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竜人とマッドの弟子は赤龍帝
レーティングゲーム開始
(ハイスクールD×D×デジモン×魔法少女リリカルなのは)
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 一誠達が修行の為に訪れたグレモリー一族が所有している山。
 『騎士《ナイト》』である祐斗は自らの剣の技量と宿っている『神器《セイクリッド・ギア》』の更なる向上を行ない、『戦車《ルーク》』である小猫は同じように接近戦を主体とする一誠と模擬戦を繰り返し行ない、朱乃とアーシアはリンディから送られて来たアーシアがその身に宿している『聖母の微笑《トワイライト・ヒーリング》』に関する資料で能力の向上と、元教会の人間だったアーシアの協力を得て聖水などの悪魔の天敵道具の精製を行なっている。
 そして最後のリアスは、一誠から渡された資料や自ら集めた資料を調べてレーティングゲームでの勝利策を練っている。特にリアスが考えているのは一誠から知らされた『赤龍帝の籠手《ブーステット・ギア》』の更なる力である『赤龍帝からの贈り物《ブーステッド・ギア・ギフト》』。
 先日一誠が精神世界で模擬戦を行なっていた歴代の赤龍帝の一人のように十秒ごとに倍増していた力を自身ではなく、他の者や物に力を譲渡し、爆発的にその力を倍増させる事が出来る。
 それらを有効に活用すれば勝機が僅かに見えると考えたリアスは、一誠に頼んで他のメンバーの倍増した時の実力も調べて戦略を考えていた。

「ハァ・・ハァ・・・ハァ・・」

「小猫ちゃん、大丈夫か?」

 荒い息を吐いて膝を地面に着いている小猫に、一誠はタオルや飲み物を差し出しながら心配そうに声をかけた。
 小猫は一誠が差し出して来た飲み物とタオルを受け取り、背を木に預けて座りながら全く息が乱れていない一誠を見上げる。

「・・は、はい・・・でも・・兵藤先輩・・・本当に人間ですか?」

「い、いや・・・俺も時々自分が人間のままなのか気になっているけど・・・・・基本的に俺の『赤龍帝の籠手《ブーステット・ギア》』は基礎体力が重要だから、それをメインに鍛えられたんだよ。まぁ、他にも格闘技が得意なクイントって言う女の人に鍛えられたしな」

「そうですか・・・・・・・質問良いですか?」

「ん?何かな?」

「・・・・“兵藤先輩だったら、ライザー・フェニックスに勝てますか”」

 それが一誠と模擬戦を行なっていた小猫がずっと考えていた疑問だった。
 一誠の実力は少なくとも自分達以上だと小猫は悟っていた。更に言えば『赤龍帝からの贈り物《ブーステッド・ギア・ギフト》』以外にも、いや『赤龍帝からの贈り物《ブーステッド・ギア・ギフト》』などよりも強大な切り札を一誠は持っているように小猫は感じていた。
 故に小猫は自分達は一誠とライザー・フェニックスの一騎打ちに追い込めば良いと僅かに不満を抱きながら、一誠に告げようとするが、一誠は首を横に振るう。

「小猫ちゃんの言いたいことは分かるけど・・・俺は部長の眷属候補でしかないんだよ。正式なグレモリーの関係者じゃない。だから、もしも今回の戦いで最終的に俺がライザー・フェニックスを倒したら、『ドラゴンの力を借りて婚約を解消させた』なんて他の家から陰口を言われるだろうからね。だから、部長はどんな形にしても力を示さないといけないんだよ」

「・・・・・ちょっと驚きました・・・兵藤先輩なら後先考えずにライザー・フェニックスを倒すと思ってました」

「ハハハハハハッ・・・前に後先考えずに行動して本気で死に掛けたんだよ・・それ以来は少しは考えるようになったからね」

 一誠の脳裏に浮かぶのは完全にキレて自身をこの世から抹殺しようとしたルインの姿。
 欲望と努力の果てに編み出した『洋服崩壊《ドレス・ブレイク》』をルインに使用したばかりに、一誠は本気で死にかけた。

(しかも、ブラック師匠・・・俺が『禁手化《バランス・ブレイク》』に至る前から来ていたのに、助けてくれなかったもんな・・・やっぱブラック師匠も怒ってたのかな?)

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