BLUE AND BLUE

 第1話

作者 くま














オモイカネが発する警告音に私は目を覚ましました。

その伝えられる現状に寄ると、

アキトさんを捕らえる為に発進したナデシコCは酷い有様でした。

ブリッジのある中央ブロックこそ無事ですが、

損壊率は70%以上、どう軽く見ても大破といえる状態でした。

私は先ほどの戦闘を思い出します。

今回の私が考えた作戦はアキトさんを母艦から切り離し、

別働隊にて母艦を直接叩くと言うものです。

もちろん普通にやったのでは通じませんから、

それなりに奇抜なアイデアを用いました。

周りの反対を押し切り、私が選んだのは超長距離のボソンジャンプでした。

皆が反対した理由はジャンプのナビゲーターとしてユリカさんを指名した所為です。

 

「ぜったい、アキトを連れて帰って来ようね」

 

ですが、そう微笑んだユリカさんを誰も止める事は出来ませんでした。

作戦はユリカさんのナビゲートによるジャンプから始まります。

先発するのはナデシコC。

メインジャンパー不在の超長距離ジャンプということもあり、ナデシコCに乗っているのは私一人です。

ジャンプの危険性と私がワンマンオペレート可能なことからこの選択を選びました。

この地球圏で起きるはずの無い艦隊戦が行われたというデータを元に、私とナデシコCは跳びました。

予測どおり幾つかの艦船の残骸にまぎれるように、

そこにはアキトさんの母艦であるユーチャリスがありました。

第一段階成功。

と待機しているユリカさん達に通信を入れつつ、私はスーパーエステバリスを発進させます。

サブロウタさんのパターンを真似たAIが搭載してあるタイプです。

それに応えるように。ユーチャリスからはアキトさんのものと思しき機体が出てきました。

私がその機体に送る通信は無視され、

幾合かの交差の後、私の制御下にあったスーパーエステバリスは無力化されてしまいました。

ですが、そこまでは予定通りでした。

次に本命の機体がユリカさんのナビゲートにより、

ユーチャリスの至近距離にボソンジャンプで跳ばされて来て、

ユーチャリスに一撃を入れました。

追撃こそフィールドで防がれた様子ですが、

その一撃によってユーチャリスは明らかに足を鈍らせます。

慌てて取って返すアキトさんの機体。

こちらの予定通りのその行動に、私はナデシコCを最大戦速で加速し始めます。

ユーチャリスに対する自動追尾をマイナス距離に設定すると同時に、

ナデシコCの特殊兵装であるハッキングを開始します。

狙いはアキトさんの機体ではなく、あくまでユーチャリスです。

向こうにも私と同じような力の持ち主が居る以上、時間稼ぎのつもりでしたが、

私とオモイカネの前にユーチャリスはあっさり陥落しました。

こちらの狙いを悟ったアキトさんが再び反転。

ナデシコCに攻撃を仕掛けて来ますが、

推進力以外のエネルギーが全て注ぎ込まれているフィールドを

直ぐには突破できませんでした。

そしてナデシコCとユーチャリスは激突します。

ナデシコCの艦首が捻じ曲がりつつユーチャリスの本体を抉ります。

第2段階成功。

あとはナデシコBがユリカさんもろともジャンプしてきて、

他のメンバーと共にアキトさんを捕らえる手はずでした。

ですが現実として、ユーチャリスはジャンプフィールドを展開し、

そして私はナデシコCごとジャンプに巻き込まれた。

最後の方は推測交じりではありますが、おおよそはそういった経緯で間違い無いでしょう。

誰かに迂闊だと断じられれば、私はそれを甘んじて受け入れるしかないでしょう。

反省は反省とし(正直生きているだけでも儲けものですし)、

私は次の行動を決定すべく情報収集を開始します。

ナデシコCのセンサー類はほとんど壊れてしまっていて、

一台の外部カメラがかろうじて稼動しているだけでした。

そのカメラに映し出されるのは荒野とおぼしき地平のみ。

その撮影範囲には建造物の一つも確認できませんでした。

不幸中の幸いか、無人偵察機の射出機構は生きていましたので、

早速、偵察機を飛ばすことにします。

カメラから風が吹いていることは解っていたので、

推進力を持たない滑空タイプのものを選び射出しました。

ナデシコCの今の状態は最悪で、戦闘能力も皆無に近いです。

なるべくならどこの誰にもどんな組織にも発見されてくないと言うのが本音です。

そして無人偵察機からは次々とデータが送られてきます。

あまりに特徴的過ぎる大気の成分とそこに混じるもの。

そして上空から映し出されたまるであの戦争による被害など無かったかのような都市の姿。

その都市から発進される不特定多数に向けられた放送。

そしてとどめは都市の時刻合わせの為に送られる定期的な電波。

それらのデータは語っていました。

ここが火星のニロケラスシティの北西に位置する地点で、そして今が2193年であることを。

2世紀近く前にマーズパスファインダーが着陸した地点に近いニロケラスシティは、

かつての蜥蜴戦争で壊滅しそのまま廃墟となっていたはず。

ありえないような事態の原因は一つしか思いつきません。

私とナデシコCを飲み込んだユーチャリスのボソンジャンプ。

私は過去に跳んだ。

確認した事実に愕然として、私はしばらくブリッジの天井を見上げてしまいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もちろん、こうしていても事態が好転するわけでは在りません。

私はとりあえず、実際に自分の目で確かめてみることにしましました。

ニロケラスシティまで直線距離で約200キロ。

その足として一台のエレカーを選びました。

半壊した格納庫に、ほぼ無傷で残っていたものです。

別の手段としてはエステバリスが一台無事で残っていましたが、

ハッチをこじ開けた後に別の用途に用いることにしました。

万が一の為に、ナデシコCの偽装と護衛に使うのです。

大破しているとはいえ、戦艦がこのような場所で見つかるのは問題があるでしょう。

それにナデシコCはこの時代にとって、かなりのオーバーテクノロジーのはずですから。

オモイカネにエステバリスの操作を任せた私は。

エレカーでニロケラスシティへと向かうことにします。

もちろん、軍服で行動するわけにも行かないので、

私室においてあった私服に着替えてからです

それでも念の為に護身用の装備も用意します。

あとは到着の時間を考えて、夜中にナデシコを発つことにしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜通しエレカーを走らせ、翌朝にはニロケラスシティへ到着しました。

半自動とはいえ一晩中車を走らせた疲れと、

目の前に広がる現実は、私を酷く打ちのめしました。

無人偵察機で得たデータで解っていたことではあるのですが、

実際に自分の目で、自分が過去に居るという現状を知った衝撃は、かなりのものでした。

しばし呆然としていた私ですが、何をするべきかは何となく理解していました。

私が居た時代ですらボソンジャンプの全ては解明されておらず、

まして、任意に未来に跳ぶなんて事は聞いたことがありませんでした。

私達が安定して利用できていたのは、限定的な空間移動だけでした。

つまり戻れない私は、この時代で生きていくしかないということです。

私はその為の行動を起こすことにしました。

まず私が向かったのは、公営施設である図書館です。

流石と言うか、何台も設置されたIFS用の端末を使い、シティの人々が施設を利用しています。

まず、地球では見なかった光景です。

そして、私も空いている端末を使用し始めます。

予想通りに甘かったセキュリティを潜り抜け、

私はシティのデータバンクにアクセスし、自分のデータを書き込むことにしました。

ルリ=エーデルシュタイン=ピースランド。

地球の日本出身の観光客で、18日前に火星に到着。

その後、ニロケラスシティにて滞在中。

偽名とはいえデータを作り終えた私は、とりあえずほっと一息つきます。

この時代における私の存在を確保したと言うことですから。

そして次の問題はリアルな話、お金です。

一応ナデシコから私の使っていた未来のマネーカードを持って来ては居ます。

ですが、いくら規格に変動が無かったからと言ってそれを使うのは躊躇します。

この時代のお金が、どこでどう管理されているのか解らないのですから。

ひょっとしたら火星全体の貨幣量は決まっていて、

その動向をチャックしてる施設が無いとは言い切れないのです。

戦争の始まっていない今なら、なおさらといえるでしょう。

異常な資金の流れをチェックすることは、治安維持にも繋がることです。

事細かにそれをやれれば、街頭犯罪すら起こらなくなるかも知れません。

データを不正に改ざんしなければ存在すらない私は、

そういう意味で余計な注意を集めたくなかったのです。

さてどうしたものか、と悩む私の視界に引っかかるものが在りました。

偶然にも、私が今居る図書館が短期の人員を募集していたのです。

詳細を見てみると、

今までニロケラスシティの設立から蓄積されたデータが大量にあり、

それを整理整頓し、閲覧出来るように纏める仕事が、かなり大量にあるとのこと。

そして何より私の目を引いたのは、その仕事が歩合制かつ即金払いだったことです。

大量のデータを高速に取り扱うことは私の得意とする所でもあります。

私はとりあえず、図書館の職員に話を聞いてみることにしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

別室に通された私は、相手側から出されたテストを記録的なスピードで処理し、

正式にその図書館と契約をすることになりました。

それから3日間、私はデータ処理に明け暮れ、

山積されていたデータを全て片付けることが出来ました。

ただ私の懸念した通りに、賃金の一部しか即金で受け取ることが出来ませんでした。

残りについては来月の予算が下りるまで待つということに。

当初の試算では50年以上掛かるとされていたものを、

たった3日間で片付けたのですから、当然なのかもしれませんが。

その間の滞在費は向こう持ちということもあり、私は大人しく待つことにしました。

約1ヶ月後、残りの賃金を受け取った私は、ニロケラスシティを後にしました。

1月過ごす間に親しくなった図書館の職員達に見送られ、

私は火星最大級の都市、ユートピアコロニーを目指します。

ふと、この都市がこの後に起こる戦争で廃墟となった事を思い出しました。

この1月の間に知り合った人たちが死んでしまうかも知れない。

それを知っているからといって、

何の肩書きも無い、IFSの操作が人より上手いだけの私には、

それを防ぐために何か出来るわけでもありません。

そう思うと私は少し悲しくなりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

都市間を結ぶ定期便に揺られること3日間。

私はユートピアコロニーに到着しました。

ひょっとしたら、という一縷の望みを託し、

ここで暮らしているはずのアキトさんに会いに来たのです。

事前に調べておいたアキトさんの自宅である集合住宅には、

到着した日の翌日に訪ねることができました。

休日でしたし、予定が無ければ、アキトさんは自宅に居るはずです。

一つ深呼吸をした私は、薄そうなドアの横にある呼び鈴を押します。

 

「はぁーい」

 

少し眠そうな返事と共にドアが開かれます。

Tシャツと短パンという姿のぼさぼさ頭の青年が顔を覗かせます。

私の知っている頃よりも少し若いアキトさんは、

ポリポリとお腹を掻いていた右手を止め、

ポカンとした表情で私を見つめてきます。

 

「お久しぶりです、アキトさん」

 

嫌な予感と共に確認の言葉を私は投げかけます。

そしてその予感の通りに、アキトさんは眉間に皺を寄せて私に聞き返してます。

 

「君は誰?」

 

まるで他人を見るような表情で私を見たアキトさんの短い言葉。

そして私の中にあった、何かに耐えていたものが崩れていくような気がしました。

 

「私、ルリです。覚えてないんですよね…」

 

そうやって言葉を紡ぎだした私には、アキトさんの姿が滲んで見えて…。

ダメだ、と思った時にはもうポロポロと泣いてしまっていました。

 

「え、あ、その、えーと、と、とりあえず上がりなよ。汚いところだけどさ」

 

突然泣き出した私にアキトさんはあたふたとして、

そう言ってぱっと手に掴んだ物を私に差し出してきました。

ただ私の目の前に差し出されたそれは、ハンカチではなく食器などを拭く布巾で、

そのちょっと抜けたところに、アキトさんはやっぱりアキトさんなんだと、私は思いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ごめんなさい、驚かせてしまって。私、勘違いをしてたみたいです」

 

とりあえず泣くのを止めた私は頭を下げてアキトさんに謝ります。

アキトさんの部屋で小さなテーブルを間に挟んでのことです。

 

「確かに驚いたけど、もう気にしてないから頭を上げてよ」

 

と微笑を見せるアキトさんは、見ず知らずのはずの私を簡単に許してくれました。

とはいえ、私達の間には微妙な沈黙があって、

私はとりあえず今日のところは切り上げるべきだと判断を下しました。

もちろん何も言わずに立ち去るつもりはありませんでした。

 

「あの、テンカワさん。私、テンカワさんに話したい事があったんです、

 でも私の思ってたのと違って、正直に言って混乱しています。

 気持ちを落ち着けてから、お話をしたいと思いますから、

 1週間後、またここで会ってもらえますか?」

 

私は手元に視線を落としたまま言葉を続け、

最後にはアキトさんの表情を伺うようにしてそう訊ねます。

次回の約束を私は取り付けたかったのです。

 

「解ったよ。

 俺にはよくわからないけれど、大切な話みたいだしね。

 何が出来るわけじゃないけれど、俺でよければ君の話を聞くよ」

 

力強く頷き、アキトさんはそう答えてくれました。

「まあ、どうせ暇だし」

と照れたような誤魔化し笑いを浮かべます。

それでも私はこうしてアキトさんと会えることが、

そして再会の約束をしてくれることを嬉しく思いました。

名残惜しさはあったのですが、私はアキトさんの部屋から立ち去ることにしました。

今後どうするのか?

おぼろげながらに見えているそのヴィジョンを、明確にする必要があったからです。

 

「それでは失礼します、テンカワさん」

 

私はアキトさんのアパートのドアのところで振り返り、そう頭を下げます。

 

「あのさ、最初みたくアキトでいいよ。

 何と言うかさ、堅苦しいの嫌なんだ」

 

鼻の頭を人差し指で照れくさそうに掻きながらのアキトさんの言葉。

 

「解りました、アキトさん。では私の事はルリと呼んでくださいね」

 

アキトさんをアキトさんと呼べる事を素直に嬉しく思いながらも、自分の名前をアピールする私。

 

「じゃあ、ルリちゃんで良いのかな?」

 

そしてアキトさんは以前と同じ呼び方で私を呼んでくれました。

 

「はい」

 

大きく頷く私の表情はたぶん笑顔で、

アキトさんもそて合わせたのか微笑みを見せてくれます。

 

「では、アキトさん、また来週」


「解ったよ、ルリちゃん、また来週」

 

そんな言葉で約束を交わした私は、アキトさんのアパートを後にしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから3ヵ月後、私とアキトさんは地球の日本で暮らし始めることになりました。

あの時約束した1週間後までの時間を使い、

今までの短い人生を思い起こし、今後をどうやって生きるかを考えます。

そして、私がまず思い浮かべたのはアキトさんのことでした。

おそらく私の思う以上に過酷な生き方を、アキトさんは強いられました。

そんな道を、まだ柔らかな笑みを私に向けてくれる今のアキトさんに、

私は絶対に歩ませたくないと思ってしまったのです。

そして出来るならば、アキトさんのそばには私の居場所があって欲しい。

結局のところ私の素直な願いはその2つでした。

その2つを実現するために、私は色々と考えたのです。

 

私はある種の人体実験の被験者で、長い間研究所以外の世界を知らずに過ごしていた。

そんな生活の中でも、いわゆる足長おじさん的な存在が私には居て、

満15歳を迎えた後、

私は自分の選択で研究所にそのまま残るか、

その足長おじさんの下に行くかを選ぶことが出来た。

その足長おじさんの所に行くことを私は選んだ。

そしてその足長おじさんはテンカワ夫妻で、

夫妻が既に亡くなっていることを、私は研究所を出てから初めて知った。

聞いた話では夫妻には息子がいて、その人が生きて今は火星で生活している。

そのことを知った私は、取るものも取らず私は火星行きのシャトルに乗った。

計画性の無さから路銀が少なくなって、

ニロケラスシティでなんとか路銀を補充し、ここにやって来た。

 

1週間かけて考え、真偽を織り交ぜた設定をアキトさんに話します。

もちろん降って沸いた話なだけに、アキトさんは納得しがたい様子。

そこで私は、一つの小さな新聞記事を見せます。

そこには一月ほど前のニロケラスシティで起きた、ちょっとした出来事の記事。

図書館が設立されて以来蓄積していた情報が、閲覧できるようになったという小さなニュース。

ちいさく私の写真も乗っているその記事に、アキトさんは一応の納得をしたみたいです。

だからといって、私を受け入れてくれるわけではありません。

ですが私には、アキトさんを説得できると言う確信がありました。

それはただ自分気持ちを素直に打ち明けることでもありました。

 

「私は家族が欲しかったんです。

 研究者とその被験者と言う関係は嫌なんです。

 そして私と家族になってくれるはずだったテンカワ夫妻は、もう失われてしまった。

 ですからアキトさん、貴方だけでも私の家族になってくれませんか?」

 

私の言うテンカワ夫妻が、今のアキトさんの思い浮かべるテンカワ夫妻とは違うとしても、

それは間違いなく私の本心からの言葉でした。

そしてその言葉は、家族というものに憧れているであろうアキトさんの心を大きく揺さぶります。

アキトさんは戸惑い、呆然とし、それでもYESの返事を返してきます。

そして、とりあえずの言質をとれば、後はこちらのものでした。

押しに弱いアキトさんですから、後は押せ押せで話を進め、

火星を出て、地球の日本で暮らすことになりました。

二人で暮らす為の新居を、

先に地球に帰った私がニロケラスシティで稼いだお金で購入してしまったことや、

コックを目指すアキトさんにとって、

地球の方が教育環境的に充実していること。

それらはアキトさんの説得に有効だったと思います。

 

「ごめんなさい、アキトさん、

 私、家族が出来て、物凄く嬉しくって。

 その、迷惑でしたか?」


「正直に言って、ルリちゃんの行動には驚かされてばかりだよ。

 でもさ、俺にも嬉しい気持ちはわかるし、

 なにより、俺の為を思ってのことだから、嫌じゃないよ。

 ただ、今後は事前に相談して欲しい。

 だって俺とルリちゃんは家族なんだから」


「はい」

 

そんなやり取りを最初に、私とアキトさんは日本で暮らし始めました。

私は家を買った残りの資金で小さな会社を興しました。

IFS用の端末を備えたコンピューターが一台、

そして社長兼従業員である私が一人と言う小さな会社。

私が得意とするプログラミングやデータ整理を請け負う会社です。

そして、アキトさんの方は調理士の専門学校と、週3回のホテルの厨房でのアルバイト。

アルバイトの方はお金の為じゃなくて、現場の雰囲気を知っておく為です。

教壇からは教えれないものが。コックという職業に限らず、必ずあるものですから。

そんな風に始まった二人での生活は、

最初のうちこそ、互いに戸惑いやぎこちなさは在りましたが、次第にそれも薄れていきました。

一月経ち、私がファミリーネームをテンカワに変える頃には、

二人は本当の意味で家族になっていたと私は思います。

他愛ない話題で笑いあい、ちょっとした事で喧嘩して、どちらともなく謝って仲直りして。

例えこれから戦争が始まっても、この日常はずっと続いていく。

この時の私は心の底からその事を信じていました。












続く


あとがき

というわけで、ルリ視点での続きです。

やはり、どこにでもあるようなパターンですよね?

良くあるベタな展開が続くかも知れませんが、

今後も読んでやっていただければ幸いです。

ではまた。

追記  ネタの提供にご協力頂きました座談会メンバーの方々、どうもありがとうございました。

     正直、誰のネタを使った事になるのか解りませんが、こんな風になりました。


雪夜さんに代理感想を依頼しました♪



『BLUE AND BLUE』第1話の代理感想担当の雪夜です。

これを書いている時点で既に0話と2話の感想が
UPしているわけですが……本当にすいません(のっけからそれかよ)

高名なくまさまの代理感想を、という事で正直ガクブルです。

文法等にはあまり明るくないのでとりあえず『感想』でいきましょうか。


さて、逆行の理由というとナデシコCでの追跡中での事故……
というのが定説ではありますが。

実際はコレ、明らかに ルリのせい ですよね(汗)

まぁ無傷で捕獲なんていうのはいつでも捕まえられる状況で
余裕を持っている場合に成り立つ物ですので多少はやむを得ませんね☆


……今回は運悪く死にましたけど(笑)




ともあれ、逆行してきた我らがルリ様。
本人もおっしゃる通り、ややベタな展開ですが……
書き手が書き手です、私では先の予想など立てるだけ無駄でしょう(笑)
いや、あえて予想を立て、『それすらも凌駕する展開が!?』というのもアリです(?)


……まぁ、主役じゃないらしいのでここら辺がルリの幸せ絶頂期なのでしょうか(汗)



さて、個人的解釈ですが。

『ルリ』はテンカワアキトを基盤としたアキトを
『ラピス』は闇の王子を基盤としたアキトを『唯一』としている。


ラピス物ではここら辺がネックな感じなのですが……
活目せよ。と言うところでしょうか。実に先の展開が楽しみです。


1話で『テンカワアキト』と再会を果たしたルリ。

『闇の王子』であるアキトもアキトではあるけれど
ルリは『テンカワアキト』であるアキトを守ろうと思う。


では、それに相反する存在が現れたなら……?
などと妄想を膨らませつつ、更新を楽しみに待つ事にします(笑)



そ、そういえばアイちゃんはどうなるのカナ……?(;´Д`)


追記

1話で立ち止まってはいけませんよ。
2話も続けて読む事をお勧めします。
『表』と『裏』この意味を2話で実感してください。
押して頂けると作者の励みになりますm(__)m

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