闇の伝説  Legende of Dunkelheit  第一話「始まり」


・・・魔王との戦いから四百年余りたったいま、ほとんどの人が戦いがあったことすら
覚えていない。・・・




・・・だが、それでも忘れないどころか、それを信仰しているものも
存在する。・・・・


「みなの者、ついに魔神様が封印されている場所を見つけたぞ!」


闇の中から歓声が響く。


「さあ、皆の衆復活の儀式を始めるぞ」


また、闇の中から歓声が響き渡る。


・・・そして、それらはうごめき始めた。・・・




辺境の田舎村レガルタ、ここは猟師の村である。ここの人々は、
小さい頃から男も女も関係なく狩を教わり、育っていく。
そこに住む青年アディエマス・ブランシュケットも例に違わず猟師だった。
両親は幼い頃に死別し、それから村の人達に混じって狩をしてきた。
そのせいか、人付き合いはそれなりに得意というか普通。
まあ、普通の青年である・・・
今日も、日々の生活のために狩に行こうとしていた。

「アディ!」

アディエマス、アディは立ち止まって振り返った。
そこには、自分に友人のランディがいた。

「ん?どうかしたのか?俺はこれから狩に行くんだけど・・・」

「あ、いやな、森に変なやつらがいるらしいから気をつけろといいたかったんだ」

「はぁ、変なやつねえ。どんなやつらだよ。」

「ん〜、確か白ずくめの男達らしいけど・・・なんか探してるみたいだって」

「・・・・・・あまりあいたくないな・・・」

アディは苦笑した。それにつられるようにランディも苦笑し

「まあ、気をつけろよ」

と言って、歩いていってしまった。
アディもそれを見た後、いつもの森の中に歩いていった。



「確かに、森の雰囲気が違うな」


アディは、二〜三十分歩いた後そう言葉を漏らした。
確かに、いつもより獣が少ないのだ。いつもだったら、もう一匹ぐらいは
見かけるはずなのだが一匹も見かけない。それに、こころなしか
空気が張り詰めている感じがする。


「もう少し、奥まで行って見るか・・・・」

そして、アディは森の奥まで入っていった。

「ん?あいつらは?」

アディは森のさらに奥のほうで白い影が動いたのを見た。
アディの脳裏にランディの言葉が浮かぶ。

「(白ずくめの男達が・・・)・・・あいつらのことか?」

男達は奥に足早に歩いていく。

「追ってみるか・・・」

アディは男達の後をつけ始めた。
しばらくいくと、遺跡が見え始めた。

「こんなところに遺跡が・・・・」

男達はそこにためらう様子もなく、はいっていく。その遺跡は、
綺麗だった。かなりの時が立っているはずなのに・・・

「・・・・行ってみるか」

アディは中に入って驚いた。遺跡の外見も綺麗だったが、
中も荒らされた様子がないのだ。こういう遺跡には、
普通盗賊やらトレジャーハンターやらが入り込んでなかを
荒らしていくものだ。だが、それがない。かといって、
トラップがたくさん仕掛けてあるのかと言えばそうでもない。
その証拠に、男達の足跡がくっきりと残っている。

「一体、何だというんだここは・・・」

アディは足音を立てないように気をつけながら歩いていった。
しばらくいくと、声が聞こえアディは慌てて物陰にかくれた。
そこは広間のようになっており、そこを埋め尽くすかのように
白い男達がいた。
その中心でリーダーらしき人物が声を張り上げていた。

「おお、これで魔神様が御復活なされる!!皆のもの喜べ!!」

広間に歓喜の声が響き渡る。

(魔神様?復活?・・・いったいなんのことだ?)

アディは考え事をしていて、後ろから近づく人影に気付かなかった。

「・・・・・っ!しまっ・・」

そして、気付いたときにはもう遅くアディは
気絶させられていた・・・・・



                               続く・・・














後書き
とりあえず、すみません。かな〜りおそくなりました。
第一話です。まあ読んでくれている人がいるのか?ってことですが・・
これからも、少しずつ更新していくので見捨てないで・・・
それでは、またお会いしましょう。by槍火





感想

槍火さんご復帰!

100年の月日がたっているとの事です。

アディ君は魔王復活をもくろむ一団に襲われてしまいました。

さて、アディ君の運命やいかに!?

といった感じの内容ですね。

ただ、感情移入のためにも外せない所を幾つか飛ばしてしまっているのが残念です。

例えば主人公の身なり・年齢・身長・体重・髪の色・瞳の色・どういう精神性をしているのか等の自己紹介や。

その他のキャラの雰囲気に踏み込んでいないこと、

それから、心理描写、主人公はこう思ったとか、こういう考えでこう動いたとか、

こういったことを入れていくだけで、物語はぐっと感情移入しやすくなると思います。

この先も頑張ってくださいね。

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