マクロスF インターミッション?

 クラン・クランにクラんクラん?



 娘々フロンティア店━━━━

 「「「「「「「「「「かんぱーい!!」」」」」」」」」」
 『SMS運輸様 貸切!』と入り口に掲げられた店内では早乙女アルトの入隊歓迎会が行われていた。
 「おめでとうございます! これで学校でも会社でも一緒ですね」
 ルカは心底嬉しそうに言う。
 「ったく可愛げないぜ。ぬけぬけと入隊しやがって」
 ミハエルの言葉を継ぐように甲高い声がかかる。
 「今日から我々の一員だ! しっかり働け、少年!」
 と、ロリ顔・幼児体形・低身長の少女がワイルドな女性とおとなしめの女性を従えて、薄い胸を張っていた(笑)。
 「何で子供が?」
 思わず呟くアルト。
 「子供ではない! クラン・クラン大尉だ!」
 「くっ、クラン!?」
 その少女━━━自称クラン・クラン大尉━━━の言葉に驚くアルト。
 「ぷぷっ……。マイクローン化すると大尉は何故かこうなっちゃうんです」
 ルカよ、気持ちは判るが、笑うと狙われかねんぞ?
 「遺伝子が不器用なんだよ。な、クラン」
 微笑んでからかうミハエル。
 「なんだと〜! 私よりちょっと背丈が伸びたからと、いい気になりおってぇぇぇぇぇ……。ミシェル! 今日こそ成敗してくれるぅぅぅぅっ!!」
 身長と同時になぜ精神面まで子供になるんだ、クラン?
 そしてミハエルに殴りかかるクラン・クラン。しかし……。
 「おりゃおりゃおりゃおりゃおりゃ〜〜っ!!!」
 ミハエルに額を指一本で抑えられるだけで手が届かなくなるのであった(笑)。
 「ぷっ、ぷぷぷ……」
 振り回す手は空を切ってミハエルの髪を風で揺らすだけになっているのを見てルカが笑う。
 「ミシェル!!」
 「おおっとぉ!」
 諦めず殴りかかるクランに対し、席を立って逃げ出すミハエル。
 「待てぇ! 逃げるか卑怯者ぉぉぉぉぉぉぉ!!」
 ミハエルを追いかけるクラン。
 後ろに従っていた二人━━━おそらく部下なのだろう━━━も、見慣れたものを見るように見送ってそれぞれ席についていた。

 ミハエルたちのいなくなったテーブルでは、青春真っ盛りの男女による会話が交わされていたり、それに気づいた可愛い系の少年が気を利かせてこっそりテー ブルを離れたりしていたがそれは割愛する、っていうかこの話に必要ないし(笑)。


 「うおぉぉぉぉぉっ!!」
 「はっはっはぁ!」
 追うクラン、逃げるミハエル。
 行く先々で調度品を壊し、皿をひっくり返し、関係無いメンバーに拳を炸裂させたりしていた。
 「はっはっはぁ! 合法ロリに捕まるかよ!」
 「ロリではなぁぁぁぁいっ!」
 一応巨人の状態では結構いい身体をしているクランだけに、このマイクローン時の差は納得いかないのであろう。
 「どー見たってロリだろうが! へへん!」
 「ええい! 子供が生意気言うなぁぁぁぁっ!!」
 「どっちが子供だ!?」
 ……第三者から言わせて貰えば、どっちも子供だ。
 そしてまた娘々店内にて鬼ごっこが始まるのだった。


 「た〜すけて〜、ランカちゃ〜ん。ははははは! はっはっはっはっはっはっは!」」
 「待ぁてぇぇぇぇぇ!! ミシェルぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!」
 ふざけながら後ろを向いて走るミハエルとそれを全力で追うクラン。
 「はははは……、うおっとぉ!?」
 後ろを向いていたためにランカにぶつかりそうになるミハエル。というかぶつかってランカをアルトのほうへ突き飛ばして足を止めてしまう。
 「捕まえたぁ!!」
 その直後、クランに飛び掛られたミハエルも床に倒されるのだった。

 ミハエルにマウントポジションをかける事に成功したクランが腕を組んでミハエルを睥睨する。
 「さぁ、覚悟しろミシェル! 私が大人だと言うことを証明してやる!!」
 「証明ってどうする気だよ? 合法ロリのクラン?」
 たいした事は出来ないとタカをくくっているのか、鼻で笑うミハエル。
 「決まっている!」
 そう言うとミハエルの襟首をむんずと掴み、店から引きずり出す。
 「お、おいちょっと!?」
 「……たっぷりと証明してやるから覚悟しろよミシェル?」
 幼い容貌に邪悪な笑みを見せたクランに背筋が寒くなるミハエル。
 そして二人は夜の闇に消えてゆくのだった……。



 翌朝━━━━
 「ったく……、あいつら……。朝まで馬鹿騒ぎに付き合わせやがって……。ふぁぁぁ……」
 「……よぉ……アルト……」
 あくびをかみ殺すアルトに生気の無い声がかかる。
 振り向いたアルトは背後に幽鬼のように佇む影がいる事に驚いた。
 「うおっ!? って、ミシェルか? どうしたんだ、そんなにやつれて?」
 「いや……。あの後ちょっとな……。ああ、太陽が黄色いなぁ……」
 力ない声で答えるミハエル。
 本気でナニがあった!?(笑)

 この後、栄養ドリンクを買いに薬局へ寄ったミハエルと別れ、一人歩いていたアルトはシェリルに足を引っ掛けられ……その後はTVの流れになるので説明は 不要だろう(笑)。



 その約一年後……。
 マクロスフロンティアのアイランドワン某所の住宅にミハエルとクランと子供が住んでいたりするようになるが……
TV本編とは全く関係が無い
ので放っておく。ちなみにミハエルは近所で有名な『ロリ男』として認識されるようになった(笑)。


 うらやましいぞ、合法ロリ男〜!




あとがき

 ども、喜竹夏道です。
 マクロスFで短編作ってみました。
 電波と勢いで作った奴なのでつまらないかもしれません。
 その場合はご容赦を。
 ちなみに未だに怪我は治っていません。
 これだけ書くのも片手だけでは結構つらいです。
 『逆行のミナト』の続きはもう少し待ってください。
 一応流れは出来ていて、後は肉付けだけなので。
 では、またお会いしましょう。




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