲する。
対するシグナムも体勢を立て直し、レヴァンテインに指示を飛ばす。

「レヴァンテイン、私の甲冑を!」

「パンツァーガイスト!」

シグナムの周囲を魔力エネルギーが覆う。
物凄い勢いで迫るダガーがその膜に直撃した。
それでダガーは止まるかと思われたが、止まらない。
その証拠にシグナムが驚いている。

「何…!?」

次の瞬間、シグナムのパンツァーガイストをダガーが打ち抜いた。
シグナムが吹き飛ぶ。

「ダガーのエネルギーを刃先に一点に集中させて放った。小さくても威力は十分だったろ?」

だが、それで終わったなどとは露ほども思っていない。
現にシグナムはダメージを負ったものの、体勢を立て直し、空中に飛び上がっている。
俺は背中のバーニアを使うと、シグナムの後をすぐに追った。






















シグナムは追って来ているランを見ながら、内心毒づいていた。

まさか、キタガワの実力がこれほどとは思わなかった。
未だにキタガワの斬撃を受けた手が痺れている。
正直、私はキタガワの実力を見誤っていた。
私といい勝負ができる実力があると思っていたが、実質その遥か上を行く実力だった。
剣に洗練された動きはないが、少なくとも剣の扱いに関しては一流だ。
加えて攻撃に無駄がない。
1つ1つが最大効果を発揮するような攻撃ばかりだ。
先ほどのダガーもパンツァーガイストを貫かれるとは思わなかった。
しかし、何故か楽しい。
明らかに疲れている私に対して、キタガワは疲労の色さえ見せていない。
明らかに手加減されている、なのにだ。

ああ…素直に認めよう。
相手が子供であろうと、あいつは私よりもずっと上だ。
今の私では、到底キタガワには勝てないだろう。
だが、そんな相手と戦う事が楽しく思えてしまう。
だから、私の全力を以って行く!
素直にやられる訳にはいかない!

さらにカートリッジをロードし、レヴァンテインの形態を変化させる。
片刃剣の形態から連結刃の形態『シュランゲフォルム』へと。

「飛龍一閃!」

連結刃となったレヴァンテインがゲシュペンスト・ソードに不規則な軌道を描いて襲い掛かる。

「蛇鞭刀(だべんとう)か」

だが、呟いたランは左手の剣で襲い掛かった連結刃を受け止めた。
しかし、変幻自在の連結刃はしなり、そのまま巻き取るようにゲシュペンストの右側へと襲い掛かる。
だが、それすらもランは止めた。
刃のない部分を狙って素手で掴み取る。
その際、剣は既に腰にしまっている。

「何っ!?」

その光景にシグナムは驚くしかなかった。
高速移動する連結刃のつなぎの部分を素手でつかまれたのだ。
無理もない。
下手をすれば、その手がばっさりと切られるのだ。
いくら非殺傷設定とはいえ、怪我するのは間違いない。
加えてあの変幻自在の攻撃に初見で対処された事も意外だった。

シグナムが驚いている間にゲシュペンストは刃を放して、瞬く間にシグナムの目前へと躍り出た。

「しまっ…!」

「遅い」

刃を戻す暇すらなかったシグナムは次の瞬間、思いっきり腹を蹴られて地面に落下した。
























落下したシグナムを見据えながら、俺は言った。

「あいにく蛇鞭刀タイプの武器の扱いは心得てるんでな。その長所も短所も知っている。故に、俺にその形態での攻撃は通じない」

蛇鞭刀、通称蛇腹剣とも呼ばれるこの武器は通常の剣や刀とは違い、変幻自在の攻撃を得意とし、近接戦ではなく中距離戦に優れている。
使いこなせば、その巻く力を応用して通常の何倍もの力を発揮させ、対象を拘束する事すら可能な武器だ。
ただ、その分本来の剣の間合いである近接戦に弱い。
それは剣を巻き取るのに時間がかかるからだ。
この武器の相手を何度かした事もあり、扱いも知っていたランにとっては初見と言えども見切るのは容易かった。

地面に落ちたシグナムが立ち上がる。
俺は降りて地面に立つと、確認を取った。

「どうする?まだやるか?」

「……一度、勝負を受けた以上、ベルカの騎士が退く事などありえん。それが、例え勝てない相手であったとしてもだ」

「……なるほどな」

すると、シグナムがカートリッジをロードし、再び剣に炎を纏った。
おそらく炎の大きさからするに、この一撃に全力を賭ける気だろう。
ならば、俺も応えてやるのが礼儀だ。
俺はカードスロットから一枚のカードを取り出す。
取り出したのは、装備魔法『サラマンドラ』。
ソードは剣や刀タイプの装備魔法を使用する事ができ、その武器を再現できる。
俺はカードをパンパンと人差し指で叩くと、ローダーにセットしてカバーを閉じた。

【ロード!マジックウェポン・サラマンドラ!】

次の瞬間、俺の右手のブレイドがサラマンドラ、炎の龍を纏った剣に変化する。

「烈火の将とやらが相手だ。俺も最後は炎の剣で応えよう。……来い」

「行くぞ……。ヴォルケンリッター烈火の将、シグナム、参る!はあああぁぁぁぁぁぁあ!!」

凄まじい速度でシグナムが突っ込んでくる。
体の魔力は刀身の炎1点に注がれている。
接近してくるシグナムを見据え、俺もサラマンドラを構えた。

「紫電……」「炎龍……」

互いの距離が一気に詰まり、持てる最高の一撃を互いに繰り出した。

「一閃!!」「火閃!!」


キイィィィィィン!!!


互いに甲高い金属音を立てて、すれ違った。
数秒間、互いに剣を振り切った低い姿勢のままだったが、ランが立ち上がり、シグナムは崩れ落ちた。
この勝負、ゲシュペンスト・ソード、ランの勝ちだった。





















俺は気絶したシグナムを担いではやて達の元へと運んだ。
心配そうにはやて達が寄ってくる。

「シグナム!大丈夫なん!?」

「ああ。気絶はしているが、刃を潰した剣での峰打ちだったから心配いらない。直に目を覚ますだろ」

「そうかぁ……。良かった……」

俺の言葉にホッとしたはやては胸を撫で下ろした。

「シャマル、治療頼むな」

「ええ、まかせて」

俺はシグナムをシャマルに預ける。
そして、最後になっていたヴィータに顔を向けた。

「次はヴィータだったけど、やろうか?」

確認した俺だったが、ヴィータが当然のように怒鳴った。

「当たり前だ!私もベルカの騎士の1人なんだ!おまえの実力を直接確かめないと納得できねぇ!」

「わかった。じゃあ、行こうか」

「二人共、気ぃつけてな」

2人でこれから模擬戦するというのに、はやての少しおかしな応援を背後に俺とヴィータは闘技場に向かった。

























そして、闘技場の真ん中で俺とヴィータは向き合う。
すると、ヴィータが自身の甲冑とデバイスをセットアップさせた。
服装は、赤いゴスロリではないが、それに近い。
一方デバイスの方は、まだ小さいが、ハンマーの形状だった。

「それがヴィータの武器か?」

「ああ、あたしのアームドデバイス『グラーフアイゼン』だ」

アームドデバイス……?
シグナムのデバイスを見た時からただのデバイスではないと思っていたが、どうやらアームドデバイスというらしい。
それと、その名前を聞いて俺はドライバーを変えようと思った。
理由は簡単。
単なる対抗心からだ。

「じゃあ、俺も『アイゼン』で相手しよう」

言って、まずは左腰のベルトにセットしてあるカードスロットを取り出す。
そして、音声認識入力を開始する。

「今から約30分フィールド魔法を継続。解除は俺の任意もしくはタイムアップ」

『了解。自律制御開始』

スロットからそう音声が発せられた後、俺は変身を一旦解いた。
元の9歳姿に戻る。

「?戦わないのかよ?」

俺の行動に怪訝そうな表情をヴィータはしている。

「いや、そうじゃない。ドライバーを、俺の武器を変えるだけだ」

言って、ゲシュペンストドライバーVer.Aを取り出し、腰に取り付ける。
そして、アクセルとアイゼンの二つのメモリを取り出し、スイッチを押す。

【ACCEL!】

【EISEN!】

「変身」

俺はアクセルメモリをライトスロット、アイゼンメモリをレフトスロットにセットし、パワースロットルを捻る。
すると、高鳴るエンジン音と共に俺はアクセルアイゼンに変身した。
その光景にヴィータがシグナム同様驚いた顔になる。

「武器を変えるって…そういう事かよ」

「そういう事だ。これが俺の本来の相棒。アクセルアイゼンだ」

俺は右腕のステークを構える。

「じゃあ、始めようか。ヴィータ」

「……そうだな。行くぜ!」

声を発すると同時にヴィータが飛び出してきた。
























あたしはグラーフアイゼンを構えて突っ込む。

「テートリヒシュラーク!!」

先手必勝。
振り下ろしたグラーフアイゼンがランに直撃する。
手応えあり。
そう思って、あたしは微笑した。
しかし、予想外な事にランは地面を滑っただけで、吹っ飛ぶ事はなかった。
しかも……。

「な!無傷!?」

ランの体は言葉通り無傷だった。
確かに今の攻撃には渾身の力を込めた。
あたしの力は守護騎士の中でもパワーに関してはトップクラスと言っていい。
その攻撃の直撃を受けて、ランはほぼ無傷だったんだ。
どれだけあいつの装甲は硬いんだ。
その時、ランが俯けていた顔を上げた。

「……いい一撃だったぜ、ヴィータ。だが、俺とアクセルアイゼンに届かせるにはまだ足りないな」

「…くっ!」

目を光らせたランが自信たっぷりにそう言った。
だが、あたしにもまだ手がない訳じゃない。
今度は距離を取って、左手に生み出した鉄球を持つ。

「シュワルベフリーゲン」

グラーフアイゼンが音声を発した直後、あたしは持っていた鉄球を上に軽く投げ、それをグラーフアイゼンで叩き付けた。
叩き付けた鉄球は一直線にランに向かっていく。
これでどうだ!
そう思ったあたしだったが、攻撃が迫る中ランが左手で無造作に何か取り出した。
あれは……ナイフ?

「ふっ!」

ランが声と共に無造作に左手を振るった。
すると、あたしの投げた鉄球が真っ二つに割れる。
くっ……これでもダメなのかよ。
一方鉄球を切ったランはナイフの柄をくるくると親指で器用に回す。

「アイゼンエッジ。ヴィータの能力が魔力を付加させた鉄球や鉄槌なら、俺のアイゼンの能力は鋼鉄の力。使用者の力量次第でその硬さは鋼以上にもできる。こ れは、その硬度を誇る武器だ。……さぁ、始めようか。どっちがパワーが上で、硬いのか」

「……上等だぁ!!」

あたしはその勝負に乗った。
鉄槌の騎士を名乗るなら、この勝負には引けない!!






















一方、観客席で気を失っていたシグナムだったが、ここで目を覚ました。

「あ、シグナム。気が付いたのね」

目を開けると、いたのはシャマルと主のはやてだった。

「あ、良かった。シグナム、気ぃついたんやね」

シグナムはとりあえず上半身だけ起こすと、はやてに頭を下げた。

「心配をおかけして、申し訳ありません。主」

「ええんよ。でも、大した怪我やのうて良かった」

はやての気遣いを嬉しく思っていたが、シグナムはそこで自分を負かしたランの事に気が付いた。

「キタガワは?」

「あそこ」

シャマルに指さされて、その方向に視線を向けると、そこには激しくやり合っているランとヴィータがいた。
ヴィータが魔力鉄球を次々と打ち出しているのに対し、ランはそれを迎撃するかのようにナイフを振るい、何やら目前に出した光る物体を打ち出している。
それが、ヴィータの鉄球にことごとく激突し、相殺してしまうため、互いに拮抗している。
だが、シグナムが気にしたのはその点ではなかった。

「あれは……キタガワなのか?」

シグナムが気にしたのは、ランの姿だった。
自身と戦った時とは違い、機体はごつく、見られる武装も以前とはだいぶ違う。
強いて言うなら、頭部の角、右手の杭打ち機、左手の三連の銃口、異常に盛り上がった両肩が印象的だ。

「うん、そうやで。少し遠巻きやから聞き取りにくかったんやけど、アクセルアイゼン…とか言うてたな」

「二本のメモリもそうだけど、使ってたドライバーというのも違うから、シグナムやザフィーラと戦ってた時とは別物じゃないかしら」

はやてとシャマルがシグナムの疑問にそれぞれ答えてくれた。
確かに遠めだが、よく見ると、腰のあたりに付いているドライバーが違う。
先ほどまでのとは違い、バイクのハンドルのような形状をしている。

「ランはメモリを2本使ったのか?」

シャマルの言葉に引っかかったシグナムはシャマルにそう問う。

「確かアクセルとアイゼンとか言ってたわね」

「だが、使っている能力は恐らく1つだ。それも恐らくアイゼンの方のな」

シャマルの答えにザフィーラが付け加えてくれた。
だが、まだ引っかかる。

「だが、それでは何故2本使う?私やザフィーラの時みたいに1本だけでいいのではないか?」

「それは……」

「………」

その疑問にはさすがにシャマルもザフィーラも答えられなかったらしい。
と、そこではやてが口を開いた。

「たぶん仕様とちゃうんかな」

「仕様、ですか?」

思わず聞き返したシグナムにはやては笑顔で応えた。

「うん。たぶん2本使わんと変身できんのとちゃうかな」

「「「ああ、なるほど」」」

はやての言葉は正直勘だったのだが、確かにそれで納得がいった。
恐らくランもそんな風に言ってくるのが3人の脳裏に浮かぶ。

「なら、今度は是非あちらと戦いたいものだな」

次に出たシグナムのバトルマニア発言にはやて達3人は思わず苦笑するのだった。























そして、戦い続けているランこと俺はと言うと……。

ゾクッ!

何だろう……。
言い知れない寒気を感じた。
今の相手はヴィータだけで、そのヴィータは正面にいて、俺は攻撃を捌いているのだから寒気を感じるはずがないのだが……。
まあ、考えても仕方ないので、とりあえずこれは忘れよう。
グラーフアイゼンで殴りかかってきたヴィータの鉄槌を左腕で受け止める。

ガキィィィン!!!

甲高い金属音が生じるが、俺はびくともしていない。
装甲も傷ついていない。
俺は叩きつけられたグラーフアイゼンを腕で弾くと、ヴィータもそれに合わせて距離を取る。

「ハァハァハァ………」

「どうした?もう終わりか?」

息切れしているヴィータに対し、俺は全く息切れをしていない。
これは単純に持っている能力の強さとキャパシティ、体力の違いだろう。

「ま、まだまだ……」

ヴィータがグラーフアイゼンを再び構える。
俺はそれを見て、これ以上先ほどのような攻防を続けてもほとんど変わらないだろうと判断し、ヴィータに提案する。

「その割には結構きついみたいだから次で最後にしよう。俺にありったけの一撃を叩き込んでこい。俺も少々本気で付き合おう」

言うと、ヴィータが笑った。

「その言葉、後悔するなよ……」

「ああ、来な」

すると、ヴィータの足元に魔法陣が展開する。
シグナムと同様三角形の魔法陣だ。

「グラーフアイゼン!カートリッジロード!」

「Explorsion!」

一瞬だけグラーフアイゼンが伸び縮みし、熱気が排出される。

「ラケーテンフォルム」

続いて音声が発せられた後、グラーフアイゼンの形態が変化する。
ややハンマーの形状が大きくなり、片側には金色のスパイクが付く。
シグナムと一緒か……。

「ラケーテン!」

すると、ヴィータがグラーフアイゼンを持って回り始めた。
しかも、回り始めるのと同時にハンマーのスパイクが付いた逆側からバーニアが発せられている。
どうやら加速で生じた回転による遠心力と後の加速による一撃でこちらを一気に叩き潰す技らしい。
俺はそれを見て、左手で右手を握ると、ステークを構える。
そして、ヴィータが飛び出してきた。
回転した勢いで、一気にこちらに迫ってくる。

これだけの力を集中した技を迎撃するのは、単に迎撃するだけじゃ足りない。
自身の体の捻り、回転を最大限に利用して。
狙うのはハンマーの真芯。
インパクトの最大作用点を見極めて……。

「ハンマー!!」

「撃ち抜く!」


ガキィィィィン!!!

瞬間、ヴィータのグラーフアイゼンと俺のステークが激突した。
しかし、それも一瞬。
激突の瞬間に、トリガーを引いていた俺のステークがヴィータのグラーフアイゼンを圧倒。
そのままヴィータを闘技場の端まで吹っ飛ばした。

ドカアァァァァン!!!

この勝負、というか力比べは俺の勝ちだった。























その後、吹っ飛ばしたヴィータを助け起こし、はやて達の所へ戻ったところで、俺はフィールド魔法を解除した。
今ヴィータは格納庫でシャマルに治療されている。
最も、その前に「いつか絶対にこっちがふっ飛ばしてやる!」って意気込まれてしまったが。
と、そこへシグナムが俺の元へやってきた。

「やはり、おまえの強さは本物だったな。まさか我々全員を負かすとは」

「そういうおまえ達も随分と強かったぜ」

「……そうか。また、機会があれば、私と手合わせしてくれ」

その言葉に、さっき感じた寒気はこれが原因だったのかと俺は思い至った。

「ま、その時はな。これからもよろしく頼むぜ。シグナム」

「ああ。おまえが味方だと我らも心強い」

こうして、俺は改めて実力が認められた事で、ヴォルケンリッターとの繋がりを深める事ができた。
その後、俺がはやての艦内探検に付き合った事は言うまでもない。

























あとがき


という訳で、魔法少女リリカルなのは Accel Knightの続編、Accel Rebellion始まりました!
前作に続き、さらに頑張っていきたいと思います!
続編であるタイトルのRebellion。
よく考えると、私の作品何故か反逆物が多い事に気が付きました。
最近の私は反逆ストーリーが好きなのかな?と自問自答してみたり。
確かにギアスは好きでしたが。

さて、今回はお待たせしてしまった分もあったので、3話まとめてさせてもらいました。
1話、2話、3話と共に日常を交えた模擬戦という事で、どこかのほほんとしつつも、戦闘はビシッとするという感じにしました。
本編開始までは、まだあるので、恐らく後1、2話は日常編が続くと思います。
日常編が苦手な私としては、よくもまあこれだけ頑張れたなぁと思っています。
内容については、ちょっと多いので、疑問や間違いなどがあれば、感想やWEB拍手にてお願いします。

次回は監視していた人物が登場とちょっとした旅行編です。
日常面が好きな人にはいいかも。
私の作品としても、この内容はケースとしてレアなんですけどね。

今作での初めてのあとがきにしては、かなり短いのですが、とりあえずここまでにしておきますね。
実際に言うと、久しぶりなもんで書く事が浮かばなかったりしているのが理由なんですけど。
それと、相変わらずリリカルなのはの二次作品は多く出されているので、私自身原作準拠な展開のため、偶然似たような表現などがあったりするかもしれません が、決してパクりなどはしていませんので、その点は単なる偶然だと納得していただけるとありがたいです。
パクりなんてもっての他なので。
さらに言うなら、書いているのは私の妄想全開な内容なので(爆)
では、前作よりもさらに頑張って精進していきたいと思いますので、応援の方をよろしくお願いします!!



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