「諸君! 草壁元中将があれだけの事をされていたことは、悲しむべきことだ。
しかしそれは、それだけ追い込まれていたという事にほかならない!!
我らはそれを素直に受け止め、この先を生きていく必要がある!
まだ、我らは止まれない!! 我らが安心して住める世界のために!!」
「安心して住める世界?」
「でも復讐は?」
「俺たちが正義なんだろ?」
「でも、死人も沢山出てるって聞くよ……」
「どうする?」
「俺は、俺は信じるぜ。草壁中将が犯罪を犯していたのかはわからねぇけど」
「そうだな」
「ああ!!」
「新しき指導者、神崎准将!!」
「神崎准将!!」
「レッツ・ゲキガイン!!」
「「「「レッツゲキガイン!!」」」」
神崎は、この国民性に危機感を覚えはしたが、今はこうするしか無いと割り切ることにした。
いつの間にか、クリムゾンからの出向社員達がここからいなくなっていることに気づいているのは神埼と警護の3人だけだった……。
機動戦艦ナデシコ
〜光と闇に祝福を〜
第十八話「『南』よりきたる者」その4
俺は、今までそれなりに即断即決でやってきたつもりだ。
なぜなら、背負うものが少なかったからとも言える。
それは、両親の名誉であったり、自分自身であったり、仲間であったり。
家族であったこともあった。
だが……どれも、ある意味少数であったことが幸いしたのかもしれない。
俺は天秤にかけるものは家族以上のものはなかったから、釣り合うものなど無かった。
だが今ここに、それに釣り合うものが出現したのだ。
だから……。
「カグヤちゃんちょっといいかな? ラピスも来てくれるだろうか?
アメジストに交代させるから」
「分かりました、まだ火星の人々がコロニーに到着するまで時間があるでしょうから」
「わかった」
二人は恐らく察しているだろう、というかそもそもこの人質交換というものはリスクが高い。
あいつが交換に応じるかはわからないが、既に最初のミサイルは投下された。
つまり、交渉はミサイルを止める役には立たないということだ。
地球のほうも大混乱に陥っているだろう。
最悪、コロニーフタバアオイに向けて無数の核弾頭が押し寄せる可能性すらあった。
俺達は食堂の方へと向かい、コーラルに個室を頼んだ。
この機動戦艦エウクロシアは250人の人員のためかなり福利厚生に力を入れている。
個室などもその一つだ。
この船はいろいろついているため、俺も把握していないことが多い。
エウクロシアは、はっきり言えばユーチャリスをベースにしている。
ただし、武装をグラビティブラストとバッタやジョロによる防衛というわけにもいかない。
そのため、通常武装つまり、レーザー砲やミサイル等も多数ついている。
それになにより、ユーチャリスの完全自動型等まだできるはずもない、乗組員が250名いる。
その居住区画や整備区画、砲やミサイルを誘導するための区画等、人のいる関係で空間も増えている。
当然、与圧する区画が増えネルギーの消費も増える。
結果として、かなり大型になっており。
細長かったユーチャリスと比べればゴテゴテとしてずんぐりむっくりした半分団子のような形となっている。
恐らくだが、ナデシコYユニット追加式の大きさより、更に1.5倍ほど質量が大きいと思われる。
まあ、今となりを航行しているナデシコにYユニットはないが。
ともあれ、そういうわけで個室を取った俺達に注文を受けにコーラルがやってくる。
「ご注文はぁ、お決まりですか〜?」
「そうですわね、とりあえず三人分紅茶をお願いしますわ」
「私はアイスクリームもね」
「了解しました〜」
出ていくコーラルを尻目に、俺たちは真剣な目で向かい合う。
お互いにだいたい言いたいことはわかっているはずだ。
ラピスはテロリストの俺とは長かったし、カグヤちゃんは今回の作戦を実質指揮していた以上考えていないわけがない。
しばらくして戻ってきたコーラルが置いていった紅茶をすすりながら、カグヤちゃんは口を開く。
「答えは分かっていますけど、私はおすすめしませんわよ」
「それはそうだな。だが、恐らくは一番上手くいく可能性が高い」
とはいえ、五分五分の域を出るものではないが。
それでも他の作戦では死人があまりに多くなりすぎる。
流石に地球へのボソンミサイル作戦は完全に防げないだろうが、それはできるだけ早期に解決することで補うしかない。
もう一つ、火星の生き残り40万を生き残らせる恐らくは一番の方法。
それは……。
「アキト。大丈夫なの?」
「出来るとはいえないが、俺の回りには出来る人間が多くいるからな。
分担してやっていくつもりでいるよ」
「そう……、じゃあ止めない」
「ありがとう」
ラピスは以外にも俺を止めなかった。
あるいは逆に、彼女の知る俺にちかい考えだったからかもしれない。
「だとしても、信じさせるのは容易ではないですわよ」
「今回はその心配はしていないさ。なにせ……」
俺は、今回の裏の事情を話すことにした。
いや、裏の事情というほどではないが、俺にはある意味頼もしい仲間いがいるということだ。
どこまで信用できるのかはまだ微妙なラインではあるが。
そのことに気づいたのだろう、
「彼女をどの程度信頼するのかはわかりませんが……、リスクが高いのではないですか?」
「普通にやるよりは随分とマシだよ。それに大将の相手をする時にも保険はある」
「保険?」
「彼だよ、多分いちばんの戦力だ」
「……」
「アキト……変なのに目覚めちゃダメだよ」
「そんなことあり得るわけ無いだろ」
「だって……」
ラピスがぷっくりと頬を膨らませて拗ねる。
本当は分かっているだろうに、
こういうところは可愛いのだが、やっぱアレかな?
いや、深く考えないでおこう。
「わかりました、ではせめて今回の作戦が失敗したらということでよろしいでしょうか?」
「……わかった」
ギリギリになるがなんとかなるだろう。
カグヤちゃんに頷いた俺はラピスに向き直る。
覚えていると思うが、俺はあるものをラピスに貸してもらったことがある。
そう、テロリスト時の服装に似せたボディスーツ、マント、バイザーの3点セット。
あれは、ラピスが回収していたのだが、今回また借りたいと思っている。
「ん、わかった。けどこれ・・・貸しだよ?」
「う”……これもか?」
「とーぜん! だから怪我しちゃダメだよ」
「ああ……」
そうこうしているうちに、作戦の開始時刻が近づいてきたようで2人は先にブリッジの方に戻っていった。
俺も立ち上がり、ブリッジの方に向かおうとしたが、呼び止める声に振り向いた。
「ご主人様ぁ、また危険な所にいくんですか?」
「今回は恐らく、危険ではないと思う。いわゆる水掛け論をしに行くだけだからな」
「水掛け論ですかぁ? 答えが出ないってことですよねぇ。それって」
「結果として被害が大きくなるようならやめておくしか無いが。恐らくはこれが一番だろうと思う」
「ご主人様が、一番だと思うって言った時はぁ。大抵無茶をするサインですから〜」
「そう言われると困るな」
俺がコーラルの上目遣いの泣き顔にたじたじになっていると、突然ヤツはやってきた。
そう、前触れもなにもなかった。
なんていうか、本当に人間か疑いたくなる、そう、奴は……」
「呼ばれて飛び出て仮面のメイドガイ参上!!」
「キャァァァァァァl!!!」
突然背後から現れたメイドガイにコーラルが悲鳴を上げて飛び退る。
そう、巨乳ではあるが身長が低く華奢なコーラルとは対極に位置する男。
そう、メイド服を着ているが筋肉ダルマで身長も2m近い巨漢。
恐らくボディビル選手権にでも出ているほうが似合っている、メイド扮装としてよくわからないのは仮面をつけていることだろうか。
そんな男が腕を組んで俺の真横に現れたのだから、そりゃ飛び退るというものだ。
「ちょうどよかったコガラシ、お前に頼みたいことがある」
「ふむ、一人では何も出来ないご主人も、任せて安心メイドガイ!
なんでも言うが良い! 艦隊を叩き潰せというならやってみせるぞ!」
「いや。流石にそこまでは……」
凄いのは知っているが、流石に戦艦相手に宇宙空間で戦うほど人外だとは思いたくない……。
ネオスの性能とかそういうレベルでは断じて無い。
俺は額に手を当てため息をつく、しかしこれ以上強力な助っ人もそういない、せいぜい使い倒させてもらおう。
そう考え、コーラルに手を上げてからブリッジへと急ぐ、流石にそろそろ作戦が始まる。
俺の出番はないだろうが、それでも……。
上手く行ってくれる事を祈る他なかった。
コロニー、フタバアオイ。
五層からなる巨大コロニーの第三層、政治中枢であるビルの最上階で、男は急に動きを止めた。
黒尽くめの男は周辺に現れるウィンドウをひたすらチェックしていたようだったが、ウィンドウを切り顎に手をあてる。
「ふむ、どうやら来たようだ。政治工作はあいつらに任せるか」
「ん? あいつらとは何者だね?」
独り言をつぶやいていた黒尽くめの男に老人が声をかける。
しかし、返事はなかった。
だが、しばらくしてふと視線を老人に移し。
「……ああ、まだいたのかフクベ提督」
流石にその言葉にはフクベも片眉を上げて怒りを示した。
呼びつけたのがこの男なら、つい先程まで会話をしていたのもこの男だ。
数瞬前の事を忘れるとは、痴呆症レベルということになる。
恐らく、男にとって今のフクベはその程度の存在なのだろう。
「フンッ、ならば勝手にさせてもらおう。いい加減お主のしかめっ面にも飽きたところだ」
「勝手にすると良い、だがコロニーから出ようとは思わないことだ。殺されても文句は言えんぞ」
「さあの」
フクベが出ていった場所を見送って、黒尽くめの男は、暫く何かを考え込むように顎に手を当てていた。
だが、それも長い間ではなかったようだ、数分後には何か思いついたように部屋から出ようと動き出した。
しかし、そんな彼の思惑は別の物音に遮られた。
「誰だ?」
「ハッ! ザユ・フォーであります!」
扉が開いて現れたのは、少年といっていい年齢の白髪の男だ。
ZAYU−004 つまり、型式番号がそのまま名前になっている。
彼らは第二段階と呼ばれる、ネオスと袂を同じくする人造人間だ。
大量に作り出されて破棄される所を今回の作戦のために送り込まれた。
オメガが使っていたラネリーの失敗作と同じものであることは確かだ。
だが、以前のそれと比べれば遥かに人間的に見えた。
「何用か?」
「南雲 義政(みなみぐも よしまさ)様がいらしております!」
「ほう、いくら地球外延方向は目がないとはいえ、悠長なことだ。
通してさしあげろ」
「ハッ!」
南雲 義政、木連の中堅幹部であり、草壁のお気に入り。
次期木連代表になると噂されていた男だ。
ただまだ、中佐階級でしかないため、経験を積ませるためにいろいろと出張させられていたようだが。
黒尽くめの男は暫く眉間に皺を作っていたが、唐突に口元を緩めた。
「せっかくだ、手伝ってもらうとしようか」
走行しているうちに、南雲 義政がノックをして入室してくる。
黒尽くめの男は先程の笑いが無かったかのように無表情で応じた。
「貴君が指揮官か。海燕ジョーを名乗っているそうだな」
「ああ。俺が海燕ジョーだ」
「そんなはずがないだろう、我らの聖典を笑うか?」
「いいや、そんなつもりはないが。俺にとっても重要な名なのでね」
「……」
無表情な黒尽くめの男に対し、南雲は苛立ちをぶつける。
実際に、やってきて最初に言うことではないがまだ南雲はそこまですれていなかった。
ただ、言葉をかわし怒りを露わにしたことで、逆に南雲は冷静さを取り戻した。
何をしに来たのかを思い出したとも言う。
「それで、こんな状態で地球へ行くことはできるのか?」
「難しいな、ここは戦場になったと言っていいだろう」
「話が違うのではないか? 対価は先に払っているはずだが」
「済まないな。出来る限り早くなんとかするようにしよう」
南雲は相手がこちらを煽ってきているのを感じた。
これは何か、自分にさせるつもりだろうと予想をつけた南雲は先手を取ることにした。
「つまり、私に戦争の手伝いをしろと?」
「ご明察、流石は草壁中将の懐刀と呼ばれるだけのことはある」
黒尽くめの男がまだ煽ってきている、恐らくは南雲に言うことを聞かせる切り札があると感じさせた。
南雲は切り札を読もうとする、一番ありそうなのは契約の履行だろう。
それをちらつかせれば、多少は南雲も考えねばならない、何故なら自力で大気圏突入をするには、現行の宇宙船では心もとない。
大気圏にはビックバリアと呼ばれる電磁障壁がある上、ミサイル基地があちこちにある。
つまり、敵対者もしくは不審者では突入するのも厳しいのである。
木連が無人兵器ばかりを使っていたのは、移動の問題だけではなかったということだ。
「何をさせたい?」
「できればご助力頂きたい所だな」
「フンッ、戦力といっても何も持ってきていないぞ」
「地球へ向かうためのものにもなる。少しだけ寄り道してくれれば」
「……わかった」
恐らく、戦闘艦艇をよこすというのだろう。
それも、ビックバリアを抜けられるというのだから、連合宇宙軍のもの。
それを持って、何かの妨害工作をしろというのだろうがそれで地球と敵対になっては結局入れない。
ややこしい頼みであることが察せられた南雲は渋い顔をする。
「なあに、大したことではないよ」
「面倒な要請なら断らせてもらうぞ」
「聞いてから判断してくれればいい」
そうして黒尽くめの男が話し始めた言葉に南雲は渋い顔を更に渋くするはめになった。
だが、地球に行かないことには使命を果たせない。
仕方なく頷いた南雲なのであった……。
アフリカ方面艦隊である第七艦隊は実質的にアメリカとヨーロッパによる支配権争いの道具である。
票数を稼いで支配権を手に入れたい勢力が比較的新興であり、勢力として弱いアフリカ連合をコマにしたがるのは当然だった。
当然、アフリカ艦隊司令部は上層部の弱腰が面白くない。
内部でも、上層部、つまりアメリカ側の言いなりになるのか揉めに揉めた。
何より相手が第五艦隊つまり大西洋方面艦隊であったこともあり勝手に潰しあっていろという思いは強かった。
だが、ニューヨークの自由の女神像を破壊された時にそんなことを言っていられないことがわかり急遽第七艦隊の大部分を出撃体制に持っていくことになった。
一度きりなら問題ないが、実際それから何度かのボソンジャンプ爆撃により地球の要所に傷跡がどんどん刻まれていく。
「ち、EU艦隊の半分が例のテロリストについているらしい。まー新兵教練だってことだから質は高くないだろうが」
「EU艦隊じゃねえ、宇宙軍第五艦隊だろ」
「EU艦隊でいいじゃねーか実質変わらねぇし」
「聞かれたら不味いのも乗ってるんだよこの船には」
「ちっ、まあいい。アメリカとEUは仲良かったはずだがな。まあ仲違いしてくれる分には困りゃしねえが」
「だから言うなって。ともあれ俺たちもさっさと配置につかないとな。もう艦隊は大気圏突破したぞ」
「なんだって? 急がねーと今日の飯食いっぱぐれるじゃねーか!」
乗組員も大体の事情は把握していて、先程のような話にふけっていることが多い。
不満がどうしてもあるのだろう。
不始末をなんとかするのは本来第五艦隊の残り半分がする仕事だ、その上で協力をするならわかる。
だが、第七艦隊だけが矢面に立たされ、第五艦隊もアメリカの第八艦隊も動かないとなれば不満も出るというもの。
第七艦隊司令フサイン・アリー中将はそういった立場の弱さに歯噛みしたことが何度もある。
だからこそ、被害を最小にして面目を立たせることに関してはかなりの腕があった。
「この様子では、戦力はあまり期待できんな」
「確かに第七艦隊は艦の質でも練度でも他の艦隊に一歩及ばないかと」
「そういうことではない、志気が低すぎる。まともに戦っても甚大な被害が出るだろう」
「それは……」
「その上、先程のアスカインダストリーの作戦とやら。上手くいかず足を引っ張られる可能性すらある」
「そうですな」
「それらを勘案し。我らは布陣を変更しようと思う」
「といいますと?」
フサイン・アリー中将は長く伸びた髭を触り精神を落ち着ける。
実際半ば命令違反ですらあるこの案を実行するのはためらわれる面もある。
ただ、リスクは最小になるだろうことは間違いなかった。
「我らはコロニー・フタバアオイに向けて、大きく迂回して進撃する」
「迂回。ですか?」
「そうだ、この布陣を見る限りテロリストに組みした第五艦隊は地球側に向けて布陣している」
「はい」
「つまり、テロリストの首魁を抑えるには太陽系外縁側から急襲するのがいいだろう」
「それはそうですが……」
参謀はフサイン・アリー中将にその前に見つかってしまうと言おうとした。
しかし、流石に参謀の職についているだけあり、直ぐ様考えを改める。
「アスカインダストリーの船と輸送船団を囮に使うというのですか?」
「そうだ、恐らくそれでも完全にごまかし切れはしないだろうが。こち画の接近に気づいた時対応に遅れが出るのは間違いあるまい」
「確かにその通りでありますが」
「民間人を見捨てるのは流石に気分が悪いかね?」
「……」
「だが、我らが正面突撃したほうが彼らにとっても危険になる」
「それは……」
確かに、軍の戦闘の最中に交渉等言語道断だ。
だが、同時に軍がいないということは、彼らのリスクも跳ね上がる。
どちちらがいいのかは微妙な所だった。
しかし、だからこそフサイン提督が選んだのだと言うことは理解した。
「わかりました。進軍ルートはこちらで算定しておきます。
提督は戦闘の前の口上でも考えていてください」
「フッ、甘えさせてもらうとしよう。頼んだぞ」
「はッ!」
フサイン提督は髭を弄びながら、参謀が出ていくのを待つ。
しばらくして、一人になったフサイン提督の腕が震え出す。
それは、戦闘についてのものではない、また民間人を犠牲にするかもしれないというものでもない。
ただ、彼は確信していた。
このおかしな事件はこれだけで終わりはしないと。
あとがき
少々短めですが機動戦艦ナデシコ〜光と闇に祝福を〜南より来るものその4をお届けします。
今回も話はあまり動かずといったところですね。
次回あたりからじわりじわりと動かしていきたいと思います。
とりあえず、今回も決戦第二回なので派手に行きたいですね!
とまあ、一応シナリオに関しては置きまして。
皆様に感想を頂いてとても嬉しかったです!
まさか8年半放置していた作品に感想がつくとは思わず。
なんというか、感無量でありました。
ペースを上げるとまだしんどいので月一ペースになりますがこれからも続けていこうと思いますのでよろしくお願いします!
押していただけると嬉しいです♪
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