すんません、熱のせいで今回ネタ書いている余裕がねぇ(爆)
ここの文面、面白く出来ないかな……(阿呆)
光あふるる場所
In a far star of the future
第十三話 「融合物質化」
「カルデアの使い……名をなんと言うダス?」
「我の名など聞いてどうしようというのだ?」
「貴様! 我が主の前で無礼もはなはだしい!」
派手な装束を身に纏った太った男に問いただされた組み傘の男は、しかし、ニヤリと唇をゆがめる。
深緑と赤紫の装束の女が締め上げようとするが、それに対してもどこ吹く風の様相である。
「それよりも、貴様カルデアの名を二度口にしたな……」
「ひっ!?」
組み傘の男は、締め上げられているにもかかわらず、底冷えのするような鋭い視線を投げかける。
太った男は恥も外聞もなく悲鳴を上げていた。
一般人でも分かるほど視線から伺える殺意が尋常のものではないということである。
「きっ、貴様! 国に仕えている家臣ではないだすな!?」
「ほぅ……」
「家臣がそのような狂犬のような目をしておるわけが無いダス!!」
「クククッ、どう見るかは汝の勝手、されど我が外道である事は認めよう」
組傘を被った男が笑うと同時に、太った男の背後に巨大な物体が出現した。
その姿は赤い機神とでも言えばいいのか、出現した時点で他を圧倒している。
そして、その拳は太った男をつかんでいた。
「これで形勢逆転か?」
「何を……貴様をすぐさま殺せば良いだけの事」
「そうかな? 確かマイスターオトメとやらは主が死ぬと己も消えるのではなかったか?
貴様が我を絞め殺すのと、我が従僕が貴様の主を潰すのとどちらが早いかな?」
「クッ!?」
女が組み傘の男を絞め殺すのにかかる時間は気管を潰して数秒という所だろう、しかし、あの拳で主が潰されるのに1秒とかからないだろう事は明白だ。
女は主を見る、その目が芝居ではなく恐怖ににごっているのを見て、仕方なく手を離す。
「これでいいでしょう?」
「前回の無礼についても問いただしたい所だが……大事のまえであろう?
汝らの計画とやら、ゆるりと見学させてもらう事としよう」
組み傘の男が部屋から出て行った後、そこに残された二人は緊張が解けたのか少し安堵した風でもあった。
「しかし、物騒な男だすね、強さはたいした事ないようだすが……」
「抜け目がありません、正面から叩き伏せる事は難しいかと」
「ふむ、その事についてはまた考えておく事にするだす、それより今は計画を急がないといけないだす。
なんと言ってもマシロ女王がヴィントに帰られてしまっては計画が水泡に帰す事になるだすし」
「はっ」
「それで、陽動のほうはどうなっているだす?」
「何箇所かでシュバルツがテロ攻撃を開始しています。ヴィントのマイスターはほぼ出払った模様」
「ふん、頼んだ分の仕事はしてくれているようだすね、王宮地下の調査権だけでここまで動いてくれるとは意外だす」
「何か特別なものがあるのかもしれません」
「気にはなるだすが、王宮を押さえた後にした方がいいだすね。それでブツは大丈夫そうだすか?」
「はい、50個全て使用可能です。シュバルツのものとほぼ変わらない仕様のようです」
「ならばいいだす。後は替え玉だすね、準備はいいだすか?」
「はっ、それが……少々手間取っているとの報告があります……」
「さっさと終わらせるだす。我輩は出撃準備をしておくだすから、さっさと準備させるようにするだす」
「はっ!」
言葉を交わし終えた後、太った男は仰々しい動きで部屋を出て行く。
それを見送りつつ女は苦い顔をしていた。
「やめてください!」
「ですが、お召し物を……」
「それ、女物じゃないですか!? ボクは男ですよ!!」
「はい、しかし……」
「それに……その服、へそとか丸出しだし……」
「大丈夫です。きっとお似合いになりますよ」
「そんなはずないでしょう!? 男と女じゃ骨格とかも違うっていうし!」
「坊ちゃまの骨格はどちらかといえば女性的なフォルムですから」
「うーー!?」
どたばたと、部屋の中で動き回る音と共に少女とも少年ともつかない叫び声がこだまする。
部屋に入ろうとしていた女は少し顔をしかめながら、ため息をついた。
今まで大人しかったそれは先日から急に元気が良くなっていた。
元々女は無骨ゆえ、少年の事は侍女らに任せているのだが今日はそうもいかない。
部屋の中に入って見ると予想通り侍女たちから逃げ回る少年と目が合った。
「あっ、フウコさん……丁度良かった聞いてください! この人たちボクに女物の着物を着せようとするんです!」
「ああ、それが?」
すがりつくように飛び込んできた少年に女はすげなく返す。
少年は呆然として問い返した。
「それがって……ボクは男ですよ?」
「しかし、今日からは女として生きてもらう」
「え!?」
「今日から貴女はヴィントブルーム王国女王、マシロ・ヴィント・ブルームとなる」
「一体どういうことですか!?」
「以前から主様は貴女に話していた事があるとおもう」
「えっと、それって女王様の政治が酷いとか、税金の臨時徴収があったとかっていうお話ですか?」
「その通り。マシロ女王には国を統治する能力が無い、
それに所詮当時の内務大臣が自己の地位を高めるために用意した駒にすぎない。
後ろ盾を失ったマシロ女王は権力のもたらす意味も知らず暴走している」
「でも、それなら義父さんが変わってマシロ女王の後ろ盾になればいいんじゃ……」
「主様もそれを行おうとしたときはあった、しかし、サコミズの妨害にあい失敗している」
「それで、ボクを女王に仕立て上げるっていうんですか!? ボクは男ですよ!?」
「だが貴女はマシロ女王と瓜二つの顔をしている。更に血液型や髪の色、肌の色も同じ、男女の別と身長差程度しか差は無い」
「でも……」
「それに坊ちゃまは声変わりも起らず、のど仏も出ていない。男性とは思えないくらいです♪」
「うう……」
フウコと呼ばれた女性と侍女に徹底的に男としてのアイデンティティを破壊されうなだれる少年。
その間にもしたくは進んでいく、そして薄く化粧を施しカツラをかぶせると、そこには確かに美少女としか思えない姿が映っていた。
少年はしばしぽーっと自分の姿を見つめる。
「これ……ボク?」
「はい、お坊ちゃまは……いえ、これからは女王様ですね。女王様はとても可愛らしい容姿をしていらっしゃいましたから。
簡単なメイクでも、十分通用します♪」
「予想以上の出来だな、ではマシロ女王、初仕事だ」
「初仕事って?」
「何、貴女はただ輿の上にでも座っていればいい。それだけの仕事だ」
「はっ、はぁ……」
マシロの代役としての仕事を預かった少年は釈然としないまま、それでも頷いていた。
少年はまだ全ての事情を知っているわけではないが、マシロ女王の悪い噂は聞き及んでいた。
マシロ女王を倒したいなどと考えてはいないが、それでもよりよい方向に進めるなら、少しは手を貸してもいいと考えていた。
マシロ女王がいるはずの旅館を前に30両もの戦車が展開、半包囲の形で停止する。
それだけではない、兵士は1000人を超える数が配置され、旅館はアリの這い出る隙間もないほどであった。
出動の名目はシュバルツの掃討。
そして確かに、旅館にはシュバルツと思われるスレイブが何体も出現していた。
多すぎると言ってもいい、1体のスレイブに対し戦車10両でも不利なのだ、実質10体以上のスレイブ相手では戦車隊はお飾りに過ぎない。
とはいえ、スレイブらは既に戦闘をしていた。
相手はオトメ達のようだ、ローブが空中で舞い踊るように戦っているのが見て取れる。
「マイスターオトメ対策にシュバルツを雇っておいて正解だすな」
「はい、マイスターがこの場にいれば50体全て投入しても10分で全滅です」
「敵に回さないように気をつけないといけないだすな」
「そのためにも、目撃者は全て捕らえるか殺す必要があります」
「確かにそうだすな、しかし、何人かは生かしておいて色々聞き出さねばならん事もあるだすよ」
「それもそうですね、では……こちらに来た者達を捕らえるようにしましょう」
「大丈夫だすか? 全員で来ないとも限らないだすが……」
「それは無いでしょう、少しでも頭が回るものがいるなら森から抜けるルートを使うはず。しかし、そのためには陽動が必要です」
「ふむ、森の出口にはタエがいることも知らないだすからな」
二人がそのように会話をしていると、一度出てきた敵が今度は2人だけでまた出てきた。
一人はパールのオトメ、一人はシーツを被って姿を隠している。
パールオトメはもう一人を庇うようにしながら、判包囲の外へと向かい走り出す。
「森とは逆のほうへ向かっていますね。ほぼ間違いないでしょう」
「ならば、ここはフウコ。お前のでばんだす」
「はい、マスター」
フウコと呼ばれた女は太った男からマスター承認をもらうと深緑と赤紫で塗り分けられたローブを身に纏い飛んでいく。
その先には先ほどからスレイブ数体をなぎ倒しながら進む影がある。
それは、マシロ女王の替え玉を勤めている少年の近くでもあった。
ゆえにか、フウコは少年のいる場所よりかなり前の位置に陣取ると、相手に向かって呼びかけた。
「チエ・ハラードだったかしら?」
「これはこれは、マイスター、フウコ・レイノウッド自らお出ましとは」
「スレイブを破壊できるのは私達くらいですものね、それで、チエ・ハラードさんは偽女王について知らないかしら?」
「偽女王ですか、あいにくと知りませんね。私は本物の女王を護衛する仕事で来ていますから」
「あら、なら護衛する本物はどこにいるの?」
フウコはそういうとチエが庇っている少女に向けて衝撃波を放つ。
飛んで回避するが、その姿が明らかとなってしまった。
髪を下ろしてはいるものの、紛れも無くアリカ・ユメミヤであった。
「まさかこんなに早く正体を知られるとはね、作戦を読まれたか……」
「その通り、向こうにはタエがいるわよ」
「クッ、タエ・ブルックを出してくるとは、本気で反逆する気なんだね」
「反逆? 偽女王を消して真実の女王が立つだけ、戦争などおきないわ」
「なるほど、確かに似ているね彼女、ボクの食指も動きそうだよ」
「あら、その噂本当だったの?」
「真偽のほどはベッドの上でと言いたいところだけど……」
「そうね、そろそろおしゃべりの時間はおしまい、踊ってくださるかしら?」
「もちろん」
チエはアリカに逃げるように目で示しつつ、フウコとの戦闘を開始した。
チエはローブで劣るものの戦闘センスはずば抜けている、フウコを圧倒する事は出来ないが、少なくとも現状では五分五分に見えた。
「さすがはマイスターに一番近いトリアスの一人ね」
「お褒めに預かり恐悦至極」
「でもどこまで張り合えるかしらね、ローブの能力が違うのに無理をすれば……」
激突を繰り返し、パワーで劣るチエは受け流し、反撃し、うまく使っていたが、10分近く戦っているとそうもいかない。
闘い詰めできたのだ、エネルギーを大量に使用する戦闘を続ければすぐにそこがつく、ローブが徐々に分解を始めていた。
限界以上の働きをさせるとローブが分解する事でリミッターの役目をする、アリカが飛行機を支えようとした時と同じ現象だ。
コレが起り始めるとパワーもスピードも格段に落ちる、そのためフウコは簡単にチエに一撃を加える事が出来た。
「ぐっ!?」
「惜しいわね、才能なら貴女のほうが上かもしれないけど……」
「うるさいな、止めを刺すならさせば良い……」
チエは覚悟を決めたように座り込み、それに対してフウコは拳を振り上げる。
「ダメー!!」
フウコが止めの一撃を放とうとしたその時、滑り込むように飛んできたアリカがチエを抱きとめて転がる。
フウコの攻撃は旅館を破壊し、反対側に抜けたがどうやらアリカ達はその一撃を免れたらしい。
「アリカ……逃げろといったはずだよ僕は……」
「でも、チエさんを置いて逃げられないよ。勝てないと分かっていても逃げちゃいけない時もあるってばっちゃも言ってた!」
「はは、ははは……」
アリカの話がつぼにはまったのか少し笑っていたチエだったが、フウコはまた迫っている。
次の一撃は油断などしないだろう、そうなればもう打つ手は無かった。
しかし、救いの手は思わぬ所から現れた。
「フウコさん、このくらいにしておきませんか?」
「マシロ様、なぜこのようなところに?」
そう、マシロ女王その人、いや、逃げたマシロ女王がここにいるはずは無いから、レルゲンシュタット侯の立てた替え玉だろう。
しかし、確かに似ていた。顔も、声も、髪の毛はカツラらしいが、それすら良く見ないと分からない。
体つきは少し背が高いだろうか、しかし、それくらい遠目では分かりはすまい。
ただ、わがままいっぱいの本物とは違った雰囲気を持っている。
「もう、戦いは終わったんでしょう? それに、情報を引き出すとかって……」
「聞いていたのですか……」
「うん、ゴメン……」
「構いませんが、今後は危険などもありますのであまり一人で出歩かないでください」
「うん、気をつけるよ」
マシロ女王の替え玉はマシロ女王と似ていたが、雰囲気はまるで違う、女性のようで男性のようで、どちらともいえない中性的な魅力を持つ。
あまりにも印象的なその姿をアリカは焼き付ける事となる。
「きっ、貴様!? 一体何をした!?」
「さあな……」
目の前の緑のローブを纏った女に対して簡素に応える。
自分でも良く分かっているわけじゃない、ナノマシンを使ったハッキング能力の応用なのだろうという程度のイメージだ。
だが、サレナを高次物質と化して身に纏うなどというイメージがあったのかといわれれば疑いたくなる。
【マスター。状況チェックオールクリア、100m圏内にマイスターオトメ1、スレイブ3、1km圏内にスレイブ4です】
「ああ、武器は?」
【私の使っていたもの程度ならば問題ありませんが、あまり強力な兵器は使用不能です】
「理由は?」
【コーラルジェムのキャパシティを超えているためです。この状況を10分も続けていればそれだけでオーバーロードします】
「なるほどな」
確かに、これだけいびつな使い方をされればジェムへの負担も並じゃないだろう。
早めに決着をつけないとやばいな。
とりあえず俺は目の前の女に向き直る。
「さあ、第二ラウンドだ」
「くっ!」
女がハチェットを投げる。
今度は衝撃波を伴ってはいないが速さは圧倒的だ、しかし、俺はハチェットの軌道を読んでつかみとり、投げ返す。
エステに乗っている時と同じような感覚の広がりを感じる。
女が帰ってきたハチェットに戸惑っているうちに俺はすべるように突進、女がハチェットをはじいた瞬間、蹴り上げてやった。
「クッ!?」
「ハァッ!!」
女が浮き上がっている状況にあわせて肘から刃を出現させた俺はそのまま飛び上がる。
サレナがやっていたように切れば真っ二つになるその刃を俺は女に向けた。
女は必死に体勢を立て直し俺から離れようとしたが、次の瞬間跳ね上げていたハチェットが彼女の肩を切り落とす。
そして、次の瞬間女の心臓には刃が突き刺さっていた。
「ぐっ!?」
女は浮力を失ったように地に落ちる。
1分ほどで周囲にいたスレイブを一掃した俺はとりあえず一度地面に降りる。
みな息も絶え絶えではあるが、死んではいない。
この状況なのだから奇跡に近いだろう。
オトメたちはみなそれぞれ限界が来ていたのだろう、寝転がって体力の回復に勤めているようだ。
マシロは……。
涙を一杯にためて俺を睨んでいた。
「貴様! そんな便利な能力があるのならなぜ今まで出さなかった!?
そなたがさっさと倒していればわらわは怖い思いをせずにすんだと言うのに!!」
「そうはいってもな……さっきできるようになったばかりだからな」
「うそをつくな!! それにしては使いこなし方が堂に入っているぞ!!」
「それはIFSって言っても分からないか……信用してくれないなら後でいくらでも罰してくれ。
それよりも、敵は他に戦力は無いはずだな?」
「いや、確か青サンゴのジェムは姉妹石という珍しいタイプでな、もう一人いるはずじゃ」
「何!? じゃあ向こうがまずいな……」
「まさか今から戻るつもりか?」
「そうだな、マシロ女王達は先に桟橋へと向かってくれ。そちらにマイスターが控えている可能性は低い。
それに、マスターとやらは向こうにいるはずだからいざとなれば」
「物騒じゃな……しかし、確かに見せしめには良いかも知れん。わらわに楯突いた意味とくと味あわせてやるがよい!」
「ああ、分かった」
まだ14歳のマシロには酷な決断だったろう……だがここで止まる訳には行かない。
敵がこちらを見逃す道理は無いし、砂船ごと沈められる可能性もある。
少なくともオトメとスレイブだけは行動不能にしておく必要があった。
数キロは戻ったはずだが空を飛んだせいかほんの十数秒程度で目的地についた。
そこではまだ戦車隊が半包囲陣を敷いている。
出てきたスレイブはあらかた片付けていたが、全て片付けたのかどうかは不明だ。
だが当面はもう一人のオトメを倒せば片付くだろう。
戦車隊の目前へと迫ろうとしていた時、噴出するように20近いスレイブが出現した。
まだこれだけの数のスレイブを隠していたとは……。
時間はあまり残っていない、早く終わらせなければ……。
俺は一体一体着実にいこうとはしたが、意外な連携に阻まれる。
それを繰り返すうちに指輪にはまったジェムにはひびが入って、俺は一度動きを止めた。
「やはり、その姿、長くは持たないようね……」
「貴様……」
スレイブの陰に隠れるように死ながらハチェットによる攻撃が加えられる。
まさか、生きていたのか!?
「いや、違う……」
「そう、私はもう一人の青珊瑚……」
ハチェットを放ってはスレイブの陰に隠れるマイスターと、防御一辺倒のスレイブ。
俺はじりじりと時間がたつことに焦りながら、スレイブを屠って行く。
「ちょこまかと……」
「私が倒れれば後が無いもの、慎重にもなるわ」
ハチェットは2つきりというわけではないらしく、空中を舞うハチェットの数も増えてきた。
このままではジリジリと時間だけ消費していく事になりかねない。
「このままではまずいな……サレナ、武器の種類を教えてくれ」
【しかし、使用後は確実にオーバーヒートを引き起こします。一度引く事を推奨しますが……】
「そんな時間を敵が許してはくれないさ。こちらに来なくても船を狙われれば俺達はヴィント市に戻れない」
【潜伏……いえ、言が過ぎました、先手を取られている以上同じ事ですね】
「その通りだ、援軍が来れば別だがな……」
【それは無理があるでしょう……】
「ならば」
【はい】
武器を調べ使えそうなものを指定し仕掛けを始める。
まず、回避を続けながらポイントを絞る。
サレナも俺が何をやりたいのかはわかってくれている様だ。
腕からバルカン砲を展開し、牽制を行いながら少しづつ離れるようにしていく。
敵もそれはわかったのだろう、徐々に前進を始めてきた。
【ターゲット全て射程範囲に収めました。仮想バレル展開します】
俺が手をクロスさせると、肩と腕の装甲が展開し、周辺からエネルギーを吸収し始める。
「くっ、離脱だ! 離脱!?」
【重力子フィールド展開。敵領域内に確保しました】
淡い黒の壁が敵全てを含む範囲内を覆う。
俺の両肩と両手にはそれぞれ黒い重力球が出現し徐々に重なり合っていく。
あまりの重力偏差に稲妻を纏いながら、それでも潰れあうように近づいていく。
【グラビティ・スマッシャーチャージ完了しました】
「発射」
俺は何気ないように腕をただ伸ばす。
しかし、その先には重力偏差の渦が存在している。
それは、俺の腕の振りを待っていたかのように加速、黒い壁の内部に進入した。
一瞬のうちに爆発、黒い壁の領域内が更に黒一色で染まる。
何かをすりつぶすような異音が連続で木霊し、不快な時間が過ぎる。
その後、暗闇に全てが飲み込まれたかのように暗黒があふれ出し。
徐々に回復していく視界には、ただただクレーターのみがそこに残る。
あまりのあっけなさに俺は疑念がわく、これは一体……。
「……」
【グラビティ・スマッシャーの中心重力は1000G、例えマイスターオトメといえどもひとたまりも無いでしょう】
「この武器は……」
【グラビティブラストと比べればエネルギー消費は低いですが・事一点に対してならほぼ……】
疑念のままそのことを考えているとビシリと嫌な音が鳴る。
慌てて指輪を見ればひびがだんだん大きくなっている……。
そして、数秒後、致命的な音と共に……。
俺は周囲から断絶した。
あとがき
熱が下がりきっていないのに書いてしまった(汗)
まぁいいや、それよりも今回は流れだけ追うようなお話になってしまったようで申し訳ない。
それぞれの描写を入れていたら倍ではすまない気がしたので、次回フォローできるキャラはフォローしておきます。
それでも、一応温泉編終了、次回からしばらくガルデローベ編を続ける予定(未定とも言う)
後、今回の必殺技は最初の頃に拍手で頂いたアキトにグラビティブラストをというご意見を参考にさせていただきました♪
マシロ君と三人娘、えらい騒動になってしまったようで、さすがにまいりました。
お話自体を変更してしまうわけにも行かず、皆様に嫌われるような文章を書きたいわけでもない。
ですが、やはり三人は無理です。
アキトが手に入れたらいけないというならそれは別に問題ないです。
しかし、二ナはセルゲイに恋をしている以上今更マシロ君に振り向くはずもありません。
アニメの二ナの思いは強いですし深いです、たとえセルゲイが裏切りとかをしても変わらないでしょう。
それにエルスは乳ネタをしない事を誓いました。つーかシモネタ一直線ってのはかわいそうですし(汗)
だもんで同じように好きにさせるのは難しいです。
アリカだけはフリー要素が多いので真っ先に近づけましたが、徐々にイベントを進めていきたいと思います。
彼女らは中盤個別に色々予定しているんですが、正直マシロ君にばっかり寄っている暇は無いというか、
お話の流れがある程度決まっているので勢力に引き裂かれるでしょうね(汗)
あんまり言うとというか既にかなりネタバレですが、正直言いまして三人ともお話の主筋に近い所にいますので、マシロ君に偏るとお話がおかしくなります。
アキトのハーレム云々に関しては微妙な所で、どきどきしたとか言うレベルまではいっても恋人とかは少しづつ進める予定です。
それに、アキトに関して言えば劇場版のルリの前でバイザーを外して微笑んだときを思い出してください。
テンカワスマイルのように一撃必殺とはいかなくてもクラっとくるはずです。
あの無骨そうなバイザーをあげると少年だか少女だかわからないような優しい表情なんですから(汗)
あれを見てクラっとこないのは精神的に老成している人ででしょう。
最後に、お話を作るうえでカップリングの為にお話を作っているかのように思われる人もいるかと思いますが、
私は基本的にシナリオがあってヒロインなどはそれに沿って徐々にという感じです。
だから逆に関係が良くなったり遠ざかったりと色々ありますが、ハーレムにするのはしんどかったりします。
WEB拍手にはいつも力を頂いております!
感想は嬉しいもんです!!
今後とも頑張っていきますのでよろしくお願いします♪
1月23日
0:24 アキトが変身したのはいいのですが後書きでのマシロ君に関してのコメントにがっかりでした。
申し訳ないです。とはいえお話はもう組んでありますので骨組みに関わりそうな所はちょっと(汗)
0:37 アルターだ!!!
ですなー、つうか元々高次物質化能力ってアルターも似たような名称だった気が(汗)
0:43 匿名性の高いweb拍手だからか好き勝手なコメントが多いですね。感想ではなく価値観の押し付けのような気
0:45 が……。批判したいなら掲示板でやってくれた方が助かるのですけど、私は少なくとも楽しく読んでいる(拍
0:46 手コメント含む)ので、あまり刺々しいコメントがあると嫌な気分になってしまいますから。
ありがとーです。WEB拍手まで読んでいただけるとは。楽しい感想ばかりなら良いとは思いますが、まぁ批判もあるのは当然と覚悟しております。
ただ言われっぱなしっていうのもなんなので、反論はしますが(爆)
0:50 アキト、ついについにーマテリアライズ、黒い皇子の伝説の始まりだ。
0:53 サレナが剣になり鎧になりアキトの力に、最高のパワーアップだと思います。
ありがとうございます! やっぱり合体変形は王道っすよ!(爆死)
0:55 1月15日の2:57〜3:08
0:56 1月15日の2:57〜3:08にコメントした者ですが、奇跡的なタイミングで3:05の方と
0:57 かさなってますね。珍しい・・・って感想じゃないですね(笑)
0:58 と、いうわけで今回の感想。
1:00 アキトがついにマテリアライズ! いいですね〜黒騎士様♪ って、高次物質の出所がサレナ!?
1:02 スクライドの後半で劉邦が絶影を纏ったのを思い出しました。
1:03 サレナ消滅なんてコトにはなりませんよね?
ははは、前回一緒に返信してしまったようで、申し訳ない(汗)
スクライドをイメージしていたわけではないですが、確かに似ている部分は多いですね。
というか、舞乙の世界観が似てる(汗)
スレイブとアルターの違いがわからないです............orz
サレナは消滅しません、というかまだ色々ネタがありますので、今後も頑張ってもらいます。
4:36 今回の素の状態でのアキトの切り札だったローブ分解ですが、もしCCがあったならジャンプに巻き込む事で
4:40 確実に仕留められたのでは・・・。等とつい思ってしまう自分は捻くれているのでしょうか。まあCCの残存数
4:49 がはっきりしていないので思い付きに過ぎないのですが。それはさて置き、アキトの新しい姿ですが鎧風という
5:01 事ですがどんな形状か解らない状態では何ともいえませんがアクセントとしてナノマシンの輝線の様なモノを
5:04 表面にはしらせるというのもありかもしれませんね。劇場版のアキトの顔並の多さだと多過ぎでしょうけれど
5:06 そう言えば、出番の無かった他の王国の護衛の人々はやはり既に・・・。
そうですね、CCはマントに仕込んでいた分がアキトの持つ全てですから、北辰なら持っているかも?
でもマントに仕込んでいたのが全てとは言ってませんでしたし、説明不足ですね。申し訳ないorz
ナノマシンの輝き……省いてた(汗) 次回はきちんと書きますのでお許しをば.......orz
王国の護衛さんはやっぱりそういう感じです。これもきちんと書くべきでしたね..........orz
色々省きまくりな私ですが、今後とも見捨て内でいてくれれば幸いです。
7:24 サレナとアキトが一つに黒き鎧と黒き剣・・・・ これで下級オトメは敗北決定ですな
7:25 これでダス男の死亡はほぼ決定、次は北辰が出て来るなアキトは仲間を守れるか!
7:26 毎回更新をたのしみにしてます 次回の更新を楽しみにしてます
はは、下級ってわけでもないですが、能力は低めです。
今回で戦闘は終了、次回は事後処理ですな。
北辰とは今回交戦しません。でも、北辰もそれなりにネタがあったり。
では次回もがんばりますので、よろしくです!
8:07 GJ!d(∇≦)アキトが大変そうなんで詳しい感想は次回に
ははははは、まぁアキトは今回も大変です!(爆)
8:13 舞乙を知らないものとしてはアキトに頑張って欲しい
8:18 マシロ君マシロ君て…ここの主役はアキトさんですよ!
8:20 …ですよね?信じてますよ…()黒い鳩さん(T_T)
はい、アキトが主人公です。別にマシロ君を主役として扱うわけではないです。
三人娘もアニメ版のですから、同じじゃないんですけどね、マシロ君好きにはどうにも許せないのでしょうか……。
()を使うという事はメッセメンバーっすね(爆)
10:31 おお!合体w!って鎧化するstartが頬キッス?!普段クールなサレナから!羨ましいぞっアキト!
うぃっす! 変身ごとにキッスですよw(爆) きっとキスマークつきまくりっす!(爆死)
11:23 アキトに何が起こったのか?次回に期待です!
一応やってみましたが、わかりにくかったら申し訳ない。熱が出ていたせいというのは逃げかな?
11:42 おぉ!アキトがオトメ(?)化するんですね!? 自分はてっきりシズルさん辺りが助けに来るのかと(w
11:43 いやいや、とにかくこの状況をひっくり返せるだけの力があるわけですよね?楽しみです♪
ははは、確かにそういう可能性もあったわけですが、早めに一回目のパワーUPをしておいたほうが良いかと思いまして。
まぁ、まだ100%使えるわけじゃないですが。
16:40 サレナ変身! 追加装甲ブラックサレナ形体!!
そういう考え方もありますね! 参考になります♪
23:14 おおっ、これから黒アキト君の反撃が始まるのですね
23:15 個人的にダークヒーロー、劇場版の副題の様なに「プリンス・オブ・ダークネス」
23:17 か「ロード・オブ・ダークネス」のような必要と有らば躊躇無く「悪」の行動もとれるアキト君
23:17 の活躍を楽しみにしています。
上手く出来たかどうか微妙ですがお許しを。彼は殺しますが、今回は自分が強くあれる時間が少なかったからというのが一番ですね(汗)
23:21 変身アキトは平成仮面ライダーなイメージが。後マンガ版好きな私としては彼とのカップリングがなくて残念
申し訳ないです。とはいえ、シナリオまで変えてしまえばつまらない作品になりかねませんので。
1月24日
0:58 フュ、フュージョン!!しただとぉ…ともかく、嫌が応にも期待が高まる次回が楽しみッス。
ありがとーっす! フュージョン……確かに、そういう考え方もありますなw
1:45 皆さんマシロ君と三人娘のカップリングを推されていますが、私はあえてこのカップリングを希望します。
1:50 「マシロ君×ナギ」(爆) コミック版の「男でも…替え玉でも…ボクの愛したマシロちゃんは…」ってセリフ
1:52 が気に入りのセリフなんで・・・
ネタとして面白そうですし、何かの機会があったらちょっとそれっぽい事をして見るのも良いかな?(爆)
ナギは飄々とした性格だからなんでもやらせられそうw(爆)
1:59 更新ありがとです!でもアキトが強化されるのはもっと後だと思ってました。
2:00 強化されるのには異論は無いのですが、もう少し弱いアキトが見たかったなぁ…
2:01 まあ、別に問題はないけどねw
2:03 次回楽しみにしてますよ!!ではまた
確かに、私にもっと根性があればそうしていたんですが、それをするとどうしても後半が長くなりますので、
話を終わらせられるか不安になったものですから。
次回もがんばりますので、よろしくお願いしまっす!
22:46 せっかく作ってたアーメン
22:48 すいません、アーメンじゃなくてラーメン、駄目になっちゃいそうですね。
22:49 猫神様と仲良くなるためにも、ぜひ作れるようになってほしいです。
22:51 以外のアキトの強化に驚き、次回に期待しています
ラーメンは難しい感じですね、ネタとしては上手くいかないこと手引き継ぐものもありますし、猫神様辺りまでには何とかできると良いかなと思います。
1月25日
0:31 ぎゃー、アキトかっこいい!!よし、このまま高機動形態になって特攻だ!トモエのような!アキトは五柱の
0:33 様に単独でのマテリアライズかと思ったんですが、そこはやっぱり制約ですね。オトメとご主人様。アキトと
0:36 サレナ。・・・こっちの方が舞オトメの世界観にあってますねw 勝手な希望なんですが、アキトのローブに
0:37 尻尾のようなテールバインダーを着けてもらいたいっすw 長々と失礼しました。今回も楽しかったです!
ありがとーっす! サレナの高機動形態かー、考えておきますね。
サレナを使ったのは何も制約のためだけではないかもしれないですよ(ニヤリ)
テールバインダーですか、ふむ、色々考えてますね。私も参考にさせていただきます♪
次回も頑張りますのでよろしくです!
1:41 マシロくんの扱いに関して色々とありますがやっぱり登場させるなら三人娘とのカプは外せないと思いました。
いや、思いましたって言われても……。骨組みに関わる所ですので申し訳ない。
10:09 それスクライドじゃないですかw
否定すべき要素は無いです。というか元々似てますしね♪
19:56 マシロくんに対して色々意見が来てますがやっぱり漫画版の主人公を出すのは鬼門だったのでは?
19:59 まあもう登場させちゃったし、私もマシロくんは3人娘とくっついてほしいと思っている一人です。
そうですか、申し訳ないです。色々毎回頭を捻っているんですがね、捻って毎回上手くいくわけでもないようで。
シナリオの骨格までかえてカップル成立させる気は無いので。申し訳ない。
21:12 マシロ君と三人組をくっつけるって案が出てますがそれを決めるのは、作者ですね
21:13 私としてはアキトと誰かがくっ付くのを期待してます、カレが居ると城は大荒れするでしょう
21:14 温泉の事件が終ったら彼は アキトと一緒に行くか去るかドッチかでしょうね
マシロ君もそうですがアキトに関してもすぐにどうこうというかんじではないです。とはいえ、少しづつイベントを起こしていくつもりですので。
モテる事にはなるはずですが♪(爆)
1月26日
0:34 マシロ君は、大穴でトモエを更生させるとかどうでしょう?(何
面白そうですな、漫画版のトモエは面白かったですがw(爆)
11:53 彼を出しちゃった以上ここは王道のマシロくん×アリカ、ニナ、エルスでしょう
はい、その通りですね。しかし、私のSSでは出来ないと思われます。申し訳ないです。
17:57 マシロ君と3人娘のカップリングもいいですがマシロ君とマシロ姫が出会ったらどうなるのかにも興味が
18:18 セルゲイはどうでもいいんですが、幼少のころからの恋を貫くニナに萌えるのは私だけ?次回も期待してます。
おお、良いところに着目してくださいました。中盤辺りで盛り上げていけるかどうか、その辺にかかっていたり。
二ナはやはりアニメ版の一途さがいいですね。漫画版の身を引く献身も悪くないですが、どちらがより一途かといわれればアニメだろうと思います。
1月27日
20:41 おもしろかったです。楽しみで、毎日更新を確認してしまいます
ありがとうございます! ようやく更新できました。次回も頑張りますのでよろしくおねがいしますね♪
1月28日
21:38 次の更新が楽しみでありマシロ君の扱いはどうなるか不安でもあります(個人的に3人組とくっついてほしい)
申し訳ない、それに関しては無理かと、セルゲイ×二ナは最初から決まっていましたので。でも出来るだけ面白い話に出来るように頑張りますね。
1月30日
13:52 マシロ君が出たからアリカやエルスとカップリングにしろって意見には?なんですがね。SSにする意味がなく
13:53 なってしまいますし。(万が一)くっ付くにしても、SSらしい展開を期待しています。しかし何故皆さんそん
13:54 なマシロ君をプッシュするのだろうか?私もマシロ君は好きですが、クロスSSである以上主人公はアキトだと
13:54 認識できているのですが……。
どうもありがとうございます。個人の趣味ですので三人のカップリングがいいというのもわかるのですが、シナリオ上難しいんですよ。
ですので、そう言っていただけると助かります。
別にクロスだからというわけでもないですが、出来るだけ楽しい話に出来るよう頑張ります。
18:54 クロスにおいて他作品主人公が他作品ヒロインを寝取るのは嫌われているようで、この場合アキトの立場がそれ
18:58 と重なってしまったのと、漫画版の主人公が登場したのにその相手はアキトとくっつくかもしれないということ
19:01 からこのような事態を招いてしまったのでは?
19:14 よくあるハーレム物みたいに、主人公(アキト)が微笑みかけただけでヒロイン達が次から次へと惚れてゆくと
19:22 いう安易な展開に近いのがこの話でも見られました。既存のヒロインキャラがハーレム故の雑魚キャラに成り下
19:22 がらないように気をつけてください。
はぁ、とうとうそういう話まで言ってしまいましたか。
では反論もさせていただきましょう。寝取りは嫌われるに関してはそういう場合もあるかもしれませんね。
しかし、私はアキトが落とすとは一言も言っていませんよ?
その状況で、そういう話をするわけですから、アキトハーレムは嫌でもマシロハーレムならOKでお話が適当でも良いと聞こえます。
それなら、別にマシロ君SSもあるらしいですし、そっちに行ってください。
私は話を真剣に作っているつもりですので、妥協できない所は妥協しません。
21:10 アキトマテリアライズ、次回のアキトの活躍が待ちきれません。
ありがとうございます。今回はフォロー中心でイマイチ派手さに欠けたかもしれないですが次回は楽しい話出来るかも?
実は北辰が……(爆)
1月31日
21:28 マシロ君とアキト いろいろ意見が出てますね ドンナに提案が出ても決めるのは
21:29 作者さんです 我々読者が決めることではありません 私は流れに逆らわないでそのまま読みます
ありがとうございます。実質話の根幹に関わる部分でもあるので、どうしても動かせないんですよ。
ですから、あまり固執しないで読んでくださるとうれしいですね。
2月1日
18:22 とてもいいところで終って、次の話がとても待ちどうしいです。頑張ってください
はい、何とか終わりました.........orz
とはいえ、次回まだフォローする部分はありますが(爆)
22:04 病気が早く治り更新できるよう祈ってます。ついでにマシロ君の相手があの3人になるのかにも期待してます。
マシロ君の凄い人気にびっくりです。出来るだけ出番は考えておりますのでお許しください。