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竜人とマッドの弟子は赤龍帝
無限の龍神と怠惰の魔王
(ハイスクールD×D×デジモン×魔法少女リリカルなのは)
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 清々しい朝日が窓の隙間から入り込んで来ている一誠の部屋の中。
 昨夜帰宅してからリンディと両親への女性に対する『洋服崩壊《ドレス・ブレイク》』の使用についての説明などで心身共に疲労の極地に達してしまった一誠は、ベットに倒れると共に深い安らぎに満ちた眠りの世界に旅立ってしまった。
 無理も無いだろう。無言のまま常人ならば即座に気絶してしまっているオーラを放っているリンディと、正面から向かい合っていたのだから。もしもドライグの説得と状況に関しての説明に不備でも生じていたら、今頃一誠はマッドの実験室行きになっていたのだから。
 最終的に命の危機を乗り越えられた安堵と一誠は休日と言う事も在ってベットの上で眠っていると、深い眠りの内に在りながらも手から柔らかな感触が脳に伝わって来る。

ーーームニュ

(・・・ん?・・・何だ?枕か?・・それにしてはかなり柔らかいような・・・それに・・・・何か良い匂いのようなモノがするぞ)

「・・・・・ス〜〜」

「ッ!!」

 聞こえて来た誰かの寝息に一瞬にして一誠の意識は覚醒し、自身が触れていたモノの正体を知る。
 その人物は黒いパジャマに身を包み、綺麗な黒髪を布団に晒し、パジャマの隙間から白い柔肌を覗かせている美少女。一誠の手はその少女の慎ましいながらも女性特有の膨らみに触れていた。
 一見すれば世の男性達に羨ましがられる状況だが、一誠は全身が一瞬にして冷や汗塗れになった。何故ならばその少女は一誠がどう足掻いても勝てない、この世界での最強の存在だと分かっているのだから。更に一誠が恐怖を感じるのは、その少女が大切そうに胸に抱き抱えている生物。
 愛らしい猫のような容姿をして、頭部から長い角を二本生やし、時計のような物を小さな手で抱えるように持って体を鎖で縛っている生物。その生物は一見すれば少女と同じように危険が全く感じられないマスコットとしか思えない生物。だが、一誠は知っている。その生物もまた、一誠がどう足掻いても勝てない最強の一角の生物で在る事を。
 ゆっくりと一誠は眠っている少女と生物を起こさないようにベットから出て、自身の部屋から足音も立てずに退出すると、即座にリビングに居るであろうリンディの下へと走り出す。

「リンディさん!!ど、ど、ど、どうして!?お、お、お、お、俺のベットに!?」

「落ち着いて一誠君。昨日は予想外の貴方との話で説明出来なかったけど、本当はその件で私は此処に来たのよ」

 リビングでリンディ茶を飲んでいたリンディは、慌てて呂律が回っていない一誠を落ち着かせるように手をやり、一誠はリンディが促すまま正面の席に座る。

「既に昨日の内に一誠君のご両親には説明したけど・・・漸くオーフィスちゃんがベルフェモンと一緒に居て良いと言う許可がロイヤルナイツの方々と四聖獣の方々から得られたのよ。それでオーフィスちゃんが一誠君と一緒に居たいと言うから、私が此処に送って来たところで、フリートさんから昨日の件の話が届いたの」

「な、なるほど・・・って事は・・オーフィスは突破したんですか?デジタルワールドに伝わる『四大竜の試練』を?」

「えぇ、そうよ」

 一誠の質問にリンディは笑みを浮かべながら答え、一誠は二階で眠っているオーフィスと、リンディ達の世界で七大魔王と恐れられているベルフェモンの事を考える。
 無限の龍神。通称ウロボロス・ドラゴン。それこそがオーフィスと言う少女の正体。その力は実際に凄まじく、聖書に出て来る神さえも勝てないと言わしめる最強のドラゴン。そして元々はリンディ達が敵対関係になっているテロ組織の象徴であり、対外的にリーダーとされていた存在である。最も、現在はその組織とはとある事情で離反し、リンディ達の方に身を寄せている。

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