短編『とある少年の救済と、とある少女の日常』
(ドラえもん×多重クロス)
――西2201年。地球連邦軍へ復隊していたカミーユ・ビダンは(旧エゥーゴ出身者の内、実戦部隊に所属していた者は組織そのものが連邦軍に吸収された影響で連邦軍の軍籍を獲得していた)休暇を取り、ニューヤークを訪れていた。目的はある人物と会うため。その人物は……。
「おい坊主、お前に面会人だぞ」
「え、俺にですか?」
目的の人物はシン・アスカ。カミーユが彼に会う理由はカミーユと、その幼馴染のファ・ユイリィが保護している少女“ステラ・ルーシェ”がその理由であった。シンが次元転移後は土方として働いている事をエゥーゴ時代のつてで知ったカミーユはファを通して聞いた、ステラの願いを組む形でシンと面会した。
――面会した両人の内、シンはカミーユの言葉が信じられず、思わずカミーユに掴みかかり、詰め寄る。
「で、で、で……デタラメを言うなぁ!!ステラは、ステラはあの時、そう、あの時確かに俺が!?」
怒っているようでも実際には動揺しているのがカミーユには分かった。瞳には涙が滲み、襟を掴んでいる腕が震えているからだ。この時、カミーユは年齢が20代前半に達していたためか冷静に対処する。
「最初から説明しよう。二年前のことだ。軍に戻ったばかりの俺はある所である巨大モビルスーツと出くわした。君の知る名前で言えば……“デストロイ”」
「デストロイだって!?」
デストロイ。その単語にシンは覚えがある。ザフト時代の忌々しい記憶。ステラが命を『落とす』きっかけとなった巨大可変モビルスーツ。自分を闇に堕とすきっかけとなったモノ。
「俺はモビルスーツでそのデストロイを行動不能にして、パイロットを捕虜にした。その時に乗っていたのが……“彼女”だった」
「そんな馬鹿な事が……どういうことなんだよ、あんた!ええと……」
「カミーユ、カミーユ・ビダンだ」
「どういうことなんだよ、カミーユさん」
シンはカミーユの言うことが信じられなかった。自分が最期を看取ったはずの少女が生きているなど当然ながら信じられるはずがなかった。
「君が信じられない気持ちはわかる。このアナログ写真を見てくれ。」
「う、う、嘘だろ!?」
カミーユが見せた写真に写っていたのはまさしくステラ・ルーシェ本人であった。アナログ写真を細工するにはそれ相応の準備が必要であるし、この世界にそもそもいないステラの写真など入手のしようがない。ましてやコズミック・イラではデジタル機器が普及しきっており、アナログ写真など一部の好事家の玩具の“大昔の遺物”に過ぎないのでステラ・ルーシェを写したアナログ写真も存在しない。合成写真の線はその辺りで消えた。
「……本物なんだな?」
「ああ。わざわざ手間かけてアナログ写真を細工するなんて普通はしないだろう?」
念の為にもう一度確認する。写真の中のステラはエクステンデッドであった事など露も感じさせない笑顔を見せている。シンが前の世界で実現させられなかった姿だ。シンは思わず涙ぐんでしまう。
「ステラは今どこに?」
「イギリスのロンドンで俺の幼なじみと暮らしている。彼女は君に会いたがっているんだが……どうだい?」
カミーユはステラがシンに会いたがっている事を伝える。ステラのシンへの思慕はプルの場合によく似ていた。そのためカミーユとしてはステラにシンの無事を伝えたいのだろう。シンはしばらく考えこんで、それから結論を出した。
「……すいません。正直、気持ちの整理がつかないんで、会うのはやめときます。ステラには“無事に暮らしてるから安心してくれ”って伝えておいて下さい。ステラが生きてるだけでも俺、嬉しいです……それに今の姿はあの子に見せられないですから」
シンは一つの決意を表明する。それは意気消沈していたシンが生きる目的を取り戻した証でもあった。彼は土方として、この後一年間ほど生活した後、暗黒星団帝国の襲来をきっかけに戦いの場へ舞い戻る事になる……。他には隊のメンバーの戦後の消息も伝えられた。レイ・ザ・バレルは日本の学園都市で治療を受けている、タリア・グラディスは一般人としてサイド3に居住した、ルナマリアはアナハイム・エレクトロニクス社に就職など……これで肩の荷が下りたようで、別れる時のシンは晴ればれとした表情だった。ステラへのおみやげとして、写真も取って……。
――ルナマリアがアナハイム・エレクトロニクス社に就職してから半年が過ぎ、この世界のMSにだいぶ慣れたある日の事。
「君、今度からMS実験の方もやってくれるかね?」
「はい。それは構いませんが……なんでまた?」
「実はだな。実験部のテストパイロットが帰宅途中で事故起こしてな。そこで腕がいい君に白羽の矢が立ったと言うわけだ」
「実験部はどのような機体を実験しているのですか?」
ルナマリアの質問に上司が答える。ここ、フォン・ブラウンの実験部は連邦軍向けの開発工場なので、ガンダムタイプやその派生機がその対象で、今はシールドの複合武装ユニット化の研究中とののことだ。
「君にはこのマニュアルを四日以内に暗記してもらう」
上司が手渡したマニュアルは若干古ぼけたMSの操縦マニュアルだった。旧ティターンズとエゥーゴの双方のマークがある事から、噂の軍の内紛時代のものなのがわかる。
「RX-178……ガンダムタイプですか?」
「ガンダムMK-Uだよ。ティターンズが作り、エゥーゴが用いた珍しい経歴を持つガンダムタイプだよ。旧式化して一線を退いて実験機扱いになっていたのをウチで引き取ったのだ」
この時期、アナハイム・エレクトロニクス社は次世代装備実験機として、軍から払い下げされたMK-Uを使い始めていた。外見上こそ、第一次ネオ・ジオン戦争時と変わらないが、大掛かりな改修がアナハイム・エレクトロニクス社の手で行われていた。武装テスト機になったらしく、色々な武装での実験風景の写真もマニュアルに添えられていた。
「分かりました。それじゃ今日はこのへんで。あ、そうだ。実験部には明日顔出せばいいですか?」
「ああ。私から話はつけてある」
ルナマリアはこの後、分厚いマニュアルとこれまでの実験関連書類の一式をカバンに押し込んで帰宅した。カバンが重くなったので肩がこったが、仕事上、しょうがない。マニュアルを机の上において開いてみる。
「操縦法は連邦系共通、か。だけど改修で機動性はジェガンタイプより上がってるのね……良さそうね」
マニュアルは概ねグリプス戦役の際の完成当時から大きく変わってないもの、武装選択などの点で改訂が加えられていた。その後の実験の際の改訂だろうか、多くの武装が描かれ、簡単な説明が載せられている。
「今回は量産MSの武装の試験か……。ショートバレルのビームライフルとガトリング砲内蔵シールドの稼働試験……射撃は苦手なんだけどなぁ」
ルナマリアが担当することになった実験の内容は射撃兵装の試験だった。ザフト在籍時の射撃の成果が芳しくなかったのを思い出したらしく、苦笑いする。
――思えばジブリールを取り逃がすわ、支援機扱いにされたこともあった……汚名返上したいわ……。
この世界に来てからはインパルス登場の際の経験が生きたらしく、命中率は改善傾向に向かったが、それでも良くて60%。自分の変な癖はこの世界の優れたOSを以ってしても矯正しきれないらしいと苦々しく思っている。意気込んでマニュアルを読みふけった。
――この時にガンダムMk-Uで実験される射撃兵装は二つであった。一つは軍備再建計画の“UC計画”で試作されたジェガン系の派生機にして、エース用かつ特務仕様の“ジェスタ”用のビームライフル。これはビームライフルをビームでの“サブマシンガン”と捉えて作られたモデルで、サブマシンガン風のモデルだ。基部はジェガン系共通のものだが、連射性能重視のカスタマイズがされている。もう一つはグフ・カスタムを思わせるガトリング砲を備えたシールドだ。これはグフ・カスタムが連邦軍に埋めつけたトラウマと、アナザーガンダムの一つであるガンダムヘビーアームズ系列の戦果に触発されたアナハイム・エレクトロニクス社がそれらを参考にして試作したもの。機構はグフ・カスタムのそれを受け継いでいるが、ガトリング砲の口径がジムライフルなどとの共通化のために90ミリ口径とグフ・カスタムより大型化している。これが今回のテスト対象であった。
――テスト当日、ルナマリアは初めてこの西暦世界でのガンダムタイプに搭乗した。全天周囲モニターやリニアシートで構成されるコックピットは自分たちの世界よりMS研究が進んでいる事を実感させる。ガンダムタイプなだけあって、エンジンのパワーの実感はジェガンより上だ。(完成時からの数度の改修でスペックではジェガンR型より200kwほど高いジェネレーター出力を獲得した)格納庫でテストする武装を手に持ち、試作シールドも取り付けて発進する。月面では地球より重力が小さいので、モビルスーツ程度の推力があれば飛行は十分可能である。フォン・ブラウン市を出て、アナハイム・エレクトロニクス社がテスト場として確保している空域まで飛行する形で向かう。
「……到着っと」
地面へ着地し、無線で空域への到着を報告する。旧型機を改修した標的機相手に試作武装の有用性を確認するのが目的と説明される。
「標的はどんなのですか?」
「一年戦争からグリプス戦役前半時までの機体だよ。そこまでの機体は急激な技術発展で使い物にならないと判断されて10年足らずで退役したものが多いんだ。民間に売られて、標的機にされたものも星の数ほどある。うちはそれを使ってる」
アナハイム・エレクトロニクス社は連邦の企業で一番MS分野で儲け、地球圏有数の軍需産業へ成長した。それ故に軍からお払い箱にされた旧型機の処理も引き受けている事情がある。設置された標的は一年戦争時のジム系の派生機達(コマンド、ライトアーマー、スナイパー、インターセプト、ガード)、ジム改、ハイザック、ガルバルディβと多種多様である。第一次ネオ・ジオン戦争時に一線級であったネモやジムVが無いのはまだ現役機扱いであるからだ。
「あれを破壊すればいいんですね?」
「そうだ。こちらでデータは取ってるから好きにやってくれ」
「了解っ!」
通信を終えると、ルナマリアはスロットルを押し込んでMk-Uを突進させる。次いで、機体を突進させながら左腕のガトリングシールドを使用する。(外見がグフ・カスタムのそれに明らかにインスパイアされていたため、旧ジオニック系出身技術者は“ガトリングシールドスキー”と揶揄したとか)
「こういうガトリング砲はシグーの要領でやれば……!」
ルナマリアはザフト時代にシミュレーター上でだが、“前大戦”当時に使用されていた機種は連合系含めて動かした経験がある。ガトリングシールドはザフトにもシグーが装備していた記憶があるため、扱いについては問題なかった。(ただしmk-Uに装備されたものはグフ・カスタム同様にモビルスーツを想定した威力を持つのでシグーのそれより高火力であった)
――ガトリング砲が火を噴く。射撃時間は一瞬であったのにも関わらず、機動を行うAI制御(ミノフスキー粒子で遠距離無線操縦が不可能になったので、この時代の連邦軍などは標的機をAI制御にしている)のジムインターセプトカスタム数機を撃ちぬいて行動不能にさせる。
「連邦系量産モビルスーツはチタン合金を装甲に用いていると聞いたけど、それを軽くぶちぬくなんて……どんな徹甲弾使ってんのよこれ。ザフトの技術者連中が聞いたら喉から手が出るほど欲しがるだろなぁ」
この西暦世界ではモビルスーツの動力は大抵の場合、核融合炉だ。装甲も自然と頑丈なものが使われる。不思議なことにレールガンやコイルガンを火器に採用していたコズミック・イラで使われる大抵の装甲材よりも強度が上であるというのがルナマリアの認識だ。合金精錬技術が優れているためだろう。
「残弾は……あと400発か。弾数はそこそこって感じね。今度はビームライフルの方を使ってみるか」
次に新型のビームライフルを撃ってみる。外観上はジェガン系のものをサブマシンガン風に仕立てたものだが、無骨な印象を与える。通常のジェガンのそれを凌ぐ連射性能があるのを証明するかのように、間を置かずに引き金を引いてもライフルの銃身の冷却に支障を来す様子は無く、ビームが発射される。
「凄いわね。さすが新型♪」
感覚的には申し分ない性能である。命中率もジェガンよりよく、小型機のビームライフルと遜色ない。MK-Uは月面を駆け抜ける。その姿はは現役時代と変わりない。ビームサーベルもジェガンR型のものを改良したものへ換装されている。ものはついでとばかりに白兵戦に移る。
「武装はバルカン砲以外は新式に変えられてるみたいだし、これも使っちゃうか!」
ホルダーに格納されているビームサーベルを取り出し、使ってみる。相手はジムライトアーマー。ビームサーベルの錆にするには物足りないが、とにかく切れ味を試すために薙ぎ払う。装甲が薄いライトアーマーはものの数秒でまっ二つにされ、爆散する。
「良い感じだ。ライフルの狙撃も試してくれ」
「私、狙撃は自信ないんですけど」
「ああ、君の腕なら半分くらい当たれば許容範囲内だ。このライフルは特務用MSに配給する予定だそうだから熟練兵であれば100%当たるから」
ルナマリアはデータ収集担当者のこの言葉にカチンときた。こうなったら意地でも当ててやると言わんばかりに火器管制装置を狙撃モードに切り替える。
(こうなったら意地でも当ててやるわ!見てなさいよ〜!)
機体を一旦上昇させ、安全な位置に陣取り、狙撃態勢に入る。機体の両手でライフルをしっかり保持し、態勢をとる。手頃な標的に向けて構え……。
――日本では。
「超獣戦隊ライブマン!!」
日本は宇宙科学研究所を襲ったショッカー怪人軍団だが、駆けつけた超獣戦隊ライブマンがその前に立ち塞がり、戦闘に入っていた。鈴はここで初めてスーパー戦隊の勇姿を目の当たりにしたわけだが、非現実的な光景にポカーンと茫然自失状態に陥っていた。何せ集団系特撮ヒーローがそのまま現実に飛び出たような彼等は本当に強く、箒と鈴の出る幕がないほどであった。
「ねぇ、あの人達本当にヒーローなわけ?」
「ライダーを見てるお前が言うとはな。系統的には私達と同じだよ。あれはパワードスーツの一種だと聞いている」
箒の言う通り、スーパー戦隊のスーツは厳密に言えばパワードスーツに分類される。世代的にはゴレンジャー及びバトルフィーバーJまでの初期型と太陽戦隊サンバルカンから鳥人戦隊ジェットマンまでの新世代型に分類されるが、性能的には差はあまりない。これはゴレンジャーのスーツ開発時で既に完成されていた技術であり、安定性の向上にその他技術が注がれたためであった。性能的には、平均的な体力の女性でも並の仮面ライダーと同等の戦力に化けるとの事。
「宇宙人のオーパーツを自家薬籠中の物にしただけであんなにメチャクチャなスーツができる訳?」
「話を聞くとそうなんだ。全くもって信じられんよ」
現在のスーパー戦隊の基本形を確立させた電子戦隊デンジマンの話を箒は聞いていた。この時代から3200年前に地球に飛来し、技術や知識を地球人に与えたデンジ星人。そこからもたらされた技術がスーパー戦隊のスーツの安定性を飛躍的に高め、ライブマンやターボレンジャーが現役の頃には、ある一定の体力さえあれば高校生でもスーパーヒーローになれるほどになったとのこと。自分たちも一応、ISを展開しているが、この分だと助太刀する必要は無さそうだ。
――箒の言う通り、超獣戦隊ライブマンの面々は文字通りの強さを発揮。個人武器でショッカーの戦闘員を蹴散らしていく。
「ライオンバスーカ!」
イエローライオンの個人武器、ライオンバスーカが火を吹き、戦闘員ものとも再生怪人を吹き飛ばす。彼は格闘戦も得意だが、ライオンバスーカを得てからは射撃要員としても活躍する。(箒はイエローという事でカレー好きかと思い、彼、大原丈に聞いてみたが答えはノー。彼曰く、そのイメージはゴレンジャーのせいだとの事)
「ドルフィンアロー!!」
ブルードルフィンが得意の弓矢による攻撃を見せる。全戦隊中でも珍しい女性の“ブルー”の先駆けとなった彼女。住んでいる時代が日本においても男女平等思想が芽生え始めていた80年代末なことを考えてみると、男性が独占していた色を纏う事は画期的であったであろう事は容易に想像できる。
「バイソンロッド!」
ライブマンの追加メンバーであるブラックバイソンが攻撃を仕掛ける。ライブマンの中では若く、未熟な事から悪の組織側からは組みやすいと評価されているが、戦闘力自体は他のメンバーと遜色ない。ロッドを使って戦闘員を蹴散らす。
「サイカッター!!」
グリーンサイはファルコンやドルフィンなどの英語名がコードネームに採用されているライブマンの中では唯一和名を名乗っている。そのため他の面々に比べて間の抜けた印象があり、箒も初めて聞いた時にはずっこけてしまった程だ。思わず本人に聞いてしまった程の衝撃だったらしい。すると当人のグリーンサイこと相川純一曰く、「俺達がいる時代(1988年)だとまだサイの英名のライノが日本で知られてないから」との言が帰ってきたとのこと。
「ファルコンセイバー!」
レッドファルコンは個人武器である剣のファルコンセイバーを振るい、怪人を斬り捨てていく。箒や鈴から見ても鮮やかと言える剣捌きを見せ、不意打ちをしようとする面々は箒と鈴が始末する。ここに至って、ようやく二人に出番が回ってきた。
「さて、と…。甲龍の経験値稼ぎの肥やしになってもらうわよ!」
「油断するなよ、鈴!」
「誰に向かって言ってんの?このあたしにかかればあんな怪人なんてお茶の子さいさいよ」
「君たちは側面を頼む。俺は正面に突っ込む!」
「はいっ!」
レッドファルコンが突っ込み、側面援護を行う箒達。こうして鈴も次第にこのトンデモな未来世界に馴染みつつあった。当人は苦笑いしていたが、ちゃっかりしているところもあり、ドラえもんと会った暁にはひみつ道具をもらおうと考えているとか……。
――余談であるが、レッドファルコンは剣を個人武器として扱うようになった二代目バルイーグル以降のレッドの中では中堅所と言える腕前を持っている。これはレッドファルコンこと天宮勇介が自分意以外のレッドと出会った時に判明した事だ。嵐山長官の命を受けた飛羽高之や炎力がライブマンと接触した際、勇介の剣技を試すために変身前と変身後の双方で仕合を行った。最終的にはバルイーグルとレッドファルコンが新飛羽返しとファルコンブレイクをぶつけ合ったという。
「ファルコンブレイク!」
「新!飛羽返し!!」
バルカンスティックとファルコンセイバーが振られ、二人の体が交錯する。膝をついたのはレッドファルコンであった……。飛羽の経験が勇介の剣技を上回った瞬間であった。飛羽自身、ファルコンブレイクで傷を負ったが、けして膝はつかなかった。それは飛羽の先輩としての意地かもしれない。この勝負の翌日にライブマンは正式に大戦の戦列に加わり、その勇姿を現す事になる。10番目のスーパー戦隊として……。
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