シルフェニア四周年記念作品
機動戦士ガンダムSEED C.E.73 凾`STRAYアフター2
シスコンの逆襲2
『勝負だ! ジェス・リブル!』
「だからなんでまた勝負になるんだよ!?」
またも対峙するターンデルタアストレイとアストレイアウトフレームD(ディバインストライカー装備)。
『貴様が何をヤッたか思い出してみろ!!』
「ま、待て!、あれはお互いに合意というか、むしろセトナに押し切られて!」
憤りまくっているシスコン男アグニスとなにやら情けない事を言っているジェス。
ジェスは対峙しながらあの時の事を思い出していた……。
━━━それはしばらく前の夕食後━━━
ジェスが風呂に入っていた時の事。
セトナがジェスの背中を流しに来たのだ。
流石にそれは拙いとセトナを説得したのだが、あえなく失敗。
諦めて背中を流してもらう事にしたのだが、その洗い方は某特殊なサービス業の女性のような洗い方だった。
「せ、セトナ!? その洗い方は!?」
「気持ちいいですか、ジェスさま?」
「き、気持ちいいかって!?」
ジェスは今、非常にヤバい事態になっていた。
全身に泡をつけたセトナが、そのささやかではあるがやわらかな胸の膨らみを使ってジェスの背中を洗うのははっきり言って反則である。
ジェスの理性は崩壊寸前だった。
今にもセトナを押し倒しそうになるジェスは、必死にその誘惑に耐えていた。
全身が緊張でガチガチになろうとも、股間が血液でビンビンになろうとも、兎に角この時間が早く過ぎ去ってくれることを願いつつ、全力で耐えていた。
そして……。
「はい、ジェスさま。終わりましたよ」
「ああ、ありがとうセトナ」
助かった、と思ったジェスだったが、それはまだ早かった。
「じゃあ、次は前の方を洗いますね」
「それはダメだぁぁぁぁっ!!」
……結局全身をばっちりと洗われてしまったジェスであった。
その洗い方はと言うと……良い子のみんなには聞かせられない方法なので秘密である(笑)。
少しだけ具体的に言うと、ジェスの体の一部分をセトナの体の一部分で包み込んで洗ったり、ジェスの体の一部分を舐めまわしたりして出てきたものをセトナの体の一部分で拭ったりしていた。
『逆レイプだろ、それ』というツッコミはスルーしますので悪しからず。
……なんにしても、ある意味弱みを握られてしまったジェスは、以降セトナに背中を流してもらうことを拒否することは出来なかったのであった……。
そんな関係が続いていたある日━━━
とうとうバックホームのベッドの中で一線を越えてしまったジェスとセトナ。
護衛のカイトは街にナンパをしに行って留守であった。
ジェスが助けを求めることができない時を計算しつくしたセトナの計画的犯行である。
ちなみに……事が済んだ後、ベッドの上で紫煙を燻らせていたのはセトナの方だった……。
それ以降、カイトがいない夜は決まってセトナと一緒に一夜を明かす……いや、明かさせられるジェスの姿があった。
そんな秘密の逢瀬(笑)はある日唐突に終わりを告げた。
その日の早朝、アグニスがジェスのバックホームにセトナを迎えに来た。
そしてちょうどジェスの部屋から裸でシャワーを浴びに行こうとしたセトナと鉢合わせしたのである。
「ね、姉さん!? その格好は一体!?」
「アグニス……人様の家に勝手に上がりこむような真似をするように躾けた覚えはありませんよ?」
素っ裸で行為の残滓を張り付かせたままアグニスに説教するセトナ。
いや、セトナがアグニスと別れたのはかなり昔のはずだから躾けてはいないような気が……。
そうして小一時間ほど正座の上、説教されていたアグニスがセトナの股間から流れてくる白い液体に気がつく。
「ね、姉さん!? それは!?」
「……え…? あらあら、もったいないですね」
そう言って股間からあふれ出た白い液体を指で掬い取り、舐め取るセトナ。
……いくら姉弟とはいえ、年頃の男を前に素っ裸で説教タイムに入るのはどうかと思う。
それ以前に、『説教開始する前にシャワーを浴びて着替えるべきだ』という意見の方が多いと思うが。
そのセトナの行為を見たアグニスが一瞬呆然とし……、数瞬後、何処からか『ブツッ!!』という音が聞こえ……、
「我慢ならん!!」
アグニスの決め台詞が炸裂するのであった。
『ジェスよ……、アレが心当たりが無いなどとは言わせんぞ……』
鬼気と殺気を滲ませ、アウトフレームに詰め寄るデルタアストレイ。
そこへ割って入るディアゴのアストレイMJ。
『おいおい、アグニス。一体どうしたって言うんだよ、お前らしくもない』
そう言って止めようとするディアゴ。
それを見たジェスは少し安堵する。しかし……。
『ディアゴ……、お前も姉さんの護衛と言っておきながらその本懐をまっとう出来ていないくせに邪魔をするんじゃない!』
『ちょ、ちょっと待て! 俺が何でセトナ様を守れていないと言うんだ!?』
その気迫に腰を引きながらもアグニスに問い返すディアゴ。
『なら聞け。ジェスはな……』
アグニスの話が終わった直後、鬼気と殺気と敵の数は二倍になっていた。
『くたばれ、ジェスぅぅぅぅぅっ!!』
『地獄へ落ちろぉぉぉぉぉっ!!』
「殺られてたまるかぁぁぁぁぁっ!!」
デルタアストレイの両腕をアウトフレームの腕で押さえ込みつつ、アストレイMJの二刀流をディバインストライカーで押さえ込むジェス(&8)。
━━━ちなみに、何故カイトのテスタメント用のディバインストライカーをアウトフレームが着けているのかというと、現在テスタメントをオーバーホールしているからであり、その間の遊びのつもりでロウが取り付けていたものだった━━━
しかし一機で二機を押さえ込むと言うことはなかなか難しく、結局は押さえ込んでいた腕を引き剥がされ、距離をあけられてしまった。
アグニスとディアゴの攻撃をかわし続けるジェス。
二人とも頭に血が上っているため連携が組めていないところがジェスの命を救っているのだった。
さらに搭載しているストライカーがバックジョイントではなく格闘戦能力と高機動能力を両立させたディバインストライカーでなかったらとっくに必殺の一撃を貰っていただろう。
そんな本気で命がヤバい戦闘の最中に8がアラートを知らせる。
<接近機有り! この反応は……アキダリア?>
「アキダリアだと!?」
8の言葉(表示)に驚くジェス。
<アキダリアから熱源分離! これは……モビルスーツの反応!>
「なに!?」
アキダリアがいると言うだけでも驚きなのに、さらにモビルスーツがやってくると言う。
しかしそんな状態でもアグニスとディアゴは攻撃を止めない。
二人の攻撃を回避中にさらに警告音が鳴る。
<ジェス! 上空にモビルスーツ反応3! 近くに落ちてくるぞ!>
「なに!?」
8のセリフから一瞬の逡巡も無く、今いた場所から横っ飛びに飛び去るアウトフレーム。
その一瞬後……。
ズズゥゥゥゥゥゥゥゥン!×3
『何だ!?』
「モビルスーツが何故!?」
ことここにいたってアウトフレームに攻撃を加えていた二人もそれぞれの機体を下がらせ、三人は落ちてきた影を見やる。
地響きと共にジェスとアグニス&ディアゴの決闘に乱入した影は三つ……。
砂埃が収まった決闘場にいた機体。
それは……。
ジャンクギルドで販売されているシビリアンアストレイJGカスタムとザフトの正規軍仕様のブレイズザクファントム。そしてデルタアストレイに似た機体だった。
繋がった通信画面に映っていたのはベルナデット・ルルーとリーカ・シェダー。そしてジェスの知らぬ少女であった。
その女性のパイロットスーツはアグニスのものに似ていることから火星の人間である可能性が高い、とジェスは思った。
だがそれよりも……。
『ジェス……。ちょっと聞きたい事があるんだけど、いいかしら?』
ベルの言葉は質問ではあるが、実際は脅迫である。なぜならその手にはビームガンが握られていた。
『ちなみに偽証は死刑だから(はぁと)』
リーカの顔もにこやかだが、セリフは鋭い刃のようだった。こちらもビームマシンガンが構えられていた。
ベルとリーカの二人とも凄まじい気迫…というか殺気を出していた。
初見の人間の事を思考するより、目の前の恐怖に耐える方が重要なジェスであった。
『単刀直入に聞くけど……セトナとヤッた、っていうのは本当かしら?』
ベルよ、単刀直入過ぎないか、それは?
『ちゃんと答えてね、ジェス』
笑顔なのにとても怖く見えるリーカに思わず突っ込むジェス。
「銃を向けながら言うことか、それは!?」
そう。シビリアンアストレイとザクファントムの銃口は、過たずアウトフレームのコクピットに向けられていたのだった。
『大丈夫よ。ちゃんとセーフティは外してあるから』
何処が大丈夫だ! と全力で突っ込みたい状況だが、その殺気に気圧されて何も言えないジェスであった。
『待て! 俺たちの方が先だ!!』
『そうだそうだ! すっこんでろ地球人!!』
『『五月蝿いわよ!!』』
アグニスとディアゴの発言に切れた二人は一瞬でターンデルタとアストレイMJを撃破してしまう。
ジェスには通信に映る二人の笑顔がまるで般若のように見えていた……。
二機のMSに必殺の銃口を向けられ、身動きの取れないジェスのアウトフレーム。
そして流れる沈黙の時間……。
それを破るように動いたのは三人の決闘の原因を作り、ハンガーから観戦していたセトナであった。
「それは本当の事ですよ〜!」
怯えるジェスに代わってハンドマイクで答えるセトナを睨みつける二人。
『貴女には聞いてないわ!』
『私はジェスの口から聞きたいの!!』
その殺気を余裕の表情で受け流すセトナ。
「ふふ……」
それに対して敏感に反応したのはベルだった。
『何よ!? その勝ち誇った笑みは!?』
「いえ別に……。ただジェスさまが選んでくれたのが私であっただけですよ」
『むかつく〜!!』
リーカも悔しげにザクファントムで地団駄を踏む。
って、軍用機を勝手に持ち出していいのか?
その少し離れた場所で、カイトとアイザックが話していた。
「なんで何もしてないアイツがあんなにモテて、あんなにアプローチしている俺がモテないんだ……?」
「あまりに色々な女性に声をかけるから、ナンパ男に思われているんじゃないですか?」
ナンパ男も天然の女たらしには勝てないようである。
「そういうお前さんは惚れた相手とかはいるのか?」
「いますよ。元の部隊の同僚ですけど……」
カイトのからかいにサラリと返すアイザック。
「お〜お。惚気てくれちゃって。で、どんな女だ?」
「長い黒髪の綺麗な……日本人形のような美しい女性です」
遠くを見るような表情で答えるアイザックに、ニヤリとするカイト。
「ほお〜。一度会ってみたいね〜」
「だ、ダメですよ!」
……こっちは平和な会話が続いていたのだった……。
「痛ててて……地球人の女はなんて乱暴なんだ……」
悪態をつきながらディアゴがハッチをパージしたアストレイMJから降りてくる。
……いや、仮にも要人の護衛ともあろうものが、一般人と軍人の二人がかりとはいえ瞬殺されるのは拙かろう。
その言葉が聞こえたのか、イラついていたベルとリーカはディアゴをモビルスーツで追い回していた。
本気で踏み潰そうとしていているらしく、ディアゴも必死の形相で逃げている。
「酷い目に遭った……。なんなんだあの戦闘能力は……」
アグニスもハッチをパージしたターンデルタから降りてくる。
その目の前にデルタアストレイに似た機体がやってきた。
『アグニス……。久しぶりね……』
デルタアストレイに似たその機体から聞こえる女性の声をアグニスは知っていた。
「クリスティナ!? どうして君が!?」
『婚約者を一年以上も放っておいてその言い方は無いんじゃない?』
少し怒りを滲ませた声に呆然となるアグニスだった。
そしてモビルスーツを降りてジェスたちの前にやってきた女性は、セトナくらいの外見年齢だった。
「……俺の婚約者のクリスティナ・アズライトだ……」
「こんな小さな子が?」
「アグニス、お前○リだったのか!?」
アグニスの紹介に驚くジェスとカイト。
「……これでも姉さんと同い年なんだ……!」
苦悩の表情でカイトを睨みつけるアグニス。
「これでも……って……。酷い事を言うわね」
言い返せないのか、少しアグニスを睨みつけるクリスティナ。
「久しぶりですね、クリスティナ」
そんなクリスティナにセトナが声をかけた。
「ホント久しぶりねセトナ。でも成長していないわねぇ」
「私は五年以上コールドスリープしてたから仕方ないですわ。でも貴女も成長していないですね」
からかったつもりがあっさり切り返されてしまい、真っ赤になるクリスティナ。経験値の差であろうか?
「余計なお世話よ! ……で、誰がロウ・ギュールなのかしら?」
「オレだが?」
怒鳴ってから誤魔化すように話題を変えるクリスティナに返事をするロウ。
「はい、これ」
「なんだ、これ?」
クリスティナから手渡されたディスクを検分するロウ。
「ナーエから聞いたわ。火星と地球でアグニスを助けてくれたお礼よ」
そう言って、後ろに指し示したコンテナがアキダリアから降ろされる。
「デルタ本体とデルタを安全に分解する手順とNジャマーキャンセラーの設計図とベースマテリアル。アンタのモビルスーツに使ったら?」
「いいのか?」
驚くロウに気の強そうな顔を向けるクリスティナ。
「地球人と違って火星人は礼儀を知ってるわよ。セトナを助けてくれたお礼も兼ねているけどね。デルタはもう火星では使わないし。受け取って頂戴」
「ふぅん……。じゃ、遠慮なく貰っとくぜ。しかしこれだけあればもう一つくらい作れそうだな……。ジェス、お前のアウトフレームも核エンジン装備にするか?」
「いいのか? 確かにそうすればもっと長期取材に向かえるが……」
NJCを自分には使わずジェスに譲ると言うロウに驚くジェスだが、ロウは基本的に気前がいい男だったことを思い出す。
「ターンデルタの方はデルタの核エンジンとNジャマーキャンセラーを移植すれば良いし……。レッドフレームはまだどうするかは決められないしな……。ジェスさえ良ければすぐにやるぞ? なんだったらついでに装甲を発砲金属からラミネート装甲にでもするか? シールドを装備すれば単独で大気圏突入くらいはできるようになるぞ?」
「そんな危険なことやらないって。エドじゃあるまいし、そうそうそんなことする奴がいてたまるかよ」
「違いない!」
はっはっは、と笑う二人。
だが二人は知らなかった。
キラ・ヤマトは試作機のストライクで大気圏突入を果たしていることを。
イザーク・ジュールもデュエル・アサルトシュラウドで大気圏突入を果たしていることを。
さらにアスランに至っては量産型のザクウォーリアで大気圏突入を果たしているのだ。
加えてレッドフレームMJもディアゴによって単独での大気圏突入を経験している。
そういう馬鹿をやる人間は結構多いのだ。
……何故か例に挙げた人物はコーディネイターばかりのような気もするが。
……結局、女性陣の血闘(誤字にあらず)の結果、ジェスをモノにしたのはセトナであった。
それに巻き込まれたジェスはボロボロになっていたが、誰も助けようとはしなかった。合掌……。
そのの数ヵ月後、地球某所にて結婚式が執り行われた。
心労……もとい新郎はジェス、妊婦……ではなく新婦はセトナである。
ついでに神父はなぜかマルキオ導師だったりする。
アグニスとディアゴは騒ぐため、猿轡を着けられた状態で柱に縛り付けられていた(笑)。
そんな会場内に長身の麗しい女性がいた。
誰あろう、ロンド・ミナ・サハクその人である。
ロウ・ギュールとともにミナの信念を固める理由となったジェスは色々とミナに気に入られたらしく、有形無形のサポートをしてくれている。
恩人を無碍にするようなジェスたちではないため、式の前に挨拶に行ったのだった。
「しかし余を招待するとはな」
「ロンドさんは色々と手助けしてもらったこともありますし、やはり招待しないと」
「そうか……。二人とも……、己の信念と共に在り続けるならば、『天空の宣言』通り、いつでも余が助けに入ろうぞ」
「ありがとうございます」
「それに……、今日はお前の友人にも用があったのでな」
「え?」
ミナが向ける視線の先には、カイトが式の出席者に粉をかけていた。
どうせ振られるんだから止めときゃいいのに……、と思うジェスであったが、思うだけにしておいたのは友情のなせる業だろう。
そして結婚式は無事に……とは言いがたいがとりあえず終了した。
披露宴でもベルが収集したジェスの恥ずかしい過去を暴露されたり、リーカにある事ない事言われたり、ジャン・キャリーが白いムラサメで曲芸飛行をしたり、何とか参加できたエドとジェーンが式場で乱闘を始めたり、サーペントテールの面々のうちイライジャが見慣れない女性を連れてきたのを見たカイトが絡んだり、呼んでいないはずのカナード・パルスがいたり、新郎の友人代表がなぜかコートニー・ヒロエニムスだったり、ロウが勝手に会場に仕込んだギミックで大騒ぎになったりと色々あったが、一応つつがなく終了し……ふと気づくとカイトの姿がなくなっている事に気づくジェス。
「あれ? カイトは?」
「そういえばミナさまやミナさまの御付きのソキウスさんたちもいなくなっているような……」
「いいわよ別に。あんなナンパ男」
「そうそう。ほっときましょ、そんな奴」
気づいたジェスとセトナは辺りを見回すが、ベルとリーカは気にしていなかった。
いなくなったカイトがトラブルに巻き込まれている事に気づく者は一人もいなかった。
薄情な連中であるが、普段から女の尻を追いかけているからそれでいなくなったんだろう、と思われてしまう普段の態度も問題だったらしい……。
カイトの身に何が起こったか?
それが判るのはもう少し先の話である。
あとがき
ども、喜竹夏道です。
四周年記念と言うことで、三周年記念に書いていた『機動戦士ガンダムSEED C.E.73 凾`STRAYアフター』の続編を書いてみました。
時期的には『2500万Hit記念作品 機動戦士ガンダムSEED ASTRAYアフター イライジャの最後?』とほぼ同時期……というか、イライジャの結婚式の少し前になります。
何故かセトナがやたらと黒い……(笑)。
オリジナルキャラも出しました。クリスティナ・アズライト。
アグニスの婚約者でセトナの親友。セトナと同じ年齢だが童顔・低身長・貧乳、という「合法ロリ」(笑)。
そしてカイトの身に何が起こったか?
それは次回明らかになります。
その時はジェスやアグニスではなく、カイトとミナが主人公です。
でも次回って記念作品にすると一年後だよな……?