戦い……?



虐殺……?



どうして、こんな戦いを……。



あんな巨大な敵に生身で敵うはずもないのに。



現に、巨大な何かは人を何百人単位で殺戮する。



どうして、こんな事になっているんだ?



あれは一体何なんだ……。



俺は、あれを一体どうやってとめればいい……?



俺は……オレハ……おれ……。





Summon Night 3
the Milky Way




第九章 「休日の風景」第一節



「俺は!?」



飛び起きて、今のが夢であった事に気付く。

元々あの視点は人のものではなかったが……。

しかし、妙にリアルで、今でも死んでいく人々の悲鳴や肉が潰れる音すら思い出せる。

そしてあの巨大なモノ……明らかに悪魔としか表現が出来ない姿をしていた。



「そういえば……」



以前アティの授業で聞いたことがある、昔この世界には悪魔や鬼神が跋扈し、世界中で戦いが起こっていた事があると。

その中でも大悪魔メルギトスは強大な力を駆使して人を屠り続けたという。

まさか、とは思うが……今のビジョンは俺の体が?



「あーあ、とうとう使っちゃったわね」

「メイメイ!?」

「どうもー♪ みんなのアイドルメイメイさん華麗に登場!」

「……」

「もー相変わらず冷たいんだからー」



ツッコミが無いとおもってフォローに入るメイメイだったが、今の俺はその事を考えている暇はなかった。

このタイミング……まさか。



「君が使った力は世界の力、剣に封じられた核識のみが操る力。剣のマスターであるアティにだってそこまで使いこなせていないのに。

 そんな風に使って見せたら当然、エルゴが感付いてしまう」

「まて、今エルゴといったか?」

「そう、エルゴ。世界そのものにして力の集合体、意思を持つ世界」



前々からこのメイメイという女には何かあるとは思っていた。

しかし、今話している事は世界の根幹を成すことではないだろうか。

俺達の世界でも素粒子や時間について完璧に把握しているものはいない。

ボソンジャンプは理論的にはとんでも仮説の集積にすぎないし、殆どが古代火星人の遺産にすぎない。

そのレベルの話が出来るということはつまり、彼女は世界の根幹に係る存在であるということだろう。

俺は目つきを鋭くした。



「あいやー、メイメイさんそんな目で見つめられるとゾクゾクしちゃうわー♪」

「それよりも、教えてくれるんだろう? エルゴの意味を」

「うーん、詳しい事はいえないけど……ただね、世界っていうのは甘くないという事」

「甘くない?」

「だって、このままじゃ貴方の心にエルゴが入り込んできてパンクする可能性が高いからね」

「俺は元々エルゴによって形作られた存在じゃないのか?」

「うん、だけどそれは核識というものが中和した結果意識を保つ隙が出来ているという感じかな」

「核識?」



新しいワードだ、今までも秘密を知っているような口ぶりだったが、こうまであからさまな事を言ってきたのは初めてだ。

メイメイはやはり、俺やこの島について他の誰よりも知っている。

なら俺にできる事は、その秘密を少しでも多く引き出す事だ。



「うーん、つまりは、はっきり言うと、先生の剣の中に封じられているものの事ね」

「俺がここにいるのはそれのおかげだと?」

「そういう事になるかな、エルゴの力があまりに大きいものだから、普段入れておく器が必要になって、

 その核として君達を呼んだというところだと私は睨んでるんだけどにゃー」



やはり深い、しかし、全てを話す気はないようだ。

茶化しにかかったことでそれはわかる、もう踏み込むなという事だろう。

だが、それでも止まってはいられない。



「では、エルゴの意思というのは結局なんなんだ?」

「うーん、答えてもいいものか迷うね、メイメイさんも初めてのケースだし」

「そもそも、ここへはそれを話に来てくれたんだろう?」

「そうともいえるし、そうでないとも言えるかな。今までの話でもだいたいわかると思うんだけどね〜」

「勿体つけるのはなしにしてくれ」

「勿体も付けたくなるよ。だって、これを知ったら後戻りできない」

「どういう意味だ?」

「エルゴっていうのは、そういうモノだという事」



押し問答になってしまった、だがそういう問答は好奇心に火をつけるだけだし、

俺自身既に生死にかかわる問題になっている、今更秘密が増えたからといってそれが変わるとも思えない。



「ふう、意思は変わんないみたいね」

「ああ」

「なら言うと、エルゴっていうのは作られた神というのが正しいかな」

「作られた?」

「リィンバウムを含む5つの世界、それぞれを守護するためにはるか昔の人々が英知を結集して作り出した神」

「古代人……」

「それらは、エルゴの王と呼ばれる契約者を得る事で無限の力を行使する」



だんだん、言葉を重ねるうちにメイメイは表情をなくし、言葉は扁平になっていく。

まるで、録音された言葉を言っているかのように……。



「契約者?」

「そう、それぞれの世界のエルゴに認められたもの、つまり5人の王が世界を守る契約になっている」

「なるほど……」

「でも、今はリィンバウムにエルゴの王はいない」

「!?」

「つまり、今エルゴは世界からエルゴの王を選別しようとしている、試練を与える事で……」

「試練……どういう意味だ?」

「己のいる頂までたどり着くものを誘導する、そのための駒を欲している」

「つまりは敵?」

「そう、つまり王を選別するための試練と駒を用意するためにこの島が選ばれた」

「ッ!!?」

「お前は……捨て駒の一つ、王たる証をもたらすための」



なっ、なんだ……まるでメイメイが話しているのではないような……。

だが、内容は段々分かってきた。

つまりエルゴ=神に近いが、自らの代行者を必要とする。

人々はそれと知らないが、代行者の試練、もしくはそのための捨て駒をここで作っている。

しかし、捨て駒といえど世界の王の敵、かなりのものでなければならない、俺らはそれにぶつけるための捨て駒として呼ばれた。

重要なのはこの三点だな……。



「ならば、核識とは?」

「通過点、何れ消え行くもの」

「……そういうことか」



捨て駒とはそういう意味か。

ならば俺には余り時間が無いという事になる。



「ふうっ、メイメイさんもう限界……でも、今言った事あんまり言いふらしちゃ駄目よん」

「何故だ?」

「だって〜エルゴが見ているかも知れないでしょ。消されちゃうわよ、この島ごと」

「そういう意味か……なるほど、肝に銘じておく」



俺は脇役だからまだいいが、主役にそれを知らせるわけには行かないという事か。

だとすれば、主役はやはりアティ……いや、もう一人北辰を召喚した人間もだな。

恐らくは……イスラだろうな……。

そして、エルゴが考える条件をもし満たしてしまったら……エルゴの王への試練とされるかエルゴの王にされるというわけだ。



「せいぜい道化を演じていろという事か」

「色々思う事はあると思うけど頑張って生き残って欲しいと思ったから教えてるんだよ」

「言うだけなら簡単だがな……」

「メイメイさんには約束があってね、表だっては手を貸せないけど、応援してるからね〜」

「フッ」

「おお、いい笑い。んじゃそろそろ失礼させてもらおっかな? お酒が私を待っている〜♪」

「……」



なんというか、はめられた感じがするのは否めないが、彼女の言った事は心にとどめておこう。

嘘か本当か今一信用できないという事もあるが、本当だった時かなりまずいことになるからだ。

この先あの剣にはかなり注意を払わないといけないな……。

それに、俺自身いつ飲み込まれるのかわかったものじゃない。

どういう形で俺を潰すつもりかわからないが、意思の剥奪と言う形が一番ありそうに思える。

だが、それで4つの世界の存在が同時に存在できる理由がわかった。


そういう風に世界が調整されているという事なのだろう……。


そんな強大な存在と渡り合うとは考えたくないが、渡り合う方法も考えておかねばならないな……。



俺はそんな事を考えながら、また眠りについた……。















あの戦いから一週間ほど、私は完全に復調を果たし、仕事を再開しています。

教師の仕事に、護人たちとの会合、それから風雷の郷にいる怪我人の手当てなんかもありますし、

船の修理や食料の確保を含めるとやる事だけなら沢山あります。

気を紛らわせる意味でも、仕事はいいのでわりと充実した毎日をすごしていました。

そんなある日。食堂で朝食をしている最中にカイルが切り出しました。



「なあ、先生、あんたこの島に来てからまともに休んだ事無いだろう?」

「いえ、祭りには参加させてもらいましたし……」

「いや、自主的にってことだが」

「はあ、そういえば無いですね……」

「俺らはこう見えても結構自分の時間を作って休んだりしてる。だが先生はまだそういうのは一回も無いだろ?」

「まあ、特に問題も無いですし」

「そういうわけにも行かない、休暇をとるのも重要な事だってオヤジも言ってたぜ」

「あはははは……」

「だからさ、明日休みにしな」

「えっ?」

「うん、みんなで話あってさ、決めたんだよ。明日一日を先生の自由時間にしようって」

「センセったら、ほっとくと際限なく働きまくるからねえ。こうでもしないと自分のために時間を使おうなんて、しないでしょ?」

「でも……」

「たまには、いいじゃありませんか。息抜きをする事で見えてくるものだってきっとありますよ」

「ともかく、明日はわずらわしいことを考えるのは禁止だ! 面倒くせえことはみんな、俺らに任せて思いっきり羽根をのばしてくんな?」

「は、はあ……」

「まあ、おとなしく休みを取る事だ」



最後はアキトさんが締めくくり、会話が打ち切られます。

なし崩し的に明日私が休む事が決まってしまいました。

でも、私……趣味無いんですよー!!

いったいどうしろと……。
















「って、言われたのはいいんですけど」


私は、授業中思い切って聞いてみることにしました。

でも、言われたベルフラウとアキトさんは特に表情も変えず、



「いいじゃない? たまには、そんな日があったって」

「ビビーッ♪」
「別に一日くらい、仕事を分担すれば問題はないだろう。

 むしろ、一週間くらいの長期休暇を取るべきだと俺は思うが」

「それもそうですわね、夏休みってわけじゃないですけど、ある程度まとまったお休みというのはあってしかるべきだと思いますわ」

「ビービビィ♪」
「ちょっと待ってください!」



話が変な方向に進み始めたので、私は思わずとめにかかります。

私が聞いたのは、お休みをすることに関して出はなくて……。




「働く事だけが人生じゃないわ、楽しむ時は大いに楽しまないとね」

「そうなんです! それが問題なんですよ」

「は?」

「お休みをもらうなんて、久しぶりなので……何をして過ごしたらいいのか、ぜんぜん思いつかないんですよ」

「はぁ!?」

「ビィ?」

「……?」



ああ、ベルフラウやアキトさんは兎も角、オニビにまで変なものを見る目で見られてしまいました。

そんなこと言っても、私だって仕方ないんですよー。

これでも、村の期待を一身に背負っていたんですから、プレッシャーでそんな遊びに行くなんてできなかったんですから……。




「ちょっと、貴女。そえじゃ今までの休日は、どう過ごしていたんですの?」

「そうですねぇ……学生の頃は自習をするか、ぼんやりするかのどちらかでした……」

「しゅ、趣味の一つくらいあるでしょう? ほら! お友達と旅行したりとか……」

「特にありませんねえ。ほら? それに私は村のみんなに学費を出してもらって勉強してましたから。

 外へ出て遊ぶのはどうしても、気が引けちゃって……滅多に外出はしなかったんです」
「なら近場で友人と騒いだりしなかったのか?」

「うーん、アズリアと友達だったせいか、私真面目だと思われてたみたいで、みんな誘ってくれなかったんですよ」


「はあ……つくづく、貴女って人は……」

「でも、本当にそうなんですよ。どうしましょう?」

「子供の私や異世界の住人に聞いている時点で、もう、十分すぎるほどおかしいですわよ!?」

「ビ〜……」



うーん……。

そう言われればそんな気もするんですが、真面目にどうしようもないですし……。

時間をかけてすること……そういえば、アキトさんに料理を教えてもらうのもいいかもしれないです。


でも、アキトさん教えてくれるでしょうか……。


「まったくもー!! イライラしますわね! ちょっと来なさい!」

「へっ!?」



私はベルフラウに腕を引っ張られたまま外に連れ出されます。

船の外はぽかぽか陽気で、昼寝もいいかもとふと思わせるものがありますが、目の前のベルフラウは真剣そのものです

「それで、なんなんですか? ベルフラウ」

「ここはチャンスなんですから、もうちょっと頭を働かせなさい!」

「へ?」

「最近の貴女の態度を見ればテンカワさんを意識しているのは誰だってわかりますわ。

 でも、下手をするとミスミ様に取られちゃいますわよ!」

「うっ!?」



そんなに意識しているように見えたでしょうか?

でも、確かに少し気になっています

それは、彼の不安と献身が人の域を超えているから……彼のことを考えると不安になるから。

だけど、確かに彼がいることで安心しているのも事実……。

これは、恋愛感情なんでしょうか……?



「せっかくの休みなんですから、デートに誘うくらいしてみなさい!」

「!? えーーーー!!??」



私は思わず叫んでいました、だっ、だって……。

女のほうから誘うなんてはしたない、じゃなくて、私まだそんなに心決めてないですし。

でも、確かに最近ミスミ様のアプローチは激しくなってきていますし。

このままじゃミスミ様に取られちゃうかも、って、アキトさんは私のものじゃないし!?

あれ、私いったいどうしたいんだろう……。

私が身もだえるように考えていると、いつの間にかベルフラウは呆れて帰ってしまったみたいです。

いったいどうするべきなのか、お休み以上の命題に私の頭は混乱しっぱなしでした……。










翌日、私は一睡もできずに夜を明かしました……。

だって、あんな事今まで考えたこともなかったんですから……。

テートに誘うべきか、そもそも恋人ではないんですから、そんな事ははしたないかなーとも思うんですが。

でも、何度かそれっぽいことはしているような……。

うーん、結局私はどうしたいんでしょう……。

そんな事をえんえんと考えていたら空が白んで来たんです

はっきりいって寝不足です……。




「結局、なにも予定を決められないままになっちゃったなあ」



でも、せっかくもらった休みを、寝て過ごすっていうのも悪いですし……。

それに、確かにチャンスかもとか思わなくもないですし……って、もう!

あーもー、いったいどうしよう




「とりあえず、声をかけてみましょう。このまま一日悶々としていたら何もしない間に今日が終わっちゃう……」



それはそれで、駄目すぎです。

せめて、今日は楽しまないと。

このさい後先考えずに行動してみるのもいいかな?



「よし、がんばれ私!」



私は洗顔中に顔をはたいて気合いを入れました。

いや、そんなに気合いを入れることじゃないんですけどね。気分の問題です。あくまで。












「あああ……あの……」

「ん?」



アキトさんが朝食に向かう所にはち合わせした私は、さっきの決心を元にお誘いをしようとしてみたのですが……。

いざとなると、なんだか恥ずかしくて言葉がうまく出てくれません。

それだけじゃなくて、時間とともに顔に血が上ってきて、頭の中がぐるぐる回ってきて、そのうち何を言っているんだか分らなくなっていました。



「えーっと。つまりアレか、休日暇だから俺に付き合えと?」



アキトさんが意訳してくれますが、そんなストレートに言わなくても(汗)

私は頭から湯気が噴き出しそうでした。



「構わんが、俺といてもつまらんと思うがな」

「いいえええ、そっ、そんなことはないれふぅ!?」

「とりあえず落ち着け」



アキトさんはそう言って、食堂でレモネードを作ってくれました。

私はゆっくり、それを飲み干し、ほっと一息。



「それで、その……」

「ああ、構わんさ。俺は大した仕事をしているわけじゃない」

「あははは……」



そういう意味じゃないんですがね……。

まあ、鈍いのはわかっていたことですし、私もうとい方らしいのであまり人のことは言えないんですが。

それでもこいう時は察してほしいとか思ってしまいます。














それから私たちは何となく海沿いに散歩します。

どうも、いつもの癖というか、近場ですからね。

でも、折角のお休みですし、どこかに行ってみたい気もします



「この海岸ではいろいろな事があったな」

「そうですね、流れ着いたり、突然アキトさんが降ってきたり、アキトさんが逃げ出したり」

「あー、そのなんだ、すまん」

「いえ、そういう思い出も悪くないと思います」

「俺は恥ずかしいがな」

「たまには恥ずかしがってもらわないと、私ばっかりみたいで嫌ですよ」

「そうか?」

「そうです♪」



でも、こうして歩いているだけでも楽しいと思えるのも事実ですし、案外よかったのかもと思っていました。

それに気づくまでは……。



「オイッ、面白いことって何だよ!?」

「ちょっと静かになさい! 今いいところなんだから」

「マルルゥはこういうことは大好きですよー♪ 応援するのです!」

「ばっか、見つかったら元も子もねぇだろ!?」

「いや、多分ですがテンカワさんは気づいていますよ。気配読むのうまいですし」

「だろうなー、でもあの様子だと先生はまだなんじゃない?」

「まあ、そうだろうけどな……」

「へえ、私が何に気づいていないんですか?」

「「「「「!??!?!?」」」」」



そう、このおせっかい焼きの皆さんが気づいていないわけがないのでした。

カイルにソノラにスカーレルにヤードさんまで、青空学校の面々もいます。

お陰で雰囲気ぶち壊しです。



「まったくもう。皆さん暇なんでしたら、そう言ってください」

「えーそんなことは」

「なあ?」

「ねえ」

「……ハサハ、この連中の今日の仕事はどうなってる?」

「おやすみ」

「ちょ、ハサハちゃん!?」

「どうやら暇人が増えたらしい」



アキトさんが苦笑いしつつ私に言います。

私も遠くから監視されるよりは、みんなで騒いだ方がいいかなと思いなおしました。

二人っきりも捨てがたかったですけどね。











「で、いつの間にやらこんな大所帯になっちゃったりいて」

「…………」


いや、分かり切っていたんですけど。

あの調子の人たちが郷とかにも連絡とばせば、自動的にみんな来ちゃうかなーって。

でも、私とアキトさんとハサハちゃん、ベルフラウにカイルにソノラにスカーレルにヤード。

更に、マルルゥにスバルくんにパナシェくん、ミスミさまにキュウマさんにファルゼンさんにフレイズさん。

アルディラとクノン、ヤッファさんは用事があって出られませんでしたけど、

船の見張りに残る予定のカイルとソノラを抜いても13人のメンバーという大所帯ぶりです

みんなお祭り好きということでしょうか……。




「マルルゥたちだって、先生さんと一緒に遊びたいのですよー!」

「こっそり出かけちゃうなんて、ズルイよ」

「そうだ、そうだー!」

「はいはい……みんな一緒に、遊びに出かけるから、ね?」

「ご安心を……スバルさまたちには自分がついております。先生の仕事は忘れて、今日のところはまず自分の時間を大切にしてください」

「ご婦人たちについてはこの私が全面的に責任を持ちましょう。ですから何の心配もありませんよ」

「ありがとう、みんな」


わかってはいるんですけど、フレイズさんの女性至上主義っぽい発言は容姿と相まって貴族のボンボンを彷彿とさせます。

多分騎士道なのだということは分かるんですが、そういう張りつめた感じが見受けられないせいだと思うんです。

いえ、フレイズさんがただの人でないことは十分知っているつもりなんですが……。

天使ってこういう人が多いのでしょうか?




「では、そろそろ出発するとしようかの」

「後のことは俺らに任せて、思いっきり楽しんでこいよ」

「うんうん、だからおみやげよろしく♪」

「はい、それじゃあ、行ってきます!」



二人に見送られて、私たちはキャンプに出掛けることになったんです。

何故かといわれると、私にもよくわからないんですが、多分人数が増えた時に流れで決まったみたいです

なんでも、ミスミさまやファルゼンさんのとっておきの場所だとか。

なりゆきばかりで大丈夫かなと思いつつも、どんな所か興味がある私でした。














あとがき


あははは、ずいぶん間が空いてしまいましたね。

パソコンを新しいのに変えたり、合作絵をしたりといろいろあったので申し訳ないです。

しかし、どうにか元の状態に近づけました。

とはいえ、手間は増えてるので更新がめんどうなのは事実だったりするのですが(汗)

次からはできるだけ早くUPできるように心がけますね

それでは、次回はもうちっと早く更新できるようがんばりますー



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