アナザ・クロニクル《設定資料》
【アナガリス】
全長/7.8m
重量/2.7t(追加装備除く)
基本武装/グラビティ・カノン×1
アサルト・カノン×1
ミサイル・ポット×2
インストールド・ブレード×2
ディストーション・ソード×1
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いきなり登場した『アナザ・クロニクル』の主役メカ。
系統としてはブラックサレナ及びアルストロメリアの発展型で、1フレームによる汎用性が追求された機体。小型相転移エンジンと単独ボソン・ジャンプ・システムを備えている。操縦のためには高いI.F.S.レベルと、高Gに耐えうる強靱な肉体が要求され、詰まるところはアキト専用機。
大小2枚づつのウィング・バインダーを背中に備えた外観はかなり趣味的で、左肩のショルダー・バインダーと相まって鎧を纏った天使を思わせる。ちなみにディストーション・ソードは、グラビティ・カノンと一体化したショルダー・バインダーの内側に収納されている。
あらゆる状況に対応するため、各部に追加装備のためのハード・ポイントが設けられている。
プロローグ終了後、暫く出番はない。
『アナガリス(Anagallis)』はサクラソウ科の1年草で、英名はピンパーネル(Pimpernel)、和名はルリハコベ。開花していないときはハコベとよく似ているため、こう呼ばれる。花びらは瑠璃色。花言葉は「約束」「追想」「恋の出会い」「逢い引き」。
【アルストロメリア・カスタム(タカスギ専用機)】
全長/6.2m
重量/1.3t
基本武装/大型レール・カノン×1
大型クロー×2
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B級ジャンパー専用機として開発されたアルストロメリアを、サブロウタ用にカスタマイズした機体。
背中にスラスターを装着する事で機動性を向上させ、その他にも各部にチューンナップを施している。
通常のエステバリスでは出力不足のため装備できない大型レール・カノンが主武器。
頭部はスーパーエステバリスの物を流用しており、それがサブロウタ専用機を表している。
通常のアルストロメリアの3倍の機動力は、残念ながら実現できてはいない。
【アルメリア(クロウ機)】
全長/6.4m
重量/1.47t
基本武装/インナー・アーム・ガトリング・カノン×1
ミサイル・ポッド×4
スマート・ダガー×1
コメント/
ネクスト・エステバリス計画によって開発された、試作型機動兵器。少数が試験生産され、前線のエース級パイロットに提供された。
エネルギー・ウェーブによる外部動力方式は変わらないが、エステバリスに採用されていたフレーム換装式を排し、機体の各所に設けられたハード・ポイントによって武装を付け替え、汎用性を向上させている。右腕の肘から下がアタッチメント式になっており、主武装の選択が可能。
クロウ機は白と青を基調としたカラーで、火力に重点が置かれている。速射性に優れた大型火器のガトリング・カノンを備えており、機動力のある砲戦フレームといった趣がある。通称アサルト・フレーム。
『アルメリア(Armeria)』はイソマツ科の多年草で、和名は浜簪。浜に生えて、花の様子が簪に似ている事からこの名が付いたが、英語のSea Pinkの邦訳名という説もある。春に直径2cm余の小さなボール状の花を咲かせる。花言葉は「共感」「同情」「可憐」。
【アルメリア(カズマサ機)】
全長/6.4m
重量/1.32t
基本武装/ダスラー・クロー×1
腕部内蔵マシンガン×1
ワンハンド・バズーカ×1
イミディエット・ナイフ×2
コメント/
ネクスト・エステバリス計画によって開発された、試作型機動兵器。少数が試験生産され、前線のエース級パイロットに提供された。
カズマサ機は全身を迷彩カラーで包んでおり、格闘戦に秀でている。右腕はマシンガン内蔵の大型クローとなっていて、格闘戦で絶大な威力を発揮する。そのデータは、後に開発されるアルストロメリアにも反映された。通称クロー・フレーム。
【アルメリア(ジェシカ機)】
全長/6.9m
重量/1.21t
基本武装/スパイラル・シェイバー×1
ラピッド・ライフル×1
ミサイル・ランチャー×2
コメント/
ネクスト・エステバリス計画によって開発された、試作型機動兵器。少数が試験生産され、前線のエース級パイロットに提供された。
ジェシカ機は最初イチゴ色にされるはずだったが、それを嫌ったパイロットの強い希望でオレンジとなった。背中に2基のブースターを追加し、4機のアルメリアの中でも最速を誇る。
右腕のスパイラル・シェイバーは、黒百合が得意とするフィールド・アタックの威力をより高める為に採用された。決して開発スタッフの中にその手のマニアが混ざっていた訳ではない。ジェシカ本人は、ディストーション・フィールドによる高速度攻撃の事を「スパイラル・アタック」と呼んでいるようだ。もちろん、通称はドリル・フレーム。
【アルメリア(シンヤ機)】
全長/6.4m
重量/1.39t
基本武装/ロング・スナイプ・ライフル×1
腕部グレネード・ランチャー×1
多連装ミサイル・ランチャー×2
コメント/
ネクスト・エステバリス計画によって開発された、試作型機動兵器。少数が試験生産され、前線のエース級パイロットに提供された。
シンヤ機は鈍色の機体で、遠距離からの援護射撃を得意とする。右腕は通常のマニュピレーターだが、腕部に高性能照準器が搭載されている。近距離における戦闘は不得手。通称スナイパー・フレーム。
【エステバリス・ゼロG戦重武装フレーム】
全長/6.24m
重量/1.0t
基本武装/ラピッド・ライフル×1
レール・カノン×1
3連装ロケット・ランチャー×1
グレネード・ランチャー×1
小型ミサイル・ポッド×1
ハンド・ブレード×2
コメント/
黒百合の駆るゼロG戦フレームの重武装タイプ。
宇宙空間であるため、火炎放射器の代わりに使い捨ての小型ミサイル・ポッドを装着している。
黒百合専用という事でかなりのチューン・ナップが施されているが、それでも黒百合の能力に追いついてはいない。
【エステバリス突撃戦フレーム】
全長/6.24m
重量/1.32t
基本武装/ラピッド・ライフル×1
レール・カノン×1
3連装ロケット・ランチャー×1
対艦ミサイル×2
フィールド・ランサー×1
コメント/
黒百合が量産機の性能に不満を感じ、ウリバタケに依頼して作らせた機体。
ゼロG戦フレームをベースに、従来ふたつであった重力波推進ユニットを一つに減らし、フレームにも補強を施して耐久強度を上げている。
空戦フレームのラム・ジェット推進式のブースター・パックを、ロケット燃料による可燃推進式に変換する事で宇宙間戦闘に対応、従来のゼロG戦フレームの1.7倍以上の機動力を実現している。
砲戦フレームの高出力ジェネレーターを搭載して総合的な出力を上げ、火力については重戦フレームのものを流用。さらに黒百合の提案を元にウリバタケが設計・開発したフィールド・ランサーと、脚部に搭載した対艦ミサイルによって、対艦戦闘も可能となった。
推進力は向上したが、小回りが利かないため突撃しか出来ない。さらには、ナデシコのエネルギー・ウェーブ供給エリア内でも、推進剤の問題で活動時間が限られる。
様々なフレームの部品を寄せ集めたためバランスが悪く、相当なじゃじゃ馬で、乗りこなせるのは黒百合のみ。
この機体で得られたデータは、後に開発される対艦戦フレームへと受け継がれる。
【黒百合専用エステバリス・カスタム=ブラックサレナ】
全長/8.1m
重量/3.0t
基本武装/ティアーズ・ライフル×1
アサルト・ライフル×1
フォールディング・サイズ×1
コメント/
プロジェクトAPCによって開発された、黒百合専用エステバリス・カスタム。開発コードはAPC−002。ちなみに、001はアカツキ・スペシャルである。
『前回』に黒百合が乗っていた追加装甲ブラック・サレナと異なり、ワン・フレームによる汎用性を追求したカスタム機。
背中の翼状のバインダーと脚部には高出力の反重力スラスター、肩部と腰部に可動式ノズル、機体の随所にはターレット・ノズルが備え付けられ、凄まじいまでの機動力を誇る。
肩部のバインダーにはフィールド発生装置が内蔵されており、強力なディストーション・フィールドを張ることが可能。
従来の重力波ユニットのほかに、拿捕されたバッタの内部動力を研究して作られた内蔵型ジェネレーターを搭載した事により高出力化、エネルギー・ウェーブ供給エリア外での活動時間も大幅に延長されたが、機体は大型化した。
主武装であるティアーズ・ライフルは電磁レール・マシンライフルとでもいうべき武器であり、初速1800m/sの弾丸を分間200発吐き出す。破壊力よりも貫通力に重点が置かれており、戦艦の装甲をも易々と引き裂く。
黒百合の戦法(単騎中央突破)に合わせて設計されており、現在のところ彼以外に乗りこなせる者はいない。
【シクラメン】
全長/273m
全幅/98m
全高/78m
重量/29350t
動力/相転移エンジン1基
核パルスエンジン2基
基本武装/三連装リニア・キャノン×2
ミサイル発射管×8
三連装対空砲×4
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ネルガルが開発した、相転移エンジン搭載型の新造艦。クロウたち《ウルフズ・ジャベリン》の母艦である。
前面の投影面積の少ない紡錘形のフォルムを持っているが、これは本来の艦船から言えば当然の設計思想であった。
グラビティ・ブラストは相転移エンジンの出力不足のため装備しておらず、その分の出力を反重力推進機関に廻しているため、ナデシコ以上の快速を誇る。武装は対ディストーション・フィールドを想定して、実弾兵器のみで固められている。
エステバリスを12機搭載できるが、宇宙空間のみの戦闘を想定しているため、載っているエステはゼロG戦フレームのみ。
『シクラメン』はサクラソウ科の多年草で、英名はアルペン・バイオレット(Alpine
violt)。和名は篝火草だが、篝火花、魔力を封じる花、病気を治す花、豚の饅頭など、さまざまな呼び名が存在する。花言葉は「内気」「はにかみ」「遠慮」。
【スノー・ドロップ】
全長/235m
全幅/132m
全高/99m
重量/25200t
動力/核パルスエンジン2基
基本武装/なし
コメント/
アルカディア・コロニーの閉鎖された格納庫の奥深くに眠っていた輸送用シャトル。
避難してきた民間人達の必死の努力で、再び大空へと飛び立つ機会を得た。
機体のカラーは一応白だが、古ぼけて黄色がかっている。
シャトルを整備した者達が寄せ合ってこの名を付けた。
『スノー・ドロップ(Snow Drop)』はヒガンバナ科の球根植物。学名ガランツス・ニウァリス。
日本には明治初年に渡来し、雪の花(ゆきのはな)とか待雪草(まつゆきそう)と名づけられている。純白の莟を「雪のしずく」と称してついた。
白の清純さから、カトリックでは聖母マリアの清めの祭日、2/2に捧げられる。
花言葉は「希望」「慰め」「初恋の溜め息」。
【ナデシコ改修型】
全長/298m
全幅/148m
全高/106.8m
重量/37540t
動力/相転移エンジン2基
核パルスエンジン4基
基本武装/グラビティ・ブラスト×2
誘導ミサイル発射管×32
レーザー砲×2
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火星より帰還したナデシコを、ヨコスカ・ベイの施設で改装した姿。
外観的に大きな差異はないが、相転移エンジンからグラビティ・ブラストへのバイパスを増設し、2連装のグラビティ・ブラストを実現した。その際、グラビティ・ブラストの砲門をシャッター開閉型から開放型へと変更している。
その背景には、ナデシコが火星に行っている間に、ネルガルの技術力の向上があったものと思われる。
【フラワー・バド(プロトタイプ・エステバリス)】
全長/6.24m
重量/1.25t
基本武装/35oマシンライフル(タイプ−F)
ナックル・フィスト×2
コメント/
ネルガル火星支部にて試作されていた、新型機動兵器のテストタイプ。
完全な人型を目指して作られているため、従来の機動兵器に比べて柔軟な動きが可能。
内燃機関を完全に排除し、外部バッテリーに切り替えている。これによってかなりの軽量化が計られたが、稼働時間が短縮したため運用範囲が限られる結果となった。
火星駐屯軍で、2桁を超える数の先行試作機が運用されており、第一次火星会戦時に驚異的な活躍をするものの、パイロットのほとんどは生きては帰らなかった。
後にネルガル本部で開発が進められ、相転移エンジンから副次的に放射される重力波を利用した外部動力源方式を採用し、正式名称「エステバリス」が与えられる。
開発コードは「フラワー・バド(Flawer bad)」。英語で花の蕾の意。
これからどんな花が咲かせるか、それは誰も知らない。