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運命戦記リリカルEXTRA.AC改 プロローグ編2 、新たなる世界
作者:起源くん   2012/07/27(金) 23:14公開   ID:phDx6G0VJjk
目が覚めると、何処かの建物の中に居た。
辺りは瓦礫の山と火の海だった。

何故自分がここにいるのかは分からないが、ここにいてもしょうが無い。
俺は幼ない体を起こす。

「?」

何故か自分の体に違和感を覚えたが、おかしいところは見当たらなかった。
その場に居てもしょうがないので歩く事にした。




歩いても歩いても、瓦礫や火ばかりだった。
火災か地震、あるいはテロかは分からないが、ここに居たら死ぬと理解したので外に出る事にした。

階段で降りようしたが、階段は瓦礫に埋もれていた。
仕方がなく、別の所から出ようとした時。一人の男姓を見つけた。

「うっ・・・・・」

男は酷い怪我で、手当てしなければ死んでしまうだろう。
俺は迷わず魔術で治療した。

「heal」

俺の魔術で、男の体は瞬く間に治った。そして男が起き上がる。

「体が・・・・・動く!?」

男は先程の状態から、体が動く事と傷が無い事に驚愕した。
そして、男は俺の方を見て。

「君が・・・・・治してくれたのか?」

男は半信半疑で聞いてきた。
俺は黙って頷いた。

「そうか・・・・・とりあえずここは危険だ。安全な場所に行こう」

男は俺の小さい手を引きながら、その場を後にした。

それが、高町士郎との出会いだった。

その後、記憶が無い俺を士郎さんが引き取ってくれた。
とりあえず、家族が見つかるまで後見人になってくれるらしい。
俺はそれを承諾した。




それから数ヶ月が過ぎていった。
士郎さん、桃子さん、恭也さん、美由紀さん達は俺を家族同然に接してくれた。
しかし、一人だけ俺を避けている少女が居た。

「おはよう。なのは」

「おはようなの・・・・・」

そう言って、なのはは逃げるように走って行ってしまった。
どうやら、警戒しているみたいだ。
無理もない、いきなり知らない子供がやって来たのだから、警戒するのは当たり前だ。
だけど、せっかく一緒に暮すのだから、仲良くして欲しいと思う。
今日もめげずに、なのはに話しかける。




それから、なのはと俺の関係を見かねた士郎さんの提案で、ピクニックに出掛ける事になった。

初めての森に浮かれた俺は、当初の目的を忘れしまい。遊び呆けてしまった。

しかし、その後に事件が起きてしまった。
桃子さんが目を離している隙に、なのはがいなくなってしまったのだ。
警察も来る程の騒ぎになってしまい、皆が不安の色を隠せないでいた。

それを見た俺は、自分でも何か出来る事が無いかと考えた。
そして、ある事を思いついた。魔術でなのはを探す事である。

俺は誰にも気づかれずに森に入り、魔術を使ってなのはを探す事にした。

「view map」

魔術を使い、辺りを探す。
view mapの効果範囲は数十メートル位だが、なのはを探すには十分だった。
そして、泣いているなのはを見つけた。

「ひっぐ・・・・・えっぐ・・・・・」

その姿はあまりにも痛々しく、弱々しいかった。
俺は急いで駆けつけた。

「なのは!大丈夫!?」

「ゆ・・・ゆう・・・くん?」

「ああ、俺だよ」

「う、うわぁぁぁん!」

俺の姿を見て安心したのか、泣き出してしまった。
俺はなのはが泣き止むまで、優しく抱きしめた。

「ところで、どうしてこんな奥に?」

なのはにそう聞くと、彼女はおずおずと一輪の花を差し出した。

「これをさがしていたの・・・」

「これを?」

「うん、ゆうくんにあげようとおもって・・・・・」

「え?どうして?」

そう聞くと、なのはは照れながら花を差し出して、

「なのはと・・・おともだちになってくれる?」

その言葉で全てを理解した。
彼女は避けていたのではなく。ただ、接し方が分からなかっただけだったのだ。

「だめ・・・?」

なのはは心配そうに聞いてきた。
俺は笑顔で、

「俺でよければ」

それを聞いたなのはは笑顔になった。
そして、手を繋ぎながら士郎さん達のところに戻った。

士郎さんにこっぴどく怒られたのは言うまでもない。

そして物語は、三年後に動き出すのであった。


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