遂にやってきた最終回!
そして、ゼロとリインフォースの結婚式!

なんだかありきたりかもしれませんが、ご愛読していただいた皆様方、本当に今迄、ありがとうございました!!

最後らへんには、新連載の主人公とヒロインも登場します。

祝福されしZとR/花【ウエディング】


結婚、婚礼、婚儀、婚姻。
言い方はそれぞれだが、どれもこれも、愛し合う男女にとって最大の幸福イベントだ。
そして、この度に登場し、祝福される一組の新郎新婦は、何者よりも奇想天外な夫婦である。

勿論、この二人が生涯の愛を誓いし場所も、世間一般のイメージとは大きくかけ離れていた。





*****

ここはとある結婚披露宴の会場。
勿論、その主役はゼロとリインフォースだ。

彼らの結婚を祝福すべく、多くの人たちがそこに集まってくれた。
もっとも・・・・・・


「「「「「「「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」」」」」」」


人間の皆さんは例外なく黙っていた。
因みに、来訪していた人間は機動六課・鳴海探偵事務所の面々と照井、桂木弥子に吾代忍といった、関係者ばかり。

そして、もう一方はというと・・・。


『ホント意外だよなぁ。あのゼロ様が結婚だなんてよぉー。しかもあんな美人と』
『あの女もゼロ様の何処に惚れたのやら?』
『色んな意味で奇跡だな、こいつは』
『それにしても美味そうだぁ・・・!』
『あぁ、特にあっちとこっちなんか、見るからに喰い応えがありそうだ・・・!』


魔界在住の魔人の皆様(主に下級魔人と中級魔人)。
なんだか最後の二人が、人間の皆さんのほうをみて怪しい台詞を吐きまくっていたが、気にしないでおこう。


(こ、怖すぎる・・・・・・)
(なんでこないな場所に・・・・・・!?)
(無限さん、幾らなんでもこれはないよ・・・・・・!)
(幾ら故郷だからって、こんな人達まで呼ぶなんて・・・・・・)
(生命の危機しか感じないぞ・・・・・・!!)

弥子もはやてもフェイトもなのはもディアンも心底恐怖した。
結婚披露宴会場には余りに不似合いなほどの恐怖に満ち溢れた顔。
もっともそれは出席している人間全てに該当しているのだが。

そう、ここまで言えば誰でも気付くだろう。
この会場は”魔界”だということに。

本来ならゼロも人間界で挙式をする予定だったが、魔界と人間界の時間軸が同一になったので、思い切って披露宴の会場を魔界に設けたのだ。

「・・・・・・あ、あの化物(ネウロ)の野郎、こんな連中と同類だっていうのかよ・・・!?」

吾代も今迄知らされていなかったネウロの正体と、大勢の魔人たちを見て恐怖する。

「だ、大丈夫だよ。パパとネウロさんが厳命して、魔人さん達は私達を襲わないようにしてるから・・・(汗)」
「でも、怖いよさすがに・・・・・・料理もかなり怪しいんだけど」

ヴィヴィオは必死にフォローするも、そのヴィヴィオ自身も冷や汗をだす始末。
さらにはユーノもテーブルに並べられた豪華絢爛な料理を見て顔を青ざめる。

何故青ざめるかって?

『アツァァァァァ!!燃えるゥゥゥウ!!焼けるゥゥゥゥゥゥウウ!!』
『いぎゃぁぁああああああああああああ!!!!』

料理を食べた魔人たちの身体が炎上したり、己が身を必死に抱えて激痛に悲鳴をあげるものがいたりしたからだ。
しかもこの料理、匂いも見た目も冗談抜きで超美味そうなぶん、色んな意味で欲求不満になる。

「成る程、これが魔界か・・・!実に興味深いな。後で色々と調査するか」
「止せフィリップ!折角貰った命を無駄にするなーー!」
「そうよフィリップ君!魔人さん達に直接聞けるわけないし!」
「この会場はなんとかしてあるが、屋外に出た瞬間、瘴気を吸って死ぬぞ!」

知識欲が湧き上がっているフィリップを必死になって抑える三人。

「ティア」
「なにスバル?」
「私達ってさ、生きて帰れるかな?」
「やめて頂戴、そんな話題」

スバルとティアナは、なんだか吹っ切れたかのような表情と口調で話し出す。

「こ、怖いよぉ〜!(涙)」
「大丈夫だよキャロ!君は僕が絶対に守りぬく!」
「え、エリオ君・・・///」

こっちはこっちで薄っすらと桃色空間発生。

「魔人、かぁ」
「おいシグナム。お前まさかバトルマニア魂燃やしたりしてねーよな?」
「流石にこんなおめでたい席じゃダメよ」
「自重しろ自重」
「安心しろ三人とも。私も場違いな戦いをするほどバカではない」

ヴィータ・シャマル・ザフィーラはシグナムの返事に安心する、
が、

「挙式が終わった後でやる」
「「「結局そうなるの!?」」」

やはり、戦闘狂(バトルマニア)戦闘狂(バトルマニア)のままだ。

「あははは・・・・・・皆、やっぱり複雑だよねぇ」
『無理もないよ。私も、色々と怖い・・・・・・』
「そうよね・・・・・・この光景には、一生慣れそうにない」

弥子とあかねと御霊も心に大量の冷や汗をかきながら様子を見ている。



――ピカッ!――



突如、スポットライトのような物が司会進行役の席に立つ『謎』喰いの上級魔人・脳噛ネウロを照らし出す。

「えー、今この時において集まってくれた親愛なる同胞達よ。今日をもってして、永遠の愛を誓い、互いを支え合うことを約束した、親愛なる新郎新婦の婚礼の儀式を行う」

『『『『『『『『『『イエェェェェェェェェイ!!!!』』』』』』』』』』
「「「「「「「「「「イエェェェェェェェェイ!!!!」」」」」」」」」」

人間達も魔人たちも異様なまでにテンションが上がった。

「ではまず、新郎・無限ゼロの登場だ」

ネウロの合図によって、式場脇の大きな扉の一つが開き、そこから漆黒のウエディングスーツでビシッと決めたゼロが現れる。そして、表情はとても誇らしげだ。

「パパ、カッコいいよ!」
「ホント、いつもの黒コート姿がウソみたい!」
「変われば変わるもんだな〜」
「結婚式ともなれば、誰しもが美しく見えるものさ」
(いいなぁゼロさん達。・・・・・・私も、何時かは、竜君と///)
(俺にも来るかな・・・?あんな風に、花嫁の前に立つ日が)

上からヴィヴィオ、御霊、翔太郎、フィリップ、亜樹子、照井の順番だ。

「続いて、新婦の登場だ」

二度目のネウロの合図で、もう片方の扉が開き、そこからは一般的な物とは大いに違って色艶のあるブラックウエディングドレスを着こなしたリインフォースが出てくる。
顔にはベールがかかっている上、手に持った花束がより彼女の美しさに磨きをかけている。

「ディアン、私もあんな風に、綺麗だった?」
「あぁ。リインフォースとは一味違う、格別な魅力があったよ」

リインフォースのドレス姿に、フェイトとディアンは、二人っきりで挙げた結婚式を思い出す。

「やっぱり綺麗だな、リインフォースさん」
「うん。そうだね、なのは///」
「ユーノ君///」
「えぇなぁリインフォース・・・(わたしも何時か翔太郎さんと・・・///)」

なのはとユーノは若干イチャつき、はやては翔太郎への想いをより激しく燃やしていた。

他にも、ボルケンリッターや魔界探偵事務所の面々も、無限夫妻の姿に見とれていた。
特に、結婚願望のあったものはこうも思った。

(自分もその内きっと・・・!)

そんなことを考えていた。

そして、ゼロとリインフォースはお互いに近づきあう。

「ゼロ・・・・・・どうかな?私は、綺麗な花嫁に見えるか///?」
「心配無用だ。誰の目から見ても絶世の美しさな上、私から見れば極上の天女にも勝る」

ゼロはお世辞抜きでそう思っていた。

「そう・・・か///」

――ポタ、ポタ・・・――

花嫁の持つ花束に、一滴ずつの雫が零れ落ちる。

「な、何故なく?」

ゼロも少し困惑する。

「夢だったから」
「・・・・・・・・・」
「貴方とこうして結婚式を挙げるのが・・・・・・こうしてウエディングドレスを着て、貴方と一緒に歩くのが、私の夢になっていた」
「・・・相棒・・・」
「私一人じゃ、決して叶うことのない夢だった。だけど、こうして今、貴方と結婚式を挙げている」

リインフォースの嬉しさに満ち満ちた涙は止まっていき、彼女は顔を上げて、薄っすらと化粧したこととベールを被っていることで、神秘的で神々しい笑顔でこういった。

「私は今、とても幸せだ//////」

愛する人にただただその想いを伝える。
それだけで、女性というものはどんなときでも美しくなれるものだと、ゼロはまた一つ学んだ。

「・・・・・・ありがとう、ゼロ」
「あぁ。私からも礼を言うよ、リインフォース」

二人だけの不可侵な世界が構築されつつある。
それを見ていた来賓の女性の方々も、お腹一杯とでも言った表情で、頬を赤くしていた。

しかしこのままでは先に進まない。

「では新郎新婦、誓いを」

ネウロはとっとと式を進めようと、ゼロらに指示する。
ゼロとリインフォースは、心優しそうな神父(実際は魔人)の前に並び立つ。

「新郎、無限ゼロ。汝は、リインフォースを妻として生涯愛し、あらゆる困難さえも共に立ち向かっていくことを誓いますか?」
「無論だ」
「新婦、リインフォース。汝もまた、無限ゼロを心より愛し、共に生涯を捧げ合うことを誓いますか?」
「はい!」

リインフォースもゼロも誇らしげに答えた。

「では、誓いの口付けを」

神父の一言に、来賓たちは一斉に静かになった。
先ほどまでに騒がしさは何処に吹き飛んでいったのだろうか。

そんな静寂にも構わず、ゼロとリインフォースは一歩ずつ近づき、あと数cmで唇と唇がふれあいそうな距離にまで迫る。

「リインフォース」
「ゼロ」

互いの名を呼び合うことで、二人は見えない何かを再確認する。
そして、ゼロは愛する妻の顔に神秘性を加えているベールをとった。

そうして、二人は薄らと顔を赤くしながら、ゆっくり・・・ゆっくりと・・・唇を近づけあう。



「「・・・ん///」」



唇と唇が重なり合った。

「「「「「「「「「「おめでとう!!」」」」」」」」」」
『『『『『『『『『『おめでとうございまーす!!』』』』』』』』』』

それと同時に沸き起こる大歓声。
嵐の前の静けさとはよく言ったものだ。

「無限、しっかりやれよ!」
「リインフォースさん、お幸せに!」

様々な声が飛び交う。
そしてそれらの声は全て、この二人のためだけに贈られたものだ。

「皆・・・みんな・・・・・・ありがとう」
「私も、ここまで幸福感に満ち足りたは、人生初だな」

新郎新婦も、この声に感謝の意を表す。
すると、ネウロがネオを抱っこした状態でリインフォースにちかづき、無言でそのままネオをリインフォースに抱っこさせた。

「おめでとう」

ただ一言を除いては。

「あぁ。こちらこそ、ありがとうネウロ」

ゼロは親友に感謝する。

「ゼロ、私達は本当に幸せ者だな。仲間との絆に恵まれ、子宝にも恵まれている」
「それだけではない。私達の人生は、これからも恵まれ続けるさ。可能性を信じ、覚悟の言葉と教えを、忘れぬ限り」

二人は祝ってくれる皆を見てそういった。
そしてネウロは、リインフォースにこういった。

「では新婦、花束(ブーケ)を」

「「「「「「「「ッッ!!」」」」」」」」

花束(ブーケ)の一言で、会場の女性(未婚)の方々の眼がギラつく。
厳密にいうと、なのは・はやて・ヴィータ・シグナム・シャマル・スバル・ティアナ・キャロだが。

なお、弥子は色々な意味でブーケをとるのは不可能と確信し、スタンバイせずにいた。

「それじゃあ行くぞ。それッ!」
「「「「「「「「ブーケは私の物よぉぉぉぉぉぉおおお!!!!」」」」」」」」

花束が投げられた瞬間、魔法攻撃のオンパレードが続いた。
明らかに結婚式には分不相応なまでに。

『ほほー、人間どもも中々やるじゃねーか』
『我々魔人もうかうかしていられんなぁ』
『綺麗で大きい魔力・・・・・・喰いたい』

魔人たちはなのは達、魔導師の壮絶なブーケバトルをみて感慨にふける。
もっとも少数ながら危険な思考と発現をしているのもいるが。

「ゼロ、止めなくていいのか?」
「必要ない。むしろ推し進めてやるべきだ。・・・それに」
「それに・・・?」

リインフォースの不安な表情での問いに、ゼロは真顔で言った。
そして、

「女共が必死で醜い表情で我欲を曝け出す様が爆笑モンだからな♪」
「やっぱりそれか!!?」

最後の最後でドSを披露するゼロだった。

一方ブーケバトルは、

「やったぁ!勝ったよぉユーノ君!」

勝者・高町なのは。
もっとも、なのはを含めてバトルの参加者は皆ボロボロで、全力を振り絞ることでどうにかこうにかで立っている。
というかそんな激戦を行っても尚、流れ弾が他の来賓に命中しなかったり、会場が破損しなかったことのほうが奇跡的といえよう。

「良かったねなのは」
「うん!」

ユーノは恋人(なのは)を褒め称える。

「ね、ねぇなのは?」
「な、なに?」
「僕、君に言いたいことがあるんだ」
「私もだよ。でも多分、同じことを思ってるだろうから、一緒に言おうか?」

なのはの提案により、二人は息を少し、吸い込み・・・。

「「結婚しよう!」」

堂々と、お互いにプロポーズしていた。
そして、お互いに抱きしめあった。

「うぅ〜、折角わたしも、便乗して翔太郎さんにプロポーズできる思たのに・・・」

メチャクチャ悔しがるはやて。
そうしていると、翔太郎がはやてに近づき、優しく抱きしめてやった。

「はやてちゃん」
「しょ、翔太郎さん///」

安心しろ夜天の主・八神はやて。
そう遠くない日、もう一組のカップルが挙げる結婚式で、花束(ブーケ)花婿(しょうたろう)をゲットするのは紛れも無く君だ。

それらの一部始終を目の当たりにして、ゼロがこういった。

「全く、本当に見ていて退屈しない連中ばかりだな。私達の知人は」
「だが、これはこれで趣があるのではないか」
「フフ、そうだな」

そうして、ゼロとリインフォースは再び口付けを交わし合い、抱きしめあう。
もう二度と、決して離れることのないよう。
二人の絆の強さを刻み込んでいくかのように。

((あぁ・・・・・・幸せだ))







*****

同時刻のとある道場。

そこでは、黒い着流しに黒いズボンを着た白髪の男と、白い死装束のような小袖を着た長い黒髪の小柄な女が向かい合っていた。

「では、始めましょうか。刃介(じんすけ)さん」
「応よ!いくぜ、七実(ななみ)!」

二人は自然体とも言える構えない構えから、一気に技を繰り出す。

虚刀流(きょとうりゅう)最終奥義」
我刀流(がとうりゅう)奥義!」

こうして、

七花八裂(しちかはちれつ)
風花乱舞(ふうからんぶ)!」

二人の日常ともいえる稽古は、何時ものように続いていく。
欲望と刀と何かが交じり合う歴史という名の物語の中で。





魔人戦士 仮面ライダーイーヴィル・完結




新連載、仮面ライダーブライ!


それは新たに始まる物語。

「まあ、良いでしょう・・・・・・いえ、悪いのかしら?」

欲望(メダル)の怪人へと転生した異形の天才。
彼女の究極の『眼』は、何を見据える?

「俺はお前に惚れてるからな。だから俺は、お前が欲しい」

異形の天才を愛するのは、我欲に満ちた流派の当主。

「また始まるのね。欲望の渦巻く戦いが」

欲望(メダル)を巡る運命の物語が動き出す。

「火影忍軍七代目頭首・花菱烈火!」

そして、欲望と刀と炎の物語が混じり合う。

「変身!」

≪RYU・ONI・TENBA≫

戦え、仮面ライダーブライ!


押して頂けると作者の励みになりますm(__)m


<<前話 目次

作家さんへの感想は掲示板のほうへ♪

作品を投稿する感想掲示板トップページに戻る

Copyright(c)2004 SILUFENIA All rights reserved.