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竜人とマッドの弟子は赤龍帝
紅き悪魔と赤龍帝の出会い
(ハイスクールD×D×デジモン×魔法少女リリカルなのは)
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 『兵藤一誠《ひょうどう いっせい》』と言う名の少年が居る。
 『駒王学園《くおうがくえん》』と言う名の高校に通う二年生で女性が大好きであり、親しい者からは『イッセー』と呼ばれている。そんな彼だが普通の人間とは違う部分が存在していた。
 その身の内には神が作り上げた『神器《セイクリッド・ギア》』と言う代物を宿している。しかも、彼の内に宿っている『神器《セイクリッド・ギア》』は十三種しかない最高位『神滅具《ロンギヌス》』の一つ、『赤龍帝の篭手《ブーステット・ギア》』。嘗て天使、悪魔、堕天使の三勢力を相手にしたドラゴンである『赤龍帝ドライグ』の魂を宿した『神器《セイクリッド・ギア》』である。
 そんな特殊な事情が在る兵藤一誠だが、彼はこの世で最も運命と神を憎んでいた。何故ならば。

「ほらほら、イッセー君?もっと急いで走らないと電撃を浴びますよ。100万ボルトの電撃を」

ーーービリビリビリビリッ!!

「ヒィィィィィィッ!!フリート先生!!止めて下さい!!もう充分でしょう!?って言うか!100万ボルトは不味いでしょう!!!」

 終着地点が見えないほどの長い通路をそれぞれ五十キロの重さを持つ鉄球を両手足に付けながら走っている一誠は、背後から追って来る電撃を発生させているマシーンを操作しているフリートに向かって叫んだ。
 しかし、フリートは気にせずにマシーンのスピード操作部分を更にアップさせながら、一誠に声を掛ける。

「何を言っているんですか!?貴方が通っている学園には魔王の一角を担っている人物達の妹が二名に、その眷属悪魔達と龍王の一角の欠片を宿している眷属悪魔!更に最近では堕天使達も街に入り込んでいるんですよ!!強くならないと死にかねません!!と言うか!100万ボルト程度の電撃で不味いは変ですよ・・とある世界には電気を発生させるネズミちゃんが放つ雷を受けて黒焦げになっても簡単に復活する人間だっているんですからね!」

「俺の住んでいる街って!人外魔境だったんですか!?って言うか!雷を起こす電気ネズミなんて!それネズミと違いますよね!」

「と言う訳でパワーーーアップ!!・・ポチっとな」

ーーーバシバシバシバシバシバシッ!!

「イヤァァァァァーーーー!!もう何か音がちがくなっているんですけど!?」

「気にしない。気にしないですよ。貴方は体力と持久力が一番大事ですからね。後二時間は頑張って走りましょう」

「もうこんな生活はイヤダァァァァァァァァァァッ!!!!!神器《セイクリッド・ギア》なんて生み出した神の馬鹿野郎!!」

 迫る100万ボルトを発している機械から逃れるように一誠は走り続け、訓練室内に一誠の悲鳴が木霊し続けるのだった。

 そして漸く本日の訓練を終えた一誠は、大の字で汗だくになりながら訓練室内の床に倒れ伏していた。
 息絶え絶えでかなり辛そうに呼吸を整えていると、一誠の左手に顕現していた『赤龍帝の篭手《ブーステット・ギア》』の宝玉から低い声が聞こえて来る。

『クククククッ・・相棒。今日も随分と扱かれたな?』

「うっせ〜ぞ〜・・・ドライグ・・今日はブラック師匠の地獄の戦闘訓練がねぇからってよぉ」

『確かにな・・・しかし、俺も随分と狭い世界しか知らなかったんだな・・あの竜人には封印される前の俺でも勝てる気がしない。その他にもこの地には強い奴らがわんさかいる。正直『二天龍』なんて称号は早過ぎた気がする』

「げぇ・・・三勢力相手に喧嘩を売ったようなお前よりもかよ・・ハァ〜、何で五年前の俺はフリート先生に会ってしまったんだ・・本当に・・・クソ〜、それもこれも全部!あの時の暴走車のせいだ!!」

 五年前。一誠は飲酒運転で暴走した車に轢かれて半死半生の重傷を負ってしまった。
 もはや助かる見込みなど無く、薄れゆく意識の中で両親の悲しみの声を聞きながら意識を失い、目が覚めてみれば。

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