あれから
月明かりが輝くなか、小さな宿屋の一室にいる1人の青年は窓際から外の景色を眺めていた。
マギステル・マギ
青年の名はネギ・スプリングフィールド 彼は、「立派な魔法使い」といわれる魔法使いである。
そんななか、彼に声をかける女性が居た。
「どうしたの ネギ」
部屋のベットの中から出てきた女性は、明日菜であった。
「何考えてたのよ」
「いえ、少し昔の事を……」
「まあ、いろいろあったからね」
ネギはこれまでに起こった事を思い出していた。
卒業した翌年にNGO団体《戦場の守護妖精達》を立ち上げた時、そのほとんどの準備をしてくれたのはいいんちょとエヴァンジェリンであった。
今もいいんちょが組織のバックアップをしており、エヴァンジェリンが組織の代表を務めている。
彼も組織に所属し、明日菜・夕映・のどか・まき絵・和美・クーフェイとパーティーを組んでいる。
皆があの頃から成長し、各自の戦闘スタイルを確立していた。
ミニステル・マギ
明日菜とは、本契約を行い「魔法使いの従者」としてアーティファクト「ハマノツルギ」を使いパーティーの前衛として戦っている。
クーフェイは前衛をして、あの頃よりさらに磨きをかけた中国拳法を駆使しながら戦っている。
夕映とのどかは魔法使いになっている。夕映は主に攻撃魔法を、のどかは補助魔法を専門としている。
二人共に今では魔法界でも指折りの術者であり、専門分野においては右に出るものは居ないとまで言われている。
まき絵は特技を生かし、鞭使いとして戦っている。仲間の援護や相手の分断や撹乱など彼女の活躍は幅広く心強い存在となっている。
和美はパーティーの参謀をしてもらっている。効果的な作戦の立案や事前の地形調査・トラップの設置など様々な事をしてくれている。
そしてこのパーティーで世界中を旅しながら、各地に現れる魔物たちを退治したり、組織に依頼された仕事に当たっている。
「木乃香は今頃どうしてるかな?」
「きっと、刹那さんと一緒に元気にしてますよ」
「そうよね あの二人なら大丈夫そうね」
そして二人は、彼女達の事を考え始めた。
ミニステル・マギ
木乃香は刹那と共に《戦場の守護妖精達》に所属し、治癒術師と「魔法使いの従者」としてネギや明日菜達のように世界中を旅しながら、
各地で助けを待っている人達のもとへ行きを治療したり、組織の要請で激しい戦闘が予想されるパーティーの元に救護部隊として赴いている。
そんな彼女達と合同で何度か仕事の時もあるが 最後に共にした仕事からは、もう2年が過ぎている。
あの時の仕事は、かなり激しい戦いであったが優秀なメンバーのおかげで依頼をこなすことが出来た。
そうした中、この仕事の際に楓さんと龍宮さんと一緒だった事を彼は思い出した。
「楓さんに龍宮さんは、元気にされてましたね」
「そうね。でもあまり変わってなかったわね」
「そうですね」
楓と龍宮は個別で組織に所属し、依頼された仕事に当たっている。
二人共、自分の戦闘スタイルに磨きをかけており、すでに超一流と評される様になっていた。
すでに組織には、彼女達を指名する為に依頼を持ち込む者が後を絶たなくなっている。
その為に、彼女達は組織にくる依頼の約半数をこなさなければならず 超多忙なスケジュールの日々を送っている。
そんな為に今や彼女達とは、合同で仕事をする時ぐらいしか会えなくなっている。
最後に会ったのは半年前になる。 そんな生活でも、当の本人達は疲れも見せず 涼しい顔をしていたのだった。
「もう夜も遅いし、寝なさいよ。明日は早いんだから」
「そうですね。もうこんな時間ですから…」
「じゃ おやすみ ネギ」
「おやすみなさい 明日菜さん」
こうして、二人はベットに入り 明日に備えて眠りに着いた。
寄贈用あとがき
こんにちわ初めまして 私は紺貝珠 (コンシェルジュ)と言います。
このたび、黒い鳩さんよりCGをいただき「何かお返しをせねば」と思い立ちこのSSを寄贈させていただきました。
この作品は当サイトのキリ番リクエストで「ネギま!の10年後」として書いたものです。
読まれた方はどう思われたでしょうか? 読んでくださった皆さんに楽しんで頂ければありがたいです m(_
_)m
これからも皆さんに楽しんでいただける作品を書いてまいります! でわでわ〜〜
2006/3/29 改訂