不気味な程に静かな夜を過ごした長曾我部軍は、夜明けと共に魏の本国へ向けて出陣した。
魏への案内は投降してきた夏候惇等、魏の猛将達の案内の元、最短の道を進行していく。
前日の戦で負傷した兵士達と捕虜である張遼は列の最後尾に配置し、安全を高めておいた。

更に斥候も予め放っておいた為、情報があればすぐにこちらへ駆け付けるだろう。

全員が周囲に気を配りつつ、道を慎重に歩いて行く。
そんな中、隊の先頭部分で道案内をする夏候淵は昨夜の事を頭に思い浮かべていた。
それは自分達が、元親が手配した衛生兵に怪我の手当てをしてもらっている時――

 

 

 

 

「――――痛ッ!」
「我慢して下さいね。もう少しで終わりますから」

大天幕――投降してきた夏候惇達は衛生兵によって手当てを受けていた。
元親に頼まれて衛生兵達を呼んできた朱里も多少の心得はあるらしく、彼等を手伝っている。

「はい、終わりました。あまり無理な動きはしちゃ駄目ですよ」
「…………すまない」

軽く頭を下げ、手当てをしてくれた朱里に礼を言う夏候惇。
元就に斬られた肩の傷は深くなかったが、痛みはかなりの物だった。
しかし今は痛み止めの薬が効いているのか、随分楽にはなっている。

(変わった軍だ。ここは)

夏候惇は包帯に巻かれた肩を摩りながらそう思った。
つい先程まで敵として対峙してきたと言うのに、今では自分達を仲間のように扱っている。
普通ならば投降してきた敵軍にここまでする者達と言えば、中立の立場に立つ者ぐらいだ。

更に長曾我部の兵士達の会話を耳にしたのだが、張遼も生きてここに居るらしい。
この話には夏候惇は勿論の事、夏候淵も荀ケも許緒も驚きを隠せずにはいられなかった。

長曾我部元親――かつて敵だった者達を助け、手当てまでする変わった男。
夏候惇達の今の彼への印象はまさにこうだった。

「諸葛亮……」
「は、はい。何でしょう……」

夏候惇からの突然の問い掛けに朱里は少し慌てたが、冷静な表情で対応した。

「お前達の主、長曾我部は何を考えているんだ?」
「えっ……それはどう言う意味ですか?」
「敵だった私達にここまでの事をするんだ。何かを考えていると思っても不思議じゃないだろう?」

夏候惇に続き、荀ケも口を開く。

「そうよね。協力するって言ってるけど、あいつも所詮は男だもの。何か下卑た考えでも持っているんじゃないの?」
「そうだよなぁ。あの兄ちゃんって何を考えてるか全然分からないし、案外ヤバい人かもしれないしね」

荀ケと許緒の言葉に衛生兵達の表情に僅かな怒りの表情が浮かぶ。
しかしそれより先に朱里が2人を睨み付け、口を開く。

「ご主人様は!! 決してそんな人じゃありません!!」

先程まで大人しかった朱里が怒鳴った事に驚いたのか、夏候惇達は呆然とする。
衛生兵達もまた、夏候惇達と同じく呆然としていた。

「ご主人様はとても優しい人です。私も、ここに居る兵士さん達全員、ご主人様に命を助けてもらったんです。でもご主人様は私達に何の見返りも要求しませんでした。私達の笑顔が見られるならそれで良いって……」

朱里が胸に手を当て、過去のことを思い出しながら言う。
呆然としていた衛生兵達も、朱里の言葉に小さく頷いている。

「ご主人様は困っている人達を見捨ててはおけない人です。誰にでも手を差し伸べて、立ち直るまで助けてあげる、器の大きい人なんです! それに血は繋がっていませんけど、私達全員を家族とも呼んでくれるんです!」

刹那、朱里の瞳から涙が一筋零れ落ちた。

「だから……だから……ご主人様の事を何も知らないのに……勝手な事を言わないで下さい……! 悪口を言わないで下さい……!!」

唇を噛み締め、必死に泣く事を堪える朱里。
そんな彼女の姿を見て、衛生兵達も口を開いた。

「なあ、あんた等は確かに前までは敵だった。戦ってきた兄貴を疑うのも無理は無いと思う」
「けれどなあ、諸葛亮ちゃんの言う通り、俺達の兄貴はあんた等が考えてる程腐った男じゃないよ」
「兄貴は何時だって俺達の事を考えてくれてる。俺達1人1人の名前も全部覚えてくれてる」
「俺達に嬉しい事があった時なんか、兄貴は自分の事のように喜んでくれるんだ。こんな人、今の世の中に居ないだろ」
「だからこれ以上俺達の兄貴の事を悪く言うんなら……ここの奴等全員があんた等を許してはおかないぜ」

夏候惇は思わず息を飲んだ。
その中でも荀ケと許緒は気まずそうに眼を合わせる。
不味い事を口走ったと、そんな表情を2人は浮かべた。

重たい空気が大天幕に流れる中、突然夏候淵が深く頭を下げた。

「申し訳ない……2人が貴方達の主に失言をしてしまって。平にご容赦願いたい」

傍らに居る夏候惇が横眼で夏候淵を見つめる。
妹だけを謝らせるのは忍びなかったのか、彼女も頭を下げた。

「……私も謝る。協力者に対し、変な疑いを持ってしまって申し訳なかった」

夏候姉妹が謝り、残ったのは原因の張本人である荀ケと許緒のみ。
2人は再び眼を合わせた後、ゆっくりと頭を下げた。

「御免なさい……今のは私がいけなかったわ」
「僕も……軽々しい事を言って御免なさい」

夏候淵が1度頭を上げ、2人が謝っている事を確認する。
その後に再び頭を下げた。

「…………2人もこうして謝っている。諸葛亮殿、どうかご容赦願いたい」

魏の武将達が深々と頭を下げる光景を見つめ、朱里は手で涙を拭う。
それから衛生兵達の顔をそれぞれ見ると、全員が小さく頷いた。
その後、朱里は夏候惇達に向けて一言「顔を上げて下さい」と吹く。

「分かっていただければ良いんです。ご主人様は悪い人じゃないって……」
「本当にすまなかった……」

まだ謝る夏候淵に対し、朱里は「もう良いですよ」と言って遮った。
そのすぐ後に――赤い眼になりながらも――笑顔を浮かべる。

「私が言う事では無いと思いますけど……ご主人様を信じてあげて下さい」
「…………?」
「ご主人様は約束を必ず守る御人です。だから曹操さんを絶対に助けてくれます」

夏候惇達の眼が思わず見開く。
どうしてそこまで言い切れるのだろうか。

更に彼女が言う前に元親にも言われた。
絶対に曹操を助けてやると――

「私達……ご主人様を信じて裏切られた事、無いんです」
「「「「…………」」」」

 

 

 

 

(信じて裏切られた事は無い、か……)

夏候淵は内心で溜め息と共に吹いた。
家臣にあそこまで言わせるのは、相当な信頼感が無いと口に出せない言葉である。
そんな言葉を出せてしまうのだから、長曾我部元親と言う男は相当な者なのだろう。

(まだ向かい合ってちゃんと話した事は無いが……機会があれば話してみるか)

夏候淵は内心秘かにそう思った――

 

 

 

 

魏の本国への道――そこで長曾我部軍は進行を一旦止めていた。
放っていた斥候が戻ってきたのである。

斥候からの情報によると、ここより少し先に魏の軍勢が陣を張っているらしい。
その中には輿に乗った曹操の姿もあり、首謀者である毛利元就の姿もあったとの事。

「面白え……どうせ持久戦はしねえつもりだ。ここで勝負を着けるぞ」

元親の号令により、魏に向けての進行を再開する長曾我部軍。
呉の援軍が残っていればかなり助かったのだが、無い物を強請っても仕方が無い。
持久戦には持ち込まず、一気に元就の操る軍勢と決着を着ける。
向こうも持久戦などは考えずに来るだろうと、元親は思った。

そして再び――“鬼ヶ島の鬼”と“日輪の申し子”が対峙した。

 

「久しいな……長曾我部元親」
「その陰気な面、全く変わってねえな。毛利元就」

元親は愛紗達将軍に素早くそれぞれの部隊を整えさせ、戦闘態勢を作り上げる。
それを見て元親は秘かに鼻で笑うも、表情は口元を布で覆っている為に分からない。

「…………やはり貴様は甘い」

元就は元親の傍らに居る夏候惇達を一瞥して吹いた。

「かつて敵だった者を生かし、自らの駒にするとはな」

夏候惇達が生きていたのは元就にとって計算外の事だった。
しかし生きていたとしても、自分にとって障害とは成り得ないと確信する。
対する元親は元就の吹いた言葉に不快感を示したらしく、鋭く睨み付けた。

「駒とか言わないでほしいぜ。こいつ等は俺の仲間だ。確かに敵だったが、今はあんたの薄汚い手から曹操を取り返す仲間なんだよ」

元親の言葉に一瞬驚いた表情を浮かべる夏候惇達だったが、すぐに冷静な表情に変わった。

「薄汚い手か……だが、これを見ても我を侮辱していられるか?」

元就が手に持つ輪刀を傍らに居る曹操の喉元へと突き付ける。
元親と夏候惇達が思わず飛び出しそうになるが、唇を噛み締めて踏み止まった。

「ふふふふ……相変わらずだなぁ。元就様は」
「ふん。単に長曾我部元親を脅したいだけだろう」

元就の少し後ろに待機している眼鏡の青年――于吉と眼付の鋭い青年――左滋が吹いた。
今の事態を面白がっているようにも、皮肉とも取れる言葉である。

「長曾我部元親……前へ出ろ。貴様1人だけでな」
「――――ッ!」
「下手な真似はするな。無論、斥候を送ったりする事もだ」

元就の言った言葉に対し、元親の眼が驚愕に見開く。
明らかに罠の気配がするが、ここで渋れば曹操は必ず――
そう思った元親はゆっくりと1歩ずつ前へ踏み出した。

「ご主人様!? いけません!! これは絶対に罠です!!」
「お兄ちゃん! 行っちゃ駄目なのだ!!」

愛紗と鈴々が必死に引き止め、他の将達や兵士達も元親を必死で引き止める。
当の元親は微笑を浮かべ、後ろで引き止める愛紗達に振り返った。

「心配するな。絶対に大丈夫だから」
「――――ッ! …………」

元親の浮かべる笑顔に対し、愛紗達は押し黙ってしまった。
しかし1歩、また1歩と踏み出す元親の背中がとても遠くに感じられる。
まるでこれが彼と今生の別れとなるかのような、不吉な感じだった――

「来てやったぜ? これで満足か?」
「…………そこから動くな」

元親は丁度互いの軍勢が対峙している間に立っていた。
元就はそれを見つめた後、左滋と于吉にある命を下す。
左滋と于吉が命令通りに動き始めたのを確認し、元就は元親を睨みつけた。

「貴様に言うことは1つだけだ。武器を置き、我等に降伏しろ」
「…………何だと?」
「降伏をしなければ曹操だけでなく、この女達も死ぬ事になる」

元就が自身の左を一瞥する。左滋と于吉は命令された物を持ってきたようだ。
元親も元就の左側にゆっくりと視線を向けていく。
刹那、元親の顔が驚愕の色に染まった。

「――――ッ!? テ、テメェ……!!」
「ふふふふ……戦において相手を降伏させる要素は捕らえておくものよ」

元親の瞳に映った物――それは元親にとって顔見知りの者達だった。
そこに居たのは元袁紹軍の将である文醜と顔良の2人。
気絶しているらしく、白装束を身に纏った男達に捕まえられている。

文醜の事はよく知っているが、顔良の事を元親はあまり知らない。
愛紗から袁紹軍を滅亡させた日に密かな協力をしてくれたと、それだけ聞いただけである。
しかし元親にとってはそれだけでも重要な人であると言えた。

愛紗達も、夏候惇達もまた、意外な人物の登場に驚愕していた。
あの2人は袁紹軍から離反し、行方不明となっていた筈である。
無論、行方不明なのは2人を配下に置いていた袁紹も同じだ(死んだと言われているが)。

「ぐっ……クソッタレめ……!」
「無様な顔だな、長曾我部元親。この女も貴様の顔を見て喜んでいるぞ」
「何…………?」

元親が人質の文醜と顔良から、ゆっくりと元就に視線を向ける。
すると元就の背後から1人の女性が姿を見せた。
その女性の姿を見た長曾我部軍全体が呆然とした表情を浮かべた。

「お久しぶりですわね……凡人の皆さん」

そこに現れたのは――行方不明となっていた袁紹だった。
だがいつもの貴族を鼻に掛ける態度は、今の彼女には無い。
瞳の中の暗い闇は底知れぬ憎しみと恨みが宿っていた。

更に身体に身に付ける鎧も憎しみの心を表すかのように黒くなっている。
腰に提げている剣も鎧と同じく、黒い刀身へ変わっていた。

「あんた……そいつ等の仲間になってたのか」

元親の問い掛けに、袁紹は鼻で笑い飛ばした。

「ええ、私から全てを奪った貴方達に復讐するためにね。それに元就様は三国を治めた暁には、没落した袁家を再興してくれるとも約束して下さいましたわ。この話、乗らない方が馬鹿と言う物です」

元親は心から袁紹を哀れんだ。
自分の知り得る限り、元就がそんな約束を守るとは思えない。
利用するだけ利用され、最後には捨て駒にされるのがオチだ。

「無駄話はもう終わりだ。長曾我部元親、答えを聞かせてもらおう」
「くっ…………」
「もっと猶予をやらねば出せぬか? ならばこうしてやろう」

元就が1人の魏の兵士に指示を出し、弓を構えさせる。

「なっ……! まさか……! 止めろ!!」
「放て」

そして兵士は無表情のまま、矢を長曾我部の兵士に向けて放った。

「うわぁぁぁぁ!?」

放たれた矢は愛紗の部隊の兵士に命中した。
矢は兵士の肩を無情にも射抜き、鮮血が溢れ出す。

「何と無体な……ッ! おのれ!」

愛紗はすぐに衛生兵を呼び、負傷した兵士を後ろへ下がらせた。
彼女の鋭い視線が元就を射抜くが、元就は全くそれに動じない。

「て、テメェ!! 毛利元就ぃぃ!!」
「矢を5本放つまで待つ。それまでに答えを出せなければ貴様の兵士が矢に倒れ、曹操も他の女も死ぬ。貴様は全てを失うのだ」

元就の出した――とてつもなく残酷な要求。
これに我慢出来ず、飛び出そうとする長曾我部の兵士も後を絶たない。
しかしそれ等は全て愛紗達によって止められた。

下手に自分達が動けば元親と人質の命が危ない。
愛紗達は唇を噛み締め、耐えるしかないのである。

元親もまた、唇を噛み締めて悔しさを露わにしていた。
唇から血が滲み、掌も強く握り過ぎて出血している。
元親の味わっている状況がその姿だけで分かった。

「さあ、2本目だ」

先程矢を放った兵士が再び矢を構え、狙いを定める。
前方の兵士達は覚悟を決めたように眼を閉じた。
そして元就の手が頭上に上げられようとした時――

「待てッ!!!」

元親の叫び声が戦場に響き渡る。
そのすぐ後、元親の持つ碇槍が愛紗達のすぐ前に投げ捨てられた。

「ご主人様……!!」

震える声を出す愛紗。
元親の決意を見てしまった瞬間、自然に口から出た声。
他の皆も同様、震える声で元親の名を次々に叫んでいた。

夏候惇達もまた、何とも言えない表情で元親を見つめていた。

「ほう……決めたか」
「これで良いだろ……そいつ等を解放しな! 今すぐに!!」

元親が鬼の形相で叫ぶ。
それに対し、途端に元就は小さく笑い始めた。

「テメェ、何が可笑しい……毛利元就」
「くっくっくっくっく……貴様は馬鹿だ。今まで敵対していた魏の総大将を助ける為、他の女を助ける為に自らの武器を捨てるとは。少しは人質を見捨てる冷酷さと言うのを持ったらどうだ?」

元就は汚い物を見るかのような視線を向けた後、高らかに言い放った。

「我が策は成った!! 長曾我部元親! 貴様はもう終わりだ、散れ!!」

その言葉と共に元就が右手を頭上に上げる。
するとどうだろう、元親を囲むように4本の光の柱が現れた。
元親はその正体にいち早く気づき、諦めたように眼を閉じる。

「くそっ…………!」

その言葉を最後に、激しい光と砂煙が元親を包み込んだ。
愛紗達から見れば何が起こったのかは到底分からない。

「ご主人様!!」
「お兄ちゃん!!」
「主!!」

愛紗達が呼ぶも、元親からの返事は無い。
そして――光と砂煙が収まり、元親の立っていた場所が見えてきた。

皆が最初に見たのは赤い海――大量の血だった。
そしてその中心に倒れているのは元親。

「ご主人……様……?」

愛紗が呆然と呟く。
他の者も眼の前に広がる光景が信じられなかった。
――否、信じたくなかったのだ。

主が血の海に倒れているなど――
彼が身動き1つしないなど――
絶対に信じたくなかった。

「嫌ぁ……嫌ぁ……ご主人様ぁぁぁ!?」

愛紗が青竜刀を投げ捨て、一心不乱に元親の元へと走る。
その眼からは大粒の涙が零れていた。

 

 

 

 

幽州・元親の屋敷――月と詠は日課である侍女の仕事をこなしていた。
今している仕事は食器の洗浄と片付けである。

「月、これ洗い終わったわ」
「うん。ありがと詠ちゃん」

月は詠から洗い終った1つの湯呑みを受け取った。
この湯呑みは元親が愛用している湯呑みである。
元親が留守の間、月がこっそり使ったらしい(何で使ったかは不明)。

月は丁寧に水気を拭き取り、棚に入れた。
すると――

「キャッ!」
「――ッ! 月ッ! どうしたの!」

詠が悲鳴を上げた月に心配そうな表情を浮かべて駆け寄る。
そのすぐ後、月が見つめている棚を詠も見てみた。
そこには真ん中から真っ二つに割れた元親の湯呑みがあった。

「月、割っちゃったの?」
「ううん、いきなり真っ二つに割れちゃった……」

月が割れた湯呑みを手に取り、悲しそうな表情を浮かべる。
逆に詠は言い知れぬ不安が頭を過っていた。

(元親……?)
「詠ちゃんどうしよう……私、ご主人様に怒られる」
「だ、大丈夫だよ月。あいつがこんな事で怒ったりしないって」
「そ、そうかな……?」
「そうよ。それにどうしても不安ならさ、新しいのを買いに行けば良いんだし」
「う、うん……」

月を何とか慰め、詠は一先ず安堵の溜め息を吐く。
不吉な予感はしたが、自分の考え過ぎかもしれない――詠は心に留めておく事にした。
一瞬だけ頭を過った、不吉な予感を――




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