GROW LANSER
〜彼の地を貫く光の槍〜
  2nd pierce 飛んできたのは冒険者? 前編


   上空から見るときれいな『コ』の字型をした島。
   そして、『コ』の字の中央にも島があり、
   その中心には巨大な塔が威風堂々と直立している。
   さらに塔を囲むように、『コ』の字の島の四隅には、
   何かしら巨大な装置が点在していた。
   この二つの島含め、人々はフェザーアイランドと呼んでいる。

   『コ』の字型の島の右下にある巨大装置周辺、
   フェザーアイランドに住むものから、
   第3魔法障壁発生装置と呼ばれる場所で、
   今まさに、熱き戦いが幕を下ろそうとしていた。

   「ぐはっ!!ま、まさかこれほどの力が・・・・・・。」

   大量に血液を吐きながら、白髪の青年はよろける。
   手には二本の剣を一対にした双剣が握られている。
   紳士服のようなものにスカーフを巻いている。
   色は白で統一され、いかにも清楚さを感じさせる。

   「おまえの目的はいったいなんだ!!?」

   対峙していた大剣を持った白銀髪の青年。
   こちらは黒を基調とした紳士服のようではあるが、
   袖の白い部分のほうがかなり緩やかに作られている。
   
   「まだ、こちらの動きを・・・
    知られるわけにはいかないのでな・・・。
    今回はこれで失礼させてもらうぞ・・・・・・。
    みんな、あとはたのむ。」

   「「「「「「ハっ!!シオン様。」」」」」」

   そう言いながら、双剣からほのかな光が発し、
   リングのようなものになり、シオンの指に納まっていた。
   そしてその刹那、小規模であるが、
   彼の周囲が爆散した。
   いや、周囲ではない。彼自身が爆散したのだ。
   銀髪の青年はすぐさま飛びのく。
   後に残ったのはぶよぶよした
   得体の知れない物質だけだった。

   「な、なんや!?自爆やって!!?」

   緑を基調としたイギリス貴族風の服を着た男が叫ぶ。
   しかしすぐ茶色の長髪をなびかせ、
   襲いくる敵を剣でさばきながら、白銀髪の男に注意を払う。

   「スレイン!!大丈夫!?」

   赤い髪を白いリボンでポニーテールにした女性は
   青年、スレインの無事を確認する。
   黒いアンダーの上に白いミニのワンピース、
   そして、真紅のコルセットのような服を着ている。
   顔立ちやその身にまとう雰囲は
   なんとも言えず、気品を感じさせる。

   「ああ、大丈夫だ、アネットも無事か?」

   「あたりまえでしょ。
    こんなやつらなんかにやられるもですか。」

   赤い髪の女性、アネットと背中合わせになり、
   剣を構え、敵の攻撃に備える。

   「みんな、見て!!」

   銀髪の少女から声が発せられ、
   敵、味方関係なく彼女の指さす方向を見る。
   中央の島から青い粒子が天へと昇る。
   少しずつその量は倍増し、塔全体が覆われた時、
   そこに今までそびえ立っていた塔は、
   島ごと忽然と姿を消した。
   まるでその島自体が幻だったかのように・・・。
   そのとき、こちらに向ってくる小さな影があったが、
   幸か不幸か、それに気づいた者はいなかった。

   「いってしまったわね・・・。」

   なんともなしに、銀髪の少女はつぶやく。
   黒いタイツに銀色の服と帽子、
   そして一番特徴的なのはその背中にある翼だ。

   この世界にはフェザリアンと呼ばれる、
   翼を持つ種族が存在する。
   彼女ぐらいの年になると翼は生え揃っているはずだが、
   彼女の翼は半分ほどしかない。
   
   「おのれ!!こうなれば貴様らを葬るまでだ!!!」

   敵の隊長格らしい男が、号令をかけると、
   周りにいた10人ほどの兵が陣形を組む。
   剣や槍を持った兵が6人、弓兵が2人、
   そして、魔法使いらしき兵が2人に、隊長格の男。

   ともすれば相手の戦力は4人。
   大剣に長剣、片手剣にスローイングナイフだ。
   スローイングナイフがいくら遠距離武器といえど、
   弓ほどの射程はないし、相当の腕でなければ、
   相手に致命傷を負わせる事も難しいのだ。
   魔法も全員が魔法を使えるが、
   この場面で使うと他の仲間にしわがよってしま う。
   スレインは瞬時に状況を把握し、効果的な作戦を立てる。

   「みんな、まず隊長をしとめる。そうでなくても
    弓兵と魔法兵は確実にしとめるから、
    道を切り開いてくれ。」

   大剣を構えたまま、スレインはすばやく指示を飛ばす。
   それに反応したのは緑色の服を着た男だった。

   「よっしゃ、リーダー!!まかしとき!!!」

   言うが早いか、それを聞き一目散に
   敵に向って駆け出していく。
   ちなみにリーダーというのはスレインのことだ。

   「あ、ヒューイ!!ちょっと待ってよ。」

   それを見て、瞬時にアネットも
   ヒューイを追いかける。

   「いくら腕に覚えがあっても
    援護なしじゃきついんじゃないの?」

   そう言って、銀髪の少女も二人を追い、
   戦場へとむかう。
   既にアネットとヒューイの二人は
   戦闘を始めており、上手く
   近接戦闘兵たちを混乱させていた。
   
   弓兵も攻撃を仕掛けようとするが、
   敵が上手く味方の陰に隠れるために、
   なかなか攻撃しにくいようだ。
   魔法兵も詠唱を始めたばかりで、
   攻撃にはしばらく時間が掛かる。

   「モニカ、二人の援護を。」

   「ええ、まかせて。」

   刹那、二本のナイフが敵の頭部めがけて
   白刃をきらめかせ、吸い込まれていく。
   流石に兜をしているため、はじかれてしまうが、
   敵をひるませるには十分だ。
   その隙を突いて、アネット、ヒューイが
   一人ずつしとめる。

   慌てて再び攻撃を仕掛けるが、
   冷静さに欠いた攻撃ほどあたらぬものはない。
   難なく二人に弾かれてしまう。

   その合間を縫って、スレインが敵の隊長へと向かう。
   なにか小動物っぽい何かが銀色の髪にしがみついている。

   「うわわわわ、マスタ〜、待ってくださいよ〜。」

   「うおおおおおおおお!!!」

   「フン、向って来るか小童が。
    おい、援護しろよ。」

   「「「「ハッ!!!」」」」  

   そう言ってスレインにむかい敵将が剣を振るう。
   弓兵はすぐに照準をスレインに向け、
   魔法兵もその詠唱を終了し、
   スレインに向け杖をかざした。

   「スレイン!!!」

   アネット、ヒューイを援護しながら、モニカが叫ぶ。
   しかし、スレインを援護するには距離がたりない。

   「モニカちゃん。私たちのことはいいから、
    スレインの援護して。」

   その言葉を聞いて、瞬時に駆け出す。
   敵は照準を定め、今にも矢を放ちそうだ。
   敵将の攻撃を回避しても、弓兵や、魔法兵の餌食だ。
   
   「てえぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」

   敵将が大振りの一撃を加えようとした瞬間
   何処からともなく響いてきた叫び声が、
   その場にいるもの全ての動きを止めた。

   「そこをどけ!!
  どけえぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」






感想

月さん久々のご投稿♪ 今回は一挙三部作の挑戦です!

で、一本目はグローランサー3の面々の紹介からですね♪

しかし、いきなり3の主人公スレインとボスシオンの戦いですか…

かなりのデッドヒートな感じですね。

このお話は精霊使いという特殊なキャラたちをメインにおいたお話ですので、とっつく為には少し知識が必要になります。

戦闘そのものは普通に近接武器、間接武器、魔法と言う形になりますが、

主題においているものは精霊使いは世界のバランスを保つ為のもので、世界の歪みを引き起こすシオンを倒すという形を取っている訳です。

異世界からきたものは既に異端者ですから、歪みを持っているはずで…

もしかしたら、主人公も大変かも知れませんね。

はぁそんなウンチクたれてないで、 次のお話を見た方がいいですよ。

あっ…ははは(汗) 申し訳ない。


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