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竜人とマッドの弟子は赤龍帝
グレモリーと赤龍帝
(ハイスクールD×D×デジモン×魔法少女リリカルなのは)
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 青空ではなく紫色の空に覆われた世界。
 『冥界』とその世界は称され、悪魔や堕天使、そして死神と呼ばれる種族が『冥界』で暮らしていた。
 基本的に『冥界』は人間世界と変わらない構造をして、木々や森、川などの独特の自然で彩られている。
 その世界に住む種族の内、悪魔の種族を統べている四人の魔王の一角である『サーゼクス・ルシファー』の居城にリンディは一誠の件での謝罪の為に訪れていた。

「先日は私どもの下に居る者が、サーゼクス様の妹様には本当に失礼をいたしました。この度はその件に関する謝罪をしたく…」

「リンディ・・その件は私個人に関する部分だ。そう畏まった言葉は必要ない」

「・・・・それじゃそうさせて貰うわ、サーゼクスさん」

 サーゼクスの言葉にリンディは姿勢を直しながら答え、サーゼクスは手で椅子に座るように促し、テーブルを挟んで二人は対面する。

「リアスから不審な神器《セイクリッド・ギア》保持者の報告は聞いていたが・・まさか、君達の下に居た『赤龍帝』だったと君から聞いた時は驚いたよ」

「本当に妹さんとその眷属の方々には失礼を働いてしまったみたいで、ゴメンなさいね」

「何、君達には色々と助けられている。今回の件は不幸な事故だったと言うところだろう・・・しかし、随分と今回は大盤振る舞いだね。君達が保護していた『赤龍帝』を謝罪としてリアスの下で働かせると言うのは」

「一誠君にはそろそろ私達の所以外での経験もして欲しいと思っていましたので」

「なるほど・・・・・分かった。リアスの下で『赤龍帝』が働くのを許可しよう」

「ありがとうございます」

 リンディはサーゼクスに向かって深々と頭を下げた。
 穏便に今回の件の処理が終わったことにリンディは内心で安堵の息を吐きながら、ゆっくりとフリートからサーゼクスに渡すように頼まれた資料を持って来ていた鞄の中から取り出す。
 リンディ本人としてはその資料を渡したくはないのだが、ちゃんとした依頼の為に苦渋に塗れた顔をしながら、テーブルの上に資料を置いてサーゼクスに向かって差し出す。

「こ・・此方が・・ご依頼されていた件に関する資料です・・す、既に八十パーセント近く完成しているので、近々此方に例の物は送られて来ます」

「そうかね・・いや、君達なら、特にフリートならばコレを完成させてくれると思っていたよ・・“戦隊物にはやはり巨大ロボット”が必要だからね」

(あ、頭が痛いわ・・フ、フリートさんのお馬鹿!!!何でサーゼクスさんに趣味で作っていた巨大ロボットを見せたのよ!!)

 以前サーゼクスがアルハザードに見学に来た時に、サーゼクスはフリートが趣味で作り上げたロボット軍団を見たのだ。
 そしてサーゼクスはフリートに自身が乗る為の巨大ロボットの作製を依頼したのだ。興味を持ったフリートは当然サーゼクスの依頼を了承し、『マオウガー』と言う巨大合体ロボットの製作を行ない、既に完成度は八十パーセントにまで達していた。
 当然ながらソレを知ったリンディは即座にフリートを止めようとしたが、既に正式な依頼として受理されてしまっていたので、リンディも止めることが出来ずに、自身と同じ気持ちを抱いたサーゼクスの妻であるグレイフィアと共に頭痛を覚えた。
 その他にもサーゼクスと同じ魔王の一角で在る『セラフォルー・レヴィアタン』に魔法少女らしい衣装を登録されたデバイスの作製を依頼されたりと、正直頭が痛くなるような依頼をリンディは処理して来たのだ。

(ハァ〜・・・・こんな方々が魔王だなんて・・真面目になっている時の彼らを知っているけど・・・・『冥界』の行く末が心配になるわね)

「フフッ、ミリキャスもこれを見れば喜ぶだろう。そうそう、この件での報酬として渡す予定だった『使い魔の森』の自由な行き来に関する許可証の件なのだが・・その件で実は依頼が在る」

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