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竜人とマッドの弟子は赤龍帝
レーティングゲーム中盤
(ハイスクールD×D×デジモン×魔法少女リリカルなのは)
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 旧校舎のオカルト部の部室でレーティングゲームの開始時間が来るのを待っていた一誠達は、今回のレーティングゲームの審判役であるグレイフィアに促され、転移魔法陣を使用してフィールドに転移して来た。
 転移を終えると共にアーシアは僅かに困惑したように辺りを見回す。グレイフィアに促されて転移して来た先は、先ほどまでリアス達と共に一緒に居た部室と何も変わっていなかった。まさか、転移に失敗したのかとアーシアは不安になりながら一誠に目を向けるが、一誠はアーシアを安心させるように頭を撫でる。
 それと共に校内放送に近い形で、先ほどまで一緒にいた筈のグレイフィアの声が部室内に響いて来る。

『皆様。このたびグレモリー家、フェニックス家の『レーティングゲーム』の審判役を担うことになりました、グレモリー家の使用人グレイフィアでございます。さっそくですが、今回のバトルフィールドはリアス様とライザー様のご意見を参考にした結果、リアス様が人間界で通う学び舎の『駒王学園』のレプリカを異空間に再現いたしました』

「えッ!!じゃ、此処って!?全部レプリカなんですか!?」

「そうですわ、アーシアちゃん。今回のレーティングゲームのフィールドの為だけに作られた空間。全てレプリカなのですよ」

「朱乃の言うとおり、ライザーはトコトンまで私に敗北を認めさせたいようだから、私が通っている『駒王学園』をフィールドに指定して来たわ」

「逆に僕らにとっては慣れ親しんだ場所だから、戦略を練る面として有利と言う事ですね、部長」

「祐斗の考えの通りよ」

 自身の『騎士《ナイト》』である祐斗の言葉に答えながら、朱乃が子猫と共に広げている学園の地図を眺めていると、再びグレイフィアの放送が部室内に鳴り響く。

『両陣営が転移した先が『本陣』となります。リアス様の本陣が旧校舎のオカルト部の部室。ライザー様の本陣が新校舎の生徒会室。『兵士《ポーン》』の方は『プロモーション』をする際は、相手側の本陣周囲まで赴いて下さい』

「『プロモーション』って確か、『兵士《ポーン》』の方が他の駒の特性を得られると言う能力でしたよね?」

「そうですわ、アーシアちゃん・・・最も残念ながら私達には『兵士《ポーン》』が居ませんので、相手側の『兵士《ポーン》』の『プロモーション』を警戒しなければなりませんわね」

 アーシアの質問に朱乃は答えながら、テーブルの上に広げたマスで区切られた地図を確認する。
 『悪魔の駒《イーヴィル・ピース》』にはそれぞれの駒によって特性があり、『騎士《ナイト》』の駒は速さを重点的に強化し、『戦車《ルーク》』の駒は馬鹿げた腕力に凄まじいまでの防御力、そして『キャスリング』と呼ばれる特殊能力を与える。
 『僧侶《ビショップ》』の駒は魔力面を強化し、最強の駒である『女王《クイーン》』は『騎士《ナイト》』、『戦車《ルーク》』、『僧侶《ビショップ》』の特性を全て得られる。そして最後の駒である『兵士《ポーン》』には『プロモーション』と呼ばれる特性が与えられ、『王《キング》』以外の駒に変化することが出来る。
 つまり、『兵士《ポーン》』が居ないリアス達と違って、『兵士《ポーン》』が八人居るライザーは最大九名の『女王《クイーン》』を自身の陣営に組み込むことが出来るのだ。

「最初に私達が行なうべきなのは、ライザー側の『兵士《ポーン》』の撃破よ・・朱乃」

「はい、皆さん、これを身に着けて下さい」

 朱乃はそう言いながらイヤホンマイクタイプの通信機をそれぞれに配る。
 配られた皆は、即座に通信機を身に着ける。戦いにおいて通信手段が在ると無いとでは戦況が大きく変わる。特に今回の戦いでは元々数の差が在るのだから、尚更に通信手段の存在は必須だった。

「戦場ではこれを使って戦況を常に確認するように・・・・始まるわ」

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